昨今、リモートワークがどんどん普及しており、バーチャル空間でも営業活動が行われています。

実はバーチャルにて商談を行うことにはあらゆるメリットがあります。

今回は、バーチャル展示会やバーチャル商談をすることに関心をよせている方向けにバーチャル・オンライン商談とはどのようなものなのか、導入する際のメリット・デメリット、バーチャル商談のコツについて説明します。

ぜひ最後までご覧ください。

|バーチャル商談とは?

バーチャル商談とはその名の通りインターネットないし仮想空間上で行う商談のことです。

実際のビジネスのようにバーチャル会場で行われる展示会にて商談を行うことができます。

バーチャルの展示会といっても様々な形式がありますが、実際の展示会同様に名刺交換に加えて音声やチャット等でのコミュニケーションが可能です。

また、仮想空間での開催ではありますが、ヘッドマウントディスプレイなどのVR機器を持っていない方でもスマートフォンやPCといったデバイスから気軽に参加することができます。

このように、近年浸透してきたオンライン商談と大きく変わらない感覚で商談を実施することができます。

|バーチャル商談のメリット

現在、バーチャル商談の導入を決めている企業が増えています。

こうした企業はどのような目的があるのでしょうか。

バーチャル商談にはコスト削減や生産性の向上など対面式の商談にはないメリットがいくつもあります。

今回は3つご紹介します。

場所・天候に左右されない

バーチャル商談はオンライン上の仮想空間で行われるため、インターネット環境があれば日本全国、世界中場所を選ばずに誰とでも行うことができます。

そのため台風や大雪などの天候による電車やバスの遅れを心配する必要がなく、スケジュール調整は対面に比べ格段にやりやすくなります。

コスト面からみても公共交通機関の料金はもちろん、社用車の維持費等を削減することができます。

さらに、自宅からパソコンを開くだけで商談に参加することができ、移動時間の削減につながるため生産性を高められるというメリットがあります。

感染リスクの心配がない

バーチャル商談はオンラインで行われるため完全非接触で商談が行われます。そのため営業活動における新型コロナウイルスの感染リスクを0にすることができます。

また、マスクを着用する必要がないため、お互いの表情を見ながら商談をすることができます。

もし、自社の社員が感染してしまっても出社をしていなければ、オフィスの消毒等のコストの削減にもなります。

自身や顧客、自社の従業員やその家族の健康を守るためにもバーチャル商談の選択肢はいつでも用意しておきたいところです。

会場費や交通費等の削減をすることができる

実際の商談とはちがい、現実の場所を用意する必要がないため会場費を削減することができます。

また、前述したとおりバーチャル商談は自宅からでも行うことができます。そのため、交通費の削減にも効果的です。

また、遠方の顧客とも商談をすることができるため販路を拡大することができます。

日本の企業は多くが東京大阪なとの大都市圏にあり、今まで地方にある企業には交通費や移動時間の観点からアプローチをかけにくい状況でした。

一方でバーチャル商談ならば地理的制限を受けないため、今までアプローチできなかった遠方の地域の顧客にもアプローチできるようになります。

|バーチャル商談のデメリット

ここまでバーチャル商談のいい面を見ていきましたが、従来のやり方と大きく変わるためしっかりとした準備も必要です。

ここからはよりよいバーチャル商談にするために乗り越えなければいけないデメリットをご紹介します。

相手に意図が伝わりにくい

バーチャル商談の場合、地理的に制限がないということは大きなメリットではありますが、現実ではできたことができなくなるということも起こります。

例えば実際に商品を手に取って実物を見てもらうということはできなくなります。

原材料、中間材、製品問わず、実物を見てもらわなければ商品の良さを十二分に伝えきれない場合ですと、商品の紹介動画やAR機能のような補助資料を用意することが必要になるでしょう。

また、直接顔と顔を合わせての商談ではないため、身振り手振りの表現が制限され熱量や説明が伝わりにくくなりがちです。

そのため、対面での営業・商談とは異なる相手にわかりやすく伝える営業スキルが求められるでしょう。

機材の準備が必要

バーチャル商談のデメリットとして事前に機材を整えなければいけない点が挙げられます。

高度のVRゴーグルやゲーミングPC等の使用を必須としているサービスは現時点では多くはないですが、仮想空間内で行われる映像や音声でのコミュニケーションの負荷に耐えきれるようなある程度のスペックを持つPCや、さらなる没入感を得るためにはVR機器が必要です。

また、そういったツールは値段が張るものが多く、一から買い替えるとなると費用面のハードルも高くなる傾向にあります。

はたして自社にとってバーチャル商談のメリットはこうした費用に見合うだけのものかどうかをしっかりと見極めてから導入を決める必要があるでしょう。

環境を整えなければいけない

インターネットを経由して商談を行うためインターネットの接続環境を整えることが必須です。

自社はもちろんのことですが、場合によっては顧客側の環境も確認しておく必要があります。

また、使用するオンライン商談ツールによっては顧客にツールへの登録やインストールをしてもらわなければいけないことがあります。

当日になって登録が済んでいなかったという事態にならないように事前に登録の確認やインストール方法をわかりやすくアナウンスしておきましょう。

接続状況によっては途中で音声が途切れたり、聞き取りにくくなったりすることが発生する可能性があります。

万が一、接続環境が悪くなった際のプランもあわせて準備しておいた方がよいでしょう。

|バーチャル商談のコツ

バーチャル商談では従来のやり方とはまた違ったコミュニケーション故の難しさもあることがご理解いただけたかと思います。

しかし、バーチャル商談とはいえ、注意する点は従来の商談ともコツは大きくは変わりません。

次の3点を意識して臨めばより良い商談にすることができるでしょう。

事前ヒアリングを行う

バーチャル商談に限ったことではありませんが、事前の情報収集は商談において最重要事項です。

もしスケジュールが合うのならば、事前にクライアントにヒアリングをしておきましょう。

ヒアリングにて得た情報はその後の商談で大きく役に立つことでしょう。

事前ヒアリングでは相手の興味関心のある部分や商材に対する温度感を確かめましょう。

もし、相手の関心がそこまで高まっていない場合は情報提供などでナーチャリングし温度感を高めていきましょう。

ヒアリング後は手に入れた情報をもとに案内する項目をまとめておき、商談の当日に備えておきましょう。

トークテンポに気を付ける

バーチャル商談では対面式の商談と比べ相手とコミュニケーションを取ることが難しい分、相手の様子を見ずに自分勝手なトークテンポになりがちです。

商談の理想的なトークテンポは「お客様のペースに合わせること」です。

お客様がテンポよく話す場合はこちらもテンポよく、ゆっくり話す場合はこちらもゆっくりと話すように意識しましょう。

あくまで商談の主役はお客様です。

こうした、相手とトークのテンポを合わせることをペーシングと呼びます。ペーシングはトークの速さだけでなく、相槌やうなずきの頻度、声の高さなどを相手に合わせることで信頼関係を築くテクニックです。

こうしたテクニックを用いることで商談相手に安心感を与えることができ、話や提案を受け入れてもらいやすくなります。

コミュニケーションを意識する

バーチャル商談では熱心に説明するがあまり、気が付くと自分が一方的に話をしていたという状況に陥りがちです。

こういった状況を避けるためバーチャル商談でも常に双方向のコミュニケーションを意識しましょう。

商談の合間に顧客の興味や関心、質問がないかなどを確認するためにも意識的に質問をして反応を見るタイミングを設けましょう。

例えば、「競合他社に問い合わせたことがありますか?」などの質問をすることで具体的に検討しているかどうかを確認することができます。

また、「このような課題はありませんか?」「御社ではどのようにされていますか?」など相手との距離がある分、声掛けを意識した対話をしていくと相手側も答えやすくなるでしょう。

|まとめ

いかかでしたでしょうか?バーチャル商談のメリットやデメリット、コツについてご理解いただけたと思います。

バーチャルの商談とはいえ、根本は対面の時と変わらず事前の準備や相手とのコミュニケーションが大切です。

こうした基本を押さえておけばコスト削減や生産性向上などのかなりのメリットを享受することができます。

ぜひバーチャル商談導入してみてはいかがでしょうか。