メタバースは、私たちの日常に身近な存在になりつつあります。

特に、若者を中心にユーザーも増え、バーチャル空間でもオシャレしたいというニーズも高まっています。

でも、アバター用のファッションアイテムをどうやって探せばいいのか、どうやって着せ替えればいいのか、悩みを抱えている方も多いかと思います。

そんな方におすすめなのが、アパレル大手のアダストリアが展開するファッション特化型メタバースプラットフォーム「StyMore(スタイモアー)」です。

StyMoreなら、豊富なアイテムの中から自分好みのコーディネートをスマートフォンひとつで手軽に楽しめます。

この記事では、StyMoreの特徴や魅力、利用方法について詳しくご紹介します。

メタバースでのファッションに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

|StyMore (スタイモアー)とは

出典:https://stymore.jp/about/fabox

StyMore(スタイモアー)は、アパレル大手のアダストリアが2024年4月10日にローンチした、アバター用のファッションアイテムを販売するマーケットプレイスです。

アダストリアのファッションアイテムはもちろん、アパレル以外の企業や個人クリエイターも個性的なバーチャルアイテムを出品しています。

購入したユーザーは、スマホアプリ「MakeAvatar」でアバターの着せ替えを楽しめ、「VRChat」などのメタバースプラットフォームに簡単にアップロードできます。

3DCGソフトやゲームエンジンを使わずに、手軽にバーチャルファッションを楽しめるのが大きな特徴です。

StyMoreのローンチに合わせ、サンリオなどの企業も参入を表明。

自社IPをバーチャルファッションアイテムとして限定販売し、従来とは異なる顧客層へのアプローチをしています。

|StyMore (スタイモアー)の特徴

それでは、StyMore(スタイモアー)の特徴を詳しくみていきましょう。

3DCGソフト不要!スマホだけでコーディネート

出典:https://stymore.jp/about/makeavatar

StyMoreの大きな特徴は、3DCGソフトを使わずにスマートフォンだけでアバターのコーディネートができることです。

従来、VRChatでアバターに服を着せるには、購入した服のデータをUnityなどの専門ソフトで読み込んでアバターに適用する必要がありました。

しかし、StyMoreなら、購入した服をスマホアプリ「MakeAvatar」でアバターに着せ替えが可能。

3DCGソフトの知識がない方でも、直感的な操作でアバターコーディネートを楽しめるのが魅力です。

これにより、メタバースファッションを楽しむハードルが大幅に下がり、より多くの人がバーチャル空間でのオシャレを満喫できるようになりました。

複数のメタバースプラットフォームと連携

出典:https://stymore.jp/about/fabox

StyMoreのもう一つの大きな特徴が、複数のメタバースプラットフォームとの連携です。

「MakeAvatar」アプリで着せ替えたアバターは、「VRChat」、「DOOR」、「VRoid Hub」、「Virtual Cast」など、様々なメタバース空間にアップロードして使用できます。

これにより、ファッションコーデしたオリジナルアバターで、複数のプラットフォームを行き来できます。

StyMoreは、メタバース間の垣根を越えて、バーチャルファッションの可能性を大きく広げています。

個人クリエイターも出品が可能

出典:https://stymore.jp/about/creator

StyMoreは、アイテムを購入するだけでなく、個人クリエイターとしてバーチャルファッションアイテムの出品が可能です。

自分がデザインした3DアイテムをStyMore上で販売することができ、販売額の一部を手数料として納め、残りを売上として受け取れます。

この仕組みにより、個人クリエイターの活躍の場が広がるだけでなく、ユーザーも多様なデザインのアイテム入手が可能となり、双方にメリットがあります。

つまり、StyMoreは、メタバースファッションの創作と消費の両面でエコシステムを構築しているのです。

なお、出店は審査制となっており、出品アイテムには一定のクオリティが求められます。

出品方法や手数料などについては記事の後半で詳しく解説します。

アイテムをダウンロードしてカスタマイズも可能

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000164.000074603.html

StyMoreで購入したアイテムは、ダウンロードして自由にカスタマイズできます。

ダウンロードしたデータを、BlenderやUnityなどの3DCGソフトで読み込むことで、自分好みにアレンジしたり、他のアイテムと組み合わせたりといった改変が可能です。

これにより、オリジナリティを追求したい”こだわり派”の方でもStyMoreを利用する価値があるでしょう。

ただし、3DCGソフトのスキルは必要なので上級者向けかもしれません。

とはいえ、StyMoreなら、初心者から上級者までこだわりのコーディネートを楽しめるツールであることは大きな魅力です。

|StyMore (スタイモアー)の利用方法

ここでは、StyMore(スタイモアー)の利用方法を説明します。

アカウント作成からアイテム購入後の「MakeAvatar」の使い方も含めてご紹介します。

StyMoreで自分だけのアバターコーデを楽しみましょう。

なお、以下の説明動画でおおよその流れがわかりま

Webサイトの見方

出典:https://stymore.jp/

StyMoreのサイトは、アダストリアの自社ECサイト「ドットエスティ」のノウハウが生かされていて、シンプルで非常にわかりやすいデザインが特徴です。

トップス、アウター、シューズなどのカテゴリーごとで探したり、お気に入りのショップから探したり、新作アイテムから探したり、直感的に目的のアイテムを探せます。

出品されているアイテムには、スマホアプリ「MakeAvatar」に対応したものと非対応のアイテムがあります。

アプリを使用して手軽にアバターコーデを楽しみたい場合は、「MakeAvatar対応アイテム」の下記アイコンがついたアイテムを購入してください。

MakeAvatarアイコンがないアイテムは、3DCGソフトでの編集が必要になりますので、購入時に注意しましょう。

アカウントを作成

アイテムを購入するにはUアカウントが必要です。

Uアカウントとは、StyMore以外にもXMarketやHoloModels、MakeAvatar、DOOR、池袋ミラーワールドなど、様々なメタバースサービスと連携した共通アカウントです。

Uアカウント作成手順は以下のとおりです。

  • STEP1: ページ右上の「ログイン」ボタンをクリック
  • STEP2: 「Uアカウントを作成」を選択。すでにUアカウントを持っている場合は、「Uアカウントでログイン」をクリック
  • STEP3: Uアカウントの新規作成に必要な情報を入力。ニックネーム、メールアドレス、パスワード、性別、生年月日など。
  • STEP4: 入力内容を確認し、「登録する」をクリック
  • STEP5: 登録したメールアドレスに送られた確認メールのリンクをクリックしてアカウントを有効化

気に入ったアイテムを購入

StyMoreでアイテムを購入するのは、一般的なECサイトとほぼ同じでとても簡単です。

アイテムをクリックして「カートに入れる」を選択し、「このショップのアイテムを買う」をクリックして購入手続きを進めます。

支払い方法を選択して必要な情報を入力して、「購入」ボタンをクリックすれば注文完了です。

事前にマイページでクレジット情報を登録しておくとスムーズです。

購入したアイテムは、マイページからいつでもダウンロードできます。

MakeAvatarでアイテムをコーディネート

「MakeAvatar」は、誰でも感覚的にアバターを作ることができるスマホアプリです。

このアプリを使えば、購入したアイテムを使ったコーディネートを簡単に楽しめます。

使い方の手順は以下のとおり。

  • STEP1: スマホアプリ「MakeAvatar」を起動する。
  • STEP2: リング上にベースとなるアバターが表示されるので、好みのベースアバターを選んで「はじめる」をタップ。
  • STEP3: 「新しくつくる」をタップして編集画面へ。
  • STEP4: アバターのパーツごとの編集画面になるので、メニューを右の方へスライドして、服やシューズなどのメニューを選択。購入したアイテムをタップする。

たったこれだけの手順で、アバターの着せ替えが可能です。

プレビュー画面を見ながら色々なパターンのコーディネートを楽しみましょう。

MakeAvatarと各プラットフォームと連携

アバターを作成したら、保存をしてメタバースプラットフォームと連携します。

編集画面のプレビューの右側に表示されているメニューから、アップロードアイコンをタップ。

利用したいプラットフォームを選択し、アップロードをタップすれば完了です。

これにより、StyMoreで購入したアイテムを使ったコーディネートを、様々なメタバース空間で披露できます。

自分のお気に入りのプラットフォームで、オリジナルアバターを使ってコミュニケーションを楽しんだり、イベントに参加したりしてみてください。

|StyMore (スタイモアー)で出店する

冒頭で説明したとおり、StyMoreでは、企業や個人クリエイターがバーチャルアイテムを出品・販売ができます。

ここでは、StyMoreへの出店方法や手数料、注意事項について詳しく解説します。

出店手数料

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002169.000001304.html

StyMoreの出店手数料は無料です。

アイテムが売れた際に、販売額の一部を手数料として支払う仕組みです。

手数料率は、個人クリエイターが7%、企業が10%に設定されています。

この手数料は、StyMoreの運営・維持費用や、プラットフォームの継続的な改善・発展に充てられます。

手数料率は今後変更される可能性もありますが、クリエイターや企業が適正な収益を得られるよう、バランスを考慮して設定されます。

出店は審査制

StyMoreでの出店は審査制となっており、出品を希望するクリエイターや企業は、事前の申請が必要です。

出品希望のアイテムデータは、品質面でのチェックが行われ、一定の基準をクリアしたもののみが出品を許可されます。

現在は主に目視で確認が行われていますが、将来的にはAIを活用した自動チェック体制の導入も予定されています。

これにより、StyMoreは高品質なアイテムのみを扱うことでユーザーの信頼を得て、マーケットプレイスとしてのブランド価値を高めていきたい考えです。

出店の注意事項

StyMoreに出店する際は、いくつかの注意事項を踏まえる必要があります。

例えば、過度な露出や公序良俗に反するデザインのアイテムは出品はNGとなっています。

これは、StyMoreが老若男女問わず誰でも安心して利用できるプラットフォームを目指しているためです。

また、出店者は自身が出品する商品が第三者の権利を侵害していないことを保証する必要があります。

既存のゲームなどからリッピングした違法データの販売は厳しく禁止されています。

出店を検討する際は、利用規約をよく読み、ガイドラインに沿ったアイテム制作をする必要があります。

出店申請手順

StyMoreへの出店申請は、以下の手順で行います。

  • STEP1: StyMoreのサイトから、「お申し込みフォームへ」をクリック。
  • STEP2: 出店申込みフォームに必要事項を入力し本人確認書類をアップロード。本人確認書類は免許証、マイナンバーカードなどの写真付きのもの。
  • STEP3: 出店申込み内容の審査を待つ(通過すると承認メールが届く)
  • STEP4: 承認メールの案内に従ってアカウント登録を完了しショップ情報を設定。
  • STEP5: 販売するアイテムのデータをアップロードし、販売スタート。

審査に合格するとショップ情報を登録していきます。

ショップのメインビジュアルや紹介文、ショップアイコンが必要になるので、事前に準備しておくと出店がスムーズでしょう。

ぜひ、StyMoreであなたのクリエイティブを出品して、バーチャルファッション市場であなたの才能を開花させてください。

|StyMore (スタイモアー)を仕掛けるアダストリアの展望

アダストリアは、「GLOBAL WORK」や「niko and …」など30以上のブランドを展開し、ユニクロ、しまむらに次ぐ業界第3位のアパレルの大手企業です。

2022年10月からは、自社ECサイト「ドットエスティ」でバーチャルファッションの販売も開始。

約1年半での累計販売額は約1000万円に達しています。

これは大企業の売上としては決して大きな額とはいえませんが、アダストリアはこの取り組みの中で、ユーザーの購買行動にある手ごたえを感じました。

それは、ユーザーが現実のファッションと同じデザインをバーチャルアイテムにも求めたこと。

こうしたユーザーのリアルとバーチャルを同期する行動は、その逆の行動もまた考えられます。

アダストリアは、デジタルアセット販売の新たな事業として伸ばすだけでなく、リアルのアパレル販売との相乗効果もねらい、StyMoreをオープンしました。

アダストリア執行役員の田中淳一氏は、「メタバースには可能性があり、そこでお客様との接点を作れれば新しいビジネスになるのではないかという思いで取り組んでいる」と語っています。

リアルでもメタバースでもファッションを楽しむ新しい文化が生まれるのも、そう遠い未来ではないかもしれません。

メタバースファッションの可能性については、以下の記事でも詳しく解説しています。

【アパレル業界×メタバース】注目されている理由や活用事例を紹介
【アパレル業界×メタバース】注目されている理由や活用事例を紹介

|まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事では、アダストリアが手掛けるメタバースファッションのマーケットプレイス「StyMore(スタイモアー)」の特徴や魅力、利用方法を解説してきました。

StyMoreは、「MakeAvatar」の連携で、手軽にアバターファッションをコーディネートできるのが特徴でした。

さらに、そのアバターでいろいろなメタバースを行き来できるのも大きな魅力ですよね。

本記事を通じて、StyMoreとメタバースファッションに興味を持っていただけたなら幸いです。

ぜひStyMoreを体験して、自分だけのアバターコーディネートを楽しんでみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。