近年、発展が著しいメタバース分野では本当に多種多様なことが可能になってきました。

単純にVR空間の観光や他者とのコミュニケーションを楽しむものから、ゲームやNFTの売買など利用者によって様々な目的があります。

そのため、一言にメタバースを始めるために必要なものといっても目的によって様々なものが必要になります。

今回は自身がどのような目的でメタバースを始めたいかを考えたうえでご覧ください。

|メタバースとは?

メタバースというワードは超越した様子を意味する「メタ(meta)」と宇宙を意味する「ユニバース(universe)」を組み合わせた造語です。

メタバースの空間はコンピューターグラフィック(CG)で表現された仮想空間ですので、現実とはかけ離れた世界を構築することも可能です。

つまり、現実のような敷地の制限もなく、理論上どこまでも大きな空間を作ることも可能です。

その超越した仮想空間の中で自分自身を投影したアバターの姿で参加し、他ユーザーと会話や経済活動などのコミュニケーションをとることができる場所がメタバースです。

近年では新型コロナの影響によるリモートワークの普及や米Facebook社のMetaへの社名変更のニュースなどにより、エンターテインメントに留まらずビジネスにおいても大きな注目を集めています。

市場規模も2028年には100兆円規模へ拡大が予想されています。

詳細を知りたい方は「バーチャル空間(メタバース)とは?サービス事例やNFTについても解説」をご覧ください。

|メタバースを始めるために必要になるもの

メタバースを始めるために必要なものはどのようなものが必要でしょうか。

メタバースの世界を味わいたいという方は以下の3つを揃えましょう。

 ・VRゴーグルやコントローラー

 ・VR対応デバイス(PC)

 ・メタバースサービス

経済圏としてメタバースをより深く体験してみたい方は以下の4つを追加で揃えましょう。

 ・仮想通貨

 ・国内の仮想通貨口座

 ・海外の仮想通貨口座

 ・「MetaMask」というウェブ上の財布

VRゴーグルやコントローラー

VRゴーグルとはVR(バーチャル・リアリティ/仮想現実世界)コンテンツを体験するために頭部に装着して使用する機材のことを指します。

メタバースの没入感を味わい、非日常感を満喫するためには必要なアイテムです。

VRゴーグルを装着すると頭の上下左右の動きに合わせた360度映像が映し出されて現実のようなリアルな世界を体験できます。

相場としては2~6万円のものが平均的です。

おすすめは「Meta Quest(メタクエスト)」(旧Oculus Quest(オキュラスクエスト))です。

Meta Questは元々米国のベンチャー企業であるOculus VR社が開発したVR機器です。

その後、Facebook社に買収され、Facebook社のMetaへの社名変更に伴い、商品名が「Meta Quest」へ変更になりました。

世界最大級の企業が販売している商品というだけあり抜群の信頼性があります。

どのデバイスにすればいいかわからない!という方はMeta Questを選んでおけば間違いないでしょう。

VR対応デバイス(PC)

ここ最近スマートフォンに対応している気軽に体験できるようなメタバースも増えてきましたが、まだまだ少ないのが現状です。

特に入っただけで感動を覚えるようなハイクオリティのメタバースサービスを体験しようとすると高いグラフィック処理性能が求められます。

そのため価格が安く、スペックの低いPCでは期待している体験は得られない可能性があります。

本格的にメタバースで活動する場合は処理速度が速く操作がしやすい高性能なPCが必須です。

|メタバースサービスアカウント

さて、必要なデバイスが揃ったら早速どのメタバースサービスを体験するか決めましょう。

おすすめは以下の6つです。

VR Chat(ブイアールチャット)

Cluster(クラスター)

The Sandbox(サンドボックス)

Decentraland(ディセントラランド)

Everdome(エバードーム)

Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)

どれも特徴のある魅力的なサービスですが、「メタバース空間での交流やきれいな空間を味わいたい!」という方はVR Chat、Clusterがおすすめです。

「メタバース内で楽しくお金を稼ぎたい!」という方はSandbox、Decentraland、Everdome、Axie Infinityがおすすめです。

VR Chat

出典:https://hello.vrchat.com/

メタバースといえばこのサービスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

VRChatはVR空間内にアバターの姿で入り、多人数でコミュニケーションが取れるメタバースです。VRChat内にはユーザーが手がけた様々な「ワールド」と呼ばれるVR空間が用意されていて、好きな場所で他のユーザーとの交流を楽しめます。

VRヘッドセットがなくても空間に入ることはできますが、綺麗で個性的な空間、アバターをより楽しむためにも装着することをおすすめします。

サービス名運営会社ゲーム通貨公式サイト
VRChat     VRChat Inc.https://hello.vrchat.com/

Cluster

出典:https://cluster.mu/

Clusterは日本のCluster株式会社が開発したサービスです。

そのため言語も日本語となっていたり、メインユーザーが日本人であったりと日本人にとって馴染みやすいサービスとなっております。

こちらのサービスはパソコンがない場合もスマートフォンから体験できるサービスとなっております。加えて公式サイトからアプリをインストールし、アカウントを作成するだけで始められます。

つまり、日本人のメタバース初心者にとって始めやすいメタバースサービスです。

メタバースを始めてみたいという方は一度触っておいて間違いないでしょう。

サービス名運営会社ゲーム通貨公式サイト
Clusterクラスター株式会社https://cluster.mu/

The Sandbox

出典:https://www.sandbox.game/jp/

ここからはゲームをしながらお金を稼ぐことができるという夢のようなサービスの紹介です。

まずはThe Sandboxというサービスのご紹介です。

こちらはメタバース空間を活用したNFTゲームです。

NFTゲームの代表例といってもいいほどの抜群の知名度を誇る本サービスですが、ゲーム内でものづくりができる点などマインクラフトのようなやりこみ要素があることが特徴です。

土地やキャラクター、アイテムなどのNFTを売買することでお金稼ぎができます。

詳しくは、「The Sandbox(ザ・サンドボックス)とは?始め方や遊び方、魅力を紹介!」をご覧ください。

サービス名運営会社ゲーム通貨公式サイト
The SandboxAnimoca BrandsSANDhttps://www.sandbox.game/jp/

 

Decentraland

出典:https://decentraland.org/

Decentralandは非営利団体の「Decentraland Foundation」が開発・運営しているサービスです。

このサービスは登録が無料でできるうえ、手数料が非常に安い点が魅力です。

特徴としては仮想通貨MANAを使ってアバターの衣装やアイテムを売買することができるというクリエイター向きにデザインされたサービスであるという点です。

しかし、アイテムを作る際は専門的なスキルや知識は不要です。このゲームからクリエイターを目指してみてはいかがでしょうか。

詳しくは、「Decentraland(ディセントラランド)とは?始め方や遊び方は?」をご覧ください。

サービス名運営会社ゲーム通貨公式サイト
DecentralandDecentraland FoundationMANAhttps://decentraland.org/

Everdome

出典:https://everdome.io/

Everdomeは火星に作られた宇宙都市を舞台にしているプラットフォームを舞台にしているプラットフォームです。

非常にグラフィックやアバターのクオリティが高い点も特徴で近未来的な空間を満喫しつつ土地やアイテムの売買などの経済活動が可能です。

使用する通貨は「DOME(ドーム)」で現在は未上場ということもあり決して価値の高くない通貨ですがロードマップの明確さから将来性の高い通貨です。

ハイクオリティなグラフィックと経済性を両立したメタバースサービスを体験したい方におすすめです。

サービス名運営会社ゲーム通貨公式サイト
Everdome DOMEhttps://everdome.io/

Axie Infinity

出典:https://axieinfinity.com/

Axie Infinityはアクシーというモンスターをマーケットプレイスで購入し育てたり対戦したりして楽しめるプラットフォームです。

日本のゲームでいうとポケモンのようなものに近いです。このゲームの面白い点は自分で育てて強くなったアクシーを取引することができる点です。

もちろん優秀なアクシーほど高値で取引されます。使用される通貨はイーサリアムやAXS(アクス)です。

イーサリアムではコインチェックなどの日本の取引所でも購入できるため、日本人が気軽に始められるサービスです。

ちなみにこちらのゲーム、フィリピンでは高い人気を誇っています。

ゲーム内で稼げる仮想通貨が決済手段となるほど日常生活に溶け込んでいるゲームです。

詳しくは、「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)とは?稼げないって本当?始め方や特徴を解説!」をご覧ください。

サービス名運営会社ゲーム通貨公式サイト
Axie InfinitySky MavisAXS、SLPhttps://axieinfinity.com/

|メタバースの始め方

ここまでメタバースを始めるために必要なものを解説してきました。

これらが揃ったら経済圏としてメタバースを楽しむための次の4つを揃えましょう。

 ・仮想通貨

 ・国内の仮想通貨口座

 ・海外の仮想通貨口座

 ・「MetaMask」というウェブ上の財布

これらをそろえるためには以下のような手順が必要になります。

・1. 国内の仮想通貨取引所に口座を開設する

・2.口座に日本円を入金し、仮想通貨を購入する

・3. 海外取引所の口座開設&国内取引所で買ったコインを送金

・4.換金した仮想通貨をMetaMaskへ送金する

・5.メタバースプラットフォームとMetaMaskを連携する

・6.メタバースで遊ぶ

国内の仮想通貨取引所に口座を開設する

メタバースでアイテムや装備などを購入する際には多くの場合で仮想通貨が必要ですが、その仮想通貨を購入する際には暗号資産取引所の口座開設が必須です。

取引所は数多く存在しますが、もし解説する口座が決まっていなければ「Coincheck(コインチェック)」がおすすめです。

Coincheckは取り扱いコイン数が日本最大級で金融庁の仮想通貨取引業社にも登録されているため安全です。

口座に日本円を入金し、仮想通貨を購入する

暗号資産取引所の口座開設が完了したら暗号資産を購入します。

購入する暗号資産ですが、メタバースプラットフォームによって利用しているブロックチェーンが異なるため、遊びたいゲームに合わせて暗号資産を選ぶ必要があります。

例えば、The Sandbox(ザ・サンドボックス)ではアイテムを購入するためには事前にイーサリアム(ETH)をという仮想通貨が必要です。

そしてETHをThe Sandbox内の仮想通貨「SAND」に換金すればアイテム(NFT)を購入できるようになります。

海外取引所の口座開設&国内取引所で買ったコインを送金

暗号資産には数百もの種類がありますが、日本の取引所では最大17種しか取引できなくません。

もし遊びたいゲームの通貨を購入する際に必要な仮想通貨を日本の取引所ではどこも取り扱っていない場合はどうすればよいでしょうか。

その場合は「BINANCE(バイナンス)」などの海外の暗号資産取引所で取引することが必要です。しかし、海外の暗号資産取引所では日本円を入金することができません。

そのため、日本円を使ってメタバース内通貨を購入する場合は次の方法を取る必要があります。

1. Coincheckなどの国内の暗号資産取引所で口座を作って日本円を入金し、ビットコインを買う

2.  BINANCEなどの海外の暗号資産取引所の口座を開設する
3. 買ったビットコインを国内の取引所の口座から海外の取引所へ送金する
4. 送金先の取引所でビットコインを使って買いたい通貨を買う

つまり、日本国内で買えない通貨であっても日本円で購入する場合は、国内の暗号資産取引所の口座開設が必要になります。

送金が終わったらビットコインを使ってメタバースの種類に応じたメタバース内通貨を購入しましょう。

送金した仮想通貨をMetaMaskへ送金する

実はメタバース内通貨を購入するだけではまだメタバースで使えません。

使えるようにするためには「仮想通貨ウォレット」というものが必要になります。

中でも「Metamask」というものが有名です。

仮想通貨ウォレットとはいわば仮想通貨を扱う際の財布のようなものでメタバースの世界でもウォレットに入れた通貨を使います。

MetaMaskは口座の開設のような手間は必要ありません。Chromeの拡張機能としてダウンロードするものとなっています。

ダウンロード後、MetaMaskの受け取りアドレスと送金する数を入力する流れとなります。

メタバースプラットフォームとMetamaskを連携する

仮想通貨ウォレットにメタバース通貨をいれ、メタバースサービスと連携することで使えるようになります。

メタバースのプラットフォームによってやり方は異なりますが、口座開設などに比べれば決して大変な作業ではありません。

一般的にはメタバースプラットフォームのトップ画面から設定を開始し、画面の指示に従って必要な情報を入力することで連携できるものが多いです。

メタバースで遊ぶ

さあここまでできればあとは実際にメタバース空間で遊ぶだけです。世界中の人との交流やアイテムの購入などの経済活動を楽しんでみましょう!

|まとめ

いかがでしたでしょうか?

様々なメタバースサービスが出ている現在ではスマホからでも楽しめるサービスも登場しているので最低限メタバース空間に入るだけならばスマホだけあればいいですが、バーチャル空間ならではの雰囲気や没入感を味わうためにもVRゴーグルで入ってみることをおすすめします。

ご自身にあったメタバースライフをお過ごしください!