「VRお墓参り代行」ってなに?

お墓参りに行きたいとは思っているけれど、遠いし時間がなくて中々行く機会がないと諦めている方が、非常に多いです。

この記事では、VRを活用したお墓参りを代行するサービスについて、サービス誕生の背景や特徴を中心に、網羅的に解説します。

この記事を読むことで、VRお墓参り代行サービスについてしっかりと理解し、すぐにでもサービス利用ができる状態になります。

お墓参りをしたい方は、最後まで読んでください。

|全優石VRお墓参り代行サービスとは

出典:https://kyodonewsprwire.jp/release/202306216490

全国約200社の石材店で組織される、「一般財団法人 全国優良石材店の会(全優石)」が実施している、VR技術を使ったお墓参りを疑似体験できるサービスです。

利用者は自宅にいながら擬似体験できる点が最大の特徴です。

ちなみに、サービス可能な店舗は、全優石の一部の認定店のみ。

具体的なサービス内容は、依頼を受けた認定店のスタッフが、カメラで依頼したユーザーのお墓の様子を撮影しながら、掃除・点検、お線香、お花のお供えをして、お墓参りの代行を行うという内容です。

撮影された映像は、メールやSNSを介して依頼したユーザーへ送付される仕組みです。

依頼したユーザーは、後日別途送付されるVRゴーグルを利用して、没入感のある映像を視聴して、お墓参りを擬似体験することができます。

一般社団法人 全国優良石材店の会の概要

「一般社団法人 全国優良石材店の会(全優石)」は、顧客がお墓作りをする上で、安心してサポートできる店舗の目印となるべく、1983年に設立されました。

お墓を建てるにあたり「モノ売り」ではなく、「墓守(はかもり)」として、建てた後もずっと見守っていくことをモットーとしています。

現在は、日本全国約200社の認定を受けた石材店で構成されている組織となっております。

ちなみに、顧客が安心して相談できるよう認定店へ2年ごとに審査を行っているため、認定店の質の高さが伺え、利用者として信頼度が高い組織です。

さらに、全国の認定店に「全優石認定 お墓相談員」が在籍しており、相談員には4年に一度更新試験を受けることを義務付けています。

ユーザーファーストにこだわったプロフェッショナルな団体です。

|VRお墓参り代行サービス登場の背景

VRお墓参り代行サービスという斬新でユニークなサービス。

一見お墓参りとVRというワードは、相反するイメージがあります。

そもそも、このサービスが登場した背景には、どのような事象があったのか?

詳しく解説していきます。

コロナによる行動制限

VRお墓参り代行サービスが登場した背景は、コロナウィルス感染拡大による行動制限がきっかけとして挙げられます。

当時、コロナ禍において外出制限が厳しく、県外移動を必要とされる方や高齢者の方から、お墓参りへ行きたいという声が殺到しておりました。

特に、お盆休みや年末年始などのシーズンに帰省して、先祖のお墓参りをしたいというニーズが高かった背景がありました。

全優石は、そのような背景を鑑み多くのニーズに応えるため、リアルとオンラインの利点を組み合わせて、VRを活用したお墓参り代行サービスを立案しリリースし、今に至っております。

供養業界のオンライン活用が盛ん

コロナをきっかけに、供養業界ではお墓参りだけではなく、お坊さんによるバーチャル法要、VR霊園見学、バーチャル仏壇体験アプリなど、オンライン活用に向けた試みが盛んです。

特に各種寺院によるYouTubeでのバーチャル法要は話題になりました。

緊急事態宣言下で、本堂での法要を開催できないという状況への打開策として、バーチャル法要の配信が始まりました。

例えば

・奈良の東大寺大仏殿で疫病退散祈願のための法要

・築地本願寺による朝7時からと夕方4時からのお勤めの様子の毎日ライブ配信

・ニコニコ動画によるリモート参拝

などのように、YouTubeやZOOMを活用したお寺の創意工夫の試みがあり、今も盛んな背景があります。

|VRお墓参り代行サービスの流れ

VRお墓参り代行サービスの流れについて解説します。

実際にどのような流れでサービスを利用できるのか、同時にサービスの詳細内容を理解できると思います。

このサービスが、ご自身や身近な家族にとって有用であるのかの判断材料として参考にしてください。

石材店職員が撮影しながらお墓参り

依頼を受けた認定石材店の職員が、依頼したユーザーのお墓の様子を、カメラで丁寧に撮影しながら、掃除・点検、お線香、お花のお供えをして、お墓参りを代行します。

依頼したユーザーの「今のお墓の様子を見たい」、「直接お墓参りをしたかのようなリアルな体験をしたい」というお声にお応えすべく、カメラで360度全方向を撮影しております。

このような取り組みにより、現在のお墓の様子をリアリティを持って、依頼主に映像を届けることが可能です。

撮影した様子を依頼者へお渡し

スタッフによる丁寧で心のこもったお墓参りの様子を、360度全方位撮影で納め記録された映像データは、依頼したユーザーへ送付されます。

送付方法は、メールやSNSなど、依頼したユーザー毎の要望に応える形式であり、柔軟に対応可能です。

ちなみに、送付した映像データは、パソコンやスマートフォンなどに取り込むことで、そのまま視聴することも可能です。

いち早く映像を確認したいなど、はやる気持ちを抑えられない方にとって、ストレスなくそのまま視聴できるため、嬉しいポイントです。

依頼者はVRゴーグルを装着して映像を観る

送付された映像をそのまま視聴することも可能ですが、せっかくならVRを活用したリアリティを持った高品質な擬似体験をしたいところです。

映像データとは別で、VRゴーグルが送付されます。

VRゴーグルを持っていない方にとっては、初期導入という障壁が無くなり、大変ありがたいサービス内容となっております。

さて、そのVRゴーグルを装着することで、没入感をもったリアリティのあるお墓参り体験を味わうことができます。

まるで、ご自身がお墓参りをしているかのような臨場感たっぷりに360度見わたせるため、

現地にいかずとも満足できる、高品質なサービスと評価されています。

|VRお墓参り代行サービスの料金

VRお墓参り代行サービスの料金について、解説します。

「お墓参りの代行をVR動画で疑似体験」というサービス名と題して、27,500(税込)でサービス提供しております。

なお、この料金は2023年9月現在での料金となります。

ちなみに、上記料金には通常のお花・お線香も含まれております。

依頼するユーザーの個別の希望によって、上記料金内に含まれない、指定のお花・お供え物の手配など、追加作業が生じる場合は、追加費用が発生いたします。

|VRお墓参り代行サービスの今後

紹介してきたVRお墓参り代行サービスに関する、今後のサービス展開や展望について解説します。

サービス開始の背景であるコロナによる行動制限も、一定の収束を迎え、自由に行動ができ始めている昨今。

今後本サービスは拡大するのかという点について、お墓のあり方に関する最新の風潮も交えて紹介します。

現在も高齢者を中心に需要がある

現在コロナは5類へ移行し、それと共に行動制限も大幅に緩和されました。

事実上、医療機関など一部の特殊な施設は除いて、ほとんどの場面でコロナ前と同様の行動ができるようになっております。

行動制限が撤廃された現在も、VRお墓参り代行サービスは、高齢者を中心に需要があります。

理由は、高齢者を始めとした健康に不安がある方など気軽に外出できない方にとって、VRお墓参り代行サービスは、引き続き重宝されるサービスであるからです。

コロナをきっかけとしたサービス展開でしたが、高齢者社会の日本において、今後もハイブリッド型のサービスとして需要が高まることが期待できます。

一方で墓じまいをする人も増えている

VRお墓参り代行サービスは、高齢者を中心に今後も需要が期待できるサービスです。

その一方で、墓じまいをする人が増えている現実もあります。

その点について紹介します。

墓じまいをする理由は

・お墓が遠方で中々行けない

・仕事などが多忙で頻回に行けない

・お墓の掃除が大変

・高齢により移動が困難

・子供(後継者)がいない

・定期的な管理費がかかる

以上のような理由から、墓じまいをする人が増えています。

少子化や多様性の社会において、様々なライフスタイルがあるかと思います。

物理的に行けないなど理由であれば、VRお墓参り代行サービスなどを利用して、遠隔で定期的に先祖の供養をしてみるなど、墓じまいする前の選択肢として活用することも有用かと思います。

時代の変革と共にライフスタイルも変化させる必要がありますが、同時に有用なサービスを組み合わせて、残せる間は残す方法もありますので、参考にしてください。

|まとめ

コロナ禍で生まれた「VRお墓参り代行サービス」について、サービス誕生の背景からサービスの特徴、今後の展望を含めて、網羅的に解説しました。

最近ご先祖のお墓参りに行けていない方は、早速VRお墓参り代行サービスを利用することをおすすめします。

ご先祖を含めた先人の方々のお陰で、今の平和な日本があります。

定期的に先人の方々への感謝の気持ちを込めて供養することで、ご自身の気持ちも充実感を味わうことができます。

日本の良い文化を後世に残す意味でも、VRなどの最新技術と組み合わせて大切な文化を残していきましょう。