VRとARを両方楽しめるヘッドセットLynx R-1。
度重なる延期にみまわれ、「どうなっているんだろう」と思っていた方もいるかもしれません。そんなLynx R-1の出荷がついにはじまりました。
そこでこの記事では、画期的なヘッドセットLynx R-1のスペックや特徴、別売りのアクセサリについて解説していきます。
最後まで読めば、Lynx R-1について詳しく知ることができます。
目次
|VR/AR一体型ヘッドセットLynx R-1
フランスのスタートアップ企業Lynxが「Lynx R-1」の出荷を開始しました。
Lynx R-1は1台でVRとARの両方を楽しめるスタンドアローン型のヘッドセットです。
革新的で技術的デザイン的に優れた製品に贈られる「CES 2023 Innovation Awards」の「Honoree」にも選ばれています。
2020年夏頃の発売を予告して以来、形状や機能の調整、開発の方向性の変更などにより、
度重なる発売延期が続いていましたが、今回ついに発売までこぎつけました。
商品名 | Lynx R1 Headset (Development Kit) / (Enterprise Edition) |
メーカー | Lynx Mixed Reality |
価格 | Lynx R1 Headset (Development Kit):$849Lynx R1 Headset (Enterprise Edition):$1,299 |
公式URL | https://www.lynx-r.com/ |
|Lynx R-1のスペック
下記の表に気になるLynx R-1のスペックについてまとめました。
SoC | Qualcomm®Snapdragon™XR2Gen1 |
メモリ | 8GBLPDDR5 |
ストレージ | 128GB(microSDcard利用可能) |
解像度 | 1600×1600 |
視野角 | 90° |
リフレッシュレート | 90Hz |
カメラ | 白黒カメラ・赤外線カメラ・可視光カメラ |
トラッキング | 6DoFトラッキング |
スピーカー | ステレオスピーカー |
マイク | 2チャンネルマイク |
接続タイプ | Wi-FiBluetoothUSB Type-C |
バッテリー | 約3時間 |
|Lynx R-1の特徴
Lynx R-1はこれから紹介する7つの特徴を有しています。
この特徴により、ユニークなヘッドセットになっています。
VRとARを切り替えられる
Lynx R-1は、VRとARの両方に対応しています。
VRとARの違いについて少し触れておくと、VRは仮想現実と呼ばれ、主に3DCGで世界が作られています。
一方、ARは拡張現実と呼ばれ、現実世界がベースとなっており、そこに情報を重ねる技術です。たとえば、現実に存在する建物の横に、建物の名前や築年数などの情報が書かれたカードが出現するというようなことが可能です。
Lynx R-1は、VRモードとARモードを切り替えて使うことができるので、VRとARで別々のヘッドセットを用意する必要がなく便利です。
しかも現実世界の風景にVR世界への入口を作り、そこを通り抜けてVR空間で遊ぶといったシームレスな体験も可能。
このようにLynx R-1は未来を感じさせてくれるヘッドセットになっています。
本体が非常に薄い
Lynx R-1の大きな特徴は、他の製品と比べて本体が非常に薄いことです。
Lynx R-1は、独自のレンズを採用しており、一般的に使われているレンズよりも、目とレンズの距離を近くすることができます。
これにより、本体自体を薄くすることに成功しました。
重量バランスが優れている
Lynx R-1は重量バランスが優れています。
薄くて軽量な本体と後頭部についているバッテリーが釣り合う形で重量のバランスがとれています。
前後の重量バランスが良いと、ヘッドセットをつけたときの圧迫感が軽減され、ズレにくく、軽く感じられる効果があります。
着脱可能なバッテリー
Lynx R-1のバッテリーは着脱可能です。
バッテリー持ちは約3時間程度となっています。
6つの外部カメラ
Lynx R-1には、以下に示す3種類のカメラが2つずつ搭載されています。
- トラッキング用の白黒カメラ
- ハンドトラッキング用の赤外線カメラ
- 可視光カメラ(パススルー用カメラ)
このような複数のカメラがあることで、VRやARでの没入体験が可能になります。
ハンドトラッキング可能
Lynx R-1を使えば、ハンドトラッキングが可能です。
ハンドトラッキングとは、ヘッドセットがカメラを通じて使用者の手を認識し、バーチャル空間に使用者の手や手の動きを反映させる機能のことです。
Lynx R-1は、このハンドトラッキング機能をメインで使うことが想定されています。
そのため、コントローラーが同封されていません。
PC接続も可能
Lynx R-1は、ヘッドセット単体で動作するスタンドアロン型です。
ただし、PCなど外部デバイスとの接続も可能で、SteamVRにも対応しています。
そのため、部屋でLynx R-1とPCをつないでSteamVRの本格的なVRゲームを遊ぶこともできます。
|別売りのアクセサリ
Lynx 社は、以下に紹介する、Lynx R-1本体とは別売りのアクセサリを3種類販売しています。
- コントローラー
- トラベルケース
- フェイシャルインターフェース
それぞれのアクセサリについて、どのような製品なのか説明していきます。
コントローラー
斬新なデザインのLynx R-1専用コントローラーです。
コントローラー上部にアナログスティックがあり、グリップ部分にボタンやトリガーボタンがついています。
黒い本体に白いドット柄のデザインがクールです。
製品名 | Pair of 6DOF Controllers |
金額 | $99 |
URL | https://www.lynx-r.com/products/pair-of-6dof-controllers |
トラベルケース
ブラックでスッキリした見た目のトラベルケースです。
Lynx R-1本体やコントローラーを収納して安全に持ち運ぶことができます。
製品名 | Lynx R1 Travel Case |
金額 | $59 |
URL | https://www.lynx-r.com/products/lynx-r1-travel-case |
フェイシャルインターフェース
フェイシャルインターフェースを使用すると、Lynx R-1着用時、視界に光が入るのを防いでくれます。
Lynx R-1本体の形状は、視界をすっぽり覆う形ではなく、分厚いメガネのような形をしています。
Lynx R-1本体にフェイシャルインターフェースを取り付ければ、外からの光を遮断でき、より没入感の高い体験が可能になります。
Lynx R-1のAR機能を使うときは、本体のみ着用して現実世界とバーチャル世界のシームレスな体験が可能、VR機能を使うときは、フェイシャルインターフェースを装着して現実を排除し、より3D空間に没入するといった使い方ができます。
製品名 | Immersive VR Interface |
金額 | $35 |
URL | https://www.lynx-r.com/products/vr-facial-interface-standard-edition |
|まとめ:Lynx R-1でVRとARを両方楽しもう
Lynx R-1は、VRとARを両方楽しめるヘッドセットです。
現実世界と3D空間をシームレスにつなぐ、画期的なヘッドセットと言ってよいでしょう。
本体も薄型でスタイリッシュ、未来を感じさせるデバイスになっています。
ただ、VRとARを両方楽しめるヘッドセットとしては、最近発売されたMeta Quest3や、2024年に発売が予定されているApple Vision Proなども選択肢として挙げられます。
このような大手が手がけるヘッドセットもある中で、Lynx R-1がどのようなポジションのヘッドセットとして落ち着くのか注目です。