2023年は「ChatGPT」の登場によって、自然な文章を生成するAIへの注目が集まりました。
まるで人間のような文章を瞬時に書き出すAIに多くの人が驚愕しましたが、実は日本初の文章生成AIも存在しています。
「AI BunCho(エーアイブンチョウ)」と呼ばれるサービスは、ユーザーが想定する物語の創造をAIがサポートしてくれるのです。
本記事では、そんなAI BunChoに関してその概要から特徴、利用料金などについて一挙解説します。
これまで物語を生み出すには、専門的な知識やセンスなどが必要だと考えられていました。
しかし、AI BunChoを利用すれば誰でも気軽に自身が想定する物語を生み出せるのです。
目次
|AI Bunchoとは?
「AI BunCho」とは、AIが物語のタイトル、構成を提案するだけではなく本文の内容も生成し支援するサービスです。
2023年初頭に日本国内でも大きく注目を集め、本格的なAIの到来と注目された「ChatGPT」も、文章生成を得意とするAIです。
一見すると、AI BunChoはChatGPTと類似したAIのように感じられますが、AI BunChoの大きな特徴としては「小説作成に特化している」ということがあげられます。
また、ChatGPTは英語がベースになっていることに対し、AI BunChoは大規模日本語言語モデルが採用されています。
小説に特化した60億のパラメータによって生成される文章は、前後の流れを踏まえた自然な物語を創り出します。
物語の作成を得意としていることから、小説だけではなく漫画や動画といったコンテンツのベースとなる話も創作できます。
自身のオリジナル作品を創ることはもちろん、既存作品の二次創作などといった利用にも活用できるでしょう。
すでに約300万にものぼる作品がAI BunChoを利用して生まれており、今後もその数を増やしていくことが想定されています。
|AI Bunchoの基本機能
AI BunChoの基本機能について、以下の項目をそれぞれ解説します。
- タイトル生成
- あらすじ生成
- プロット生成
- 漫画作画生成
- AIリレー小説
- AI TRPG
タイトル生成
AI BunChoではおおまかな物語の設定、全体的なイメージなどからタイトルを生成できます。
想定するキーワードを入力するだけで、内容に応じたタイトルが提示されます。
ジャンル、サブジャンルを決めてからの指示も可能であり、それぞれ基本的な内容は網羅されています。
入力できるキーワードは最大10個であり、多ければ多いほどタイトルの精度は向上します。
また、ざっくりとしたあらすじを考えている場合は、その内容を踏まえた上でのタイトル生成が可能。
物語を作る前はもちろん、完成した後にタイトルを付けるといったシーンでも活躍する機能となるでしょう。
あらすじ生成
物語の入口となるあらすじについても、AI BunChoでは最大10個のキーワードから生成できます。
重要視するキーワードについては複数個入力すれば、あらすじにその内容が投影されやすくなります。
あらすじやタイトルがすでに出来上がっている場合は、その内容を記載することも可能ですので、より精度の高いものが提示されるでしょう。
何も思い浮かばない場合でも、「あらすじ生成」をクリックすればランダムなあらすじが生成されますので、作品創りのヒントにも使えるはずです。
プロット生成
プロットとは、小説を書く上での「設計図」のような役割を指します。
あらすじより深く踏み込んだ、話の筋道となる重要な部分についても、AI BunChoは瞬時に作成可能です。
プロットは12場面から選択でき、一次から二次創作まで幅広い物語に対応。
小説だけではなく、幅広いシナリオ作成の軸を生成できますので、非常に役立つ機能だといえるでしょう。
漫画作画生成
AI BunChoは物語の生成だけではなく、漫画の作画にも一部対応しています。
物語の内容と、登場するキャラクターの容姿を指定するだけで、内容に応じたキャラクターデザイン、作画が作成されます。
最大で12個の画像を一度に生成し、それぞれ漫画内に差し込むことが可能。
また、小説内の挿絵への利用もできますので、作品の仕上がりをより素晴らしいものにできるでしょう。
AIリレー小説
AIリレー小説は、作者とAIとが共同で物語を創り上げていくような機能です。
作者自身が本文エリアに大まかな内容を記載すると、その内容に応じた次の展開や会話の内容をAIが提示します。
AIが生成する内容については、「シナリオ設定」から微調整でき、全体の世界観やイメージをコントロールできます。
加えて、あらすじの指定も可能ですので、想定する内容によりマッチした作品をAIと共に創り出せるでしょう。
AI TRPG
TRPGとは、「Tabletop role-playing game」の略称であり、テーブルゲームのジャンルとして存在する用語です。
紙とペン、サイコロといった道具を利用し、プレイヤー同士の会話とルールに応じて進める「対話型」のロールプレイングとなっています。
本来であれば複数人で行うTRPGですが、AI BunChoではAIの活用によって1人で進められます。
あらすじなど物語の概要を設定すれば、AIが様々な選択肢を提示します。
その内容を進めることで、一つの物語を紡いでいけるのです。
行動やセリフを入力し、AIと共に物語を展開していく感覚はTRPGならではの体験となります。
リンク共有すれば、複数のプレイヤーと進めることもできますので、より物語の方向性も複雑になります。
誰にも予想できない展開にもなりますので、参加者全員で続きを楽しみながら物語を創れるでしょう。
|AI Bunchoで創作された作品は多数存在する
前述した通り、すでにAI BunChoを利用して生み出された作品は約300万点にものぼります。
AI BunChoの開発者である大曽根宏幸氏がクラウドファンディングにて行った「AIに手伝ってもらったら物語が創れた件」というプロジェクトは、目標金額の125%を達成し、なんと書籍化に成功しています。
また、AI BunChoは2020年5月からサービスを開始しており、このリリースは小説執筆支援AIとしては世界初となります。
同年には総務省異能vation「破壊的な挑戦部門」にも採択され、様々な支援を得るに至りました。
様々なジャンルの小説が公式HPに投稿されていますので、気になった方はぜひご覧になってみてください。
|AI Bunchoの利用料金
小説だけにとどまらず、あらゆる物語を生成するAI BunChoの利用料金は以下4つのプランに分かれています。
- 止まり木コース:500円
- 水やりコース:1,500円
- シードコース:3,000円
- 焼肉コース:5,000円
※全て月額、税抜き
また、フリートライアルコースも用意されていますので一部機能のお試しが可能です。
本記事で紹介した、プロット生成や漫画作画といった機能については、水やりコース以上で利用できます。
本格的に物語の生成を進めたい場合は、自身の利用に応じたプランを選択してみましょう。
|まとめ
AI BunChoについて、その概要から特徴について解説しました。
日常的に小説や漫画、映画といったコンテンツを楽しんでいる人は多いでしょう。
観る人を引き込み、魅了する作品の全てのベースには物語が存在しています。
通常であれば難しい物語創りですが、AI BunChoを活用すれば誰でも簡単に、なおかつ本格的なストーリーを生み出せます。
少しでも気になった方は、まずはフリートライアルからAI BunChoを利用し、想定する内容に応じたプランを契約してみてはいかがでしょうか。