アウトドアというと、自然の中でキャンプやハイキング、サイクリングなどを楽しむイメージを持つ方がほとんどでしょう。
最近では、アウトドアとAR(拡張現実)という先端技術を組み合わせることで、より魅力的で快適な体験ができるようになっていることをご存じでしょうか。
ARとは、現実の光景にデジタル情報を重ね合わせて、新たな価値を生み出す技術です。
スマートフォンやスマートグラスなどのデバイスを通すことで、実際の景色に映像や情報を合成し、本当に実在しているように見せています。
この記事では、アウトドアとARを組み合わせることで、どのようなメリットがあるのか、また、どのような事例があるのかをご紹介します。
目次
|ARとは
ARとは、日本語で「拡張現実」と呼ばれている技術です。
現実世界にデジタル情報を重ね合わせることで、新たな価値を生み出す「XR(Cross Reality)」という技術のなかのひとつです。
おもにスマートフォンやスマートグラスなどのデバイスを仲介することで、目の前の景色に映像や情報などを合成し、実在するかのように見せる技術のことをいいます。
リリースされて以降、世界中で流行し続けているスマートフォン向けのゲームアプリである「ポケモン GO」がARを活用したものとして有名ですね。
現在では、ゲームなどのエンターテインメント分野だけでなく、インテリアやアパレル、マーケティングの分野をはじめ、教育、医療、製造業、物流業、建設業など多くの業界で活用されるようになっています。
ARについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてお読みくださいね。
|アウトドアが今人気な理由
近年、アウトドアが人気を集めていますが、その理由は何でしょうか。
ここでは、アウトドアが今人気な理由を3つ紹介していきます。
初心者でも気軽に楽しめる時代に
アウトドアというと、道具や技術、知識が必要で敷居が高いと感じる方もいるかもしれませんが、最近では、初心者でも気軽に楽しめるようになっています。
アウトドア用品の数や、デザイン性、利便性も大幅に向上し、様々なアイテムを手に入れることができるようになりました。
また、インターネットやSNSで情報収集や交流ができるようになり、アウトドアのノウハウやおすすめスポットなどを簡単に調べたり、仲間を見つけたりできるようになったことも後押ししているでしょう。
さらに、レンタルやシェアリングサービスも充実し、道具を持たなくてもアウトドアを楽しめるようになったことも人気を集めている理由といえます。
新しい形のアウトドアが登場
アウトドアと聞くと、キャンプやハイキングなどの定番のものが思い浮かびますよね。
しかし最近では、新しい形のアウトドアが登場しています。
例えば、グランピングと呼ばれる、キャンプよりもカジュアルなアウトドアの楽しみ方が有名ですね。
グランピングは、大型のテントなどがすでに設置されている場所へ赴き、カップなどの小物だけを持って、屋外でのアクティビティに勤しむという楽しみ方です。
道具を準備する必要がないため、低予算で快適に過ごせることから幅広い層に人気です。
また、アウトドアと音楽やアートを融合させたイベントも増えており、新たな体験ができる機会も増えてきています。
アウトドア業界ではない企業の新規参入
アウトドアの市場規模は年々拡大しています。
そのため、アウトドア市場には、他業界企業も新規参入しています。
特にアパレルブランドでは、機能性とファッション性を両立させることでアウトドアをより身近に感じることができるようにしていますね。
ほかにも、飲料メーカーがアウトドアに適したペットボトルのデザインや機能を開発し、アウトドアシーンでの飲みやすさや持ち運びやすさを追求しています。
これらの企業は、アウトドアの市場に参入することで、自社のブランドイメージや顧客満足度を高めるとともに、新たな収益源としても注目しているでしょう。
|アウトドアとARを組み合わせるメリット
アウトドアとARを組み合わせることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、アウトドアとARを組み合わせることで得られるメリットを3つ紹介していきます。
非現実的な体験を提供できる
まず挙げられるメリットは、非現実的な体験を提供できるということでしょう。
例えば、山や森の中に現れる動物やキャラクターと触れ合ったり、空に浮かぶ星座や惑星を眺めたり、歴史的な出来事や伝説を再現したりできます。
現実ではなかなかできないことも、AR技術を使えば楽しむことができますね。
新たなファンを獲得できる
新たなファンを獲得できるというメリットもありますね。
アウトドアは、自然や健康に興味がある人や、冒険やチャレンジが好きな人に人気がありますが、AR技術を使うことで、それ以外の層にもアピールできます。
ゲームやクイズ、トレジャーハントなどのコンテンツを用意すれば、知識や教養を身につけたい人に魅力的でしょう。
また、AR技術を使った写真や動画のコンテンツを用意すれば、SNSで自分の体験をシェアしたい人が興味を持つかもしれません。
このように、アウトドアとARを組み合わせることで、新たなファンの獲得につながるでしょう。
購買意欲の向上
アウトドアとARを組み合わせることで、より魅力的で快適な体験ができるようになりますが、そのためには、AR技術に対応した道具やアイテムが必要になります。
AR技術を使って、アウトドアでの景色や情報を見るためには、スマートグラスなどのデバイスが必要になります。
また、コンテンツを楽しむためには、アプリやサービスの購入や登録が必要になりますね。
これらの道具やアイテムは、アウトドアとARを組み合わせていけば、より価値が高まっていくでしょう。
|【アウトドア×AR】の導入事例
アウトドアとARを組み合わせることで、どのようなメリットがあるか紹介しましたが、実際にどのような事例があるのでしょうか。
ここでは、アウトドアとARを組み合わせた事例を4つ紹介していきます。
AR(3D)ビュー
AR(3D)ビューは、カメラアプリを通して、画面内で実物サイズの商品を置いたときのイメージを確認することができるアプリです。
購入する前に実際の設置感を確かめることができるので、迷わず購入することができますね。
現在はiPhone端末でのみ利用可能ですが、便利なツールといえるでしょう。
XREAL Air 2 Pro
XREAL Air 2 Proとは、XREAL社が開発したスマートグラスです。
明るさを調整でき、アウトドアでも快適にARを体験することができるスマートグラスとして、2023年11月に発売されました。
まるでサングラスのようなフォルムで、軽量化もすすんでいるため、屋外でも気にせず使用することができるでしょう。
のんびりしながらのAR体験はまた新しいアウトドアスタイルになるかもしれませんね。
焚き火キャンプAR
焚き火キャンプARは、パンデミック中の外出自粛期間に制作されたARです。
自宅にいながら焚き火キャンプを味わえるとして、注目されていました。
期間限定でのリリースだったため、残念ながら現在は利用できません。
しかし、自宅でアウトドアを体感できることを示したARの事例といえるでしょう。
Mount Tsukuba
Mount Tsukubaは、筑波山登山をさらに楽しむために制作されたARアプリです。
アプリ内でカメラを起動すれば、ARフラッグが表示され、どの場所でも登頂記念写真の撮影に利用できます。
ほかにもデジタル登山届や、ビーコン連動型でアイテムを収集できるなど、また筑波山に行こうと思わせる仕掛けがされています。
アウトドアとARを見事に掛け合わせたアプリとして注目されています。
|まとめ
いかがでしたでしょうか。
アウトドアとARは、現在発展中の分野ですが、今後もさまざまな可能性が広がっていくことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
この組み合わせに興味がある方は、ぜひご自身で体験してみてくださいね。
きっと、新しい発見や感動があるはずです。