メタバースとは、インターネット上に構築された現実に近い特徴を持つ仮想空間のことです。
近年、メタバースはゲームや展示会、イベントなど幅広い業界・分野で活用されているだけでなく、新たなビジネスチャンスとしても注目を集めています。
メタバースでは、基本的に「アバター」と呼ばれる自分の分身を利用して行動します。
今回はそんな「アバターの魅力や作り方」について詳しく解説します。
メタバースに興味・関心のある方や自分でアバターを制作してみたい方はぜひご一読ください。
目次
|メタバースとは?
メタバースとは、インターネット上に構築された現実に近い特徴を持つ仮想空間のことです。
例えば、以下のような環境はメタバースの一種と言えます。
・どうぶつの森
・マインクラフト
・メイプルストーリー
・バーチャルマーケット ・竜とそばかすの姫の「U(ユー)」
厳密に言えば、メタバースと仮想空間は同じではありません。
仮想空間という大きな枠組みの中に、メタバースという種類の仮想空間があるという解釈です。
|メタバースでアバターを作る魅力
ここでは、メタバースでアバターを作る魅力について2つの観点から解説します。
①メタバース内におけるユーザーの分身
アバターとは、サンスクリット語の「アヴァターラ:化身」を語源とし、システム内における「ユーザーの分身」を意味します。
ユーザーはアバターを操作することで、メタバース内での作業や他のアバターとのコミュニケーションを可能にします。
利用するメタバース環境に特別なルールがない場合、アバターはユーザー本人の外観に似せて作ったり、全く別の擬人化された動物やキャラクターを選んだりと自由に選択可能です。
またVRを活用してアバターを操作すると、ユーザーは1人称視点で空間を捉えることができるため、現実世界の動作をリアルに表現できます。
②ビジネスにも活用できるアイテム
アバターは、ビジネスにも活用できるアイテムとして注目を集めています。
リモートワークにおいてオンライン会議が普及しましたが、メタバースにおけるアバターを介したコミュニケーションには、視覚的・感覚的な会話のしやすさに優位性があります。
メタバース上では、自分の表情や動作を自由に表現できるだけでなく、空間再現技術で対面に限りなく近い感覚でコミュニケーションを図れます。
また時間や場所を問わず、オンライン会議に参加できるため、会社に直接出社する必要はありません。インターネット回線さえ接続できれば、地方や海外にいてもオンライン会議が行えます。
そのため、今まで関わって来なかったようなビジネスパートナーと仕事ができるため、新たなビジネスチャンスを獲得する可能性が高まるでしょう。
|メタバースアバターを自作できるサービス5選
ここでは、メタバースアバターを自作できるサービス5選について解説します。
・AvatarMaker
AvatarMakerは、メタバースのプラットフォーム「cluster(クラスター)」内のアバター作成サービスです。
【AvatarMakerの魅力】
・clusterをダウンロードしていれば誰でも無料で利用可能
・ベースとなるアバターに対して服や髪、顔などさまざまなパーツの調整が可能 ・ポリゴン数やメッシュ数、マテリアル数など多くファイルのアップロードが無制限に近い
アバターの作り方
【AvatarMakerでアバターを作る手順】
- まずはclusterをダウンロード
- clusterのホーム画面から「遊びに行く」をクリック
- アバターを自由にカスタマイズ
・TheSandbox
The Sandboxとは、イーサリアムのブロックチェーン技術を基盤としたユーザー主導のゲームプラットフォームです。
アバターは、パーツごとに設定できるほか、テンプレートも複数用意もされています。
【The Sandboxの魅力】
・無料ツール「VoxEdit」を活用し、アイテムやキャラクター、建物などを自分で制作できる
・LAND(ゲーム空間内の土地)を所有していると、独自の施設やミニゲームを構築できる ・NFTのボクセルアートを制作し、TheSandBoxのマーケットで売買できる
アバターの作り方
【TheSandboxでアバターを作る手順】
- ホーム画面の左にある「作成」を選択
- 「アバター」を選択
- 「アバターを作成」をクリック
出典:https://www.sandbox.game/jp/
・Ready Player Me
出典:https://readyplayer.me/
Ready Player Meとは、メタバース用のアバタープラットフォームプロジェクトです。
【Ready Player Meの魅力】
・ユーザー写真をアップロードし、それに似せたアバター制作が可能
・Somnium SpaceやVR CHATでアバターが使用可能 ・複数のIPとコラボスキンを展開している
アバターの作り方
【Ready Player Meでアバターを作る手順】
- Ready Player Meにアクセス
- 「Create Avatar」をクリック
- お好みに合わせてアバターを作成
・MakeAvatar
出典:https://xr-marketplace.com/makeavatar
MakeAvatar™とは、3Dモデルの知識が無くても、簡単にスマホでアバター作成ができるアプリです。
【MakeAvatar™の魅力】
・初心者でも簡単にアバター作成ができる構造になっている
・VRChatやTHE SEED ONLINE との連携可能 ・様々なブランドやキャラクターデザインとのコラボ衣装が利用できる
アバターの作り方
【MakeAvatar™でアバターを作る手順】
- スマートフォンアプリ「MakeAvatar™」をインストール
- アカウントを作って衣装の購入
- お好みに合わせてアバターを作成
|メタバースでアバターファッションを楽しむ方法
ここでは、メタバースでアバターファッションを楽しむ方法について2つの観点から解説します。
①ブランドが手掛けるアバターファッション商品を購入する
メタバースでアバターファッションを楽しむ方法の1つ目は、ブランドが手掛けるアバターファッション商品を購入することです。
メタバース内のバーチャルマーケットには現在、多くのファッション業界が参入し始めています。
例えば、ファッションブランド「BEAMS」や「WEGO」などは、バーチャルマーケットに継続して出店しています。
また日本のファッションブランド「chloma」は、VRプラットフォーム「VRChat」の中に店舗を出店し、アバター用のバーチャルファッションの販売も開始しています。
またVRに興味のあるコンテンツとのコラボレーションやアバター販売・洋服3Dモデル販売といった新たな商品開発なども進められています。
今後、メタバースやアバターの活用事例や普及率が高まれば、さらに多くのブランドがアバターファッションの新商品を発表することは間違いないでしょう。
②自身でファッションを作成する
ブランドが手掛けるアバターファッション商品を購入するだけでなく、自身でファッションを作成することもできます。
例えば、オランダ、アムステルダムを拠点に活動する世界初のデジタルファッションハウス「The Fabricant」では、誰でもどこでもデジタルファッションを共同制作し、それをプラットフォーム上で取引したり着用したりすることができます。
ゲーム環境では、アバターを通じてなりたい自分に変身することができるため、現実世界で慣れ親しんできた姿から広く開放されることでしょう。
|メタバースのアバターに起こり得る今後の課題
ここでは、メタバースのアバターに起こり得る今後の課題について2つの観点から解説します。
①アバターの権利保護
1つ目は、アバターの権利保護の観点です。
アバターは一般的に、制作者の著作権で保護されるものと考えられていますが、創作性が認められず、著作権法の保護の対象とならないアバターも存在します。
【保護対象にならない可能性のあるアバター例】
・現実に存在する著名人の肖像に近づけたアバター ・既存のアニメキャラクターに似ているアバター
またアバター制作ツールを活用した場合は、アバターの制作者ではなく、ツールの制作者が著作権者となる場合もあるのです。
このように、アバターの製作者自身が、アバターの著作権者とならないケースが多数あり、アバターの使用者が著作権法に基づく権利主張ができない可能性が問題視されているのです。
②メタバース間の相互接続
2つ目は、メタバース間の相互接続の観点です。
基本的に各ツールやプラットフォームのガイドラインには、複数のメタバース間でアバターを利用するための相互接続性について言及されています。
相互接続性とは、例えばアバターを複数のメタバースへ持ち込んで利用したり、ユーザーに紐付くデータを連携させたりなどの情報連携の枠組みの必要性を指摘した概念です。
相互接続性には、アバターの可能性を広げてくれるというメリットがある反面、個人情報の流出が問題視されています。
今後は、複数のプラットフォームでアバターを使用する場合はプライバシーの保護の観点が重要視されるでしょう。
|まとめ
今回は、メタバースに興味・関心のある方や自分でアバターを制作してみたい方に向けて、アバターの魅力や作り方、自作ツール、アバターファッションの楽しみ方、今後の課題などについて解説しました。
今回紹介しきれなかった観点においても、アバターを作る魅力やメリットはたくさんあります。
しかし、まだまだ課題点も多いです。
今はまだ発展途上のメタバース技術ですが、今後さらなる普及が予想でき、これまでの生活を一変させる大きな変革に繋がる可能性が高いです。
今からメタバースやアバターに触れ、競合他社に遅れを取らないためにも、ぜひこの機会にメタバースの導入やアバター制作を検討してみてはいかがでしょうか。