「英語が早くて聞き取れない」

「映画の英語をテキスト化したい」

「英語の会議で議事録を作成しなくてはならない」

このような時、これまでは英語に堪能な人物に頼らざるを得ませんでした。

しかし、現在では英語音声を即座にテキスト化するAIツール「Otter」が存在します。

Otterを利用すれば、誰でも簡単に英語議事録の作成、英語音声のテキスト化が実現するのです。

本記事では、一昔前までは夢のようだった機能を持つOtterについて、その概要から活用方法を解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

|文字起こしAIツール「Otter」とは?

出典:https://otter.ai/jp

Otterの概要について、以下の項目についてそれぞれ解説していきます。

  • 英会話をリアルタイムでテキスト化
  • 議事録、レポート作成の時間を削減
  • 記録した内容を即座に振り返る
  • 利用方法はスマホとPC版の2種類
  • 料金システム

英語音声をリアルタイムでテキスト化

Otterの機能を一言で表すなら、「英語の会話をそのままテキスト化する」です。

つまり、英語音声や会話をOtterに読み込ませるだけで、即座に文章として内容が可視化できるのです。

既にある音声を読み込ませることはもちろん、リアルタイムの会話やスピーチなどでも即座にテキスト化します。

リアルタイム変換を利用するためにはインターネット接続が必要になりますが、基本的に問題なく対応できるはず。

ネット環境によっては変換に時間がかかりますが、目の前の英語をリアルタイムでテキスト化する機能は驚異的です。

OtterはAIを活用したサービスであるため、その精度は日に日に向上していきます。

現時点ですでに、Siriを始めとした既存の音声認識システムとは比べものにならない精度を誇ります。

日々膨大な学習データを元に進化を続けますので、これからの発展には大きな期待が寄せられます。

サポートされている言語は現在のところ英語のみですが、今後各言語への応用も実現するかもしれません。

議事録、レポート作成の時間を削減

Otterは単に英会話をテキスト化するだけではなく、「誰が話しているか」といった話者の識別が可能です。

つまり、「誰が」、「何を話したのか」という人と内容の区別を付けて記録されるのです。

そのため、複数人の会話であっても見やすくまとめられたレポート、議事録の作成が容易に実現します。

最終的なチェックはOtterがテキスト化した内容をまとめるだけでいいため、作業時間を大幅に削減できるでしょう。

会話データのテキスト化、文字起こしという作業は人力で行う場合非常に重労働。

基本的には実際に会話した時間以上の労力がかかるため、重要な作業ですが非効率的だといえるでしょう。

これらの作業を大幅に簡略化し、高い精度でテキスト化するOtterは非常に優れた音声認識サービスだといえるはずです。

記録した内容を即座に振り返る

会話内容を振り返るとき、Otterにキーワードや内容を入力するだけで、即座に検索可能です。

長時間に及ぶ会話、会議の場合、目的の内容を探すだけでも苦労した経験を持つ方も少なくないでしょう。

Otterであれば、テキスト検索で瞬時にアクセスでき、確認作業も大幅に効率化できます。

そして、録音音声の再生中は現在の単語箇所がハイライト表示されます。

そのため、聞き取りにくかった音声や内容も、テキストとして振り返って確認できるのです。

利用方法はスマホとPC版の2種類

Otterはスマホアプリ、もしくはPC版の2種類に分かれています。

スマホアプリはiPhone、Androidに対応しているため、「App Store」もしくは「Google Play」から無料インストールが可能。

対応システムについてはiPhoneやiPadの場合はiOS11.0以降、Androidの場合は5.0以降のバージョンであることが条件となっています。

PC版でも無料での利用が可能であり、GoogleまたはMicrosoftのアカウントを持っている方であればその情報を元にOtterへのログインが可能です。

いずれのアカウントも持っていない場合でも、メールアドレスの登録だけで簡単に利用できます。

利用料金システム

スマホアプリ、PC版共に無料で利用できますが、その範囲については「毎月600分までの音声」に限定されています。

音声のテキスト化だけでなく、無料プランでも以下の機能が利用できます。

  • 音声、議事録を特定のメンバーで共有
  • 会議カレンダーと同期したタスク管理
  • 議事録の編集をメンバー内で行う

月間600分という時間以上、英語を利用した会議や会話を行わない場合は無料プランでも十分Otterの機能を活用できるはずです。

それ以上利用する場合は、月額1,400円または年額11,200円の料金のPremiumプランにアップグレードしましょう。

月間600分から6,000分への大幅な時間延長、そして以下のような機能が追加で利用できます。

  • データの一括エクスポート
  • 再生速度の調整

|Otterの活用方法

非常に便利なOtterには、以下のように様々な活用方法が存在しています。

  • 英語による会議の記録
  • 英語の授業を記録
  • 自分だけの英語教材を作る

英語による会議の記録

英語での会議内容の記録、議事録の作成はOtterの活用として最も利用価値が高いといえます。

リアルタイムの会話を瞬時にテキスト化するため、会議中にメモをとる必要がありません。

昨今のグローバル化から、日本企業であっても英語での会議を行う場合も増えてきました。

会議中で不明な発言内容、振り返りたい会話についてもOtterが全て記録しているため安心です。

議事録作成の手間も省け、非常に効率的な会議参加が実現するでしょう。

英語の授業を記録

Otterは英語の授業でも高い効果を発揮します。

留学先での授業、オンライン英会話の内容をOtterに記録することで、後ほどテキストベースで会話内容を振り返れるのです。

従来、リアルタイムの会話で不明な内容を復習することは困難でした。

しかし、Otterによって会話内容を正確に振り返ることが可能になります。

音声認識の精度も高いため、その正確性は十分に担保されています。

英語授業をフル活用するためにも、Otterは活躍するはずです。

自分だけの英語教材を作る

英会話を瞬時にテキスト化できるため、この世に存在する全ての英語音声を自身の教材にできます。

日本語字幕がついていなくて諦めていたポッドキャストや海外ラジオ、YouTubeなどの音声も英語学習に利用できるのです。

もちろん、非英語圏の話者である可能性や、ネイティブであっても日常的に使う会話は文法的に誤っている場合があります。

一定の注意が必要ですが、自身が気に入った音声、内容で学習することはモチベーション維持という面でも高い効果を発揮するでしょう。

|Otterを使った英語学習も可能

Otterは以下のように、英語学習にも高い効果を発揮します。

  • シャドーイング
  • リーディング、リスニング力の向上
  • スピーキングにも活用可能

シャドーイング

シャドーイングは「英語音声と同じ発音、早さで真似する」という学習方法です。

英語のイントネーションやリズムを身につけるために有効な手段ですが、音声に頼ったシャドーイングは単語の意味や内容が分からないというデメリットがあります。

しかし、Otterにより音声をテキスト化することで、確実な英文をもとにしたシャドーイングが簡単に実現するのです。

世の中にはシャドーイングを目的にしたテキスト、教材は多数販売されていますが、自身で内容を選択することはできませんでした。

Otterを活用すれば、好きな映画やドラマのワンシーン、インタビュー映像などあらゆる音源で正確なシャドーイングが可能となるのです。

リスニング、リーディング力の向上

Otterによる音声のテキスト化は、リーディングとリスニング力の向上にも高い効果を発揮します。

例えば、BBCやCNNといった比較的正確な英語音声を素材にして、内容をテキスト化します。

音声だけを聞いた後、Otterによるテキストで答えを確認できます。

その内容の理解度についても、リーディング力を鍛えながら実施可能。

日本語訳については、「DeepL」といったアプリを利用することで、非常に高いレベルでの翻訳が実現します。

それらと照らし合わせることで、生きた英語を元にしたリスニング、リーディング学習が可能になるのです。

スピーキングにも活用可能

Otterはスピーキング力の向上にも活用できます。

普段の独り言、発言内容、もしくはオンライン英会話などでの音声をOtterに記録させることで、自身の英語をテキスト化します。

英会話を行っている時は会話の流れに合わせて瞬時に反応、文章を構築しなければいけません。

そのため、ライティングと比較して文法のミスが多くなる特長があります。

通常であれば気が付きにくい部分ですが、Otterによるテキストを振り返ることで、自身が間違えやすい内容、文法を復習できるのです。

テキストベースでの振り返りは、音声だけでは気が付かない細かいミスを浮き彫りにします。

この学習を繰り返すことで、英語力は大きく向上することが期待できるはずです。

|まとめ

文字起こしAIツール「Otter」について、その概要から活用方法について解説してきました。

英語の文章を目に見えるテキストとして瞬時に表示する機能は、これまでの英会話環境を一変させたといえるかもしれません。

さらに、「誰が」、「何を話した」といった話者と内容を区別する機能は、議事録作成といった現場で大きな効果を発揮します。

本記事でも解説したように英語学習の場面でも、従来の教材では対応できなかった幅広い分野において活用可能。

世の中に存在する全ての英語で学習できる環境は、モチベーションの維持にポジティブな影響を与えるでしょう。

英会話はこれまで多大な労力、費用を掛けて取得するものでした。

しかし、これからはOtterのようなAIツールが登場することで言語の垣根はなくなりつつあるのかもしれません。

Otterは無料で利用可能ですので、気になる方はぜひ一度ご自身のスマホもしくはPCでお試しください。