メタバースは、インターネットに次ぐ新たなコミュニケーションの手段として注目を集めています。

近年では、会議や研修、イベントなど、ビジネスの現場でも活用が進んでいます。

本記事では、メタバースで実際にできることを10項目に整理し、利用するメリットや導入時に注意すべき点もあわせて紹介します。

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|メタバースとは

まずそもそもメタバースとは何でしょうか。実はまだはっきりとした定義はないんです。

「メタバース」という言葉はアメリカのSF作家であるニール・スティーブンソンのSF小説「スノウ・クラッシュ」に登場した言葉です。

作中では「インターネット上の仮想世界」の意味で使われており、そこから転じて、「アバターを介して人々が交流し、さまざまなサービスやエンターテインメントが体験できるオンライン空間」を指すようになりました。

ここまで聞いて、もしかしたら「仮想空間ならVRゴーグルが必要じゃないか!」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、多くのサービスはVRゴーグルがなくてもPCやスマートフォンなど手持ちのデバイスから気軽にアクセスができます。

そのため、あまりデジタルになじみのない方でも簡単に参加できます。

近年ではそういった特徴からビジネス分野からも注目をあびており、徐々にメタバースがさまざまな手法で取り入れられています。

|メタバースでできること10選

メタバースという仮想空間上で何をしたいかと問われたとき皆様は何を考えるでしょうか。

おそらく多くの方はゲームを想像するのではないでしょうか。

実はメタバース空間上でできることは多種多様あり、今回はその中でも10選紹介していきたいと思います。

ゲームの利用

メタバースの楽しみ方と聞いて、最初に思いつくのはメタバース内でゲームをすることなのではないでしょうか。

日本にも、メタバースといえばどうぶつの森やモンスターハンターなどのメタバース型ゲームが多くあります。

また近年では、PSVRやMetaQuest2などのVR機器も出てきており、VRゴーグルでリアリティのあるゲームを楽しめるようになりました。

ここで、最近注目を集めているメタバース型ゲームを1つ紹介しようと思います。

The Sandbox

こちらはイーサリアムのブロックチェーン技術を基盤とした「ユーザー主導型のメタバースゲーム」です。

ユーザーは仮想空間上にLAND(土地)を購入・レンタルすることで、オリジナルのゲームやアイテム、キャラクターを作成することができます。

マインクラフトなどのシミュレーションゲームによく似ています。

さらにこちらのメタバースゲームはユーザーの所有するLANDやアイテム、キャラクターをNFTとして自由に売買することが可能となっております。

このように現在のメタバースゲームでは、ゲームをすることでお金を稼ぐことも可能となっております。

他のユーザーと交流

メタバース内では他のユーザーとテキストチャットや音声で会話をしたり、コミュニケーションを図ることができます。

アバターを使うことでよりリアルに近い形で他のユーザーとコミュニケーションをとることができ、実際にその人と近くで話しているような感覚で楽しむことができます。

メタバースは、従来のSNSであるFacebookやInstagram、twitterと比較し、テキストベースではなくアバター同士で話すためよりどんなに離れた国に住んでいる人とも近くいるように交流するところを演出します。

世界中からVRゴーグルやPCを使って仮想空間にアクセスし、様々なワールドで交流を楽しんでいます。

イベント参加

最近はメタバースという言葉がバズワードになったのもあり、仮想空間を使用したVRイベントを開催する例が増えています。

また、コロナ禍によるイベント業界の自粛の影響もあり、元々はVtuberのイベントで主に使われてた仮想空間をVtuber関係以外のイベントでも使用するケースがありました。

このようなイベントはVRゴーグルやPCからでも参加することが可能です。

メタバースに分類される仮想空間では、日々イベントが行われており、SNSなどで情報を探せば、様々なイベントの情報があり、自由に参加することができます。

イベントの主催

メタバースではイベントを個人が簡単に主催できるケースもあります。その代表的なものがVRChatです。

VRChatでは、日々さまざまなイベントがユーザーによって主催されています。

例えば、クラブのワールドを作りDJイベントをしたり、キャンプ場のワールドを使ってバーチャルキャンプをしたりなどです。

特に同じ趣味を持つ者同士の交流会が盛んで、世界中から同じ趣味の人が集まるので、現実世界のコミュニティより広くなっています。

このような特定の趣味を持つ者同士でイベントを主催できるのも、メタバースの楽しみ方の一つといえます。

また、現実世界よりもリーズナブルに開催することができるので、それもメタバースイベントの特徴の一つといえます。

好きな部屋、世界の制作

メタバース空間内では、だれでも自分の好みのアバターを作ることができます。

さらに、自分の好きな部屋や世界を作り出すことも可能です。

やはり、こういった仮想空間やアバターを作るには、3D技術を身に着ける必要があります。

しかしながら、こういった技術を1度身に着けてしまえば、理想の部屋、姿を作ることができ、そこで人を呼んで楽しんでもらうということができます。

現実世界の場合、理想の世界を作ることは費用面や家具のデザインがないなどで理想的なものを作るために障壁がありますが、メタバースの場合、そういった制限はありません。

インテリア好きやデザインにこだわりが強い人であれば、はまってしまうかもしれません。

あらゆる世界の探索

メタバースでは、様々な人が様々なメタバース空間を構築しており、自由にユーザーはバーチャル世界を探検することができます。

特にメタバース空間の数が多いのはVRChatです。2017年からサービスを開始しており、他のメタバースに比べて歴が長いです。

また、ユーザー数も多く、現実の街を再現したり、アニメの街並みを再現したり、その他にも様々な世界があります。

入場制限がかけられていなければ基本的に自由にユーザーが作成した世界に訪れることができます。

部屋にいながら現実にはない空間や他国のメタバース空間に旅に出られることができ、メタバースの魅力の一つといえます。

NFTの売買

メタバースでは、購入したNFTアイテムの売買をすることができます。

NFTとは、「Non-Fungible Token」の略で日本語に訳すと「代替不可能なトークン」という意味になります。

NFT登場前には、デジタルデータはコピー・複製することで量産でき、希少価値がありませんでした。しかし、そんなデジタルデータに唯一無二の価値を持たせたのがNFTです。

こういったNFTというデジタル資産をメタバース上に持ち込み、自身の作成した部屋に飾って楽しむことができます。

また、NFTを作り、メタバース上で売ることもできます。

ゲームの利用の章で紹介した「TheSandbox」や「Axie Infinity」などのメタバースゲームでは作成したNFTを売買することができます。

このようにデジタル資産でお金を稼ぐこともでき、経済圏の創造も可能となっております。

NFTの展示

また、実際に購入したNFTは自分の所有物として空間に展示することができます。

取集したNFTを展示し、美術館を作り、人を集めるといったことも可能となっております。

実際に美術展を行った事例として、「Crypto Art Fes」というイベントがあります。こちらは株式会社Beyond Conceptが開催したイベントで、国内外から集まった約数百点のNFTクリエイションが展示されるデジタルアートフェスティバルとなっております。

NFTという技術が出てくるようになり美術展や展示会など様々なことが行えることがわかりますね。

ビジネス利用

最近では、バーチャルオフィスを取り入れる企業が増えております。

その理由として、メタバースはZoomと違い、そのメタバース空間に参加している同士でコミュニケーションすることに長けているからです。

Zoomの場合、一人が話すと参加者全員に声が届いてしまいますが、メタバースの場合はそうではありません。

メタバースの場合、参加者がアバターとなり、話しかけたい人だけに声をかけることができます。このように、バーチャルオフィス内では、自分のアバターが仮想空間内で仕事をし、コミュニケーションをとることができます。

具体的なバーチャルオフィスツールとして、Metaが提供する「Horizon Worlds」というサービスがあります。

「Horizon Worlds」はこれまで発表されていた「Facebook Horizon」が名称を変更したもので、ユーザーはVRヘッドセットを装着し、自分で作成したアバターでバーチャルワールドに参加できます。

特に「Horizon Worlds」の中でも「Horizon Workrooms」や「Horizon Vens」は、オンラインミーティングに特化したサービスであり、こういったサービスを利用し、バーチャルオフィス内でミーティングを簡単に開催することも可能となっています。

Eコマース・サービスの提供

メタバース空間内では、小売り販売やマーケティングなど、これまでにない新しい形で商品を販売することができます。

例えば、世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」にBEAMSが出店しました。

バーチャルショップ内ではアバターで参加したBEAMSスタッフが身振り手振りしながら接客していました。

このような事例をはじめ、今後メタバースのショッピングモールができ、オンライン上でアバターを使い、ショッピングを楽しむ人も増えてくるのではないでしょうか。

|メタバースのメリット

このようにメタバースでは、オンライン上でもリアルに近い形で様々なことができることを解説してきました。

では、こういったメタバースで行うメリットとは何なのでしょうか。

ここからは、メタバースで行うことでの利点について説明します。

新しいビジネスの実現

メタバースは新たな空間が生まれるため、多くのビジネスチャンスを秘めています。

例えば、先述した通りNFTの技術ができたことで、メタバース内でのデジタルデータの売買が安心して行えるようになりました。

また、仮想空間上で商品を販売することが簡単になり、新たな販路としてメタバース内でアイテムの販売がしやすくなりました。

バーチャル上で使えるアイテムに限らず、メタバース内で実際の商品を販売するという新たな可能性も最近では見えてきました。

これらをビジネスチャンスととらえ多くの企業が今メタバースに注目しています。

新たな経済圏

まず、一つ目のメタバースのメリットが、新しいビジネスが実現できることです。

NFT作品などは、OpenSeaなどのNFTプラットフォームを活用して販売をすることが一般的ですが、自身で作成したメタバース上でも販売ができるようになれば顧客との会話による値段交渉が可能になります。

つまり、オンライン上で販売している側と購入検討をしている側がリアルに近い形で対話することができます。

従来のECサイトでは、できないことがメタバースであるとできることが増え、新たなビジネスの実現へとつながるのです。

また、NFTアートや仮想空間内の不動産の売買ができ、資産運用も可能です。

世界中からアクセスできる

通常、現実世界において世界中を旅するとなると、旅をするために様々な準備が必要なります。

その上、治安的に気軽に行けない国があったりと、世界中を自由に飛び回るということは想像以上に難しいです。

しかし、メタバースにおいては国や地域の垣根なく広がっている仮想空間であることから、世界中のユーザーとつながることが可能となっております。

また、環境や政治、経済などの制約を受けることもないため、自由に世界の人とつながることができます。

|メタバースのデメリット

先述では、メリットを説明しましたが、反対にデメリットは何なのでしょうか。

メタバースを楽しむうえでデメリットを把握しておかなければ、様々なトラブルに巻き込まれてしまします。

メタバースにおけるデメリットは必ず確認しましょう。

ウォレットの脆弱性

メタバース内でNFTを売買する際は、仮想空間内に財布を持ちます。

ただし、こういったインターネット上の財布はハッキングを受けてしまう可能性があります。

具体的な例として、「Ronin Network」のハッキング事件があります。

「Ronin Network」のハッキング事件とは、ベトナムのゲーム会社Sky Mavisによって開発されたサイドチェーン「Ronin Network」がハッキングされて、6億ドルを盗まれた事件です。

このハッキングは仮想通貨史上最大のハッキングの1つとみなされており、ウォレットの脆弱性があらわとなりました。こういったセキュリティの問題がまだメタバースにはあります。

敷居が高い

今現在、メタバースを楽しむためにはスペックの高いPCやVRゴーグルを用意する必要があります。そのため、開始するのに初期費用が多く必要となってしまいます。

また、メタバースによっては日本語対応をしていないものもあり、日本人にとって参加しづらいものもあります。

こういった観点から未だにメタバースは敷居が高い傾向にあります。

メタバースへの依存

メタバースゲームなどはVRゴーグルをかけて行うことが多く、従来のゲームより没入感が高いことが特徴です。

そのため、よくオンラインゲームで見られるような「依存症」になってしまう可能性があります。

また、オンライン上でのコミュニケーションが増える一方で現実世界でのコミュニケーションが希薄になってしまう懸念もあります。

|メタバース導入の際の注意点

メタバースを導入する際には、いくつかの重要な注意点があります。

まず最も大切なのは「導入の目的を明確にすること」です。

話題性や流行に流されて導入すると、社内での活用が定着せず、効果を実感できないまま終わってしまうリスクがあります。

「何を解決したいのか」「どんな成果を得たいのか」を事前に整理しましょう。

次に、利用するユーザーのITリテラシーや操作性への配慮も不可欠です。仮想空間ならではの操作に慣れない人も多いため、シンプルなUI設計や事前トレーニングが有効です。

また、メタバースにはインターネット環境が必須であり、通信速度や機器性能の確認も重要です。

さらに、情報漏洩やなりすましなどのリスクを考慮し、セキュリティ対策を十分に講じた運用体制を整えることも導入成功のカギとなります。

|まとめ

本記事では、実際にメタバースでできる10のことを具体的に紹介し、それぞれのメリットや導入時の注意点も解説しました。

活用の幅が広がる一方で、費用やセキュリティ、運用体制など、慎重な準備も必要です。

導入を検討している企業や個人は、自社の目的に合った活用方法を見極めたうえで、計画的に取り組むことが重要です!

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