2023年12月、株式会社HIKKYが開催する「バーチャルマーケット2023 Winter」が開催されます。

今回が11回目の開催とその規模は回を重ねるごとに大きくなっており、現在では世界最大級のメタバースイベントとも称されます。

本記事では、開催目前に迫った「バーチャルマーケット2023 Winter」の概要から、出展ブースの一部を紹介。

イベントのイメージがより具体的に分かるようになっています。

イベントに参加予定の方はもちろん、これまで知らなかったという方もぜひ最後までご覧ください。

|バーチャルマーケット2023 Winterの概要

出典:https://event.vket.com/

「バーチャルマーケット2023 Winter」は2023年12月2日(土)〜17日(日)の16日間に渡って開催されます。

会場はメタバース上であり、アバターをはじめとした3D商品はもちろん、現実世界の洋服や飲食物といった様々な物の売買が可能。

多くの企業と顧客が参加する世界的な一大イベントになっているのです。

「バーチャルマーケット2023 Winter」では、「ロンドン」と「沖縄」、そして「渋谷と原宿」の3都市をパラリアル化し、各企業の出典会場として展開します。

パラリアルとは、「パラレルワールド」と「リアル」を掛け合わせた言葉であり、そのイメージ通り仮想空間であるメタバースと現実世界を掛け合わすことを意味します。

「ロンドン」では地下鉄やバッキンガム宮殿、そしてトラファルガー広場などのスポットに加えて、魔法をテーマにした美しい会場が楽しめます。

「沖縄」では国際通り、首里城、離島の3エリアが展開され、まるで海の中にいるような幻想的な空間が広がり、「渋谷と原宿」ではSHIBUYA109付近や裏原宿といったスポットが再現される予定。

今回のテーマは「Connect」であり、メタバースとリアルを繋ぎ合わせたイベントが予定されています。

メタバース空間ならではといえる各会場の雰囲気を味わいながら、現実世界にも訪れることでより一層本イベントを楽しめるでしょう。

|出展企業一例

「バーチャルマーケット2023 Winter」に出展、協力する企業数は過去最多となる85以上となりました。

数々の魅力的なブースが予定されていますが、こちらではその中の一部である以下の出展企業の簡単な概要を紹介します。

  • シャープ株式会社
  • ロート製薬株式会社
  • 株式会社ビームス
  • 株式会社高島屋
  • UUUM株式会社
  • 静岡県焼津市
  • 愛知県豊田市
  • 日本中央競馬会(JRA)
  • 東京地下鉄株式会社
  • 株式会社バンダイナムコミュージックライブ

シャープ株式会社

世界的な電化製品メーカーであるシャープ株式会社ですが、今回のイベントが初出展となります。

ブースでは2024年夏に商品化を予定している、新型VRヘッドマウントディスプレイが、パラリアルロンドンにて展示されます。

ブースでは製品の使い方を見たり、実寸代の3Dモデルを手にとって細部まで確認したりと、メタバースを通じて商品特性がしっかりと分かるようになっています。

また、アンケートとメルマガ登録に回答したユーザーに対し、アバターが装着できるVRヘッドセットモデルがプレゼントされます。

ロート製薬株式会社

美容やスキンケア、目薬などの製品を扱うロート製薬株式会社は、今回で通算4回目の出展となります。

会場はパラリアル渋谷、原宿となり、リボンなどで装飾されたエメラルドグリーンが基調となったブースを展開。

リップクリームの制作体験ができる「リップクリームファクトリー」や、渋谷と原宿の文化にちなんだフォトシール撮影などが楽しめます。

また、出展を記念したリアル商品の発売も予定されており、ここでしか購入出来ないリップクリームなどのセットが購入できます。

株式会社ビームス

輸入、オリジナルの衣料品や雑貨を取り扱う株式会社ビームスは、今回で通算7回目の出展となります。

パラリアル原宿内に設置されるバーチャルショップ1階では、アバター向け新作衣装の着こなしを競うコンテストが開催。

2階の試着フロアでは、様々な新作衣装をワンクリックで試すことができます。

そして屋上にはクレープスタンド、フォトブースが設置され、ゆったりとした時間が楽しめます。

バーチャルショップは実際のBEAMS HARAJUKUがモデルとなっており、こちらのげんじてう店舗においてもバーチャルショップ専用の会場が設けられます。

リアルと現実を行き来する体験ができ、より多くの顧客を取り込みながらファッションの楽しみを提供するでしょう。

株式会社髙島屋

大手百貨店である株式会社高島屋は、今回が初の独立ブース出展となります。

「ジャパニーズSAKE祭」というタイトルにて、全国各地の国産酒30種類を展示販売。

パラリアルロンドンに展開され、「宅飲み」や「国産種の認知度向上」、「海外顧客への訴求」といったことを目的に実施されます。

ブース内には質問に応える「オリジナルお酒チャート」が設置されるため、酒類に詳しくない方でも安心して買い物が行えるはず。

また、歴10年以上のバイヤー達によるバーチャル接客も実施されます。

UUUM株式会社

数多くの人気YouTuberが所属するUUUM株式会社も、今回初の大型出展を決定。

パラリアルロンドンにおいて、オリジナルのカジノブースを展開しようとしています。

UUUM所属のクリエイターによるブースでは、オリジナルのカジノルーレットが楽しめ、様々な遊び要素が用意されています。

ここでしか見られないオリジナルイラスト、動画の展示もあり、多くのファンが楽しめる内容となるはずです。

また、リアルイベントではクリエイター本人がステッカーなどのグッズを直接手売り販売します。

静岡県焼津市

静岡県焼津市はメタバースを活用する自治体としても有名であり、本イベントへの参加も精力的です。

「さかなのまち焼津市」を訴求し、訪れた人が体験できる専用ブースをパラリアル沖縄に展開します。

ブース内では焼津港で穫れるカツオやマグロといった水産物を積み上げ、その量を競うゲームなどが楽しめます。

また、自身のふるさと納税の寄附金上限額が確認できるシミュレーターも用意。

デジタルポスターから直接、ふるさと納税寄附サイトへ移動し、そのまま寄附することも可能となっています。

愛知県豊田市

世界的な自動車メーカーである「TOYOTA」の本社が位置する愛知県豊田市。

今回がバーチャルマーケットへの初出展となります。

「ものづくりのまち」である豊田市ならではのブースを展開し、「空飛ぶクルマ」の試乗や、「ドローン作り体験」などがメタバース上で楽しめます。

豊田市が進める「ものづくりのミライ」をメタバースで体験することで、今後の乗り物への興味、関心が湧くこと間違いないでしょう。

日本中央競馬会(JRA)

JRAは今回が2度目のバーチャルマーケット出展となります。

中山競馬場がクリスマス仕様となりメタバース空間に再現され、パラリアル渋谷と原宿にその入口が設置されます。

コインを集めるとアイテムが購入できる要素など、訪れる人が楽しめる仕掛けが盛りだくさん。

12月9日〜15日の期間は、パラリアル渋谷と原宿全体に広告を展開するなど、大規模な訴求を実施します。

さらに、イベント開催中の日曜日は人気声優や芸人を招き、レースを楽しむイベントも開催。

17日は現実世界とメタバースそれぞれでイベントを行う予定となっています。

東京地下鉄株式会社

都民の交通を支える東京地下鉄株式会社が今回初出展。

パラリアル渋谷、原宿上に東京メトロ銀座線1000系車両を再現した、バーチャルコンテンツを展示します。

車両内には実際に入ることもでき、現実世界の銀座線に乗っているかのような感覚を味わえます。

バーチャル撮影のスポットとして人気を集めることが予想されますので、ぜひイベントの思い出に足を運んでみてください。

株式会社バンダイナムコミュージックライブ

株式会社バンダイナムコミュージックライブは、前回に引き続き出展が決定。

人気アニメである「涼宮ハルヒの憂鬱」と、来年公開される「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」2作品の世界観が楽しめるブースをパラリアル沖縄と渋谷、原宿に展開します。

それぞれのブースでは作品の雰囲気が味わえる展示が楽しめますので、作品ファンはぜひ訪れることをおすすめします。

|バーチャルマーケットとは?

バーチャルマーケットはバーチャル空間上にある会場において、デジタルコンテンツから現実世界の商品まで、幅広いアイテムが売買できる世界最大のVRマーケットです。

期間中、24時間続けて開催され続けるため、日本国内だけではなく世界各国からユーザーが訪れます。

100万人を超える人数の来場があり、その人数はギネス世界記録にも認定されたほど。

また、企業ブースにおいても様々な催しがあったように、単なる商品売買だけではなくイベントや体験、映画やライブといった様々な楽しみ方が可能です。

顧客同士はアバターを通じた交流が可能であり、実際にイベント会場を一緒に回っているような感覚で楽しめます。

バーチャルマーケットでしか楽しめない体験を、ぜひ今回の「バーチャルマーケット2023 Winter」で味わってみてください。

参加者区分が設けられる

バーチャルマーケットはその規模の大きさから、様々な区分に参加者を分けています。

まず、イベントに訪れる全ての参加者を「ユーザー」と呼称し、参加に対する事前の申込みや手続きは必要ありません。

メタバース空間へのアクセスはVRChatの利用ができるパソコンであれば問題なく、誰でも気軽に楽しめるのです。

そして、実際にブースを出展する参加者を「クリエイター」と呼称し、こちらは事前の申込みが必要です。

出展者には3m×3m×4mの展示スペースが割り当てられ、それぞれの商品陳列やイベント展開を実施します。

他にも、企業会場に出展する法人を「企業出展者」と呼称するなど、様々な参加者が力を合わせることでイベントが実現しているのです。

バーチャルマーケットの前身

バーチャルマーケットの歴史は2018年6月、現実世界で開催されたVtuberオンリーイベントのVR会場を、VRChat内に再現したことから始まります。

まだVtuberやVRが普及していない時代に現実世界とVR会場で同時開催する試みを成功させたことで、「アバターの即売会をバーチャル空間で実施する」と発言したユーザーが登場。

当時、まだまだVRChat上では権利面で問題のあるアバターが多く、そういった課題を解決するために、アバターデザインを販売したクリエイターも現れ始めていました。

そういったクリエイターとユーザーを繋ぐ場を提供し、健全な商環境を生み出すことを目的として、バーチャルマーケットはスタートしたのです。

|まとめ

2023年12月に開催される「バーチャルマーケット2023 Winter」の概要から、出展ブースの一部を紹介しました。

前回開催では過去最大の来場者となったことから、今回も多くの来場者が訪れることが想定されます。

現実世界と仮想空間を結ぶイベントの開催は、これからも広がっていくはずです。

本記事を読んで少しでも気になった方は、ぜひ期間中「バーチャルマーケット2023 Winter」の会場へ足を運んでみてください。