昨年から注目を集め続ける「メタバース」をご存じでしょうか。

直近ではパンデミックの影響を受け、世界でバーチャル空間への注目が一気に高まり、ビジネスや娯楽などあらゆる業界がメタバースに取り組んでいます。

本記事では、そんなメタバースによって私たちの生活や社会はどのように変化するのか、そして今後どんなことが起こる可能性があるのかという点を抑えて解説しますので是非最後までご覧ください。

|メタバースとは?

メタバース(metaverse)とは、英語のmeta(超越した)とuniverse(宇宙・世界)を合成した造語で、オンライン上に構築されたもう一つの世界のことです。

現代では、テクノロジーの発達により生み出された仮想空間のことを指す言葉として用いられるようになりました。

ユーザーはアバター(avatar)と呼ばれる分身を操作し、メタバース空間内を自由に動き回ることができます。

また、メタバース空間内ではアバターを通じてユーザー同士で交流するだけではなく、買い物や音楽フェスなどの娯楽や、ビジネス展示会やオフィスなどあらゆるコンテンツが存在しており、現実世界とほとんど変わらない行動が可能です。

詳しくは、「話題のメタバースに注目!! 技術詳細、注目の背景、仕組み等ビジネスで活用される理由を解説!」をご覧ください。

|メタバースが私たちの生活や社会にもたらす変化

メタバースがどんなもので、なにができるかという点はご理解いただけたと思います。

ここからは、そんなメタバースが私たちの生活や社会にもたらす変化や影響について具体的に解説します。

SNSにつぶやく感覚で世界が創造できるようになる

スペースデータ代表取締役社長の佐藤航陽氏は、「今後15年以内に、SNSのアカウントを開設するような手軽な感覚で、自分だけの3次元世界を創り出せるようになる」と語っています。(出典:世界2.0 メタバースの歩き方と創り方、第四章 競争から創造の世紀へ)

今でこそ仮想空間を自分で創ることは大変でしたが、現在ではAI技術を活用してAIがアバターや仮想世界を自動生成することが可能です。

さらに技術が進歩すれば、指先だけで物事を呟けるSNS感覚で、自分の好みに合わせた仮想空間やアバターを、個々が当たり前のように創れる時代がやってくるということです。

SNSで例えるなら「ビジネス用」、「プライベート用」、「閲覧用」などサブ垢と呼ばれるアカウントを1人あたり複数開設しているのと同じ感覚で、1人が複数の仮想世界に複数のアバターで生きている状態も起こるかもしれません。

メタバースの世界では、「家族」、「仕事」、「友人」、「恋人」などそれぞれのコミュニティに合わせて、自分を使い分けることも可能になります。

1人のアイデンティティが変容化する

メタバースの世界では、自分の分身として「アバター」が生活します。

アバターは自分の好みに合わせてカスタマイズすることができるので、声や容姿、性別まで自分の思い描く理想像になることができます。

また、メタバースが広がるにつれて複数の仮想空間に複数の自分(アバター)が生態するとなると、Aの世界ではアイドルになる、Bの世界では社長になる、などあらゆる自分ができあがり、人間のマルチ人格化が考えられるかもしれません。

メタバース上では、理想の自分をいくらでも創ることができ、なりたい自分で生きていくことが簡易になるので自分にとっての価値創造が重視される世界と言えるでしょう。

コミュニケーションの取り方が変わる

既に新型コロナウイルスの影響によって、バーチャルオフィスなどでの働き方やオンライン会議等など、コミュニケーションの形は大きく変化しましたが、メタバースが普及することによるさらなるコミュニケーションの変化が考えられるでしょう。

まずひとつは、メタバースの世界の特徴とも言えるアバター同士のコミュニケーションです。

今後、人々がメタバースの世界で生活するようになると、他社との交流は基本的にリアルではなく、メタバース空間内で行われます。

これまで物理的に関わることのなかったような人たちとも、積極的に関われる機会が増えることも大いにあり得るでしょう。

新たなビジネスの場が増える

現時点でもメタバースビジネスは日々拡がりをみせており、音楽イベントやマーケットの展開、広告の提示、土地の売買などメタバースの発展により生まれたビジネスが数多く存在しており、あらゆる業界から新しい経済圏として注目を集めています。

例えば、メタバースの世界では、生身の身体は不要なので、ハンディキャップを抱えている人でも不自由なく移動やコミュニケーションができるようになり、メタバースの世界に付加価値を生み出すことができれば、それは斬新なビジネスの誕生に近いかもしれません。

仮想世界としての強みを生かしたビジネスは、今後もまだまだ生まれてくる可能性が高いと言えるでしょう。

教育制度やカリキュラムに変化が生まれる

今後さらにメタバースを活用した教育も取り入れられていくことが予測できます。

現実世界では物理的にできないようなことも、メタバースの世界では実現できるようになります。

例えば、実際に扱うことのできない危険物質の実験を教科書からテキストで学ぶのではなく、メタバースの世界を通してバーチャル実験を行えば、身は安全のままにダイナミックな体験ができ五感を使って学ぶことが可能になります。

また、メタバースの発展により学校もバーチャル化する可能性もあるでしょう。現在では、Zoomなどのオンライン会議ツールなどを使って授業をするケースが増えてますが、完全に移行とは言い切れず、パンデミックが終わった後の未来はまだ明確ではありません。

学校のバーチャルのメリットは、心理的な抵抗感を低減することができることです。リアルの学校環境に馴染めず不登校に発展するケースは年々増加傾向にありますが、メタバースで教育を受けられる場合、インターネットに繋がってさえいれば、従来以上にいじめなどの問題も解決できる可能性があります。

|まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、メタバースによって私たちの生活や社会はどのように変化するのか、そして今後どんなことが起こる可能性があるのかを解説しました。

10年から20年先、無くてはならない存在になるであろうと予測されているメタバース。

その期待値の高さからメタバースへの取組みを検討している企業も少なくないのではないでしょうか。

XR CLOUDは、独自開発の通信技術で同時に数万人がアクセス可能なメタバースプラットフォームです。

小規模の社内イベントから、大規模イベントまでニーズに合わせたメタバース空間を提供しています。

本記事を読んで少しでもメタバースに関心を持たれた方は、是非お気軽にお問合せくださいませ。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。