「メタバース」という言葉が注目を集める中、観光業界でも新たな取り組みが始まっています。
そのひとつが、メタバース×観光アプリ「BURALIT(ブラリト)」です。
このアプリは、未来の旅行体験を提供するメタバースと観光アプリが融合した革新的なプラットフォームです。
物理的な制約を超えた、没入型で魅力的な旅の世界が広がっており、現地に行かずして観光スポットを自由に探索したり、他のユーザーと交流したりすることができます。
本記事では、BURALITの特徴や参加方法について、詳しくご紹介します。
目次
|メタバースとは
メタバースは、現実世界を超えた仮想空間で、コンピューターグラフィックで表現される3次元の環境です。
この概念は、1992年のSF小説「スノウ・クラッシュ」から由来し、「メタ」という語が「超越した」、「バース」が「宇宙」を指す造語です。
この空間では、自身のアバターを操作し、他の参加者と交流したり、新たな世界を冒険したりすることができます。
2003年に登場した「Second Life」が先駆けとなり、現在はスマートフォンやPCからもアクセス可能です。
VRゴーグルを使えば没入感が増しますが、それが必須というわけではありません。
仮想空間でのコミュニケーションや交流を通じて、新しい体験を共有し、創造することができるのがメタバースの特徴です。
こちらも参考にしてくださいね。
|BURALITとは
BURALITは、TIS株式会社が提供する360度実写観光メタバースアプリです。
このアプリでは、360度カメラで撮影された実写映像をベースにしたバーチャル空間で、アバターを操作して観光地や商業施設を自由に巡ることができます。
このアプリは、地域の魅力を活かしたコンテンツを提供することで、その地域への興味を喚起し、実際の訪問へとつなげるプラットフォームです。
また、このバーチャル空間からECサイトなどへのリンクを設定することで、ユーザーを実際の購買へ導く導線を構築することも可能です。
地域の魅力を存分に伝え、ユーザーと実際の交流や購買につなげる革新的な仮想空間の創出が、BURALITの大きな特徴です。
|BURALITの特徴
気軽に観光地の様子を体験できる観光アプリとして、BURALITには以下のような特徴があります。
5つのエリアから選べる
このアプリでは、堺、大阪市、喜多方、伏見深草、そして高槻というそれぞれ個性豊かなエリアが提供されています。
堺エリア:日本で初めて都市公園が誕生してから150年が経過した歴史的な公園(浜寺公園)があります。バーチャル体験を楽しんだ後は、実際の五感でその魅力を満喫できます。
大阪市エリア:浜寺公園と同様に、150年の歴史を誇る公園(住吉公園)が存在します。
喜多方エリア:ラーメンで有名なだけでなく、蔵や酒造の町としても知られています。バーチャルで酒蔵を巡り、その風情を体感できる貴重な体験が可能です。
伏見深草エリア:京都府の魅力を満喫できる場所です。バーチャル観光ではお酒やお菓子の買い物から宿泊予約まで、様々な体験が可能です。
高槻エリア:安満遺跡公園や伝統ある酒造などの観光スポットやショッピングを楽しむことができます。
実際の様子を360度体験可能
本アプリの大きな特徴の一つは、実際の現地の様子を360度で体験できることです。
このメタバース空間は、360度カメラで撮影された実写動画を元に構築されており、CGではなく実際の場所をリアルに再現しています。
この特徴を活かして、本アプリでは次の旅行先を見つけたり、未知の場所を仮想で散策したりすることができます。
また、実際に訪れたことのない場所を360度自由に探検できるため、旅行前の下見や新たな場所の発見にも最適です。
さらに、実際の音や環境を360度で体感できます。
現地の川のせせらぎ、小鳥の鳴き声、雑踏の音など、その場の環境音をリアルに聞きながら、360度の視点からその場の雰囲気を感じ取ることが可能です。
買い物や交流も楽しめる
本アプリは、買い物や交流を楽しむ機能が充実しており、グループ機能を活用して友人とボイスチャットしながら買い物を楽しむことができます。
みんなのお気に入りスポットを「いいね」することで応援したり、他のユーザーのおすすめスポットをチェックすることもできます。
さらに、アプリからECサイトへのリンクを開くことで、お店のおすすめ商品を直接購入することが可能です。
この機能を活用して、バーチャル空間からリアルな商品を手に入れることができたり、現地で使えるクーポンが手に入るイベント企画にも参加できます。
BURALITは、友人との楽しい交流やお買い物体験、新しいスポットの発見を通じて、楽しさと便利さを提供しています。
マルチデバイスで参加可能
このバーチャル空間に参加するには、手持ちのデバイスにアプリをダウンロードするだけで、簡単に参加することができます。
App StoreやGoogle Playからアプリを手に入れることができ、スマートフォンやタブレットなど様々なデバイスでの利用が可能です。
さらに、PC向けのブラウザ版も提供されており、Webブラウザを使って簡単に体験することができます。
この利便性を活かして、BURALITは利用者が持っているさまざまなデバイスから簡単に参加できるようになっています。
自分のお好みや利用する環境に合わせて、手軽にバーチャル空間を体験できるのが魅力です。
|BURALITを利用するには?
ストレスフリーで観光地を散策するためには、アプリに適した環境を確認することが必須です。
以下に記載する端末及び環境を確認のうえ、アプリをお楽しみください。
推奨環境、端末
iOS版では、iOS 16またはiOS 17が推奨され、iPhoneSE(第2世代)やiPhoneSE(第3世代)での動作が確認されています。
Google Play版では、Android 11(R)からAndroid 14(Upside Down Cake)までが推奨され、Galaxy A51 5G、Xperia 10 III、AQUOS sense3、Pixel 7aが動作確認済みです。
ブラウザ版では、Windows 10やWindows 11が推奨され、ChromeやEdgeが動作確認済みのブラウザです。
参加方法
本アプリは無料で参加することができます。
公式サイト(https://www.buralit.com/)から簡単にアクセスできます。
なお、新たにアカウントなどを作成する必要がなく、「利用規約」と「プライバシーポリシー」に同意するだけでOKです。
|メタバース×観光の相関性
観光業とメタバース空間を組み合わせることによって、多くの相乗効果が生まれます。
以下で、どのような相関性があるのか説明していきましょう。
こちらの過去記事も参考にしてくださいね。
時間や場所、天候、身体的事情などの制約がない
メタバース観光の魅力は、時間や場所、天候、さらには身体的制約など、現実の旅行での制約を気にせずに参加できる点にあります。
オンライン環境さえ整っていれば、どこからでも参加可能です。
実際の旅行のような社会情勢や身体的な事情に左右されることなく、自分のペースで楽しむことができます。
時差を気にすることもなく、いつでも行きたい場所へ気軽に観光できます。
距離や場所の制約もないため、遠く離れた家族や友人とも共に旅行を楽しむことができます。
さらに、天候の影響を受けることがないため、四季折々の美しい風景を楽しむことができ、予定通りの旅行を満喫できます。
その結果、リアルな旅行での天候不良による景色の見逃しを避け、観光の魅力を最大限に引き出すことができるのです。
低コストで楽しむことができる
通常の海外旅行では、移動費や宿泊費など多くの費用がかかり、一人当たり最低でも10万円以上の支出が必要となることが一般的です。
しかし、メタバース旅行ではツアーガイドの有無により異なりますが、無料で提供されるツアーや体験を楽しむことができます。
リアルな旅行では交通費や宿泊費など多岐にわたる費用が必要ですが、メタバース旅行を選ぶことでこれらの費用を大幅にカットできます。
有料のメタバース旅行ツアーも比較的安価で提供されており、リアル旅行に比べると格安で楽しむことができます。
そのため、経済的な負担を軽減しつつ、多彩な体験を手軽に楽しむことが可能なのです。
|まとめ
BURALITは、メタバース観光を可能にする画期的なアプリです。
このデジタル空間を駆使したプラットフォームを通じて、リアルな旅行に比べてコストを抑えつつ、時間や場所の制約を気にすることなく、様々な観光地を探索できます。
さらに、友人や家族と一緒にリアルな距離を超えて楽しめる利便性も備えています。
このアプリは、まだ開発途上ではありますが、メタバース×観光の新たな可能性を切り拓くアプリとして、今後のさらなる発展が期待されています。