メタバースでの土地の売買・取り引きがさかんになっています。
ある調査によると、2021年のメタバースでの土地の取引総額は600億円、2022年は1,000億円を超えるともされています。
まさに「新たな不動産」として、企業や投資家からも大きな注目を集めているのです。
しかし全く新たな分野でもあるので、メタバースの土地にどれほどの価値があるのか、どうやって買ったらいいかも分からない…。
そこで今回は、メタバースの土地の値段や相場、土地の買い方や安く購入する方法などもレクチャーします。
これさえ読めば、メタバースの土地の買い方はバッチリ!メタバースの土地の買い方を知りたい人は必見の内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
|メタバースの土地とは?
メタバースの土地と言われても、ピンとこないかも人も多いかもしれません。
メタバースは複数人が同時に利用する、インターネット上の仮想空間です。そのため、その「空間」が誰のものなのか?ということに意味と価値が生じるわけです。
現実の土地には、所有者が存在します。メタバースも同じで、メタバースを提供するプラットフォームがその「土地(空間)」の所有者。そしてそのプラットフォーマーが空間の一部を他企業や個人に販売する。
それがメタバースにおける「土地売買取引」となります。
メタバースの土地を購入することによって、その空間を所有・利用する権利を得ることになります。この辺りの考え方は、現実の土地の取引と変わりありません。
|メタバースの土地購入でできること
メタバースにおける土地は、単なるアイテムではありません。実際の土地と同じように所有するだけではなくそれを他者に販売したり、様々な建築物を建てて利用することができます。
メタバースの土地を購入してできることは、たとえば次のようなものが挙げられます。
- 他者に販売する(転売)
- 他者に貸し出す(レンタル)
- バーチャルショップの出店
- イベントの開催
では、それぞれの利用法について見ていきましょう。
メタバース内の不動産投資
現実の土地と同じように、メタバースの土地も投資目的で売買されています。「新たな不動産」とも呼ばれる所以です。
メタバースの土地の取り引きはまだまだ始まったばかりなので、これから飛躍的に値段が上昇する可能性もあります。
仮想通貨のビットコインが出現した当時の値段が、1BTC≒0.07円だったのに対し、2022年7月の値段は約280万円。信じられないような高騰です。
メタバースの土地の値段がこれからどうなるか、誰にも予測できません。しかしメタバースが大きく発展している中で、その土地にも投資対象として注目が集まっているのです。
メタバースの土地が安い時に買って、高くなったら転売する。もしくは他者に貸し出して利益を得る。まさに現実の不動産投資と変わりありません。
店舗の出店やサービスの提供
メタバースには複数のユーザーで同一空間を共有するため、ショップを出店してビジネスを展開する企業、個人も多く存在します。
たとえばアメリカのファーストフード・チェーンの「ウェンディーズ」は、Metaと協力してメタバース内にバーチャルショップを出店しました。ユーザーはバーチャルのフードを受け取ってショップ内でのコミュニケーションを楽しめるほか、受け取ったコードを使った実店舗で食事をすることも可能。
ほかにもカジノや保険会社、メンタルクリニックなど多種多様な企業がメタバースに進出しています。
ショップを開くには土地が必要、というわけで、やはりメタバースの土地には利用価値、投資価値が存在するのです。
今のうちに良い土地を押さえておくことが、投資やビジネスの成功には不可欠となるでしょう。
イベントの開催
メタバースで購入した土地にはバーチャルショップを建てるだけではなく、そのスペースを利用して大小様々な規模のイベントを開催することも可能です。
たとえば、世界の歌姫アリアナ・グランデや、日本にもファンが多いジャスティン・ビーバーがメタバース内でライブを行いましたし、日本の企業が行ったライブイベント「MusicVket 4 Particle LIVE」なども有名。
ほかにもメタバースで開催された史上初のファッション・ウィークにはドルチェ&ガッバーナ、トミー ヒルフィガー、ボス、エトロなどのファッションブランドが参加。4日間のイベント中に様々なショーが開催され、数万人のユーザーが参加しました。
|メタバースの土地の値段や相場を解説!
仮想空間であるメタバースでも、その土地には様々な利用方法があり、しっかりとした価値があることが分かりました。
では、メタバースの土地の値段や相場はどのようになっているでしょうか?
一口にメタバースと言っても様々なプラットフォームがあり、その土地の値段も様々です。また値段の上下も非常に激しいので一概には言えないのですが、あくまでも目安とすると…
<2022年7月現在の土地相場>
- 最安値:Voxels 約12万円
- 再高値:NFT Worlds 約60万円
また、企業の進出が多い「Decentraland」の平均土地購入価格は約82万円となっています。
メタバースの土地の最新の相場価格は「MetaGameHubDAO」というWebサービスで確認できますので、ぜひチェックなさってください。
|メタバース内で土地の購入ができるサービス
メタバースの土地がどういうものか、そしてその値段や相場も理解できたら、次は実際に購入してみましょう。
しかしメタバースならどこでも土地を買えるというわけではありません。全てのメタバースが土地を販売しているわけではないからです。そのため、どのプラットフォームが土地を販売しているか、確認しておく必要があります。
そこで、今現在メタバースの土地を購入できるサービス、プラットフォームをご紹介しましょう。
The Sandbox
出典:https://www.sandbox.game/jp/
「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」はメタバースでプレイする人気のNFTゲーム。ゲーム内ではNFTのキャラクターやアイテムだけではなく、土地も売買されています。
The Sandboxの土地は「LAND(ランド)」と呼ばれ、幅と奥行がそれぞれ96m、高さが128mの1ランドが合計166,464区画用意されています。
ランド購入者は自らの土地でイベントを開催したり、ゲームを公開することができるほか、他ユーザーにレンタルすることも可能。
スクウェア・エニックスやエイベックスなどの大手企業も参入しているThe Sandboxには、非常に大きなビジネスチャンスが眠っています。それを最大限活用するためには、やはりランドの売買取引が欠かせないでしょう。
Decentraland
出典:https://decentraland.org/
「Decentraland(ディセントラランド)」は、イーサリウムブロックチェーンを利用したメタバース・プラットフォーム。パソコンとウォレット(仮想通貨)があれば誰でもプレイできます。
Decentralandでも土地はLANDと呼ばれていますが、このランドが昨年1億円で購入されたというのが非常に大きなニュースとなりました。そのため、購入した土地でアイテムやアート作品を展示して販売するなどのビジネス目的はもちろん、投資の対象としても人気となっています。
ほかにもきゃりーぱみゅぱみゅが所属するアソビシステム株式会社が企画する「メタトーキョー」プロジェクトや、大手オークション会社のサザビーズがバーチャルギャラリーをDecentraland内にオープンさせるなど、話題に事欠きません。
Somnium Space
出典:https://somniumspace.com/
「Somnium Space(ソムニウムスペース)」は2017年にスタートとしたブロックチェーン・メタバースプロジェクトで、全部で5,000区画用意されている大小様々な土地(PARCEL)を購入することができます。
ビジュアルや美しい世界観が特徴のSomnium Spaceでは、デジタルアートや作品の販売が盛んに行われていますが、そのためにはやはり土地を購入・レンタルする必要があります。
さらに移動が基本的には徒歩というSomnium Spaceでは、購入した土地には別の利用価値が存在します。それが好きな場所に自由に移動できるテレポーターハブを購入して、自分の土地に設置するというもの。
より便利に楽しむのはもちろん、他ユーザーの誘導にも土地の購入が必須というわけです。
Cryptovoxels
出典:https://www.voxels.com/
「Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)」はイーサリアム・ブロックチェーンを利用した、メタバース・プラットフォームの一つ。NFTのアイテムのほか、土地も購入可能です。
購入した土地には「MagicaVoxel(マジックボクセル)」というフリーソフトで作成した建物を設置することが可能。
個人ユーザーだけではなく、多くの企業がCryptovoxelsに参加し、様々なイベントを実施しています。
メタバースで自分の土地を購入し、好きな建物を建て、アート作品などを展示・販売する。
つまりバーチャルという空間内でありながら、現実世界と同じような営み、ビジネス活動が行える。それがメタバースで土地を購入する最大のメリットと言えるでしょう。
|メタバースの始め方は?
メタバースで土地を購入するには、当然ですがメタバースに参加しなければなりません。
とはいえ、メタバースはまだまだ一般的ではなく、どうやって始めたら良いか分からないという人も多いのではないでしょうか。
そこでここからはメタバースのやり方から土地の買い方まで、メタバースの始め方をステップごとに解説しましょう。
仮想通貨用の口座を開設する
メタバースでの売買取引には、仮想通貨が用いられます。そのため、まずは国内の暗号資産交換業者(取引所)で仮想通貨用の口座を開設しましょう。
<なぜ仮想通貨用の口座が必要か?>
- メタバースの共通通貨は仮想通貨であるから(銘柄はメタバースによる)
- 日本円を仮想通貨に交換するため
<国内の主な暗号資産交換業者>
- コインチェック
- bitFlyer
- GMOコイン
- DMM Bitcoin
- LINE BITMAX
- その他
扱っている仮想通貨の銘柄は、各取引所によって異なります。しかし上に挙げたような大手であれば、有名な銘柄はほぼ網羅しているでしょう。
仮想通貨取引所の口座開設は無料でできるため、気になる銘柄を扱っている取引所の口座をいくつか開設しても良いかもしれません。
開設した口座を使って仮想通貨を購入する
暗号資産交換業者に口座を開設したら、日本円を入金して仮想通貨を購入しましょう。
<取引所口座への入金方法>
- 銀行振込:指定した口座に銀行から振り込む
- コンビニ入金:コンビニATMから振り込む
- オンライン入金:インターネットバンキングを利用して振り込む
(入金手数料は入金方法・各取引所によって異なる)
取引所に入金したら、その取引所のWebサイトもしくは専用アプリを利用して仮想通貨が購入できるようになります。
<仮想通貨の購入手順例>
- Webサイト、もしくはアプリにログインする
- 購入する仮想通貨を選択する
- 仮想通貨の数量を指定し、購入金額を確認する
- 決定ボタンを押し、購入する
購入時には仮想通貨の数量を間違えていないか、改めて確認してください。
海外の仮想通貨用の口座を開設する
仮想通貨を購入しても、そのままではメタバースでは利用できません。メタバースでの取り引きには専用の「通貨(コイン)」が必要であり、そのコイン(これも仮想通貨の一種)は日本の取引所では扱われていないからです。
<各メタバースで利用されているコイン>
- The Sandbox:SAND
- Decentraland:MANA
- Somnium Spac:CUBE
- Cryptovoxels:イーサリウム
<海外の主な暗号資産交換業者>
- Bybit(バイビット)
- BINANCE (バイナンス)
- MEXC Global
- Gate.io
- その他
口座の開設は、各取引所の公式HPから行います。上で紹介した取引所であれば日本語のサイトも用意されているため、特に難しいことはないでしょう。
口座を開設したら、メタバース内で利用するコインを購入(換金)します。
<専用通貨の購入手順>
- 日本の口座内にある仮想通貨を、海外の口座に送金する
- 海外の口座から、コインを購入する
換金した仮想通貨をMetaMaskへ送金する
メタバースのコインを購入したら、MetaMaskへ送金しましょう。
<MetaMaskとは?>
- MetaMaskは、仮想通貨を管理するWeb上の財布のようなもの。MetaMaskと各メタバースを連携させることで土地などのNFT売買および管理ができるようになります。逆に言えば、MetaMaskがなければ購入したコインを利用することもできません。
<MetaMaskの利用方法>
- Web版:ChromeウェブストアからMetaMaskの拡張機能をインストールする
- アプリ版:Android、iOSそれぞれの専用アプリをインストールする
- インストール後にパスワードなどを設定する
- 購入したイーサリウムをMetaMaskに送金する
海外の口座からMetaMaskの受け取りアドレスを入力して、コインを送金してください。
メタバースプラットフォームとMetaMaskを連携する
MetaMaskに無事送金が完了したら、メタバースとの連携を行います。
<DecentralandでのMetaMask連携手順>
- Decentralandの公式HPから「GET STARTED」をクリックする
- アカウント登録画面から「Play using your wallet」を選択する
- ウォレットの選択画面から「MetaMask」を選択する
- MetaMaskが起動。Decentralandを接続する
仮想ウォレットは他にもいくつかありますが、MetaMaskは様々なメタバースプラットフォームと連携しているため、これ一つあれば困ることはないでしょう。
|メタバースの安い土地を購入する方法は?
さあ、ついにメタバースで土地を購入する用意が整いました。
でもせっかくなら、なるべく安い値段で土地を買いたい。では、どうしたらメタバースで安く土地を買えるのでしょうか?
<メタバースの土地の買い方>
- 市場で流通している土地を購入する
- プラットフォームから直接土地を購入する
この2つの方法のうち、メタバースで安い値段で土地を買えるのは「2.プラットフォームから直接土地を購入する」となります。
メタバースの土地は現実と同じように有限なので、需要と供給のバランスを見ながら小出しに販売されています。
市場にはすでに販売された土地が流通していますが、まだ未販売の土地が残されているわけです。
この土地が販売される時期が「セール」と呼ばれ、セールの時に直接土地を買うのが一番安い買い方なのです。
|メタバース内の土地をセールで購入する方法
メタバースの土地が販売されるセールがいつ始まるか、誰にも分かりません。そして世界中のメタバース・ユーザーや投資家もセールのタイミングを狙っています。
そのため、メタバースの土地をセールで買うにはしっかりとした準備が必要なのです。
では、そのメタバースの土地をセールで買うための方法をご紹介しましょう。
土地を買うメタバースでアカウントを作成
セールのタイミングは、メタバースのプラットフォームごとに異なります。
そのため、まずは自分が購入したいメタバースを選択し、そのメタバースのアカウントを作成しておきましょう。その際には、上で紹介した口座の開設からMetaMaskの連携までも済ませておいてください。
もちろん、複数のメタバースのアカウントを作成しても全く構いません。
<The Sandboxのアカウント作成方法>
- The Sandboxの公式HPにアクセスする
- 右上の「サインイン」をクリックする
- 「ログインまたはアカウントの作成」画面でMetaMaskを選択し、連携させる
- The Sandboxの画面に戻り、メールアドレスとニックネームを記入する
- Game Makerで使用するパスワードを設定する
- アカウント作成完了。メイン画面に戻る
セールのタイミングで土地を買う
セールのタイミングは、各メタバースの公式Twitterなどで事前に告知されます。
そのため、プラットフォームの公式SNSなどをフォローしておきましょう。
The Sandboxの過去のセール時に販売された土地は計3,323LANDで販売方法は先着順、ただし一部のランドはオークション方式となっていました。
セールは非常に限られたタイミングとなりますので、土地の購入を希望される方はここまで紹介した方法を参照して口座とアカウントの開設、仮想通貨の購入、コインへの交換、MetaMaskの連携までもしっかり済ませて、万全の状態を整えておきましょう。
|まとめ
ビットコインが登場した当時、ここまで値段が高騰するとは誰が予想できたでしょうか?
メタバースの世界はこれからますます発展していくでしょう。それに伴い、メタバースの土地の値段や相場も上がるに違いありません。
ビジネス目的でも投資目的でも、まずはメタバースの土地の値段や相場をしっかり把握し、なるべく安く買うのがベスト。
ぜひ今回の記事を参考に、メタバースの土地の購入を検討なさってください。