今年もバーチャルマーケットの開催時期が近づいてきました。
バーチャルマーケットとは、VR技術を駆使した世界最大級のデジタル展示・販売イベントです。
本記事では、今年開催される「バーチャルマーケット2024 Summer」の参加方法から出展企業、そしてイベントの魅力まで詳細に解説します。
5分もあれば読み終わる内容なので、バーチャルマーケットへの参加や出展、イベントの楽しみ方に関して気になっている方はぜひ参考にしてください。
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目次
|バーチャルマーケット2024 Summerとは?
バーチャルマーケット(通称Vket)とは、株式会社HIKKYが主催する世界最大のVRイベントです。
毎年夏と冬に開催されており、12回目となる今年2024年は「バーチャルマーケット2024 Summer」が開催されることが決定しています。
バーチャルマーケットでは、メタバース上に設置された仮想空間でアバターや3Dデータ商品、リアル商品(洋服、PC、飲食物など)を売買できます。
2018年に第1回目が開催されてから徐々にその名を轟かせ、今ではバーチャルイベントの代名詞的存在です。
メタバースコミュニケーションツールの「VRChat」か「Webブラウザ」を通して参加可能で、VRデバイスを装着することで没入感の高い新感覚のショッピング体験を得られます。
開催日程や主な出展企業などの概要
「バーチャルマーケット2024 Summer」の概要は以下の通りです。
詳細 | |
名称 | バーチャルマーケット2024 Summer |
主催 | VR法人HIKKY |
会期 | 2024年7月20日(土)~8月4日(日)(計16日間) |
テーマ | Boundless! |
企業出展VR会場 | パラリアル大阪/パラリアルドバイ/パラリアル横浜 |
来場方法 | VR機器及びゲーミングPCからVRChat内特設ワールドへのアクセス、一部スマートフォン等からWebブラウザ会場へのアクセス |
出展申込み期限 | 2024年3月31日 |
出展費用 | ・一般PCワールドスペース: 3,300円(税込)〜・一般クロスプラットフォームワールドスペース: 2,200円(税込)〜・アイテム出展: 1,100円(税込)・グループ出展・ポータル出展・映像出展: 無料 |
リアルイベント会場 | ベルサール秋葉原、Shibuya Sakura Stage、東急プラザ渋谷、他大阪施設及び秋葉原・渋谷の街の店舗など(※期間は2024年8月3日(土)〜8月4日(日)) |
公式HP | https://event.vket.com/ |
公式YouTube | https://www.youtube.com/c/vketchannel |
公式X | https://twitter.com/Virtual_Market_ |
今年の出展企業数の正式参加数はまだ発表されていませんが、前回イベントの「バーチャルマーケット2023 Winter」では約900サークルと約85社の出展がありました。
毎年着実に出展企業が増えているので、今回はこれよりもさらに多くの企業が出展する可能性が高いです。
今年のテーマは「Boundless!」
今年のバーチャルマーケット2024 Summerのテーマは「Boundless!」です。
“Boundless”とは、日本語で「無限の」や「境界がない」という意味になります。
つまり、メタバースの自由さや楽しさを広め、人々が自ら設けた限界や、リアルとメタバースの間の境界をなくすことを目指しています。
ちなみに、過去のバーチャルマーケットのテーマは以下の通りです。
<バーチャルマーケットの過去のテーマ>
- 2020年:「World Beyond」
- 2021年:「Metaverse City」
- 2022年:「Next Journey」
- 2023年「CONNECT」
「大阪」「横浜」「ドバイ」のメタバース空間が登場!
バーチャルマーケットでは毎年各都市をモチーフにした企業出展用メタバース空間(パラレリアルワールド)が登場します。
今年は日本の都市「大阪」「横浜」に加えて「ドバイ」が登場!
ドバイは意外にも日本のアニメ文化が超人気で、2017年度の調査では約98.2%が日本のアニメ文化が好きと回答しています。
(参考:ドバイのポップカルチャーイベントでアンケート調査|JETRO)
お隣のサウジアラビアでは、世界初となるドラゴンボールをモチーフにしたテーマパークの建設プロジェクトが進められるなど、中東では日本文化は大人気なのです。
こういった背景もあり、バーチャルマーケット2024 Summerではドバイがモチーフに選ばれたのかもしれません。
大阪のコンセプトアート
大阪をモチーフにした企業出展用メタバース空間では、大阪のランドマークである「通天閣」はもちろん、「道頓堀」にをたこ焼きを乗せた小舟が高速で移動するなど、大阪の観光地や特徴を再現しています。
今年は大阪万博も開催される予定なので、世界の人々に大阪の魅力を再認識してもらう年になりそうです。
横浜のコンセプトアート
横浜のコンセプトアートは、有名な「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」や大観覧車の「コスモクロック21」、名物の「中華街」などをしっかりと描きつつ、全体的にオシャレなイメージに仕上がっています。
大阪とは打って違って落ち着いた雰囲気なので、アパレル系企業の出展も多くなってくるでしょう。
ドバイのコンセプトアート
ドバイといえば、やはり世界で最も高いビルとしてギネス記録にも登録されている「ブルジュ・ハリファ」が有名です。
コンセプトアートでは、ブルジュ・ハリファを中心として非常にゴージャスなイメージで全体的に仕上がっています。
少し光が上に伸びているのは世界最大の噴水「ドバイ・ファウンテン」をイメージしてのことでしょうか。
どちらにせよ、かなり有名な高級ブランドが数多く出展するかもしれません。
「渋谷」「秋葉原」以外にも地方でリアルイベントも開催!
バーチャルマーケット2023 Winterでのリアルイベントの様子
バーチャルマーケット2024 Summerの開催にあわせて、昨年大好評だったリアルイベント「Virtual Market 2024 Real」も開催されます。
今回のリアルイベントでは「渋谷」「秋葉原」に加えて「地方会場」でのリアルイベントも実施予定です。
どこの地方で開催されるかは未定ですが決まり次第、公式Twitterでお知らせされるとのことなので続報を待ちましょう。
<バーチャルマーケットのリアルイベントでできること>
- リアルの世界を歩き回れる新企画「Vketウォーク」
- 各種企業や団体が最新の技術や商品を展示する出展ブース
- 芸人、声優、VTuber、プロゲーマーなどの出演者が参加するスペシャルステージ
- 謎解きゲームや街歩きプレゼントキャンペーンなどのメタバース連動アクティビティ
- クリエイターと直接交流できる会場
|バーチャルマーケット2024 Summerの参加方法
バーチャルマーケット2024 Summerに参加するには以下の2通りがあります。
- VRChatを使って参加する方法
- Vket Cloudを使って作成されたWebブラウザを通して参加する方法
以下でそれぞれについて詳しく見ていきましょう。
VRChatを通して参加する方法
VRChatを通してバーチャルマーケット2024 Summerに参加する手順は以下の通りです。
ステップ1: VRChatアカウントの作成
まずは、VRChatの公式ウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成します。メールアドレスとパスワードを入力し、画面の指示に従うだけで大丈夫です。
(※VRChatは無料でダウンロード可能)
ステップ2: VRChatのインストール
次に、Steamを利用してVRChatをインストールします。
Steamは、ゲームや様々なソフトウェアをダウンロードできるプラットフォームです。
VRヘッドセットがなくてもデスクトップモードでの利用が可能です。
ステップ3: VRChatへのログイン
インストールが完了したら、VRChatを起動し、先ほど作成したアカウントでログインします。
ステップ4: バーチャルマーケットのワールドを探す
VRChat内のメニューから「World」を選び、検索バーに「Vket 2024 Summer」と入力してください。
すると、バーチャルマーケットが開催されている様々なワールドが表示されます。
ステップ5: バーチャルマーケットを体験
ワールドに入ったら、様々なブースを回りクリエイターたちの作品を堪能しましょう。
また、他の参加者と交流したり、イベント限定のアクティビティに参加することもできます。
以上の5ステップで、VRChatを通してバーチャルマーケット2024 Summerに参加できます。
VRChatとは?
VRChatは、バーチャルリアリティ(VR)を活用したソーシャルプラットフォームで、プレイヤーが3Dアバターを通じて様々な仮想世界を探索し、世界中の人々と交流することができます。
VRChatの魅力は、ユーザー自身がアバターや仮想世界(ワールド)を作成し、共有することが可能である点にあります。
自分の好きなキャラクターやオリジナルのアバターで、自由に自分を表現できます。また、VRChatでは様々なイベントが開催され、展示会やコンサート、パーティーなど、多彩なバーチャルイベントに参加することが可能です。
なお、専用のVRデバイス(例 :Meta Questなど)があれば没入感の高い体験が可能ですが、VR機器がない場合でもデスクトップ版で利用できます。
しかし、VR機器を使用することで、よりリアルな身振りや表情をアバターに反映させることができ、没入感を高めることができます。
スマホやPCでWebブラウザを通して参加する方法
スマホやPCでWebブラウザを通して参加する手順は以下の通りです。
ステップ1: My Vketへのアクセスとログイン
まずはMy Vketにアクセスし、ログインしてください。
アカウントがまだない方は、必要事項を入力して新規登録を済ませましょう。
ステップ2: アバターの作成・アップロード
次に自分用のアバターを作成しましょう。既にオリジナルアバター(VRMデータ)を持っている方は、それをMy Vketにアップロードしてください。
アバターがない場合でもパーツを選ぶだけで簡単にオリジナルアバターを作成し、アップロードすることができます。
ステップ3: バーチャルマーケットへのログイン
アバターを準備したらバーチャルマーケットのWebブラウザ会場へ入場しましょう。
バーチャルマーケットのWebサイトから「Vket 2024 Summer」会場へとアクセスしましょう。
ステップ4: アバターの変更と参加
会場に入ったら右上の設定から「アバター」メニューを選択し、自分のアバターに変更しましょう。
デフォルトのアバターでも参加できますが、どうせなら自分用のアバターで参加することをおすすめします。
以上4ステップで、バーチャルマーケット2024 Summerに参加することが可能です。
|バーチャルマーケット2024 Summerでできること
バーチャルマーケット2024 Summerでは、多くのイベントが楽しめます。
ここでは、バーチャルマーケット2024 Summerで主にできることを3つご紹介します。
①メタバース空間内でショッピングが楽しめる!
バーチャルマーケット2024 Summerでは、メタバース空間内でのショッピングが大きな魅力の一つです。
このメタバースでは、現実世界とは異なる独自のショッピング体験を楽しむことができます。
参加者はアバターを通じて、様々なブースを訪れ、デジタルアイテムやバーチャル衣装、仮想空間で使用できるアクセサリーなど、多種多様な商品を購入できます。
例えば、アバターで商品を試着してみたり、他の参加者と一緒に商品について話し合ったりすることが可能です。
さらに、商品の製作者や販売者と直接コミュニケーションを取ることで、商品に込められた思いや背景を深く理解することもできるでしょう。
バーチャルマーケットでは、リアルな世界では手に入らない独特の商品や、限定アイテムを見つける楽しみもあります。
②音楽ライブなど各種イベントも開催!
バーチャルマーケット2024 Summerでは、単なるショッピング体験に留まらず、音楽ライブやパフォーマンスといった多彩なイベントが開催されます。
これらのイベントは、メタバース空間内でリアルタイムに行われ、世界中から参加したユーザーが同じ空間で楽しむことができるため、まるで現地にいるかのような臨場感とエンターテインメントを体験できます。
音楽ライブでは、有名アーティストやバーチャルシンガーが登場し、それぞれの魅力を存分に発揮したパフォーマンスを披露します。
また、参加者はアバターを通じてライブに参加し、リアルタイムでのリアクションやコミュニケーションが可能です。
さらに、各種イベントではワークショップやトークセッションなども開催され、特定のテーマに沿った深い知見や技術を学ぶことができる場となっています。
バーチャルマーケット2024 Summerで開催されるこれらのイベントは、参加者に新しい形のコミュニティ体験と文化的交流をもたらすだけでなく、バーチャル空間でのエンターテインメントの可能性を広げています。
③有名クリエイターが製作したNFTアートを堪能できる!
バーチャルマーケット2024 Summerでは、NFT(Non-Fungible Token)アートの展示も楽しむことができます。
有名クリエイターによって製作された一点もののデジタルアート作品を、メタバース空間内で直接鑑賞することが可能です。
各作品は所有権の移転が可能であるため、コレクションとしての価値も高いです。
バーチャルマーケットでは、このようなNFTアートを展示・販売することで、アートの新たな鑑賞方法や価値観を提案しています。
このNFTアートの展示は、単に美しいアート作品を楽しむだけでなく、デジタルアートの持つ可能性やアートとテクノロジーの融合によって生まれる新しい文化を体験できる場となっています。
|バーチャルマーケット2024 Summerに関するよくある質問【FAQ】
最後に、バーチャルマーケット2024 Summerに関するよくある質問について、Q&A形式で回答していきます。
すぐに疑問を解決したい人はぜひ参考にしてください。
Q1.バーチャルマーケット(Vket)とはなんですか?
バーチャルマーケット(Vket)は、仮想現実(VR)空間内で開催される世界最大級のデジタル展示・販売イベントです。
参加者は、VR技術を利用して様々なバーチャルブースを訪れ、アート作品からゲーム、ファッションアイテムまで、多岐にわたるデジタルコンテンツを体験・購入することができます。
また、イベントではライブパフォーマンスやトークセッションなど、多彩な催しも楽しめます。
Q2.出展費用はいくらですか?
バーチャルマーケット2024 Summerの出展費用は、出展形式によって異なります。
PCワールドのスペース出展で3,300円(税込)、アイテム出展は1,100円(税込)です。
クロスプラットフォームワールドでは、スペース出展が2,200円(税込)、アイテム出展も1,100円(税込)となっています。
グループ出展と映像出展は無料です。
Q3.バーチャルマーケットに参加するのにVRデバイスは要りますか?
バーチャルマーケットに参加するためにVRデバイスは必須ではありません。
Webブラウザからの参加が可能で、VRデバイスがなくてもデスクトップPCやスマートフォンを使用して体験できます。
ただし、VRデバイスを使用することで、より没入感のある体験が可能になります。
Q4.バーチャルマーケットは毎年何回開催されますか?
バーチャルマーケットは毎年夏(Summer)と冬(Winter)の計2回開催されます。
バーチャルマーケット2024 Summerは、2018年の初開催から数えて12回目の開催です。
今年の冬も開催されるはずですが、詳細はまだ発表されていません。
Q5.バーチャルマーケットのギネス記録とは?
バーチャルマーケットは、2024年3月時点で2つのギネス記録を持っています。
1つ目は、”1時間でTwitterに投稿されたアバターの写真の最多数”に関するもので、これは参加者が特定の時間内に撮影し、Twitterに投稿したアバターの写真の数を競う記録です。
2つ目の記録は、バーチャルマーケット2023 Summerの開催において、過去最大の120万人以上が来場したことにより達成されたものです。
Q6.バーチャルマーケットのHIKKYとはなんですか?
HIKKY株式会社は、バーチャルマーケットをはじめとするバーチャルリアリティ(VR)空間での大型イベントを企画・運営する企業です。
バーチャル空間でのイベントの企画から制作、宣伝までを手掛け、エンターテインメントVRの分野で注目を集めています。
|今年のバーチャルマーケット2024 Summerは目が離せない!
本記事では、バーチャルマーケット2024 Summerの参加方法から出展企業、そしてメタバース空間で体験できる様々なイベントまで、この夏のバーチャルマーケットがいかに革新的で、参加者にとって魅力的な場であるかを詳細に解説しました。
今年のテーマ「Boundless!」が示す通り、限界を知らない創造性と技術の融合が、参加者一人ひとりに無限の可能性を提供します。
「大阪」「横浜」「ドバイ」といった新たなメタバース空間の導入は、地理的な境界を超えた交流と発見を約束しており、ショッピング、音楽ライブ、NFTアートの展示など、豊富なコンテンツが参加者の好奇心を刺激します。
まさに、今年のバーチャルマーケット2024 Summerは目が離せないイベントとなること間違いありません。
参加したことがない方もぜひ、本記事の情報を参考にバーチャルマーケット2024 Summerを楽しんでください!
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