AIはすでに特別な技術でなく、私たちの生活に幅広く使用されています。

特にECサイトやSNSなどでは親和性も高く、チャットボットやアルゴリズムから解析されるおススメ動画や商品など、パーソナライズされた情報は私たちのライフスタイルを大きく変えています。

そこで今回は人気ソーシャルメディアLINEで使われているAIをご紹介致します。

便利な機能から珍しい機能まで、使ってみたくなるAIがありますので、是非最後までご覧くださいませ。

|LINEで使えるAIの種類

LINEのAI事業はBtoCにさまざまなサービスを提供しており、2017年10月からAIアシスタント「Clova」を提供し、音声認識と自然言語処理を活用しました。

Clovaはスマートスピーカー、ディスプレイ付き製品、カーナビアプリなどに利用されるシステムで、廃版になった商品もありますが現在LINEで活用されているAI技術の方向性をしめしたものでした。

また、社内で培ったAI技術をBtoB向けに提供するサービスも行っており、CHATBOT、TEXT ANALYTICS(言語解析)、SPEECH TO TEXT(音声認識)、TEXT TO SPECH(音声合成)、OCR(文字認識)、VISION(画像認識)、VIDEO ANALYTICS(画像動画解析)が含まれ、様々な用途に対応した開発中のサービスは、順次 解放されております。

LINEはAIを軸とした技術で生活のインフラに徐々に対応していき、独自の検索機能や支払い機能など、幅広く受け入れられているアプリの強みを生かし、成長を続けている企業です。

|chatGPTを使った「AIチャットくん」とは

出典:https://page.line.me/295aqhjz

現在展開されているAI技術の中でも、一般ユーザーが気軽に使える優れたチャットボットが「AIチャットくん」です。

「AIチャットくん」はOpenAIが提供する「ChatGPT」を利用して作られたサービスで、返答の精度が比較的高く、実際に人とやり取りしているようなスムーズなやり取りを再現しています。

また、最大の強みはLINEという使いやすいインターフェースです。

2023年現在ではAIの情報は海外のものが多く、ChatGPTにしてもリリース当初は英語表記のサイトがデフォルトです。

難しい設定や難解な翻訳などを抜きにして、LINEでメッセージを送るような感覚でAIチャットを使うことができます。

そしてさらにユーザーが使いやすいように、返答するチャットボットに個性を持たせており、心理カウンセラー、アイドル、英語の教師、物知りおばあさん、オールマイティーな「AIチャットくん」など、気分や用途によって呼び出すチャットボットを選択できるのも特徴です。

LINEで使える!ChatGPT「AIチャットくん」とは?
LINEで使える!ChatGPT「AIチャットくん」とは?

|AIチャットくんでできること

ChatGPT(無料版)でできることはほぼAIチャットくんでも再現可能です。

公式での発表でも、料理のレシピやメールやメッセージの返信のライティング、人生相談、翻訳などが紹介されています。

イメージとしては、友達や仕事仲間に「これってどう思う?」「このやり方を教えて」など同じように、気軽に問いかけられる相手がAIチャットくんと言ってもよいかもしれません。

特筆すべき点は、日本語に特化されている部分です。

日本語の会話には汎用性の高い単語や言い回しがあり、例えば「ポット」と入力してもそれが「電気ケトル」なのか、「電気ポット」なのかなど前後の文脈により様々なものが想定されます。

それらの言語表現を比較的正確に認識して回答に反映しているのは、LINE AIの培ってきた技術の特徴です。

また、使いやすいユーザーインターフェースも魅力で、今まで先端技術に興味がある、一部の層にしか情報がキャッチできなかったAIが、世代を選ばず、PCを持っていなくても簡単に高性能なAIを利用することができます。

|AIチャットくんが注目される理由

AIチャットくんが注目されるポイントは、ChatGPTを搭載しているだけではありません。

先に紹介した、日本語に特化したシステムと使いやすいユーザーインターフェースによる、利用者の拡大です。

LINEはコミュニケーションツールとしてだけでなく、今ではSNS、音楽や漫画などの「コンテンツプラットフォーム」とショッピングや決済など、オンライン上で生活関連のサービスを完結できる「ライフプラットフォーム」を構築し、オンラインのインフラを強化しています。

それらを常にブラッシュアップさせるにはAIによる最適化が必須です。

そのために自社の技術をオープンソースにして様々な企業に提供することで、LINEのサービスの向上、顧客離れ対策、新規ユーザー獲得など私たちの気づかない中で、AIチャットくんで培われた技術がより一層、使いやすいプラットフォームの構築の1部になっているでしょう。

|LINE AIと他の生成AIとの違い

では実際にAIチャットくんが他の生成AI、チャットボットと何が違うのかを解説していきます。

まずAIチャットくんに搭載されているChatGPTとの違いは、返答にweb検索の情報を加えている事です。

そのため、画像のように去年と今年のトレンドを投げかけてみると、それなりに正確な情報が返ってきます。

一方で、ChatGPTのように自身の用途に合ったプラグインをインストールしてチャット機能をカスタマイズする事はできません。

また、WEB検索の情報を返答に反映していても、Microsoftが提供している「Bing」のように、参考元を閲覧できないので、情報源が正しいかどうか、改めて検索して確認することが必要です。

|AIチャットくんの始め方

AIチャットくんを始めるのは非常に簡単です。

①個人のLINEアカウントを取得

②公式サイトからQRコードをスキャンして友達追加

https://page.line.me/295aqhjz

以上の2点です。

LINEアカウントをお持ちであれば数十秒で使用できるので、非常にフレンドリーなアプリと言えます。

また、無料版は1日5回までのやりとりです。

月額課金をすると無制限で使えるようになります。

無料で使用してみて、物足りなくなってきたら有料に切り替えると良いでしょう。

AIチャットくんをAIチャット初心者がうまく使うコツとしては、大きく分けて2パターンあります。

一つはブレインストーミングのような使い方。

自身が考えていることや、他人の意見を聞いて見たいことなどをAIちゃっとくんに投げかけて、自身の思考を整理する使い方は初心者でも手の付けやすい内容かと存じます。

もう一つが、仕事仲間や部下に仕事をお願いするように、お願いしたい業務を投げかけてみる使い方です。

意外としっかり答えてくれます。

例えば、画像のように店舗の売り上げをまとめるエクセルの関数を依頼すると、具体的にこたえてくれたりして便利です。

他にも様々な用途が考えられますが、基本的にはこちらの投げかけを端的にわかりやすく指示していくと精度の高い返答になっていく傾向がありますので、是非試してみましょう。

|LINEで使えるAIチャットくん以外のおススメAIのコンテンツ

ここではLINEで使えるAIアプリをご紹介致します。

工夫次第でSNSからビジネスにまで使えるアプリですので是非チェックしてみてください。

AIイラストくん

AIイラストくんはこちらがイメージを伝えると、言語を理解しイラストとして出力してくれるアプリです。

https://page.line.me/951cnpne?oat__id=2388391&openQrModal=true

始め方はAIチャットくん同様で、個人LINEアカウントから公式HPより、QRコードを読み込むと使用可能です。

アニメタッチのイラストからポートレートタッチのイラストまで幅広くカバーしています。

こちらの作りたい絵のタッチ、とイメージの詳細を端的に伝えるだけで絵が完成しますが生成の精度としては人物であれば手や顔のパーツのバランスや、指の本数など整っていない場合もあります。

全体的な印象は、キャラのイメージ固めや自身のアイコン制作など、ちょっとオリジナリティのあるイラストのアイデアをまとめるのに使えるアプリと言えるでしょう。

AIりんな

会話型チャットボットで、AIチャットくんとは用途がまったく別のアプリです。

「りんな」という一つのキャラクターを作り上げたシステムで運営されており、キャラクターの返答を楽しむような使い方をおススメします。

チャットボットのキャラクターから注目され始め、活動の幅を広げて2.5次元アイドル的な立ち位置で現在は運営されています。

また、AIチャットくんとは機能が違うのでWEB検索を反映した返答や、文脈を理解した会話の積み重ねはできません。

「りんな」というキャラクターコンテンツを楽しむアプリです。

AI応答メッセージ

こちらは「LINE for business」で使える機能です。

ちなみに「LINE for business」は個人でもアカウント作成ができます。

主な使用用途として、事業の顧客管理から運営に関する項目をオンラインで効率化できるシステムで、その中でもAI応答メッセージはそのお店のユーザーに対しての自動返答を担います。

今までも自動応答メッセージの機能はありましたが、ユーザーが問合せに使うであろうキーワードを予測してそのキーワードに対して返答を用意したり、こちらから質問形式でユーザーを誘導する手法のものでした。

これらを設定するには時間もかかりますし、ユーザーの立場からは欲しい回答が得られにくい状況です。

その双方の問題をAIが解決しており、事業者はキーワードと回答を紐付ける必要がなく、ユーザーの質問に対してAIが最適な組み合わせで返答をし、ユーザー側は知りたいことをチャットに上げるだけで、回答に遠回りせずにたどり着きやすくなります。

AIセルフィー

AIセルフィーは専用のアプリをダウンロードする必要がなく、LINEのプロフィール設定からそのまま使えるシステムです。

しかし、AIセルフィーは課金しなければ使えません。

料金形態は以下の2つです。

1)100枚のAIビジュアルイメージを24時間後に生成(130LINEコイン)

2)100枚のAIビジュアルイメージを短時間で生成(260LINEコイン)

使い方はプロフィール画像を変更する選択肢に「プロフィールススタジオ」の項目があり、

それをタップすると「AIセルフィー」の項目が選べます。

生成した画像は、プロフィール画像に使えるだけではなくダウンロードすることで自分のトークルームの背景に使用したりなども可能です。

画像生成に関しては、同じ画像を読み込ませても生成される画像は毎回異なるため、

何度でも楽しむことができます。

|まとめ

今回はLINEで使えるAIについてご紹介致しました。

LINEでは汎用性のあるプラットフォームの構築に向けて、AI技術を多様に展開しています。

日本語に特化し、日本で使い慣れたインターフェースで使えるLINEのAIは、専門的な知識がなくても一般ユーザに使いやすいのが特徴です。

最先端技術が気軽に使えるので、まずはAIチャットくんをご自身の知恵袋代わりに使ってみるのも面白いかもしれませんね。