「会津ワールドプロジェクト」は、メタバースで会津観光を体験する新しいプロジェクトです。
このプロジェクトでは、会津の歴史と文化を再現した仮想空間が展開され、参加者はまるで実際に会津を訪れているかのような体験をすることができます。
今回の記事では、プロジェクトのエリアや今後の展開について詳しく紹介します。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
|メタバースとは
メタバースは、仮想空間や仮想世界のことを指します。
この言葉は、ギリシャ語の「メタ(meta)」(超越)と、「ユニバース(universe)」(宇宙)を組み合わせてできた造語で、1992年にニール・スティーブンソンのSF小説「スノウ・クラッシュ」で初めて使われました。
メタバースでは、自分自身の仮想空間上の分身である「アバター」を通じて、他の人と交流したり、様々な活動を楽しんだりすることができます。
アバターを介することで、現実世界との境界が曖昧になり、仮想空間での体験がよりリアルに感じられます。
会津ワールドプロジェクトは、このメタバースのコンセプトを活用し、会津の観光を仮想空間で体験できるプロジェクトです。
参加者は、まるで実際に会津にいるかのような感覚で、歴史や文化を再現した仮想空間を楽しむことができます。
もっとメタバースについて詳しく知りたい方は下記の記事をチェックしてみてくださいね。
|会津ワールドプロジェクトとは
このプロジェクト、名付けて「会津ワールド」では、ドローンで撮影したデータを活用して、立体的に観光スポットを再現します。
メタバース内では、精巧な空間づくりによって、歴史的な文化財をデジタルアーカイブとして保存することも可能です。
第1弾は、メタバースの「Second Life」内に構築され、2024年3月7日に公開されました。
さらに、メタバース内では地元の関連商品も販売される予定です。
このプロジェクトは、日本の伝統継承と革新の会が主導し、歴史的建造物の保存や福島の復興支援にも役立つことを期待しています。
これにより、会津の魅力が広く発信され、実際の旅行への関心も高まることが期待されます。
本プロジェクトの注目ポイント
会津ワールドプロジェクトは、観光庁が主体となり、一般社団法人「JDX日本の伝統継承と革新の会」が受託して進められています。
観光庁は「仮想/拡張現実を活用した情報発信手法等に関する調査事業」の一環として、事業費として3千万円を計上しました。
このプロジェクトでは、木村貴志代表理事をはじめとする一般社団法人「JDX日本の伝統継承と革新の会」が指導し、日本メタバース機構の代表理事も務める木村氏が関与しています。
つまり、観光庁主導の支援により、会津ワールドプロジェクトは注目されているということですね。
|第1弾「鶴ヶ城」
2024年3月、会津の名所である鶴ヶ城がメタバースの「Second Life」内に再現されました。
このプロジェクトでは、世界中の人々が会津の名所を楽しむことができるようにすることを目指しています。
参加すると、周囲には満開の桜が広がり、赤べこなどのオブジェクトも見ることができます。
開発されたエリアは256m四方で、総面積は65,536平方メートルです。
また、名所の周りには看板も設置されています。
このプロジェクトはベータ版であり、開発が始まってからまだ1か月しか経っていませんが、利用者のフィードバックを基にアップデートが行われていく予定です。
鶴ヶ城はほぼ実寸大で制作されているため、より臨場感を味わうことができます。
|今後の展開
2024年8月には、鶴ケ城や七日街通り、会津武家屋敷をフォートナイト内で再現するプロジェクトが進行中です。
フォートナイトは2023年末までに6.5億人を超えるユーザーを抱えており、2024年1月から2月にかけては約2億3000万人のアクティブプレイヤーを獲得しています。
プレイヤーはバイクや車に乗ったり、敵とバトルしたり、さまざまなギミックで楽しむことができる予定です。
フォートナイトは世界中で大きな人気を誇り、日本国内でも500万人以上のユーザーがいます。
このため、フォートナイトのメタバース内で会津の魅力を体験することで、多くの人々に会津の魅力を広めることができます。
また、フォートナイトの人気と利用者数を考慮すると、会津の再現は注目を集め、訪れる人々の興味を引くことが期待されます。
|福島県内のメタバース利用の動き
福島県内ではメタ旅やバーチャル会津大学、西会津町とのメタバース連携など、メタバース利用の動きが活発化しています。
福島県の魅力を広く発信し、新たな体験や学びの場を提供することで、地域のPRや交流を促進する取り組みが進んでいます。
これにより、福島県内のメタバースの活用がますます注目を集めています。
ここではその動きについていくつかの事例をご紹介いたします。
メタ旅 ふくしま
福島県では、メタバース空間で楽しむことができる「メタ旅」が注目を集めています。
このメタバース空間では、ショッピングや情報発信、コミュニケーションを通じて、仮想の旅を楽しむことができます。
地域の特産品や工芸品が展示され、購入できるブースや観光地情報が提供されるなど、福島県の魅力を広く発信しています。
このメタバース空間を利用することで、遠方に住んでいる方や海外在住者も気軽に福島県を知ることができます。
さらに、アプリ不要でスマホやパソコンから手軽にアクセスできるため、どなたでもいつでもどこでも旅を楽しむことができます。
現在、「メタ旅 ふくしま」は開発中であり、2024年春に公開予定です。
開発状況やリリース情報は公式SNSにて随時お知らせされますので、楽しみにしていてください。
福島県の魅力を発見し、仮想の旅を楽しむ「メタ旅」は、多くの人々にとって魅力的な体験となるでしょう。
バーチャル会津大学
2020年6月に公開されたclusterのバーチャル会津大学は、このワールドに入ると、空には華やかな桜の花びらが舞い、美しいエフェクトが鮮やかに広がります。
さらに、オーロラの輝きや花火の打ち上げなど、夢のようなシーンも楽しめます。
会津大学の3Dモデルは、実寸大よりかなり小さいモデルとなっており、短時間で探索を行うことが可能です。
ワールド内では、テキストで場所の名前が表示されており、ユーザーはガイドとして活用できます。
西会津町・メタバース連携
福島県西会津町はデジタル技術を活用し、活性化を進めています。
北海道森町などの他の町と連携し、メタバース技術を使ったまちづくりを始めました。
デジタル技術は過疎化対策に有望で、時間と距離の制約を克服できる利点があります。
西会津町はICT教育やデジタルトランスフォーメーション(DX)にも取り組み、デジタル化による地域の課題解決や住民サービスの向上を目指しています。
また、デシディムという住民参加型政策決定ツールの導入も進め、民意の反映を促進しています。
企業誘致やメタバースの活用を通じて地域の活性化を目指しており、ICTを活用する意識も高くあります。
西会津町の取り組みは先進的で、地方の活性化に貢献する可能性があります。
|まとめ
いかかでしたか?
本記事では、「会津ワールドプロジェクト」のエリアや今後の展開について紹介しました。
地方自治体がメタバースを活用する例は年々増加しています。
「会津ワールドプロジェクト」はこれからの動きに期待ですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。