新型コロナウイルスの影響で、3年連続でオンラインでの忘年会を開催した企業も多いのではないでしょうか。
しかし、オンラインでは、リアルな忘年会と同じような一体感や盛り上がりを出すのが難しいという課題があります。
そんな中、近年注目を集めているのが、メタバースを使った忘年会の開催です。
本記事では、メタバースを使った忘年会の開催事例や、おすすめのプラットフォームをご紹介します。
目次
|メタバースとは
メタバースは、”メタ”(超越した)と”ユニバース”(宇宙)を合わせた言葉で、1992年のSF小説「スノウ・クラッシュ」から生まれた概念です。
CGで描かれた仮想空間で、現実を超えた体験が可能です。
リンデンラボ社が2003年にリリースした「Second Life」は先駆けで、人々はアバターを通じてコミュニケーションや取引ができました。
メタバースへの入場にはVRゴーグルが必須とは限らず、スマホやPCからも利用可能です。
VRゴーグルを使えば没入感が増しますが、使用しなくてもアバターを介してのコミュニケーションが楽しめます。
現実世界と同じような体験や交流ができる3次元の仮想空間で、人々は自身のアバターを通じて新たな世界を探索し、創造し、共有することができます。
詳しくは、こちらでも紹介しています。
|メタバースでの忘年会がおすすめできる理由
では、メタバース空間での飲み会がおすすめな理由を、以下で具体的に挙げてみましょう。
場所を問わず集まることができる
メタバースを活用することで、場所の制約を気にせずに参加者全員が仮想空間で集うことが可能です。
従来の対面のイベントとは異なり、地理的な距離や物理的な場所に縛られることなく、参加者は自宅やどこでもインターネットに接続できる環境さえあれば参加できます。
このことは、忘年会に参加するための移動時間やコストを削減できるという利点を持っています。
また、異なる地域に住む従業員とも同じ空間で交流することができ、その結果、新たなつながりが生まれる可能性もあります。
この柔軟性と利便性は、従来の物理的な場所での開催では実現しにくかった、多様な背景や状況を持つ人々が一堂に会し、楽しみを共有するという新たな機会を提供します。
自由に動き回って話せる
メタバースにおける忘年会は、参加者が自由に仮想空間内を移動し、集まり、会話を楽しむことができる点が魅力です。
この環境では、オンラインでありながら対面のような感覚で飲み会を楽しめます。
例えば、挨拶の際には一か所に集まり、その後は部署やチームごとに分かれて自由な雑談を楽しむことが可能です。
従来のオンライン飲み会ではカメラをオンにして顔が画面に表示される場面が多かったのに対し、メタバースでは参加者は自身のアバターとして空間内を動き回り、自分の好きな場所で会話を楽しむことができます。
このような自由な動きや交流の場が提供されることで、参加者同士の距離が縮まり、より自然で心地よいコミュニケーションを築くことができるでしょう。
幹事への負担が少ない
メタバースにおける忘年会では、参加者が自由にグループを形成し、会話を楽しむことができる点が幹事の負担を軽減する大きな利点です。
従来のオンライン飲み会では、画面上でメンバーが固定され、幹事が全体の盛り上げや会話のバランスを気にしなければなりませんでした。
しかし、メタバースではこのようなプレッシャーは軽減されます。
参加者は自分のアバターとして空間内を自由に移動し、好きなグループで交流することができます。
これにより、幹事は各グループでの会話や楽しみ方に関して綿密な計画を立てる必要がなくなります。
これにより、幹事も参加者と同じくリラックスして忘年会を楽しむことができ、全体の雰囲気がより自然で楽しいものになるでしょう。
|メタバース忘年会の開催事例
実際にメタバース忘年会を開催した企業の事例をご紹介します。
freee
2021年、freeeの忘年会は500名規模のハイブリッドイベントで、オンラインとオフラインの融合を図りました。
企画イメージは「既存のつながりを深め、新しい出会いを生む環境」で、ギネス世界記録への挑戦、プレゼント交換、メタバース空間での探索まで多彩なコンテンツを用意。
参加者アンケートでは、9割以上が絆を感じ、6割が新しいつながりを実感したとの結果が出ました。
オンラインイベントの限界に直面しつつも、新たな挑戦を通じて前向きな学びを得られたようです。
済生会熊本病院
2022年、済生会熊本病院では従来の忘年会がコロナ禍で制約を受け、DX推進の一環として「メタバース」上で開催しました。
oViceを使った1時間半の忘年会では、院長の挨拶や表彰、レクレーション、音楽部の演奏をライブ中継・収録動画で展開。
職員制作のCMや医療情報システム室の協力でメタバース空間を構築しました。
MCは司会経験のある職員が務め、部署を超えて一体となり、交流の場として活発な時間となりました。
ラックサイバーリンク
2021年、株式会社ラックサイバーリンクのオンライン忘年会は、浮いた会場代を活用して豪華で充実したものになりました。
84名が参加し、65個のプレゼントを用意し、「oVice宴会」を選択しました。
ケータリングサービスで食事を自宅に届け、会場費無しで賞品の質と数を大幅アップし、iPadや特別な休暇など個性的な賞品を提供。
スムーズな操作と多彩な賞品は、参加者の賞賛を得られました。
将来的には、さらなるレクリエーションや新たなコンテンツを加えたいとの意向も聞かれました。
|会社のメタバース忘年会におすすめのプラットフォーム
メタバースでの忘年会は、余計なコストを抑えた質の高いイベント開催が実現します。
ここでは、忘年会におすすめのメタバースプラットフォームをご紹介します。
oVice
「oVice」は、2Dバーチャル空間でリアルタイムの会話を楽しめるコミュニケーションツールです。
パソコンから手軽にアクセス可能で、アバターを操作して他の参加者と気軽にコミュニケーションを取れます。
oVice宴会では、バーチャル空間内で食事を楽しみながら会話ができ、物理的な制約を減らしつつ親交を深めることができます。
コミュニケーションの場を提供する「oVice」は、オンライン忘年会や懇親会に最適なプラットフォームです。
こちらでも紹介しています!
VRChat
「VRChat」は、無料で利用できるソーシャルVRアプリで、VR機器を使ってアバターとして参加し、世界中のユーザーと交流できます。
数多くのメタバース空間「ワールド」があり、気分に応じて移動できます。
また、3DCG開発ソフトを使って独自のワールドを制作でき、他のユーザーも訪れることができます。
さらに、「バーチャルマーケット」として商用イベントが開催され、企業も参加しています。
現在は30,000人以上のユーザーが活動しており、世界中の人々と気軽に交流できる人気の高いVRプラットフォームです。
こちらでも紹介しています!
XR CLOUD
「XR CLOUD」は、monoAI technology株式会社が提供する、メタバース空間での最大10万人同時接続が可能なプラットフォームです。
iOS、Android、Windows、MacOS向けに対応し、様々なデバイスで利用できます。
イベントだけでなく、自身でカスタマイズした空間を構築することも可能です。
メタバースの新たな可能性を切り開くプラットフォームとして注目されています。
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|まとめ
メタバースを使った忘年会は、リアルな一体感や盛り上がりを実現できる新しい形式のイベントです。
本記事では、メタバースを使った忘年会の開催事例や、おすすめのプラットフォームをご紹介しました。
忘年会だけでなく、様々なイベントや会議にも利用可能なメタバースは、新たなコミュニケーションの在り方を提供し、距離を超えたつながりを育む場を提供しています。
企業の皆様は、ぜひ本記事を参考に、メタバースを使った忘年会やイベントの開催を検討してみてはいかがでしょうか。