スマートフォンの登場から10年余り経過し、現在ではスマートウォッチのように身につけるデバイスも受け入れられています。
そんな中で近年、スマートグラスへの注目が高まりつつあります。
スマートグラスとは一見すると普通のメガネ、サングラスに見えるデザインでありながら、使用者にはグラスを通じて様々な画面が投影されます。
まるでSF映画のような世界を気軽に体験できる上に、日常の利便性を格段に向上できるのです。
現在は様々なメーカーからスマートグラスが販売されていますが、今回の記事ではコンパクトで高性能な「XREAL Air」について紹介します。
一読いただければスマートグラスに関する理解度が高まりますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
|ARグラスであるXREAL Air
スマートグラスとはカメラ、オーディオ、Bluetoothといった機能を搭載したメガネ型のデバイスです。
また、グラスには様々な情報が投影されるため、地図を見ながらの移動や、作業をしながらの検索、疑似ディスプレイによる作業などが行なえます。
「XREAL Air」は拡張現実と称されるAR(Augmented Reality)技術を取り扱う、日本Xreal株式会社によって販売されているスマートグラスです。
日本Xreal株式会社は様々なスマートグラスを開発しており、過去には「Nreal Air」「Nreal Light」といった製品をリリースしております。
「Nreal Air」の詳細については、以下の記事で解説していますので合わせてご覧ください。
日本Xreal株式会社は2023年9月に実施された世界最大級のゲーム展示「東京ゲームショウ2023」に初出店し、「XREAL Air」などのAR製品を公開しました。
物理的な世界と、グラスを通して見えるデジタルの世界を融合させるハード、そしてソフトのソリューションによって、次世代の新しい行動価値を提供しています。
|XREAL Airの特徴
スマートグラスである「XREAL Air」の特徴について、以下の内容に沿ってそれぞれ解説していきます。
- サングラスのように違和感のないデザイン
- 最大130インチの大画面を表示
- 複数コンテンツを同時に投影
- 専用アプリ「Nebula」
- 拡張デバイス「XREAL Beam」
サングラスのように違和感のないデザイン
従来のスマートグラスは通常のメガネとは異なり、違和感があるデザインが多く見受けられました。
しかし、「XREAL Air」は本当のサングラスと見分けがつかないほど自然なデザインを実現しています。
「外に着ていくのは少し恥ずかしい」といった気持ちを持つ人であっても、「XREAL Air」であれば問題なく外出も可能でしょう。
どんな服装とも合わせやすい、無難なデザインに仕上がっていますので、シーンを選ぶこと無くいつでも気軽に利用できるはずです。
最大130インチの大画面を表示
「XREAL Air」は重量約80gと軽量でありながらも、最大130インチの大画面をグラス上に投影できます。
自宅スペースの問題から、130インチものモニターを設置することが難しいという方は少なくないでしょう。
「XREAL Air」であれば装着した瞬間、目の前に大型の仮想モニターが現れます。
大型モニターをどこにでも持ち運べるといった感覚は、これまでにない体験を味わえるでしょう。
ディスプレイは他人に覗かれることが無いため、プライバシーの確保も可能となっています。
複数コンテンツを同時に投影
「XREAL Air」ではモニターの投影だけではなく、複数のコンテンツを同時に投影させることが可能です。
後述する専用アプリを使用することで、空間上に様々な画面を一気に並べて確認できます。
1つの画面で動画を視聴しながら、もう1つの画面で読書をするといった作業も「XREAL Air」であれば簡単に実現できます。
現実では難しいマルチディスプレイのような空間を、「XREAL Air」1台で気軽に手に入れられるのです。
専用アプリ「Nebula」
「XREAL Air」はPCやスマートフォンといった外部デバイスの拡張ディスプレイとして使用できます。
通常であれば単なる1つのディスプレイを拡張して使うことしかできませんが、マルチディスプレイを実現するために必要となるアプリが「Nebula」です。
「Nebula」を利用すれば、最大で3枚のディスプレイを投影させられます。
2023年9月時点では。macOS向けの専用アプリ「Nebula」がβ版としてリリースされており、Windows向けについては準備中となっています。
幅広い環境で利用できるためにも、今後のアプリ開発に期待しましょう。
拡張デバイス「XREAL Beam」
「XREAL Air」の機能を最大限活用するためには、拡張デバイスである「XREAL Beam」の併用をおすすめします。
「XREAL Beam」を利用することで、様々なデバイスでの作業を「XREAL Air」によって行うことが可能となります。
映像出力可能であるUSB-Cを通じて接続することで、Android端末、iPad、Windows、macなどあらゆるデバイスとの接続が実現します。
PlayStationやNintendo Switchといったゲーム機器にも対応していますので、娯楽としての利用もできます。
仮想ディスプレイサイズは最大330インチと非常に大きく、細かいサイズ調整も可能です。
充電時間は3.5時間ですので、充電環境が無い場所での利用には注意が必要ですが、「XREAL Air」を活用する場合はぜひ「XREAL Beam」との併用をおすすめします。
|XREAL Airを利用するメリット
「XREAL Air」利用のメリットは多数存在しますが、中でもお伝えしたい以下の項目について解説します。
- 出先でも大画面を確保
- デスクトップPCを持ち運ぶ
出先でも大画面を確保
「XREAL Air」を装着するだけで、大画面の仮想モニターがいつでもどこでも手に入ります。
AndroidやiPhoneの画面を「XREAL Air」へミラーリングすることも可能ですので、出張時などの息抜きとして、大画面で様々なコンテンツを楽しめます。
「XREAL Air」と拡張デバイスである「XREAL Beam」を合わせても約400g程度の重量ですので、そこまで違和感なく持ち運べるでしょう。
出先での娯楽、作業空間の確保といった意味で「XREAL Beam」の利用は大きなメリットがあるはずです。
デスクトップPCを持ち運ぶ
自宅でデスクトップPCを利用して作業を行っている方は多いでしょう。
しかし、リビングといった自室以外の環境で偶には作業がしたいと思った時、デスクトップPCを移動させることは簡単ではありません。
「XREAL Air」と「XREAL Beam」を組み合わせ、PC画面をワイヤレスディスプレイ接続することで、擬似的にデスクトップPCの持ち運びが実現するのです。
健康面の問題からスタンディングデスクの導入を考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、この利用法であれば場所を選ばずに作業可能となります。
|新たな後継モデルも発表
2023年9月初旬には、「XREAL Air」の後継機となる「XREAL Air 2」と「XREAL Air Pro」が発表されました。
両モデルは「XREAL Air」と比較して10%程度薄くなり、動作時の温度も6%低下しています。
また細かい部分の素材にも改良が施されており、使用時の負担軽減が実現しています。
レンズ部分の色の濃淡を変更できるなど、よりユーザーの好みに応じて対応できるデバイスとなりそうです。
日本国内での発売については現状未定となっておりますが、これからスマートグラスの購入を検討される場合は最新モデルを選択してもいいでしょう。
|まとめ
スマートグラスである「XREAL Air」について、その特徴から利用するメリットについて解説してきました。
まだ日本国内においてスマートグラスを日常的に利用している人は少数派です。
しかし、その機能は非常に高く、利用者の生活や作業環境を劇的に向上させます。
スマートフォンの普及が一瞬であったことを考えると、スマートグラスもいずれ日常的に利用される身近なデバイスになる可能性は高いでしょう。
本記事を読んで少しでもスマートグラスへの興味を持ったという方は、ぜひ「XREAL Air」をお試しください。