近年、バーチャルリアリティ(VR)は急速に普及しつつある技術です。

VRヘッドセットを装着することで、現実世界とは異なる仮想世界を体験することができます。

VRヘッドセットは、さまざまなメーカーからさまざまな製品が発売されており、中でも、中国のメーカー「PICO」が販売する「PICO 4」は、注目を集めている製品のひとつです。

本記事では、PICO 4の魅力やMeta Quest 2との違いについて、詳しく解説していきます。

購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください!

|PICOシリーズとは

PICOシリーズは、ByteDance社の傘下であるPICO社によって生み出された、オールインワン型のVRヘッドセットです。

このタイプは、外部機器への接続が不要で、ヘッドセット自体でVRを楽しめます。

高品質でありながら手頃な価格というのがPICOシリーズの特徴であり、多くのユーザーや開発者から注目を浴びています。

PICOシリーズの特徴の一つは、コンパクトで軽量なデザインでありながら、高い解像度や広い視野角、革新的なトラッキング技術を搭載している点です。

また、PICOシリーズは、エンターテインメント、教育、ビジネス、ヘルスケアなどのさまざまな分野での利用を意図して開発されています。

|PICO 4とは

出典:https://www.picoxr.com/jp/products/pico4

VRヘッドセットPICO 4は、オールインワン型で、外部機器に接続せずにヘッドセットだけでVRを楽しむことができます。

PICO 4は、軽量でコンパクトなデザインに加えて、高品質・高性能・手頃な価格という魅力を持っています。

それぞれの目に対して4Kの解像度を提供し、105°の広い視野角で映像やゲーム、フィットネス、メタバースなど多彩なコンテンツを体験できます。

また、4つのRGBカメラによって空間を認識し、自由な動きに対応する6DoF機能を備えています。

さらに、最新のPICO OS 5.0を搭載し、スマートフォンとの連携や通知、フィットネス、マルチタスクなども可能です。

|PICO 4の特徴と魅力

PICO4モデルにはさまざまな魅力や特徴があります。

ここでは5つの特徴を例にあげて、それぞれ解説していきます。

長時間使用しても疲れにくい

PICO 4は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のデザインにおいて、重量バランスを前後で均等にする工夫がされています。

前面を薄く設計し、バッテリーを後部に配置することで、長時間の使用にも関わらず、頭に負担がかかりにくくなっています。

さらに、内蔵されたファンは熱を効果的に排出し、レンズ内の曇りを防止する役割を果たします。

パンケーキレンズで美しい映像を楽しめる

PICO 4は、薄型のパンケーキレンズを活用し、小型ながらも105度の広い視野角で鮮やかな映像を楽しめます。

このレンズは、クリアな映像を提供し、フレネルレンズに比べて歪みやゴーストが少ないとされています。

解像度は4320 × 2160で、ピクセル密度は846ppiであり、Meta Quest2の1832 × 1920と538ppiよりも高品質な映像を提供します。

6DoF対応で没入感を味わえる

PICO 4は、6DoF(6 Degrees of Freedom)の空間追跡に対応しています。

これは、HMD内のカメラやセンサーがユーザーの頭や手の動きを正確に捉えることで、VR空間を自由自在に探索できます。

4つのカメラと2つのコントローラーによって、PICO 4は6DoFの空間追跡を実現しています。

これにより、よりリアルで没入感のあるVR体験が可能です。

コントローラーは、指の位置や角度を感知する能力を持ち、自然な手の動きでVR空間を操作することができます。

瞳孔間距離もスムーズに測れる

また、PICO 4は瞳孔間距離(IPD)の調整が簡単で、HMDの下部にあるボタンを押すだけで、自動的に最適なIPDに調整されます。

IPDとは、左右の目の中心間の距離のことで、人によって異なります。IPDの範囲は58mmから72mmまでと広く、多くの人にフィットします。

IPDを正しく設定することにより、目の疲れや酔いを軽減しつつ、快適な視界を確保することが可能となります。

眼鏡をつけていても使用できる

眼鏡を使用していても、PICO 4は快適に利用することができます。

マグネット式のパッドは取り外しが容易で、眼鏡との共存が可能です。

また、光漏れを防ぐ鼻あてが付属してあり、視界を妨げることなく、VR体験を楽しめます。

PICO 4は視力に関係なく、眼鏡をつけたままでも使いやすいVRヘッドセットです。

|ビジネスには「PICO 4 Enterprise」もおすすめ

出典:https://www.vr-japan.co.jp/pico-4-enterprise/

PICO 4 Enterpriseは、法人向けのモデルで、トラッキング機能や管理ツールなどの機能が充実しています。

主な特徴を2つご紹介しますので、ビジネスに活用したい方はぜひチェックしてみてください。

トラッキング機能が充実

PICO 4 Enterpriseには、アイトラッキングやフェイストラッキングといった機能も装備されています。

アイトラッキングは、赤外線カメラを利用してユーザーの目の動きや視線を計測する技術で、注視点や視線移動のデータを取得できます。

これにより、ユーザーの興味や感情を把握し、VRコンテンツの最適化やインタラクションに役立てられます。

フェイストラッキングは、HMDに組み込まれたRGBカメラがユーザーの表情や口の動きを検出する技術です。

これにより、VR空間での表情や話し方のデータを取得し、ユーザーの感情や態度を分析してVRコンテンツのリアリティやエンゲージメントを向上させることが可能です。

PICO Business Suiteで一括管理が可能

PICO 4 Enterpriseのユーザーは、商用利用ができるライセンスに加えて、専用のEnterprise App Storeが提供されます。

こちらは、ビジネス向けのVRコンテンツやアプリケーションを入手可能です。

さらに、PICO Business Suiteという管理ツールも使用できます。

PICO Business Suiteは、複数のHMDを一括管理し、同時に利用して会議を行うなどの機能を持っています。

このツールを使用すると、HMDの設定やアップデート、コンテンツの提供や削除、利用状況の確認や分析などが可能です。

PICO Business Suiteは、ビジネスにVRを取り入れるための柔軟性を高めることができます。

|PICO 4とMeta Quest 2の比較

PICO 4とMeta Quest 2は、ともにスタンドアローン型のVRヘッドセットです。

それぞれの違いを表形式でまとめてみました。

 PICO 4Meta Quest 2
価格(税込)49,000円(128GB) 59,400円(256GB)47,300円(128GB)  53,900円(256GB)
重量約550g約503g
解像度(片目)2160 × 21601832 × 1920
リフレッシュレート72Hz, 90Hz最大120Hz
視野角105度(対角)110度(対角)
IPD(瞳孔間距離)62~72mm58mm、63mm、68mm
RAM8GB6GB
イヤホンジャックなしあり
バッテリー稼働時間2.5~3時間2~3時間

以上のように、PICO 4は解像度、IPD、RAMなどで優位になっています。

一方で、Meta Quest 2は重量やリフレッシュレート、視野角、イヤホンジャックなどで優位になっています。

どちらも一長一短と言えますが、解像度にこだわる人はPICO 4を、そうでない人はMeta Quest 2でも満足できるでしょう。

また、リフレッシュレートに敏感な人はMeta Quest 2を、そうでない人はPICO 4でも問題ないでしょう。

総合的な性能としては、若干Pico4の方が高いくらいのイメージです。

最終的にどちらを買うべきかは、VRを買う目的や好みによって異なりますが、どちらも高性能で多機能なVRヘッドセットです。

興味のある方は、ぜひPICO 4かMeta Quest 2の公式サイトなどをチェックしてみてください。

|まとめ

PICO 4は、魅力的なVRヘッドセットで、その軽量さと快適な装着感、高品質な映像体験が際立っています。

将来的にもアップデートや新しいコンテンツでさらなる成長が期待されます。

VRの領域は今後も成長が見込まれていますし、未知の体験や没入感を求めるなら、PICO 4は間違いなく一考の価値があります。

今後の発展を見据えつつ、PICO 4が提供する魅力的なVR世界を探検してみてください。