2023年はChatGPTを始めとした様々なAIサービスが普及した年だといえるでしょう。

これまでAI技術を深く意識してこなかったという方であっても、今後AIが生活に大きな関わりを持つことになると実感したはずです。

すでにAI技術は日常の中に溶け込んでおり、我々の生活はAI無しには上手く機能しなくなっているともいえます。

AI技術は特別なものではなく、一般的に使用される技術の一つになっているのです。

そのため、各企業はAI技術の開発を進めており、日夜様々な新AIが登場しています。

本記事では、そんなAI技術として「Azure AI」について解説します。

IT企業を代表するマイクロソフトが提供するAI技術と聞くだけでも、強力な存在であると感じるのではないでしょうか。

ぜひ最後までご覧いただき、「Azure AI」についての理解を深めてください。

|マイクロソフトが提供するAzure

出典:https://azure.microsoft.com/ja-jp/explore

WindowsOSで世界的に有名な企業マイクロソフトが提供するクラウドサービスの中に、「Azure(アジュール)」と呼ばれるものが存在します。

ビジネス運営における課題解決を支援することを目的にしたプラットフォームであり、全世界55拠点にサーバーを設置しています。

類似したサービスの中にAmazonが提供する、「Amazon Web Services(AWS)」が存在しています。

「AWS」は世界でもトップシェアを誇り、多くの国、企業において採用されています。

しかし、2022年時点において、「Azure」は「AWS」に次ぐ第2位のシェアを獲得、クラウドサービスとしては世界2位の位置につけているのです。

マイクロソフトは「ChatGPT」の支援等、AI分野で台頭し始めています。

「Azure」においても様々なAIサービスが提供されており、企業で利用するアプリへの追加が可能となっているのです。

AzureのAIサービスを活用するメリット

「Azure」で提供されるAI技術は、全てマイクロソフト社内において外部ソリューションとの相性を実証したものとなっています。

つまり、マイクロソフトが蓄積したノウハウをベースに、各サービスへと最適化されたAI技術が気軽に活用できるのです。

加えて、堅牢なセキュリティも高く評価されています。

社内の機密を守りながらも、信頼性の高いAIサービスを手軽に取り入れられる点は大きなメリットだといえるでしょう。

そして、提供するAIはマイクロソフトがトレーニングを実施した、学習済みのサービスとなります。

自然言語サービスという面で最大規模といえる多言語を採用しているなど、様々な面で使い勝手が良いAIを提要しているのです。

|Azureが提供するAIサービス

提供するAIサービスは複数存在していますが、こちらでは一例として以下の項目を紹介します。

  • Bot Service
  • Machine Learning Studio
  • Machine Learning Service
  • Form Recognizer
  • Data Science Virtual Machine

Bot Service

出典:https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/bot-services/

「Bot Service」はその名称の通り、ボット開発に特化したAIサービスです。

ボットとは、一定のタスクや処理を自動で実行するプログラムを指します。

LINEなどのテキストを自動化する「チャットボット」などは、企業問い合わせフォームなどにおいて広く活用されています。

複数対応を迅速に処理できるAIですが、Bot Serviceを活用すればコーディング等の専門知識を必要とすることなく開発可能となります。

Machine Learning Studio

出典:https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/machine-learning-studio/

「Machine Learning Studio」は、Graphical User Interface(GUI)上において、機械学習モデルの構築から学習が可能となるAIサービスです。

GUIとはパソコン操作を行うマウス、キーボードといったデバイスを指す用語。

Machine Learning Studioでは、デバイスを使用しながら直感的な操作をベースにAIモデルの構築が可能となるのです。

マウスを使用したドラッグ&ドロップといった操作によって作業が進められるため、プログラミング知識を必要とすることなく感覚的に機械学習が実行できます。

Machine Learning Service

出典:https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/machine-learning

「Machine Learning Service」は、Platform as a Service(PaaS)と呼ばれる仮想化されたアプリやデータベースを使用したサービスです。

そのため、ユーザーは仮想マシンを用意すること無く、大規模な機械学習モデルの構築が可能となります。

「Automated ML」機能を利用することでモデル生成の自動化から調整も可能となるため、複数の組み合わせを自在に試せる点も評価されています。

Form Recognizer

出典:https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/form-recognizer

「Form Recognizer」は、ドキュメントから情報取得が可能となるAIサービスです。

ワードやPDFといった文書情報から、任意の単語やテキストを取得可能となります。

加えて、手書きの文章にも対応しておりますので、手作業で実施するよりも効率的な作業が実現するでしょう。

Data Science Virtual Machine

出典:https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/virtual-machines/data-science-virtual-machines

「Data Science Virtual Machine」は仮想マシンをイメージしたAIサービスです。

主にデータサイエンスに利用できる複数ツールが搭載されており、深層学習モデルのAIを実現するために、仮想マシンとして活用できます。

インターネットを通じたコンピューターの利用形態であるInfrastructure as a Service(IaaS)サービスであるため、ユーザーの好みに応じたネットワーク構成、ソフトウェアの導入が可能となります。

|Azure AIの活用事例

「Azure AI」では様々なAIサービスが提供されています。

そのため、その活用事例も幅広く存在しています。

こちらでは、以下の一部活用事例を紹介します。

  • NBA
  • アメリカ疾病予防管理センター

NBA

アメリカの男子バスケットボールのプロリーグであるNBAでは、「Azure AI」を活用した選手のトラッキング技術が使用されています。

1試合あたり約150万個にものぼる空間座標を取得し、選手とボールの動きを1秒間に25回追跡します。

このような人間の手では対応しきれない膨大なデータを分析、処理するために「Azure AI」が活用されているのです。

NBAファンに対してより一層試合を楽しんでもらうための施策、工夫に「Azure AI」は広く役立てられています。

アメリカ疾病予防管理センター

感染症対策総合研究所である、アメリカ疾病予防管理センターにおいて「Azure AI」を活用したボットサービスが開発されています。

「Grace」と呼ばれるチャットボットは、患者の質問に対してオンラインで自動返信します。

また、アメリカ疾病予防管理センターのガイドラインと臨床プロトコルを活用することで、コロナウイルスに対する評価ツールを構築した実績を持っています。

見込み患者と臨床医を遠隔で繋ぐなど、迅速な治療を実現しており病院やベッド、設備といった節約も目的に運用されています。

|まとめ

マイクロソフトが提供するAIサービス「Azure AI」について、その概要から活用事例までを解説しました。

「Azure」は、ビジネス運営における課題解決を支援することを目的にしたプラットフォームであり、様々なサービスを提供しております。

そのため、「Azure AI」は一言では表現できないほど膨大なAIサービスを展開しているのです。

「Azure AI」は今後のAI技術の発展に欠かせないサービスであることは間違いありません。

すでに様々な分野で活用が進められている「Azure AI」の今後に期待、注目すべきでしょう。