Vtuber(バーチャルユーチューバー)文化が急速に広まる中で、その中でも注目を集めているのが「バ美肉」という言葉です。
一体「バ美肉」とは何か、そしてなぜその存在が重要なのでしょうか?
この記事では、バ美肉の意味や重要性だけでなく、Vtuberとして成功するために必要な要素やスキルについても詳しく解説していきます。
Vtuber業界で一歩先を行くための情報をお伝えし、これからその世界に飛び込もうとしている方々に役立つ情報を提供していきます。
目次
|バ美肉とは
「バ美肉」とは、VTuberが美少女のバーチャルキャラクターを演じることを指す言葉です。
多くの場合、美少女キャラクターを演じているのは実は男性であり、外見はCG技術、声はボイスチェンジャーを使用し、VRデバイスを利用して動きをキャラクターに反映させています。
言葉の初出時は自作の美少女キャラクターに魂を宿し、そのキャラクターを通じてコミュニケーションを図ることを指していましたが、現在では男女問わずバーチャル空間で美少女として活動することを表す言葉としても使われています。(※女性が美少年として活動するケースも存在します)
これらのような行為が「バ美肉」と呼ばれ、VTuberコンテンツの特徴の一つとなっています。
|バ美肉に必要なもの
バ美肉になるために必要な要素や手段には、どのようなものがあるのでしょうか。
美少女アバター
まず第一に必要不可欠なのが、美少女アバターです。
これを作成する方法はいくつかあります。
技術的な知識を持っていれば、ソフトウェア「Blender」などを利用して、ゼロからアバターを制作することができます。
初心者向けには、アバターを簡単にカスタマイズできる「VRoid Studio」や「Vカツ」などのアプリも存在します。
これらのアプリでは、デフォルトのアバターが用意されており、その外見や特徴をカスタマイズすることができます。
また、最近ではAIを活用して、理想の美少女アバターを生成することも可能です。
AIを利用することで、自分自身の理想像に基づいたカスタマイズを容易に行うことができます。
ボイスチェンジャー
バ美肉を成功させるためには、声の変換も欠かせません。
美少女の外見だけではなく、声も整えることが重要であり、そのためにはボイスチェンジャーが利用されます。
ボイスチェンジャーには主に2種類の方式があります。
ハードウェア方式は低遅延で音声変換が可能であり、PCの負荷も少ないですが、オーディオ機器の知識や高い費用が必要です。
一方、ソフトウェア方式は低コストで操作が簡単で、現在では主流となっています。
バ美肉向けのボイスチェンジャーとしては、「Roland VT-4」、「Graillon2」、「恋声」など、いくつかのツールが存在します。
実際にバ美肉で活動している人々が使用しているツールも多く、個々の特性や用途に合わせて選ぶことが重要です。
PC
バ美肉を行う際には、高度な処理を必要とする複数のタスクを同時に実行するPCの準備が重要です。
アバターのアニメーション処理やボイスチェンジャーを利用した音声処理、そして動画配信や録画作業など、これらの作業は通常のPCでは十分なスペックを持ちません。
通常のPCでは処理能力が不足し、これらのタスクを同時に実行することが困難です。
そこでおすすめされるのが、高性能なグラフィックボード(グラボ)を搭載し、動画処理を得意とするゲーミングPCです。
これらの作業を行うには、高い処理能力と安定した動作が求められます。
そのため、ゲーミングPCはこれらの要求に応えるスペックを備えており、複数の処理を同時に行う際にも高いパフォーマンスを発揮します。
マイク
適切なマイクの選択も極めて重要です。
ボイスチェンジャーだけで美しい女性の声を再現するためには、クリアで高品質な音声を提供できるマイクの選択が肝心です。
マイクにはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類がありますが、広くYouTubeやVTuberの配信で利用されているのはコンデンサーマイクです。
なぜなら、コンデンサーマイクは微細な音まで繊細に拾い上げ、優れた音質を再現することが可能であり、より豊かな声の表現が可能だからです。
特にバ美肉においては、細やかな声のニュアンスや表現を重視するため、コンデンサーマイクの能力が求められます。
このマイクは、自然な声のトーンやニュアンスを保ちつつ、高い音質で声を拾い上げるため、ボイスチェンジャーを用いて理想的な女性の声に変換する際に有用です。
Webカメラ
顔出しはしないものの、アバターに顔の表情や身体の動きを反映させるために、Webカメラが必要となります。
このカメラはトラッキング目的で使用され、高解像度ではなくHD画質のカメラでも十分です。
しかし、アバターの動きがスムーズになるよう、フレームレートには注意が必要です。
VTuberコミュニティでは、30fps以上のカメラが一般的に利用されています。
高いフレームレートがアバターの動きをより自然に再現し、カクつきを抑えるのに役立ちます。
バ美肉におけるWebカメラは、アバターの動きを捉える重要なツールであり、適切なフレームレートと解像度を持つことで、自然な動きを実現し、魅力的なパフォーマンスを発揮するために不可欠です。
|有名なバ美肉Vtuber
巷で特に有名なバ美肉Vtuberをご紹介します。
バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん
バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさんは、VTuber界隈で大きな人気を誇る存在です。
彼女は、VTuber四天王の1人として、ブームの立役者の一人とされています。
その個性的なキャラクターやユーモラスなコンテンツでファンを魅了し、多くの人々に親しまれてきました。
以前、長期間の休止期間を経て、現在活動を再開しています。
この再開はファンにとって待望の復帰であり、彼女のコンテンツや独特のパフォーマンスが再び注目を集めています。
このことは、VTuberコミュニティで特別な地位を築き上げていることと、その個性と独自性を改めて示す場となっていると言えるでしょう。
兎鞠まり
兎鞠まり(Tomari Mari)は、「おじさん」として自己を公表し、ボイスチェンジャーを使用した自称美少女バーチャルYouTuberとして知られています。
彼女の声の可愛らしさや魅力に加え、独特のキャラクターデザインや豊富な衣装によってファンから支持を集めています。
彼女のキャラクターデザインはピンク色の髪と兎の耳が特徴的で、数多くの衣装を所有しており、定期的にモデルアップデートを行っています。
ゲーム実況配信を中心に活動し、彼女のゲームプレイの高さはファンから高く評価されています。
特に、マインクラフトのイベント「Vtuberバトルロワイヤル」での優勝や他のVTuberとの積極的なコラボレーションなど、その実力や活動に注目が集まっています。
バーチャル美少女ねむ
バーチャル美少女ねむは、2017年9月に活動を開始した個人系VTuberです。
自身を世界最古の個人系VTuberとして位置づけ、VTuber業界の草分け的存在となっています。
彼女はHTC社の公式VIVEアンバサダーやVTuber企画プロデューサーとして幅広く活動し、近年ではメタバース進化論などの著作も手がけています。
美少女アバターの可能性を追求し、様々な文化や技術を活用して新たな経済圏を提示する「人類美少女計画」を推進しています。
声コスプレや経済コスプレといった独自の活動で注目を集め、VRアバター技術やディープラーニング技術を駆使して新たな文化や経済圏の創造を模索しています。
ふぇありす
ふぇありすは、にじさんじネットワーク出身の個人勢VTuberです。
特筆すべきキャラクター性として「神様のいたずらによって人間の姿になった両声類のアキクサインコ」という設定で、可愛らしい女性声を持ちながらも、男性であることを公表しています。
彼女は、クラウドファンディングで資金を集め、独自のモデル作成を行いました。
また、ボイスチェンジャーを使わず、女性の声や男性の声を自在に使い分けることができるとされ、そのスキルを活かし、可愛い声の出し方講座などの動画も配信しています。
彼女の特徴は、特異な声質やキャラクター設定ですが、聞き上手でもあり、視聴者とのコミュニケーションを大切にする姿勢や、ゲーム実況などの多彩な才能で知られています。
|バ美肉紅白2023
「バ美肉紅白2023」は、メタバース内で繰り広げられる、美少女になる文化「バ美肉」をテーマにした音楽ライブイベントです。
8人のバ美肉VTuberが2つの陣営、「ボイチェン軍」と「両声類軍」に分かれ、科学の力で声を変える技術を持つボイチェン派と、発声技術を極めた両声類派が激突します。
12月23日に開催されるこのライブは、メタバースの特設ステージ「cluster」で行われ、VRはもちろん、スマートフォンやデスクトップからも視聴可能です。
各メンバーは歌唱と技術紹介を披露し、来場者の投票によって勝敗が決まります。
また、今年は「関ケ原の戦い」をテーマにしており、「家紋Tシャツ」「合戦旗」の配布など、会場内外で盛り上がりを見せる予定です。
|まとめ
メタバース内で美少女になる文化の拡大には視聴者の参加や投票も不可欠で、視聴者とのコミュニケーションを大切にすることが求められます。
この文化を楽しむためには、科学的なボイスチェンジャーや発声技術の習得はもちろん、個性的なキャラクターや魅力的なコンテンツ制作が重要です。
バ美肉の世界は多様で魅力的であり、そして進化し続ける未知の領域です。
Vtuber入門として、バ美肉の世界に足を踏み入れてみませんか?