VR(Virtual Reality)を体験するためには、VRヘッドセットと呼ばれる機器を利用しなければいけません。
メガネのレンズ部分がゴーグルになっている機器を装着することで、まるで本当に仮想空間に身を置いているかのような感覚を味わえるのです。
このVRヘッドセットですが、実は様々なメーカーから色々な種類が販売されていることをご存知でしょうか。
それぞれの機器によって得意な内容が異なることはもちろん、実際に体験できるVRの世界観についても差が出てきます。
本記事では、そんなVRヘッドセットの一つである「VIVE Pro」について解説します。
一読いただければ「VIVE pro」の特徴を理解できますので、購入時の判断材料になるはず。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
|VIVE proとは?
「VIVE Pro」とは、VRを利用する際に必須となるVRヘッドセット機器の名称です。
VRヘッドセットは販売されている機器それぞれに特徴がありますが、「VIVE pro」は主にプロフェッショナルのためのVRとして開発されました。
非常に解像度の高い映像はもちろん、臨場感溢れる音響などが体験できるため、これまでにないレベルでのVR体験が味わえるでしょう。
2023年現在は本格的なVRの登場から年数も経ち、多くのユーザーがこれまでにない没入感をVRヘッドセットに求めるようになりました。
こういった需要に対応するために、「VIVE Pro」は開発されているのです。
もちろん、娯楽としてのVR利用だけではなく、ビジネスの現場にも対応しています。
まるで目の前に存在しているかのようなリアルな映像に加えて、クリアな音響と忠実性から味わえるVR体験は「VIVE Pro」ならではといえます。
没頭できるVR体験を提供
VRヘッドセットは頭部を覆う構造をしているため、安価な機器であれば違和感を感じてしまうことも少なくありません。
こういった問題を解決するために、「VIVE Pro」はフェイスクッション部分を拡大し、長時間利用にも耐えられる快適性を実現。
ユーザーに応じたサイズに調整することで、誰でも快適なVR体験を手に入れられるようになったのです。
こういった快適性は、目の前の映像と身体の動きにズレが生じることで発生する、「VR酔い」と呼ばれる現象の改善にも繋がるでしょう。
また、VRを使用する際は現実世界の物理的な問題も発生します。
目の前全体が仮想空間になるため、現実世界の物体に衝突するリスクが発生するのです。
「VIVE pro」では、そういった障害物とユーザーが接触しそうになった場合、警告を発することで注意喚起を行います。
このように、ユーザーがVRに没入できる環境を提供しているのです。
医療用にも活用される
現在、「VIVE Pro」を利用した医療活動も少しずつ広がり始めています。
中でも、治療中にVR映像を見ることで痛みや不安感を抑制するといった効果が注目を集めています。
呼吸法を指示する映像や、心が落ち着く映像を目の前に表示させることで、通常時と比較しリラックスした状態で治療を受けられるのです。
今後もVRは医療現場においても活用されるはずであり、患者だけではなく新薬の開発といった分野においても役立つことが期待されています。
|様々なシリーズ展開
「VIVE Pro」はヘッドセットとして様々なシリーズを展開しています。
こちらでは、代表的な以下の機器についてそれぞれの特徴を解説していきます。
- Pro 2 HMD
- Pro 2
- Pro 2 Lite
- Pro Eye
- Pro フルキット
Pro 2 HMD
「Pro 2 HMD」は5Kグラフィックによる圧倒的な映像美と、3D空間サウンドを統合した高音質によって圧倒的な没入感を実現したモデルです。
人間工学に基づいた設計によって、装着性も非常に快適なものになっています。
ユーザーごとに異なる目の間の距離を調整できますので、長時間の使用においても目の疲れを最小限に留められます。
Pro 2
「VIVE Pro 2」は初代「VIVE Pro」の2代目として登場したモデルです。
5K対応の映像美はもちろん、視野角が120度広く圧倒的な没入感を伴ったプレイが可能となりました。
激しい動きに対する映像ブレも少ないため、「VR酔い」と呼ばれる症状も起きにくくなっています。
サイズ調整、着脱などの物理的な構造においてもバランスの取れた設計になっており、誰でも満足できる高品質なVRヘッドセットといえるでしょう。
Pro 2 Lite
「VIVE Pro 2 Lite」は、「VIVE Pro 2」をベースにしたエントリーモデルといった位置づけです。
「VIVE Pro 2」の高機能を味わってみたいが、全ての最新機器までは必要ないと考えるユーザーのためにリリースされました。
主な違いはプレイエリアの範囲であり、「VIVE Pro 2」が6メートルであることに対し、「VIVE Pro 2 Lite」では3.5メートルと約40%縮小されています。
それでも、価格が抑えられるという点でメリットがありますので、VRヘッドセット入門としてはおすすめできるモデルだといえるでしょう。
Pro Eye
「VIVE Pro Eye」はシリーズのフラッグシップモデルです。
プロレベルの映像、音響に加えてアイトラッキングの精度も高くなっており、これ以上無いVR体験を味わえます。
ユーザーの両目の動きを正確に追従するため、「VTuber」といったアバターになりきる際の表現力が一段と向上するでしょう。
また、VRを通じた会話においてもトラッキング機能は効果を発揮します。
よりリアルなコミュニケーションをVR上で行いたいと考える場合、このモデルは非常におすすめできるといえるでしょう。
Pro フルキット
「VIVE Pro」の初代モデルであり、VRに必要な機器が全て揃ったパッケージです。
高解像度のスクリーンに加えて、ハイレゾに対応した音響、人間工学に基づいた設計など「VIVE Pro」ならではの機能が盛り込まれています。
2023年現在では後継機である「VIVE Pro 2」も登場していますが、中古市場において価格を抑えた購入を考える場合は十分に満足できる選択肢となるでしょう。
|2社共同で開発されたVIVE pro
「VIVE Pro」は台湾を拠点とするPDA(Personal Digital Assistant)メーカーのHTCと、アメリカに本社を置きPCゲームプラットフォーム「Steam®」を運営するValve Corporationの2社によって共同開発されました。
これまで存在していたVRヘッドセットとは異なったセンサーによって、現実世界そのものを仮想空間へ取り込むことを目指して開発。
座った状態だけではなく、実際に動き回れるVRヘッドセットが実現したのです。
2015年に両社で開発中のヘッドセットの存在が明らかにされ、以降様々なモデルが市場に出回っています。
開発について
2014年、Valve CorporationによってVRシステムのプロトタイプが公開されました。
そして、前述した通り2015年にはHTCと共同開発したVRヘッドセットの存在が公開され、翌年には予約が開発されました。
2023年3月には最新モデルの発表もされており、今後も様々なVRヘッドセットを開発していくことが予想されます。
没入感の高いVR体験を望む場合、ぜひ「VIVE Pro」製品の購入を検討することをおすすめします。
|まとめ
VRヘッドセットである「VIVE Pro」について、その概要からモデルについて解説してきました。
VRと一言でいっても、その体験レベルは利用するヘッドセットによって大きく異なります。
没入感の高い、非現実的な体験を求める場合であれば、「VIVE Pro」はこの上なく最適な選択となるでしょう。
また、高精度なアイトラッキング機能などは。VR会議といった現場においても重宝されます。
VRヘッドセットの購入を検討する場合は、ぜひ一度「VIVE Pro」を試してみてはいかがでしょうか。