近年のSNS利用は広がりを見せており、今や誰もが利用しているツールとなっています。
本記事では、そんなSNSとメタバースの関係や活用事例、今後の可能性について解説します。
メタバースを用いて今後SNSがどのように変化するのか、次世代のSNSが私たち自身にどのような影響を与えるのかについてご紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
|メタバースとは
「メタバース」とは、その造語が示す通り、「超越した宇宙」という意味を持つ概念です。
この言葉は、「メタ」が「超越した」や「高次の」という意味を含み、「バース」が「ユニバース(宇宙)」を指すことから形成されています。
一般的には抽象的で理解しづらい概念ですが、例えばコロナ禍で人々を楽しませた「あつまれ どうぶつの森」を思い浮かべると、少しイメージしやすくなるかもしれません。
このゲームは、個性豊かな動物たちと新たな住民としてプレイヤーが暮らす、ひとつのメタバースです。
つまり、メタバースとは、現実世界に存在しながらも、オンライン上で実際の世界と同じような体験や交流が可能な3次元の仮想空間を指しています。
ここでは、人々は自身のアバターを通じて新たな世界を探索し、創造し、共有することができるのです。
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|メタバースの種類
メタバースは様々な用途で利用することが可能です。
その種類は以下の4つに分類されます。
- ゲーム型メタバース
- ソーシャル型メタバース
- ビジネス型メタバース
- Web3型メタバース
それぞれの種類についてこの見出しでは解説していきます。
ゲーム型メタバース
ゲームをプレイすることができるメタバースを指します。
メタバースの特徴を生かし、他のプレイヤーとマルチプレイが可能であることも特徴です。
例として、
- Fortnite
- Minecraft
- あつまれどうぶつの森
- Roblox
などが挙げられます。
ソーシャル型メタバース
他ユーザーとコミュニケーションを取ることに重きを置いたメタバースを指します。
この特性を生かし、イベントやビジネス活動としても活用されることが増えてきています。
今回ご紹介するものはこちらのタイプで、この後以下の例についてご紹介させていただきます。
- Bondee
- ZEPETO
- VRChat
- cluster
ビジネス型メタバース
主にビジネス活動を行うメタバースを指します。
to B向けということでゲーム等の機能は乏しいものの、商談などに備えコミュニケーションが簡単に取れる機能や画面共有機能などといった、ビジネスで利用できるような特徴があります。
例として、
- XR CLOUD
- DOOR by NTTXR
- Horizon Workrooms
- oVice
などが挙げられます。
Web3型メタバース
ブロックチェーン技術を利用して作られたメタバースを指します。
ユーザーは空間内でNFTや仮想通貨を用いて商業活動をすることができ、収益を得ることが可能です。
最近ではビジネスとしても利用されることが増えてきました。
例として、
- The Sandbox
- Decentraland
- Axie Infinity
- XANA
などが挙げられます。
|既存のSNSとは何が違う?
では、SNSメタバースは既存のSNSと比較した時にどのような違いがあるのでしょうか。
本セクションではその違いについて解説します。
コミュニケーションの在り方
既存のSNSでは、基本文章や写真で自己を表現し、周りのユーザーとコミュニケーションを取ります。
ただ、文章だけですと相手の顔が見えないため喜怒哀楽がわからず、相手がどのように感じているか不安ということもあるでしょう。
また、なかなか返信が返ってこない場合もあり、リアルタイムのコミュニケーションができない可能性もあります。
しかし、メタバースSNSであればボイスチャットでのやり取りが可能ですので、相手の声色である程度感情を推測することができるでしょう。
また、顔が見えないのは既存のSNSと同様ですが、メタバース空間内であればエモート機能で感情を伝えることも可能です。
トラッキング技術により体全体で感情を表現することもできますので、より現実に近いコミュニケーションを取ることが可能になります。
現実との切り分け
SNSは知り合いと繋がるだけでなく、1人1人が持っている趣味や好み、価値観が合う人同士が交流する場としての役割を持っています。
別アカウントを作成して従来の自分とは異なる自分を表現しているという人も多いですが、あくまでも「現実世界」の延長として使用するため異なる自分になりきりその世界に没入し続けるということは難しいでしょう。
しかしメタバースは「仮想空間」という位置づけですので、その世界に没入して楽しむことができます。
ですので、理想の自分、現実とは違う自分を簡単に表現し、現実世界と切り分けて楽しみ続けることができるツールといえるでしょう。
そういった意味では、既存のSNSとSNSメタバースの役割は全く異なります。
|SNSメタバースの事例
ここまで従来のSNSと新たに生まれたSNSメタバースの違いについて深掘りしてきましたが、実際に現在リリースされているSNSメタバースはどのような特徴があるか、その主だったサービスを紹介していきます。
Bondee
Bondeeとは、2023年1月にMetadream社よりリリースされた次世代メタバースSNSです。
流行の最先端であるZ世代の10代を中心に、Twitterやinstagram、Tiktokなどでも話題となっています。
アプリは無料で利用でき、GooglePlayとAppStoreで配信されています。
自分好みのアバターを作成して友達とコミュニケーションを交わしたり、部屋を構築してメタバース内でアクティビティを楽しんだりすることができます。
アバターの自由度や可愛い見た目、Bondee自体をのんびり楽しむことができる様子から、コロナ渦で大流行した「あつまれどうぶつの森」や、2009年にリリースされた「アメーバピグ」を彷彿とさせる雰囲気があります。
↓↓Bondeeについて詳しく知りたい方はこちら↓↓
ZEPETO
ZEPETOとは、自分そっくりのアバターを作成できるメタバースアプリです。
カメラアプリで有名な「SNOW」から派生したアプリで、得意としていた顔認証技術を生かし、簡単にアバター生成ができるアプリ「ZEPETO」を開発しました。
ZEPETO内でユーザー同士で写真を撮って他のSNSに投稿したり、コミュニケーションを楽しんだり等、使い方は様々です。
スマホで撮影した写真から簡単にアバター生成ができますが、自分好みに見た目を変更することもできます。また、アバターの衣装を自由にコーディネートすることで、メタバースファッションを楽しむことができます。
有名ハイブランドやアーティストなどとコラボしながら、アバターが身に着けるアクセサリーやメイク、ネイルまで400万以上のカスタマイズが可能となっています。
現在のユーザー数は約3億人を突破しており、主にZ世代の女性が利用している人気メタバースアプリとなっています。
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VRChat
VRChatは、ユーザーがアバターを通して世界中から集まった複数のユーザーと会話やゲームを楽しむことができるメタバース空間です。
VRヘッドセットを装着することで、より没入感を得ることができるでしょう。
VRChat内には多くのメタバース空間がありますので、1人1人興味を持ったワールドを選択し楽しむことが可能です。
さらには自らワールド作成ができますので、自分が作成したワールドに見知らぬユーザーが集まってきてくれるということもあります。
また、VRChatを利用した世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」も毎年開催されています。ここには日本からも有名企業が出店しており、ビジネスとしての価値も見出されています。
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cluster
clusterとは、「クラスター株式会社」が企画・開発・運営を行うバーチャルSNSです。
総ダウンロード数が100万回以上、総動員数は約800万人以上の日本最大のメタバースプラットフォームとなります。
パソコンやスマートフォンなどの端末からメタバースという仮想空間に集まり、各種イベントやゲームに参加できます。
プレイヤーはアバターを操作し、インターネットがつながる環境であればどこでも仮想空間上で世界中の人たちと交流できるのが大きな特徴です。
音声チャットやテキストチャットを通じてコミュニケーションを取ることができるだけでなく、アバターを操作してジェスチャーやエモーションで感情を表現することも可能です。
また、clusterではグループやコミュニティを形成できます。
共通の趣味や関心事を持つユーザー同士が集まり、イベントやパーティーを開催したり、共同でワールドを作成したりできますよ。
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|SNSメタバースが秘める可能性
ここまでSNSメタバースの事例についてご紹介しましたが、最後にSNSメタバースが秘めている可能性についてご紹介します。
利用するか否か悩んでいるという方は是非参考にされてみてはいかがでしょうか。
理想の自分に誰もがなれる
先述したように、SNSメタバースは現実世界とは違い「仮想空間」でのSNSになります。
空間内で自分の分身となるアバターは必ずしも自分をそっくりそのまま表現する必要はありません。
人種の違い、障害の有無を気にすることなく「理想の自分」を表現する人が多いのではないでしょうか。
実は人間の外見と人格・性格は密接に結びついており、その人が身を置いている環境や経験してきた事柄によって左右される可能性があるといわれています。
しかし、メタバースであれば外見を好きに決めることができ、その外見によって性格、声色、言葉遣いなどすべて変えることが自分自身の手で可能となります。
また、同じ空間でも違うアバターで異なる自分を表現することもできますので、今よりも多くの人が利用すれば個性あふれる空間になり、これまでとはまた違った楽しみ方を見出すことができるでしょう。
クリエイターとして活動できる
SNSメタバースの中には、ユーザーとして楽しむだけでなく空間自体を作成することができるものもあります。
事例として挙げた中ですと、clusterやVRchatは空間制作ツールを利用すれば誰でもクリエイターになることができます。
難易度は高いですが、自分が制作した空間を世界に発信し、その良さを感じた人が集まってきてくれる喜びは計り知れないでしょう。
SNSメタバースへの期待値が高まる今、世界から注目を集めるメタバースを作るのは貴方かもしれません。
|まとめ
今回は、メタバースSNSの特徴や事例、今後の可能性について解説しました。
メタバースには4つの種類があり、SNSメタバースは既存のSNSとコミュニケーション手法やそもそもの役割が変わってきます。
また、理想の自分を自由に表現する人、クリエイターとして活動をする人が今後増えていく可能性も秘めているツールになり得るでしょう。
ぜひ皆さまもSNSメタバースを体験してみてくださいね。