VRライブや配信は、VR技術の進化と社会的変化により、エンターテインメントの新たな形として急速に人気を集めています。
この記事では、VRライブ・配信の特徴と、その流行の背景を明らかにします。
さらに、アイドルからVtuber(にじさんじ)、アーティストまで、注目のVRライブ事例9選を詳しく紹介。
最後までお読みいただければ、VRライブ・配信の現状と将来の可能性を深く理解し、今後のエンターテインメント業界のトレンドを把握できます。
<この記事でわかること>
- VRライブ・配信の基本概念
- VRライブ・配信が流行した背景
- アイドルやVtuberのVRライブ事例
- アーティスト系のVRライブ事例
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目次
|VRライブ・配信とは?
VRライブまたはVRライブ配信は、バーチャルリアリティ(VR)技術を使用して行われるライブイベントや配信のことです。
アーティストやパフォーマーがリアルタイムで演出を行い、視聴者はVRヘッドセットや対応デバイスを通じて、まるで実際にその場にいるかのような没入感のある体験を楽しむことができます。
VRライブでは通常、3D環境内での視覚的な演出が特徴的であり、視聴者は360度の視野でイベントを楽しむことが可能です。
VRライブの最大のメリットは、その圧倒的な没入感と現実離れした体験にあります。
視聴者は自宅にいながらにして、コンサートやイベントに実際に参加しているかのような感覚を味わうことが可能です。
これにより、地理的な制約や移動の必要性がなくなり、世界中どこからでもアクセス可能になるため、より多くの人々がイベントに参加できるようになります。
また、VR技術を使ったライブや配信は、通常の映像よりも視覚的に豊かで創造的な表現が可能です。
このように、VRライブや配信は、従来のイベント体験を大きく進化させ、アーティストと視聴者の間の新しい形のつながりを生み出しています。
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|VRライブ・配信が流行した背景
VRライブや配信は、今やアーティスト・クリエイターにとって、欠かすことはできない表現方法ともいえます。
VRゴーグルでバーチャル世界にダイブし、強敵と戦う大人気アニメシリーズ「ソード・アート・オンライン(SAO)」が放送された2012年、VRはまだ夢の技術という認識でした。
しかし、今や「ソード・アート・オンライン」の世界は現実のものになりつつあります。
なぜ、VR技術はここまで進化していったのでしょうか。
ここでは、その背景についてご紹介します。
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①個人でも利用可能な程進化したVR技術
VRライブが流行した背景の一つに、個人でも利用可能な程進化したVR技術があります。
近年、VR技術は飛躍的に進歩し、以前は専門的な設備や高額なシステムが必要だったものが、一般消費者にも手が届く価格で提供されるようになりました。
VRヘッドセットや対応デバイスはより手軽で使いやすくなり、家庭でも簡単にVR体験が可能になったのです。
また、この技術進化はクオリティの向上にも寄与しています。
リアルタイムでの3D環境レンダリングが向上し、よりリアルで詳細な仮想空間を作り出すことが可能になりました。
これにより、視聴者は単に画面を見るだけではなく、実際にその場にいるような体験をすることができるのです。
この進化したVR技術が、ライブや配信の新しい形として、より多くの人々に受け入れられる基盤を作り上げたのです。
②新型コロナウィルスによる消費者動向の変化
VRライブが流行する背景の中で、新型コロナウイルスの流行は特に重要な要素です。
パンデミックにより、多くの国で外出制限や社会的距離の維持が求められ、これが消費者の行動様式に大きな変化をもたらしました。
対面でのイベントや集会が制限される中、人々はエンターテインメントの新しい形を求め始めるようになります。
この状況がVRライブや配信への関心を高めるきっかけとなりました。
実際に会場に足を運ぶことなく、自宅の安全な環境からライブイベントを楽しめることは、多くの人々にとって魅力的な選択肢となったのです。
このように、新型コロナウイルスによる社会的変化は、VRライブや配信という新たなエンターテインメントの形態の普及に大きく寄与しています。
③Vtuberを目指す人が増えている
VTuber(バーチャルYouTuber)は、今では一つの産業ともいえるほど注目されている分野です。
2017年末からVTuberの存在が注目され始め、Googleトレンドでの検索ボリュームが急増しています。
これは、初のバーチャルYouTuber「キズナアイ」の人気がきっかけで、その後多くのVTuberが登場しました。
業界関係者やファン以外にも広く認知されるようになり、様々な企業がVTuber事業に投資を始めています。
例えば、グリーは100億円規模の投資を発表し、サイバーエージェントもVTuberのタイアップ広告サービスを開始しました。
さらに、ロート製薬がバーチャルYouTuber社員を採用するなど、多様な分野での展開が期待されています。
この流れは、VTuberのチャンネル数や視聴者数の急増にも表れています。
2018年2月には500人だったVTuberのチャンネル数が3ヶ月で6倍の3000人に増加し、VTuberランキングトップ50のチャンネル登録数は1年間で5倍以上に増加しました。
これに伴い、動画総再生回数も大幅に増加しており、バーチャルYouTuberの人気が急速に広がっていることがわかります。
これにより、若い世代を中心にVTuberの認知度が高まり、彼らとの一体感を得るための一つのツールとして、VRライブや配信も注目されているのです。
|アイドル系のVRライブ最新事例3選
このように、VRライブや配信は時代の流れとともに普及していき、今では様々なジャンルのVRライブが開催されています。
以下では、VRライブで人気のある3つのジャンル「アイドル系」「Vtuber系」「アーティスト系」の最新事例をそれぞれ3つずつ厳選してご紹介します。
①乃木坂46と”混ざる”体験ができる!「いつか混ざりたいものです」
乃木坂46のVRライブは、ソニーマーケティング株式会社が提供するXperia(TM)専用のビジュアルヘッドセット『Xperia View(エクスペリア ビュー)』を使用して視聴できるオリジナルVRコンテンツです。
このVRライブでは、乃木坂46の楽曲『君に叱られた』のライブパフォーマンスを8K HDR 360度の高精細なVR映像で体験できます。
Xperia Viewを通じて視聴することで、視聴者はまるでメンバーに囲まれているような、最前席よりもさらに近い距離でライブパフォーマンスを楽しむことが可能です。
また、Xperia Viewは、8K HDR映像を120度の広視野角で視聴できるビジュアルヘッドセットです。これにより、視聴者は現実の世界に没入するような感覚を体験できます。
②アイドルアニメファンが熱狂!VRアイドル「えのぐ」
VRアイドル「えのぐ」のVRライブは、バーチャル空間を拠点に活動するアイドルによるもので、彼女たちはモニターの中から歌って踊るパフォーマンスを見せます。
彼女たちの活動は現実の地下アイドルと大して変わりません。
普通のアイドルと同じように、ライブハウスでの対バンやTIFのようなフェスに出演します。
えのぐのVRライブの魅力は、その独特な存在感とファンとの強いつながりにあります。
アニメやCGのアイドルを応援する感覚に近く、リアルアイドルとは異なる新たな体験を提供します。
彼女たちが所属していた株式会社岩本町芸能社の廃業・倒産発表にもかかわらず、VRアイドルとしての活動は継続されており、ファンの支えが直接的に彼女たちの運命を左右するという現実味を帯びています。これはアニメ視聴では経験できない、推し甲斐のある応援と言えるでしょう。
③スマホやタブレットでも参加可能!VRライブ「ほぷサマ3rd」
「ほぷサマ3rd」とは、VRアイドルグループ「Hop Step Sing!」による360度没入型のVRライブです。
このライブは2023年11月26日に開催され、3回目を迎える「ほぷサマ」シリーズの一環です。
今回のテーマは冒険活劇で、呪われた村を救うために立ち上がる伝説の勇者をメンバーが演じます。
参加者は、最新曲やダンス、トークに加え、プレーヤーとしても彼女たちと一緒に歌い、踊り、平和のために戦う体験ができます。
PCVRチケットとして提供される360度映像体験は4,500円(税込)、また新たにスマートフォンやタブレットを用いたブラウザ版参加も可能で、チケットは3,000円(税込)となっています。
このライブは、VR空間とテクノロジーを駆使する「Hop Step Sing!」のアイドルとしての青春サクセスストーリーの一部であり、様々なメディアで活動しています。
|Vtuber(にじさんじ)のVRライブ最新事例3選
「にじさんじ」は、日本発の大規模なバーチャルYouTuber(VTuber)プロジェクトで、ANYCOLOR株式会社が運営しています。
多様なキャラクターと個性を持つVTuberたちが所属しており、各々がYouTubeや各種ライブ配信プラットフォームを通じて活動しており、VR界隈で非常に人気が高いです。
ここでは、そんなVtuberの先駆けである「にじさんじ」のVRライブはどういったものがあるのか、いくつかご紹介します。
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①にじさんじの豪華メンバーが集結!「LIGHT UP TONES」
にじさんじの豪華メンバーが集結した「LIGHT UP TONES」は、2021年7月31日と8月1日に開催された、にじさんじ初のリアルタイムARライブです。
このライブの目玉は、出演者たちが現実のスタジオに本当に立っているかのような実在感を持つ「リアルタイムARライブ」でした。
出演者の3Dモデルはリアルタイムで影が描画され、スタジオの照明効果が反映されており、ステージの高低差にも対応する動きで現場に存在するような感覚を提供しました。
この高度な技術と演出が、ライブの特別な魅力を作り上げ、ファンからも「推しと一緒の空間にいるみたい!」など、好評を博しています。
同ライブは今後も定期的に開催されるようで、その都度の技術の進化には目が離せません。
②過去最大規模の公演に!「にじさんじフェス2022」
「にじさんじフェス2022」は、VTuberグループ「にじさんじ」による過去最大規模の公演で、2022年10月1日から2日に幕張メッセで開催されました。
同イベントの前夜祭にあたる「にじさんじ 4th Anniversary LIVE『FANTASIA』Day1」は、感染症拡大の影響で延期された振替公演で、現地観覧チケットは完売し、ファンにとっては待望のイベントだったとのことです。
このVRライブは、にじさんじが目指す「新しい波」を体現するもので、人気ライバーが多数出演し、豪華なステージセットと生バンドのサウンドで感動的なパフォーマンスを展開。
各ライバーの個性が光るステージでは、彼らの歌声と思いを繋ぎ、圧倒的な歌唱力とパフォーマンスで観客を魅了しました。
ファンからは「これぞにじさんじ!」とも評価され、グループとしての成長と可能性を示す、記念すべき公演となっています。
③英語圏ファンにも人気!「COLORS」
「COLORS」は、英語を用いて活動するバーチャルYouTuberグループ「NIJISANJI EN」による初のライブイベントです。
このオンラインARライブは、2つのステージ「PASTEL STAGE」と「VIVID STAGE」に分かれ、総勢19名のライバーが出演予定でした。
しかし、新型コロナウイルスの影響や制作スケジュールの遅延により、残念ながら中止となっています。
ファンからは次回の公演を期待する声が多く、過去には中止されたイベントの振替公演が実施されたこともあるため、将来的な再開催への期待が寄せられています。
続報は公式X(旧ツイッター)より公開予定とのことなので、再開催の際は要注目のVRイベントになること間違いなしでしょう。
|アーティスト系のVRライブ最新事例3選
ここまで、アイドル系やVtuber系のVRライブの最新事例についてご紹介しましたが、アーティストもVRライブを開催しています。
以下では、アーティスト系の最新VRライブ事例を3つ厳選してご紹介します。
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【VRチャットとは?】バーチャルSNSサービスやcluster (クラスター)についても詳しく解説
①サンリオとコラボ!「バーチャルサンリオピューロランド」
「SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland」は、サンリオキャラクターとテクノロジーが融合した、新時代のVRライブイベントです。
本イベントでは、VR空間における音楽フェスとして、58組のアーティストが参加し、バーチャルな演出と実際のサンリオピューロランドを模した世界を舞台に繰り広げられました。
特に注目すべきは、「Musical Treasure Hunt」と題されたサンリオ風のバーチャルパレードで、VRならではの環境変化を取り入れた演出が魅力的です。
また、VRChatを導入し、一部イベントはYouTubeなどで配信され、VR環境がない人でも楽しめる設計になっています。
サンリオキャラクターたちのミニライブや、アーティストによるパフォーマンスも特徴的で、インタラクティブな要素も豊富に用意されていました。
②Decentralandのメタバースを活用!「Metaverse Music Festival」
「Metaverse Music Festival 2022」は、メタバースの新たな可能性を切り開いたVRライブイベントです。
メタバースゲーム「Decentraland(ディセントラランド)」を舞台に展開され、2022年11月10日から14日にかけて行われ、世界各地から集結した約150名のアーティストたちが、デジタル空間でのライブパフォーマンスを繰り広げました。
本イベントの魅力は、ただの音楽フェスティバルを超え、参加者がアバターを通じて個性的なファッションを楽しみながら、アーティストとのコミュニケーションや一体感を感じられる点にあります。
VRライブの世界では、現実の制約を超えた演出や、アーティストとファンが直接交流できる新しい形のエンターテイメントが生まれています。
「Metaverse Music Festival 2022」は、そんなVRライブの最新トレンドを体現する舞台であり、音楽とテクノロジーが融合することで生まれる新しいエンターテインメントの形を提示した例といえるでしょう。
③フォートナイト内で星野源がコンサート!「Soundwave Series」
「Soundwave Series」は、ゲームと音楽の境界をなくす、斬新なVRライブイベントです。
本イベントは、Epic Gamesの大人気オンラインゲーム「フォートナイト」のクリエイティブ・モード内で開催され、2022年6月には人気アーティスト、星野源が出演しました。
人気曲である「喜劇」や「不思議」、「恋」を含む6曲を生演奏し、全世界のファンを魅了しています。
本イベントの特徴は、ただの音楽ライブを超え、参加者がゲーム内でアーティストのパフォーマンスを楽しむことができる点です。
プレイヤーは、自分のアバターを通じてインタラクティブな体験を享受し、アーティストとの一体感を味わいました。
このようなイベントは、VRライブの可能性を広げ、新しい時代のエンターテイメントの形を知るいい例といえるでしょう。
|まとめ:巣篭もり需要の後押しもありVRライブは今後も好調予測
VRライブや配信の魅力は、最新の技術革新と社会的変化に根差しています。
個人でも手軽に楽しめるVR技術の進化、パンデミックによる消費者の行動様式の変化、そしてVTuberをはじめとする新しい形のエンターテイメントの台頭が、VRライブを急成長させました。
今後も、VRライブはエンターテインメントの重要な潮流としてさらなる発展を遂げることが予想されます。
この記事を通して、VRライブや配信の最新トレンドとその背景を理解し、今後のエンターテインメント業界の動向を把握していただければ幸いです。
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