「メタバースと医療分野の今後の取り組みが気になる。」

「メタバース医療EXPOでどのようなイベントだったのか知りたい。」

このように、メタバースと医療分野やメタバース医療EXPOについて、気になる方もいるのではないでしょうか。

メタバースと医療分野の親和性について理解を深めたい、メタバースのイベントに参加して専門家の話を聞いてみたいという方もいるでしょう。

そんな方に向けて本記事では、メタバース医療EXPOに焦点を当て紹介します。

|メタバースと医療分野の親和性とは

メタバースと医療分野は親和性が高いといえます。

理由は、医療分野でもメタバースが注目されており、次のような活用方法があります。

・メタバースを通してのオンライン診療で来院しなくても医師に相談ができる。

・アバターを活用して同じ悩みを持つ患者同士がつながりを持ちやすくなる。

・VRを活用した遠隔でのロボット治療の実現。

・患者の診断、治療、教育、リハビリテーションなどの領域で利用される。

・仮想クリニックや病院を構築し、遠隔診療やトレーニングを行う。

メタバースを医療分野で活用する上での課題としては、技術的な問題やプライバシー保護などが挙げられます。

しかし、メタバースの普及によって、遠隔地にいる患者にも医療サービスを提供できるようになるなど、医療分野において大きな可能性を秘めているとされています。

|メタバースにおける医療分野の活用シーンとは

ここでは、メタバースにおける医療分野の活用シーンを下記3点紹介します。

・病気や治療の疑似体験

・アバターコミュニケーション

・人材育成や研修

現在メタバースと医療分野では、患者の不安を取り除くことや人材育成に関することを中心に、研究が進められています。

病気や治療の疑似体験

メタバースにおける医療分野の活用シーンの1つ目は「病気や治療の疑似体験」です。

通常、体調不良を感じ検査をし、検査結果に基づき医師から治療について説明を受けます。

しかし、初めて患った病気の場合、「今後どのような症状が出てくるのか」や「治療に際しどのような副作用があるのか」など不安に思う方もいるでしょう。

そういった不安を持った方に、疑似体験が可能になると治療の内容や手順をリアルに再現し、患者の理解を深められます。

患者の不安や心配を軽減し、治療への協力度を高める効果が期待されます。

アバターコミュニケーション

メタバースにおける医療分野の活用シーンの2つ目は「アバターコミュニケーション」です。

メタバース上でアバターを通じたコミュニケーションを取ることにより、患者同士や医療従事者との交流が生まれます。

そういった交流により、患者の不安を払しょくする機会につながる可能性もあります。

また、アバターを通じてコミュニケーションを取ることで、普段の自分とは異なる自分になれたり、本来の自分をさらけ出しやすくなれたりすることも特徴です。

そして、気軽に同じ病気や治療を受けている患者同士がつながり、情報や経験を共有できるメリットがあります。

医療従事者とのコミュニケーションも円滑におこなえることで、遠隔地にいる患者へのサポートも可能になります。

人材育成や研修

メタバースにおける医療分野の活用シーンの3つ目は「人材育成や研修」です。

メタバースを活用したシミュレーションやトレーニングにより、医療従事者の教育やスキルアップが可能です。

バーチャルな環境でリアルな医療シナリオを体験することで、実践的な知識や技術を身につけられます。

また、外科手術の疑似体験ができることで、手術の時間短縮につながったり、成功率を上げることが可能になったりとメリットが大きいといえます。

|『メタバース医療EXPO』とは

メタバース医療EXPOは、2023年7月におこなわれたイベントです。

メタバース医療EXPOという名前のイベントだけあってメタバース内での開催で、メタバースプラットフォームの「cluster」でおこなわれました。

イベントでは、最新技術を用いた医療の可能性や課題についての専門家による講演やデジタル技術がもたらす医療の未来についての議論、メタバースならではの参加者同士の交流を促進するイベントなどを中心に盛り上がりを見せました。

参加者は、医療分野で働いている医療従事者や研究者、技術者などが中心で、医療現場とデジタル技術の専門家などの交流もあり、のべ700人ほどの方が参加したようです。

音声やテキストチャットを使い参加者同士の交流もできるため、情報収集や交流に最適なイベントといえます。

|『メタバース医療EXPO』の特徴

ここでは、メタバース医療EXPOの特徴について下記2つ紹介します。

・脳科学に焦点を当てた日替わりセミナー

・一般参加も可能

今回メタバース医療EXPOが盛り上がった理由は、日替わりセミナーで毎日訪れたくなる工夫がされており、一般の方も参加できるため数日にわたり訪れた方も多いのかもしれません。

脳科学に焦点を当てた日替わりセミナー

メタバース医療EXPOの特徴1つ目は、「脳科学に焦点を当てた日替わりセミナー」です。

毎日日替わりでセミナーが行われました。

・7月22日「医療BMIの飛躍」

・7月23日「脳と心理的ストレスの関係」

・7月24日「脳 Change No Life!!」

・7月25日「脳可塑性とリハビリ」

・7月26日「笑いの効果と脳に与える影響」

・7月27日「不安症治療とVRの活用」

プログラムを見てもどのようにメタバースと結びつくのか気になるものが多いのではないでしょうか。

気になる方は公式YouTubeに全プログラムのアーカイブが残っているので、チェックしてみてください。

アーカイブを見るのもいいですが、当日参加すると質疑応答の時間があった場合、直接質問できるのも魅力の1つです。

一般参加も可能

メタバース医療EXPOの特徴2つ目は、「一般参加も可能」です。

医療分野やメタバースの技術者のみならず、一般の方も参加できます。

そのため、メタバース分野に興味のある方や医療の発展に興味のある方も気軽に参加できます。

そして、研究者や技術者などの専門家と直接交流できるのもこのイベントの魅力の1つです。

主催者は参加者同士で交流も積極的に推奨しているため、音声やテキストチャットを使って交流してみてはいかがでしょうか。

|10月にはメタバース医学会も開催予定

メタバース医療EXPOのプレスリリース内で、10月にメタバース医学会が開催予定であることが発表されました。

2023年8月時点では、日時や開催場所などの詳細は明らかになっていません。

開催場所はおそらく「cluster」内だと推測できるため、メタバース医学会に興味のある方で「cluster」のアカウント発行をしておくとスムーズに参加できるでしょう。

現在公表されていることは、メタバース医療EXPOと同様に医療関係者以外の一般の方も参加できるようです。

|まとめ

今回は、メタバース医療EXPOについて紹介しました。

メタバースと医療分野は親和性が高いことがご理解いただけたのではないでしょうか。

メタバースにおける医療分野の活用シーンとしては、「病気や治療の疑似体験」「アバターコミュニケーション」「人材育成や研修」などを想定して研究が進められています。

また、メタバース医療EXPOの開催を皮切りに今後はメタバース医学会などのイベントで、専門家との交流できる機会が増えてくるでしょう。

専門家同士の交流や意見交換の場が増えることで、よりよい医療の発展が期待できるのではないでしょうか。

メタバースと医療分野の発展が気になる方は、ぜひメタバース医学会などのイベントに参加してみてはいかがでしょうか。