「SlackとChatGPTが連携できるようになったって本当?」
「連携させる方法がわからない」
という悩みをお持ちではないでしょうか。
2023年3月より、SlackとChatGPTの連携が可能となり、ビジネスシーンでの効率的なコミュニケーションや情報収集のための新たな方法として注目を集めています。
この記事では、SlackとChatGPTの連携のメリットや具体的な手順、さらには活用事例までを詳しく解説しています。
記事を読むことで、連携の方法やその活用の幅を広げるヒントを得ることができます。
スキマ時間で読み切れる内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。
<この記事を読むとわかること>
- SlackとChatGPTの基本的な概要とその特徴
- 連携によって実現できる主な機能や利点
- 連携を実現するための具体的な手順
- 実際のビジネスシーンでの活用事例とその効果
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目次
|SlackとChatGPTとは?
開発者 | OpenAI | Slack Technologies |
リリース日 | 初回: 2022年11月30日 | 初回: 2013年8月 |
プラットフォーム | クラウドコンピューティングプラットフォーム | Windows, macOS, Linux, iOS, Android, Windows Phone |
タイプ | ・チャットボット・大規模言語モデル・生成的事前学習トランスフォーマー | ビジネスコミュニケーションツール |
できること | ・ユーザーとの対話を通じて情報提供・プログラムの作成やデバッグ・音楽、脚本、物語、詩の作成・テキストの翻訳や要約など | ・チャンネルベースのコミュニケーション・ファイルの共有・直接メッセージの送信・外部サービスとの統合機能・検索機能 |
公式URL | chat.openai.com/chat | slack.com |
Slackは、ビジネスチーム向けのコミュニケーションツールとして広く知られており、リアルタイムのメッセージ交換やファイル共有、タスク管理など、多岐にわたる機能を提供しています。
一方、ChatGPTはOpenAIが開発した先進的な言語モデルで、自然言語処理の能力を持ち、ユーザーの質問や要望に対して高精度な回答を提供することができる生成AIです。
2023年3月8日をもって、これら二つの強力なツールが連携可能となりました。
この連携により、Slack上でのコミュニケーションがより効率的かつスムーズに行えるようになり、特に情報検索や質問応答の速度が大幅に向上しています。
ビジネスの現場でのコミュニケーションの質と速度を向上させるために、ChatGPTの実装から多くの希望の声があり、ユーザーにとっては待望のニュースといえるでしょう。
|SlackとChatGPTの連携でできるようになること4つ
ChatGPTの汎用性は全世界に衝撃を与えているのは周知の事実ですが、果たしてSlackとの連携により何ができるようになったのでしょうか。
もっとも気になるところです。
ここでは、SlackとChatGPTを連携させることによりできるようになったことをご紹介します。
①チャンネルやスレッド内の会話の要約
SlackとChatGPTの連携により、ユーザーはSlackのチャンネルやスレッド内の会話を瞬時に要約することができるようになりました。
この機能は、ChatGPTの高度なAI技術を活用して、長い会話や議論を短く、かつ要点を押さえた形で提示します。
特に、多くのメンバーが参加する大規模なチャンネルや、長時間にわたる議論が行われたスレッドでは、新たに参加したメンバーや、一時的に会話から離れていたメンバーも、この要約機能を使用することで、会話の流れや主要なポイントを迅速にキャッチアップすることが可能です。
また、日常の業務中においても、時間の節約や情報の整理といった面で、この機能は非常に有効です。
例えば、朝の業務開始前やミーティングの冒頭で、前日の会話の要約を確認することで、その日の業務の方向性やタスクの優先順位を迅速に決定することが可能となります。
②AI搭載調査ツールにより専門知識の吸収をスピードアップ
SlackとChatGPTの連携により、ユーザーはAI搭載の調査ツールを活用して、専門的な情報や知識を迅速に取得することができるようになりました。
この調査ツールは、ChatGPTの高度なAI技術を活用して、ユーザーが求める情報を瞬時に検索し、関連する内容を提示します。
具体的な使用場面としては、プロジェクトの進行中に特定の技術や方法に関する情報が必要な場合、このツールを使用して即座に情報を取得することなどが考えられるでしょう。
また、新しい技術トレンドや業界の最新情報をキャッチアップしたいときにも、このツールを利用することで、時間をかけずに必要な情報を手に入れることができます。
このように、AI搭載の調査ツールは、日常の業務やプロジェクトの進行をスムーズに進めるための強力なサポートツールとして活用することが可能です。
③チャットbotを作成してメッセージに自動で返信する
SlackとChatGPTを連携させることで、ユーザーがSlack上での質問やリクエストに対して、自動的に適切な返答を生成するチャットbotを作成することが可能です。
この機能は、特に大規模なチームや組織でのコミュニケーションを効率化する際に役立ちます。
例えば、よくある質問やリクエストに対して、即座に返答を得ることができるため、作業の中断を最小限に抑えることができます。
また、特定のキーワードやフレーズに基づいて、関連する情報やドキュメントを自動的に提供するような設定も可能です。
このように、チャットbotの導入により、日常の業務フローの効率化や情報アクセスの迅速化が期待できます。
チャットbotとは?
チャットbotは、人工知能(AI)やプログラムを活用して、ユーザーからのメッセージに自動的に返信を行うシステムのことを指します。
テキストベースのインターフェースを介して、ユーザーとの対話を模倣することで、質問の回答、情報の提供、タスクの実行などの機能を利用可能です。
近年では、カスタマーサポートやFAQの自動応答、商品の推薦など、多岐にわたる業務での活用が進められています。
特にAI技術の進化により、より自然な会話体験を提供する高度なチャットbotが登場しており、ユーザーとのエンゲージメントの向上や業務効率化に貢献しています。
④議事録の作成を効率化
議事録の作成は、ビジネスの様々な場面で欠かせない作業ですが、その内容を正確にまとめることは時間と労力を要する作業となります。
しかし、ChatGPTとSlackの連携により、この作業が大きく効率化されるようになりました。
従業員がSlackに特定のBotへ議事録のURLを投稿するだけで、背後で動作するWorkatoがそのURLの内容を取得し、ChatGPTに要約リクエストを送信します。
数秒後、要約された議事録の内容がSlack上に返されるのです。
このシステムにより、長時間かかっていた議事録の要約作業が数分、あるいはそれ以下の時間で完了するようになりました。
さらに、このシステムは個人情報の取り扱いにも配慮しており、議事録の内容をChatGPTに送信する前に、Workatoによってサニタイズ(無害化)の処理が行われるため、情報漏洩のリスクを低減しています。
このように、ChatGPTとSlackの連携による議事録の自動要約機能は、ビジネスの現場でのコミュニケーションをよりスムーズにし、作業の効率化を実現しています。
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|ChatGPTとSlackを連携させる手順
ChatGPTとSlackを連携させるには、いくつかの手順を踏まねばなりません。
あまり、このような操作に慣れていない方は少し複雑に感じてしまうかもしれませんが、分かりやすいように順を追って説明します。
Step1.SlackとChatGPTの連携用アプリを探す
SlackとChatGPTの連携を実現するためには、まずSlackとChatGPTを繋ぐためのアプリを見つける必要があります。
Slackの公式「アプリディレクトリ」を利用すると、簡単にChatGPTとの連携用アプリを探せます。
アプリディレクトリには、多数のアプリがリストアップされており、キーワード「ChatGPT」で検索することで、関連するアプリを一覧で確認することができるので特に難しいものでもありません。
このステップでは、適切なアプリを選択することが重要です。
アプリの詳細ページには、そのアプリの機能や評価、レビューなどの情報が掲載されているため、これらの情報を参考にして、自分のニーズに合ったアプリを選ぶようにしましょう。
Step2.アプリをSlackに追加する
SlackとChatGPTを連携させるためのアプリを見つけたら、次のステップとしてそのアプリをSlackに追加する必要があります。
プロセスは非常にシンプルで、Slackのインターフェース上で直感的に操作できます。
- まず、選択したアプリの詳細ページにアクセスします。
- アプリの詳細ページには「Slackに追加」または「インストール」といったボタンが表示されています。このボタンをクリックすることで、アプリの追加プロセスが開始されます。
- ボタンをクリックすると、アプリが要求する権限の一覧が表示されます。ここで、アプリが要求する権限を確認し、問題なければ「許可」をクリックして進めます。
- 権限を許可すると、アプリがSlackのワークスペースに追加され、すぐに使用することができるようになります。
このステップを完了することで、Slack内でChatGPTの機能を活用するための基盤が整います。
Step3.アプリにアクセスし、設定を行う
アプリをSlackに追加した後、実際にChatGPTの機能を活用するためには、アプリの設定を適切に行う必要があります。
このステップでは、アプリの基本的な設定方法を解説します。
- Slackの左サイドバーに新しく追加されたアプリのアイコンをクリックして、アプリのダッシュボードまたは設定ページにアクセスします。
- アプリの設定ページには、ChatGPTの機能を活用するための各種設定項目が表示されています。ここで、必要な情報を入力したり、オプションを選択したりして、アプリをカスタマイズします。
- 例えば、特定のチャンネルやユーザーとのみ連携するように設定したり、ChatGPTの応答速度や言語設定を変更することができます。
- 設定が完了したら、必ず「保存」ボタンをクリックして、変更を適用します。
このステップを通じて、アプリがSlackと適切に連携し、ChatGPTの機能を最大限に活用できるようになります。
設定は後からでも変更可能ですので、実際に使用してみて、必要に応じて調整しましょう。
Step4.OpenAI APIキーを取得する
ChatGPTをSlackで使用するためには、OpenAIのAPIキーが必要です。
APIキーは、ChatGPTの背後にある技術を動かすための「鍵」となります。
このステップでは、OpenAI APIキーの取得方法を詳しく解説します。
- まず、OpenAIの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成します。すでにアカウントをお持ちの方はログインしてください。
- アカウントダッシュボードに移動し、左側のメニューから「APIキー」または「APIセクション」を選択します。
- 「新しいAPIキーを作成」ボタンをクリックします。これにより、新しいAPIキーが生成されます。
- 生成されたAPIキーをコピーして、安全な場所に保存してください。このキーは、SlackとChatGPTを連携させる際に必要となります。
(注意: OpenAI APIキーは非常に重要な情報です。第三者に漏れると、不正利用される可能性があります。そのため、キーを共有する際や保存する際は、十分な注意が必要です。)
このAPIキーを使用することで、Slack上でChatGPTの高度なAI技術を活用することができるようになります。
Step5.Slack APIキーとチャンネルIDを取得し、アプリを設定する
SlackとChatGPTをスムーズに連携させるためには、SlackのAPIキーとチャンネルIDの取得が必要です。
このステップでは、これらの情報の取得方法と、取得した情報をアプリに適用する手順を詳しく解説します。
- Slackの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウントにログインします。
- ダッシュボードの左側のメニューから「設定と管理」を選択し、「API管理」に移動します。
- 「APIトークンの作成」ボタンをクリックして、新しいAPIキーを生成します。
- 生成されたAPIキーをコピーし、安全な場所に保存してください。
- 次に、連携させたいチャンネルのIDを取得するため、該当のチャンネルに移動し、URLの末尾に表示されるIDをコピーします。
- これらの情報を手元に準備したら、先ほど追加したChatGPTの連携アプリにアクセスします。
- アプリの設定ページで、OpenAI APIキー、Slack APIキー、およびチャンネルIDを入力し、設定を保存します。
以上で、SlackとChatGPTの連携設定は完了です。これにより、Slack上でChatGPTの機能を最大限に活用することができるようになります。
|SlackとChatGPTを連携させる際の注意点
SlackとChatGPTの連携には、いくつかの注意点があります。
特に、企業内で使用する場合は社内に混乱を招く可能性もあるので、以下に紹介する注意点について事前に知っておいてください。
ChatGPTの利用料金や制限に気をつける
プラン名 | 月額料金 | 利用制限 | 主な特徴 |
無料プラン (Free Plan) | 無料 | 一定の制限あり | 基本的なChatGPTの機能を利用可能 |
プラスプラン (Plus Plan) | $20 | なし | ・優先的なアクセス・待ち時間なしで新機能へアクセス・高速なレスポンス |
エンタープライズプラン (Enterprise Plan) | 企業のニーズや規模に応じて変動 | なし | ・無制限の高速GPT-4へのアクセス・エンタープライズ向けのセキュリティとプライバシー対応・より長いコンテキストウィンドウ・高度なデータ分析機能・カスタマイズオプション |
ChatGPTは、その高度な自然言語処理能力により、多くのユーザーから注目を集めています。特に、Slackとの連携により、日常の業務効率を大幅に向上させることが期待されています。
しかし、その一方で、ChatGPTの利用には料金が発生することを忘れてはなりません。
無料プランでは基本的な機能を利用することができますが、一定の制限があります。
一方、プラスプランやエンタープライズプランでは、より高度な機能や迅速なレスポンスを享受することができますが、それに伴い月額料金が発生します。
特にエンタープライズプランの場合、企業のニーズや規模に応じた料金が設定されているため、事前に詳細を確認することが重要です。
また、連携を行う際には、APIキーの取得や設定が必要となります。
これらの手続きにも一定の制限があるため、事前にOpenAIの公式サイトで詳細を確認し、適切なプランを選択することが求められます。
連携を検討する際には、ChatGPTの料金体系や制限を十分に理解した上で、適切なプランを選択し、最大限の効果を得るよう心がけましょう。
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実用の前に社内周知またはロールプレイングを行う
ChatGPTの連携は、Slackの利用体験を飛躍的に向上させる可能性がありますが、その導入には慎重な準備が必要です。
特に、新しいツールや機能を導入する際には、社内のメンバー全員がその利用方法や目的を理解していることが重要です。
まず、ChatGPTの連携を検討する際には、その目的や利用シーンを明確にし、社内の関係者に周知することが求められます。
例えば、会話の要約や質問への自動応答など、具体的な利用シーンを示すことで、メンバーの理解を深めることができます。
また、実際に連携を行う前に、ロールプレイングを実施することも効果的です。
実際の業務シーンを想定して、ChatGPTの機能をテストすることで、その利点や課題を明確にすることができます。
さらに、ロールプレイングを通じて、メンバーのフィードバックを収集し、連携の設定や利用方法を最適化することも可能です。
新しいツールの導入は、変革の一歩とも言えます。その成功のためには、十分な準備とコミュニケーションが不可欠です。
ChatGPTの連携を検討する際には、社内のメンバーとの連携も忘れずに行いましょう。
|ChatGPTとSlackを連携させた活用または応用事例
ここまで、SlackとChatGPTの連携に関する導入方法や利点について主に紹介してきました。
しかし、新しいテクノロジーにあまり詳しくない方は、それが実際の仕事でどのように活用していくのかわからないと思います。
そこでここでは、ChatGPTとSlackを連携させた活用事例を3つに絞って紹介します。
難しいコードを理解するのに役立てる
プログラミングやソフトウェア開発の現場では、複雑なコードや未知のライブラリに直面することが日常的にあります。
特に新しい技術を取り入れる際や、他の開発者が書いたコードを理解するときには、その背景や動作原理を迅速に把握することが大事です。
ここで、ChatGPTとSlackの連携が役立ちます。
具体的には、Slackのチャンネルやスレッドにコードの一部やエラーメッセージを投稿し、ChatGPTに解説やヒントを求めることができます。
例えば、「この関数の動作は?」や「このエラーの原因と解決策は?」といった質問を投げかけることで、ChatGPTが詳しい説明や参考リンクを提供してくれます。
このように、ChatGPTを活用することで、コードの理解をスピードアップし、開発の効率を向上させることが可能です。
また、新入社員や初心者が技術的な疑問を持った際にも、気軽に質問し、迅速に回答を得ることができるため、学習のモチベーションも維持しやすくなります。
効率的な翻訳でグローバルなコミュニケーション
グローバル化が進む現代ビジネスの中で、異なる言語や文化の間でのコミュニケーションは不可欠です。
しかし、言語の壁や文化的な違いからくる誤解は、ビジネスの障壁となることも少なくありません。
このような課題を解決するために、ChatGPTとSlackの連携が大いに役立ちます。
具体的には、Slack上で外国語のメッセージを受け取った際、ChatGPTを使用してその内容を自動的に翻訳し、意味を正確に把握することができます。
また、自分の言葉を相手の言語に翻訳してコミュニケーションを取ることも可能です。
さらに、ChatGPTは単なる翻訳だけでなく、文化的な背景やニュアンスに基づいたアドバイスも提供してくれます。
これにより、異文化間のコミュニケーションでの誤解を避け、よりスムーズな関係構築が期待できます。
このように、ChatGPTとSlackの連携を活用することで、グローバルなビジネスシーンでのコミュニケーションの質と効率を大幅に向上させることができます。
社内教育の効率化
現代のビジネス環境では、技術や市場の変化に迅速に対応するために、社内教育や研修が非常に重要となっています。
しかし、従来の教育方法では、時間や場所の制約、教材の更新の遅れなど、多くの課題が存在していました。
ChatGPTとSlackの連携により、これらの課題を大幅に軽減することが可能となります。
具体的には、Slack上での質問や疑問をChatGPTがリアルタイムで回答することで、社員一人ひとりの学びのペースを大幅に向上させることが可能です。
また、最新の情報や技術に関する質問にも迅速に対応することが可能となり、常に最新の知識を身につけることができます。
さらに、ChatGPTは多様なシナリオや状況に基づいた模擬トレーニングも提供可能です。
そのため、実際の業務に即した教育や研修を効率的に行うことができます。
このように、ChatGPTとSlackの連携を活用することで、社内教育の質と効率を大幅に向上させ、組織全体の競争力を高める効果が期待できるでしょう。
|まとめ:ChatGPTをSlackと連携させることでビジネスの幅が広がる!
この記事では、SlackとChatGPTの連携について、その基本的な概要から具体的な手順、活用事例までを詳しく解説しました。
SlackとChatGPTの連携は、ビジネスシーンでのコミュニケーションや情報収集をより効率的に、かつ質の高いものに変える可能性を秘めています。
今後、AI技術の進化とともに、SlackとChatGPTの連携がもたらす機能や利点もさらに拡大していくことが予想されます。
そのため、今のうちに連携の方法を学び、実際に試してみることで、未来のビジネスシーンにおいてもスムーズに対応できるようになるでしょう。
この記事を、SlackとChatGPTの連携を検討している方々の参考資料として活用して頂ければ幸いです。