現代の社会人にとって、業種を問わず求められるスキルの一つにMicrosoftが提供する「オフィスソフト」は欠かせないでしょう。

WordやExcelといった基本的なソフトはあらゆる現場で利用されており、使ったことが無いという人を探す方が難しいかもしれません。

また、プレゼン発表などに使用する「パワーポイント」も人気が高く、スライドショーやアニメーション機能が簡単に扱えることから幅広い分野で利用されています。

こういったオフィスソフトは利便性も高く、使い勝手も良い反面、機能の習得に若干の時間を要してしまいます。

特に、「パワーポイント」を使用した資料作成はデザインに関する知識も多少求められることから、苦手意識を持っている人は少なくないのではないでしょうか。

「来週のプレゼン資料が全然進まない…」

「先方から依頼された資料がまとまらない…」

「伝えたいことが上手く資料に組み込めない…」

パワーポイントに対して、上記のような悩みをお持ちの方に朗報があります。

なんと、パワーポイント資料を生成AIが作成してくれるサービスが存在しているのです。

本記事を読んでいただければ、これまで時間をかけていた作業の多くを簡略化できるかもしれません。

ぜひ最後までご覧いただき、同期やライバルと差をつける知識を習得してください。

|パワーポイントAIツール「Copilot」

出典:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot

2023年9月、「Microsoft 365 Copilot(コパイロット)」がリリースされました。

「Copilot」は各種オフィスソフトに対応している、生成AIサービスです。

WordやExcelといったメジャーなソフトはもちろん、パワーポイントにも対応しています。

こちらでは、パワーポイントで活用できる以下の内容に沿って、その機能を解説していきます。

  • プレゼン目的からパワポ資料を作成
  • アウトラインを自動生成
  • 資料内にイメージ画像を挿入

プレゼン目的からパワポ資料を作成

パワーポイントを利用して作成する資料は、幅広いシーンで活用されるでしょう。

「社外取引先との商談」や「顧客に対する商品説明」はもちろん、「社内プレゼン」や「講義内容のまとめ」など様々。

ある程度作成する資料の「型」が決まっていれば、それぞれの内容を差し替えるだけで済みますが、プレゼン目的によっては全てを一から作成する必要があるでしょう。

しかし、Copilotを利用すれば「プレゼン」目的に応じたスライドを瞬時に作成できます。

「社内会議で発表する資料を作りたい」などを指示すれば、シーンに対応したテンプレートが瞬時に提示されます。

その中からデザインの雛形を選び、チャット欄に内容を書き込むだけで整った資料が作成されていくのです。

アウトラインを自動生成

資料作成時、全体のイメージを明確にして進めることが効率化という面で重要となります。

こうしたアウトラインに関しても、Copilotは瞬時に対応してくれます。

例えば「〇〇の魅力を伝える資料を10枚以内、10分程度で作りたい」と指示すれば、その内容に応じた情報を自動で収集して作成してくれます。

また、Wordなどのテキストで作成した大枠であっても、見やすくデザインされた資料へと変換できるのです。

スライドにアニメーションを入れるといった作業も簡略化されていますので、直感的な資料作成が瞬時に行えるでしょう。

資料内にイメージ画像を自動挿入

Wordを元に作成した資料には、当然ですが画像などのヴィジュアルイメージが含まれません。

それぞれのページに必要な画像については、「One Drive」の中から適切なものを選択し、デザインした上で配置してもらえます。

テキストと画像の配置バランスについては、資料作成の上でつまずくことが多い箇所です。

「どうすれば魅力的な資料になるのか」を考えながら作成する作業は楽しいですが、時間をかけすぎると他の業務を圧迫してしまいます。

そういった点で、自動的に最適な箇所に画像を挿入してもらえるCopilotは、作業簡略化という面で大きな力を発揮するでしょう。

|パワーポイントの生成AIを利用するメリット

パワーポイントにて生成AIを活用するメリットは多数ありますが、一例として以下の内容を解説します。

  • パワーポイントの操作が苦手でも簡単資料作成
  • 資料作りの時間が短縮

パワーポイントの操作が苦手でも簡単資料作成

パワーポイントにて生成AIを利用するメリットは、何と言っても「誰でも簡単に資料が作成できる」という点でしょう。

「ここに写真を貼りたいけど上手くできない」や「全体のレイアウトが上手くまとまらない」といった問題に直面するシーンは少なくありません。

しかし、テキストベースでAIへ指示するだけで、イメージに限りなく近い資料が瞬時に作成されます。

パワーポイントの作業に長けた人物をそばに置き、直接指示しながら資料作成を進めている感覚ですので、苦手な操作を気にすることがありません。

作業につまずくことがなくなるため、苦手意識を持っていた資料作成も精力的に取り組めるかもしれません。

資料作りの時間が短縮

アウトラインの作成からレイアウト決め、そして最終的な内容の確定といった工程を大幅に短縮できるため、資料作りに費やしていた時間を一気に削減できるでしょう。

時間が浮くことでプレゼン内容の熟考や、より魅力的な進め方の検討など、プラスの作業を多く確保できます。

プレゼン結果も上手くいく可能性が上がるため、社内外での評価アップに繋がることも考えられるはずです。

|パワーポイントの生成AIを利用するデメリット

一方、パワーポイントにて生成AIを活用するデメリットも一定数存在しています。

まだまだ発展途上の技術であることから、今後改善されていく可能性は高いですが、以下のような内容を理解した上で利用を検討してみましょう。

  • 資料の柔軟性に欠ける
  • イメージ画像の不一致が起こり得る

資料の柔軟性に欠ける

Copilotはまだリリースから間もないサービスということもあり、出来上がった資料が完全な状態というケースは残念ながら多くありません。

ある程度の道筋、ヒントを提示してくれますが、どうしても利用シーンに対する柔軟性に欠けると感じてしまうかもしれないのです。

しかし、ChatGPTのように一定の役割を与え、それに応じた適切な行動を取るといった指示ができるようになる可能性は十分に考えられるでしょう。

イメージ画像の不一致が起こり得る

Copilotでは資料に対して自動で画像を挿入できますが、どうしても実用性に欠ける画像が選択されることが少なくありません。

画像に関しては利用シーン、プレゼン相手といったTPOに合わせた選択が重要です。

前述した資料の柔軟性にも関わる内容ですが、そういった繊細な配慮を伴った画像選択は若干物足りないと感じられる可能性は理解しておく必要があります。

|利用料金

Copilotの利用には、オフィスソフトに対する月額料金に加えて、月間30ドル(約4,200円)の料金が発生します。

また、2023年12月時点では利用できるプランは法人向けに限定されています。

サブスクリプションサービスとしては比較的高額な部類にはいるかもしれませんが、その機能をフル活用できれば価格以上の価値は十分感じられるはずです。

|まとめ

Microsoftが提供する「オフィスサービス」に対応した生成AI「Copilot」が、パワーポイントにてどのように活用できるのか解説しました。

資料作成は多くの社会人にとって避けては通れない作業の一つです。

しかし、生成AIを活用することで作業時間を大幅に削減させると同時に、品質の向上も望めます。

少しでも気になったという方は、ぜひ一度プラン加入を検討してみることをおすすめします。