近年、ビジネスの世界でも重要性が増している「メタバース」。

その中でも特に注目を集めているのが、オンラインゲーム「Fortnite(フォートナイト)」です。

フォートナイトはゲームとしても絶大な人気を博していますが、ビジネス界でも多くの企業が新たなマーケティング施策の舞台として注目しています。

しかし、「フォートナイトって聞いたことはあるけど、具体的にどんなゲームなの?」「ビジネスにどう活用するの?」と疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、フォートナイトとは何なのか、どのようにプレイするのか、どんな要素が人々を引きつけるのかを紐解きます。

そして、具体的なビジネス活用事例もご紹介し、フォートナイトがどのようにビジネスの新たなプラットフォームとなり得るのかを詳しく解説します。

本記事を読むことで、あなたのビジネスにおける新たなプロモーション戦略のヒントを得られるはずです。

それでは、さっそくフォートナイトの世界に一緒に飛び込んでみましょう!

|Fortnite(フォートナイト)とは

「Fortnite(フォートナイト)」は、アメリカのゲーム会社Epic Gamesが2017年にリリースしたオンラインマルチプレイヤーゲームです。

Windows、PlayStation 4/5、Xbox One、Xbox Series X/S、Nintendo Switch、Androidなど、様々なプラットフォームで楽しめます。

しかし、AppleとEpic Games間の法的な問題により、iPhoneやmacOSでは現在プレイできなくなっている点には注意です。

フォートナイトには、主に4つのゲームモードがあり、「バトルロイヤル」、「パーティロイヤル」、「クリエイティブ」と、さまざまなプレイ方法で楽しめるように設計されています。

特に「バトルロイヤル」モードは人気が高く、世界最大のゲーム実況プラットフォーム「Twitch」では、2020年の最高同時視聴者数で227万人を集めて1位を獲得しています。

|Fortnite(フォートナイト)のプレイ方法

前述した通り、フォートナイトにはさまざまなゲームモードがあり、それぞれ異なるスキルや戦略が求められます。

プレイヤーは自分の好みに合わせてゲームモードを自由に選択できるため、フォートナイトは幅広いプレイヤー層を引き寄せています。

それでは、次のセクションでフォートナイトのプレイ方法をゲームモード別に詳しくみていきましょう。

バトルロイヤル

「バトルロイヤル」は、フォートナイトの中でも一番メジャーなゲームモードです。

このモードを簡単に説明すると、100人のプレイヤーで争うサバイバルゲームです。

バトルフィールドとなる巨大な島へプレイヤーが降下し、武器や防具などを収集しながら戦い、身を守るやぐらや壁を建築したりして最後の1人を目指します。

生き残ったプレイヤーは「Victory Royale​」(通称「ビクロイ」)となり、特別なアイテムをもらえたりします。

バトルロイヤルは継続的なアップデートにより、新しい武器やアイテム、乗り物、イベントやシーズンなどが随時追加されます。

追加されるシーズンには特有のテーマがあり、過去にはシークレットエージェントが登場したり、大洪水が起こったりと、アップデートのたびにプレイヤーの戦略が変わります。

これにより、プレイヤーはいつも新鮮な気持ちでプレイでき、高い人気を維持する要因となっています。

ゼロビルド

「ゼロビルド」は、バトルロイヤルモードの大きな特徴である「建築」という機能がないバージョンです。

建築という機能は、フィールドに落ちている資材を集め、床や壁、階段、屋根を作り敵の攻撃を防いだり、攻撃するための塔などを築くゲームシステムです。

これにより、バトルロイヤルでは建築を駆使して戦う戦略的な要素が絡みますが、ゼロビルドにはこれがありません。

ゼロビルドは、プレイヤー自身の純粋なスキルのみで争うガチンコバトルを楽しむためのモードとなっています。

建築が苦手なプレイヤーや、自分自身のシューティングスキルを試したいプレイヤーにとっては、よりエキサイティングなゲームモードと言えるでしょう。

クリエイティブ

「クリエイティブ」は、プレイヤーが自分だけの島やゲームを制作できるゲームモードです。

プレイヤーは事前に用意されたマップ上で、自由に小物やパーツを配置し、建築物を立てたり、独自のオリジナルマップ(島)を創り出せます。

最大16人での共同作業が可能で、アイディアを出し合いながら大規模なマップを仲間みんなで作り上げることもできます。

完成した島はオンラインで友人と共有し、他のプレイヤーが制作した島も自由に探索して遊べるのがこのモードの魅力。

クリエイティブモードは、クリエイターとしてのスキルと想像力がどこまで発揮できるかを試す、他のバトルモードとは異なったゲームモードです。

世界を救え

「世界を救え」は、バトルロイヤルのようにプレイヤー同士のバトルではなく、コンピューターと戦うモードです。

このモードでは、プレイヤーが広大なフィールドを探索し、最大4人でチームを組んでモンスターの群れと戦います。

ハスクと呼ばれるモンスターとの戦いでは、戦利品の発見、武器のクラフト、野生生物の手なずけ、そして仲間のヒーローを増やしていくことで自分たちの力を強化していきます。

また、基地を建設してトラップを配置したり、ハスクの侵攻を抑え込みながら戦うという戦略的要素も含まれ、仲間と協力して攻略していくのが、このモードの魅力です。

ただし、この世界を救えは有料です。

プレイするには特定のパックを購入する必要があります。

また、Nintendo Switch版ではアクセスできないため、始めようとしている方はご注意ください。

|Fortnite(フォートナイト)の魅力

プレイ方法については理解いただけたでしょうか?

しかし、フォートナイトの魅力は多様なゲームモードだけではありません。

他にもたくさんの楽しめる要素があります。

フォートナイトがなぜ全世界の人々を魅了するのか、その特徴や魅力について、さらに詳しく見ていきましょう。

基本無料で多くのプラットフォームで遊べる

フォートナイトの大きな魅力の一つは、その敷居の低さです。

主要なモードである「バトルロイヤル」や「クリエイティブ」は基本無料で遊べ、追加コストは一部のモードを除いて必要ありません。

また、PlayStation、Xbox Series、Nintendo Switchなど、現在発売しているメジャーなゲーム機すべてに対応しており、幅広いデバイスで楽しめます。

このようにゲームにアクセスしやすく、すぐに無料で始められる手軽さがフォートナイトの魅力と言えます。

ゲーム内で話しながら遊べる

続いての魅力は、ボイスチャット機能で話しながら遊べる点です。

フォートナイトは、ゲームを介して離れた場所にいる友人や家族とオンラインでつながり、コミュニケーションが可能です。

これにより、フォートナイトはただのゲームではなく、仲間と楽しく過ごす新たな場所も提供しています。

子供の頃、放課後に友達で集まってゲームをした人も多いのではないでしょうか?

フォートナイトでは、これと同じことがゲームの中で実現しています。

気心知れた友人と時間と場所の制限を受けずに、いつでもコミュニケーションできるのは非常に大きな魅力でしょう。

他のシューティングゲームにない建築要素

フォートナイトの最大の特徴と言えるのが「建築」という要素です。

ゲーム内で集めた素材を使い、壁や階段、屋根などを作ることが可能で、これにより、防御壁を作ったり、高い地点から攻撃したりといった独自の戦略が可能となります。

ただ撃ち合うだけのシューティングゲームとは異なり、射撃や操作のうまさだけで勝負は決せず、どこにどんな構造物を建築するかで戦局を一変させます。

これにより、各プレイヤーの戦略次第で無数の戦い方が可能となり、その駆け引きが多くのプレイヤーを夢中にさせる大きな要因となっています。

初心者でも楽しめるマッチ構成

フォートナイトは、初心者でも安心して遊べるよう、同レベルのプレイヤー同士でマッチングされるようシステムで構成されています。

オンラインゲームでは初心者と上級者とのスキル差に悩むことがしばしばあります。

「相手が強すぎて一瞬でやられちゃうんじゃ…」、「仲間の足を引っ張っちゃうんじゃ…」と、初心者は不安を感じるものです。

しかし、フォートナイトでは、同じ腕前のプレイヤー同士がマッチングするシステムとなっているため、どのレベルのプレイヤーでもバトルを楽しめるように設計されています。

初心者でも安心して遊べる環境であることが、多くのプレイヤーを集める一因となっています。

バトル以外の遊び要素が多い

フォートナイトはバトルロイヤルというメインの遊び方以外にも豊富なコンテンツがそろっています。

クリエイティブモードでは、マップ上に自分のアイデアを形にしたり、他のプレイヤーが作ったマップを探索したり、バーチャル空間を創造する楽しさを味わえます。

また、プレイヤーの見た目や動きを自由にカスタマイズできる「スキン」や「エモート」といった機能も充実しています。

それぞれのプレイヤーが自分だけのオリジナルキャラクターを作り、ゲーム上で自分の個性や感情を表現できるのは大きな魅力です。

さらに、フォートナイトは単なるゲームという枠を超え、メタバースの中でさまざまなイベントが開催されます。

音楽アーティストのバーチャルライブや映画の上映など、新しいエンターテイメント体験を提供しています。

日本では、米津玄師がバーチャルライブを開催し話題となりました。

これら多種多様な要素が組み合わさることで、フォートナイトは単なるオンラインゲームの枠を超えた楽しさと可能性を感じさせ、プレイヤーを夢中にさせています。

|Fortnite(フォートナイト)でトラブルを回避する方法

フォートナイトは楽しいゲーム体験を提供する一方で、課金要素があったり、オンラインコミュニケーションに関連したトラブルが起こりやすい環境といえます。

そこで、フォートナイトでは、これらのトラブルを回避するための対策がいくつか用意されています。

トラブル回避のため、まず重要になるのがペアレンタルコントロールの設定です。

これにより子供が勝手に課金するのを防ぐ制限を設けたり、プレイ時間の制限ができます。

各ゲームプラットフォームやEpic Gamesの公式サイトで設定ができます。

また、ゲームをする上でのルールを親子間で明確にしておくことも重要です。

何が許されて何が許されないのかをよく話し合っておきましょう。

また、ボイスチャット機能はトラブルの元となる可能性があるため、信頼できる友人とだけ通話するか、チャット機能をオフにすることを推奨します。

フォートナイトを楽しむためには、適切なマナーや安全な行動についてもしっかりと理解しておくことが大切です。

|Fortnite(フォートナイト)のビジネス活用事例

フォートナイトは単なるオンラインゲームというだけでなく、企業の新たなマーケティングプラットフォームとして、多くの企業からも注目を集めています。

ここからは、フォートナイトがどのようにビジネスに活用されているのか、具体的な活用事例をご紹介します。

あいおいニッセイ

あいおいニッセイ同和損害保険は、フォートナイトのメタバースを利用し、新たなマーケティングプラットフォームを開発しています。

同社はメタバースを通して、新しい保険商品やサービスの構築、新たな顧客接点を増やしたい考えです。

そのために、メタバース内でのリスク管理のノウハウを蓄積したり、サイバーセキュリティや防災といった社会的な課題解決に向けたコンテンツ提供も視野に入れ開発を進めています。

また、メタバースが成長する上で重要となるクリエイターの支援にも力を入れています。

これらの活動は、同社のブランド価値向上と顧客エンゲージメントの強化に繋がり、新しい経済圏の創出に向けた大きな一歩と言えるでしょう。

NEIGHBOR

株式会社NEIGHBOR(ネイバー)は、フォートナイト専門のメタバース制作スタジオです。

フォートナイトのクリエイティブ機能を活用し、都市のメタバース化やオリジナルゲームの開発などに取り組んでいます。

同社は、世界トップクラスのクリエイターと提携して、大規模なメタバース開発ができる国内初のフォートナイトクリエイティブスタジオとして話題を呼んでいます。

その代表作として、来場者数100万人を突破した「AI ロケスタくん」や、NetflixオリジナルアニメのPR用お化け屋敷などがあります。

新しい生活様式「ネットワーク上での共同消費」をテーマに据え、Z世代を中心に広がりを見せるメタバース市場において、同社の挑戦に注目です。

Timberland

アウトドアファッションブランドのティンバーランドは、フォートナイトに独自マップ「ティンバーランド・パルクール・トレイル」を展開しました。

このマップはティンバーランドのブランド理念「よりグリーンな未来」をテーマにし、自然と調和するフットウェアデザインを随所にちりばめたバーチャル空間を提供しています。

特別にデザインされた「メタブーツ」の探索や、サンプルを集めるともらえる独自エフェクトなどのゲーム要素も満載。

これによりファッション愛好家だけでなく、ゲームファンも引きつけ、ティンバーランドの新たな顧客接点となっています。

NIKE

ナイキは、2019年にフォートナイトとコラボレーションし、期間限定の特別なゲームモード「ダウンタウンドロップ」を展開しました。

このモードでは、人気スニーカー「Air Jordan」を装着した新キャラクターが登場し、これまでとは異なる刺激的な体験が可能になりました。

ゲームをクリアすると、限定のアクセサリーを入手でき、この要素が多くのプレイヤーの関心を引きつけました。

ナイキはこれをきっかけに数々のコラボレーションを実施し、新たな顧客へのブランド訴求とゲーム内のエンゲージメントを大幅に高めることに成功しています。

そして、2023年6月21日に新たなコラボレーション「Airphoria」が発表され、SNSなどで大きな盛り上がりを見せています。

今度は人気スニーカー―「Air Max」をテーマにした仮想世界で新たなエンターテイメントを提供すると同時に、一部コレクションをリアルの商品としても販売する予定。

さらなる進化に大いに注目です。

GANYMEDE株式会社

GANYMEDE株式会社(ガニメデ)が運営するZETA DIVISIONは、本田技研工業株式会社(Honda)とタッグを組み、フォートナイトにオリジナルのゲームマップを公開しました。

架空の未来都市「Honda City」を舞台にプレイヤーは様々なステージで謎解きやアスレチックをクリアしていきます。

マップ内にはHondaの人気車種「CIVIC TYPE R」や「CRF250R」、未来の空のモビリティー「eVTOL」などが登場し、それぞれがゲーム攻略の重要な要素として活用されます。

ZETA DIVISIONのクリエイティブチームが約3ヶ月の制作期間を経て、挑戦心を昂らせるゲーム性と独自の世界観に没入させる造形美を両立したハイクオリティなマップを創出しました。

|まとめ

いかがでしたか?

本記事では、フォートナイトのプレイ方法やその魅力、ビジネスでの活用事例について深掘りしてきました。

さまざまな企業の活用事例から、企業がフォートナイトをどのように活用してユーザーとの接点を作り、関係性を深めているのか、理解いただけたのではないでしょうか。

それぞれの企業が独自の戦略を用いて顧客との新たなエンゲージメントを獲得し始めてます。

これはフォートナイトが単なるゲームプラットフォームを超える存在であることを示しています。

これらの事例を見て、あなたのビジネスでもフォートナイトを活用する新たな可能性を見つけられたのではないでしょうか?

 絶えず進化を続けるフォートナイトの動きから目が離せませんね。

今後も引き続き注目していきましょう。