2024年、近年のXR技術の進化により、メタバースは着実に私たちの生活に根付いてきています。
その中でも、韓国発の2Dメタバース「ZEP」(ゼップ)は、その独創的なプラットフォームと高い利便性で、企業や自治体の注目を集めています。
本記事では、2024年最新版として、ZEPが企業・自治体を変革する最新の活用事例を徹底解説しますので、興味のある方は是非ご一読くださいね。
目次
|ZEPとは
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ZEPは、韓国のZEP社が運営する、2Dおよび2.5Dのデザインを軸に据えたメタバースプラットフォームです。
ログイン不要で簡単に作成し公開できるこのプラットフォームでは、最大15万人までの同時接続が可能です。
大規模なライブイベントから少人数のファンミーティングまで、料金体系に従って様々なシーンで利用されています。
また、豊富なコミュニケーションツールを備えており、ビデオ通話やチャット、アバターのエモート機能などを提供しています。
さらに、スマートフォン、タブレット、PCからのアクセスが可能で、専用アプリをダウンロードして利用できるなど、幅広い利用シーンに対応しています。
|ZEPの企業・自治体活用事例
ZEPを実際に活用している企業や自治体の事例を、以下でいくつか挙げてみました。
誰もが知る有名企業の仮想空間やバーチャルイベントなど、ZEPは多岐に渡る革新的な経験を提供しています。
ソフトバンク株式会社
ソフトバンクは、イベント、観光、および接客の分野においてZEPを活用しています。
ZEPは韓国で人気があるプラットフォームですが、ソフトバンクでの導入は海外展開でほとんど初の試みです。
5G LAB in ZEP
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ソフトバンクは、ZEP上で展開するメタバースホームページ「5G LAB in ZEP」を2023年4月28日に公開しました。
このホームページでは、ユーザーは自身の2Dアバターを用いて、最新ニュースやサービス情報を5Gの速度で直感的にチェックすることができます。
さらに、様々なイベントを開催する専用スペースも提供されています。
音楽ライブやエンターテインメントイベントの生配信が行われ、参加者は自宅でもどこにいてもリアルなライブ体験を楽しむことができます。
また、ユーザー同士が交流しやすい環境も整えられており、イベント参加者のコミュニケーションが活発化する狙いも含まれています。
なにわ男子 HOUSE in ZEP
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ZEPとZEPETO(スマホアプリから参加できるサービス)を駆使し、アイドルグループ「なにわ男子」とのコラボイベント「なにわ男子 HOUSE」を2023年3月7日にスタートさせました。
このイベントでは、メンバーの2Dアバターが登場し、3つのミニゲームが提供されます。
ミニゲームをクリアすると、NFT LABでコレクションできるNFTが入手でき、パスポートを入手した人は、「秘密の部屋」で限定VR動画を視聴できます。
また、ZEPETOでは、なにわ男子のメンバーのアバターと撮影が楽しめ、特別なアバター衣装も提供されます。
「なにわ男子 HOUSE in ZEP」は、ファン同士の交流の場としても機能し、熱狂的なコミュニティを形成しています。
PayPayドーム
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「SPACE PayPay Dome」は、福岡にある実在のPayPayドームを忠実に再現したバーチャルスタジアムです。
これは、福岡ソフトバンクホークスのドーム開業30周年記念事業の一環として立ち上げられ、ファンから寄せられたアイデアを形にしたものです。
この仮想空間では、コンサートやスポーツイベントがリアルに再現され、臨場感あふれる体験を楽しむことができます。
特にスポーツや音楽に興味のあるファンにとっては、お気に入りのイベントを全く新しい形で体験できる空間となっています。
また、球場そのものが宇宙船に変身し、宇宙空間で野球観戦を楽しむことができるなど、ユニークな体験が提供されています。
ソフトバンクショップ in ZEP
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「ソフトバンクショップ in ZEP」は、2022年にZEPETO内でオープンしたソフトバンクの展示スペースです。
ここでは、スタッフがアバターとして滞在し、ソフトバンクやY!mobileの料金やキャンペーンについての相談を受け付けています。
契約手続きなどの接客対応は行わず、オンラインストアへの誘導を行っています。
また、「白戸家のお父さん」や「ふてにゃん」といったキャラクターとの記念撮影も可能であったり、ミニゲームが遊べるコーナーやイベントスペースも設けられています。
今後は、「ソフトバンクショップ in ZEP」を活用して企業や自治体とのタイアップイベントを展開する方針です。
兵庫県養父市
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兵庫県養父市は、吉本興業株式会社と連携し、Web3を活用して地域活性化を推進するため、「バーチャルやぶ in ZEP」をオープンしました。
このメタバースプラットフォームでは、ユーザーは養父市の観光スポットや市役所などを仮想空間で訪れることができます。
また、地域の交流や会議も可能で、養父市のやニュース、天気情報、地元産品などを発信しています。
イベントスペースもあり、リアルと連動したイベントも可能です。
「バーチャルやぶ in ZEP」は、地方自治体が初めて登場するメタバースプラットフォームとして注目されており、地域活性化に関する様々な課題解決に向けて、エンタメコンテンツと技術を結びつけて成功を収めるモデルとして期待されています。
ファイザー株式会社
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ファイザー株式会社は、感染症教育を推進するために「スーパーバグスクール」を立ち上げました。
このプログラムは、抗生物質耐性への認識を高め、感染症予防の重要性を伝えることを目的としています。
スーパーバグスクールでは、学校をテーマに構成された5つの空間を探検しながら、生徒たちは抗生物質耐性に関するクイズや脱出ゲーム、真菌感染管理に関するウェブトゥーンなどを通じて、感染症に関する知識を身につけます。
全羅南道創意融合教育院
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全羅南道創意融合教育院は、「全南メタスクール」として学校暴力予防教育を実施しています。
このプログラムでは、ヨンスという登場人物の体験を基に、生徒たちは教室や食堂、カフェなどで友達が言った言葉や行動を観察し、クイズを通じて言語暴力、いじめ、サイバー暴力、金品強要などに対する警戒心を身につけます。
生徒たちはリアルな状況をシミュレーションしながら、暴力の危険性を理解し、安全な学校環境を築くための力を養います。
韓国ドラマ『気象庁の人々』
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韓国ドラマ『気象庁の人々』の世界観を拡張し、ZEP上で直接参加できるメタバース空間が立ち上げられました。
この「気象庁の人々:ドラマ体験」では、視聴者はZEP内で2Dアバターを操作し、気象庁の内部や主要なドラマのセットを自由に探索できます。
ドラマの舞台となる場所や重要な場面を体験することで、視聴者は物語の世界に没入感を深めることができます。
さらに、ドラマに関連したクイズやキャラクター考察会、Q&Aセッションなどがあり、視聴者同士やドラマの製作者との交流が可能です。
これにより、ファンはドラマの世界により深く没頭し、他のファンとのコミュニケーションを楽しめます。
|まとめ
本記事では、ZEPの高い利便性と独創性が評価され、企業や自治体で広く活用されていることについてご紹介しました。
従来のメタバースとは異なり、2Dのアニメーションキャラクターを用いることで、より親しみやすく、低コストでメタバース空間を構築できる点も大きな特徴です。
ZEPは、企業や自治体に新たなビジネスチャンスとイノベーションをもたらす、無限の可能性を秘めたプラットフォームです。
今後も更なる進化を遂げ、社会に新たな価値を生み出していくことでしょう。