近年注目を集めるメタバース。
千葉県はいち早くその可能性に着目し、地域活性化に向けた積極的な取り組みを進めています。
移住促進、観光誘致、婚活支援など、その活用方法は多岐に渡り、早くも成果を上げ始めています。
この記事では、千葉県におけるメタバース活用の最新事例を、一挙にご紹介します。
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|メタバースとは
メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間を指します。
「超越」を意味する「メタ」と「世界」を表す「ユニバース」をかけ合わせた造語で、ユーザーはアバターと呼ばれる自分の分身を通して、仮想空間で様々な活動を楽しむことができます。
メタバースでは、アバターを操作して自由に動き回り、他のユーザーと交流したり、イベントに参加したり、仮想空間上の物件を購入したりすることも可能です。
まるで、もう一つの世界に存在しているような感覚を味わえるのが特徴です。
今後、メタバースはどのように進化し、私たちの生活にどのような影響を与えていくのか、目が離せません。
こちらの記事も参考にしてくださいね。
|自治体がメタバースを活用する背景
進化が目覚ましいメタバースは、地方にとっても大きな可能性を秘めたツールとして注目されています。
なぜなら、従来の地方創生とは異なって、メタバースを活用することで時間や場所の制約を超えた新たな取り組みが可能になり、地方の魅力を全国、全世界へ発信することができるようになるからです。
例えば、仮想空間内で地方の街並みを再現し、観光や文化体験を提供したり、特産品やNFTの販売も行うことで新たな収入源として期待されています。
また、リモート勤務や遠隔医療の導入により、都市から地方への移住促進や、地域の医療サービスの向上が図られています。
このように、メタバースは地方創生における強力なツールとして、各自治体から大きな期待を集めているのです。
|千葉県でのメタバース活用事例
本記事では、千葉県におけるメタバース導入事例についてご紹介します。
千葉県は、観光からビジネス、教育分野まで、幅広い分野でメタバースを取り入れているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
チバニアン見学体験
市原市では、ジュラ紀や白亜紀に並ぶ地質年代区分「チバニアン」の地層をインターネット上の仮想空間「メタバース」で見学できるサービスを開始しました。
チバニアンは約77万年前から12万年前までの地質年代区分で、市原市の養老川沿いでその時代の地層を見ることができます。
このサービスはチバニアンのPRとメタバース活用を目的とし、市と千葉商科大学、NTT東日本の産学官連携で2023年4月から運用を開始しました。
市原市のホームページから無料で利用でき、アバターを操作して現地を模した空間を自由に移動できます。
市は今後、メタバース上でチバニアンをテーマにしたイベントを開催したり、将来的には行政サービス窓口の開設も検討しています。
伊能忠敬旧宅
千葉県は、江戸時代の偉人・伊能忠敬ゆかりの地である香取市佐原地区の伝統的な町並みと、国の史跡である伊能忠敬旧宅を、メタバース空間で再現しました。
このプロジェクトは、NTTコノキューが提供する無料仮想空間プラットフォーム「DOOR」を用いて制作されました。
メタバース空間では、実際の伊能忠敬旧宅では立ち入りが禁止されている場所も含めて、忠実に再現され、江戸時代の暮らしを疑似体験することができます。
また、土蔵では仮想セミナールームや個別相談ブースが設けられ、伊能忠敬や佐原の歴史に関する講演会や、移住相談などを開催することができます。
千葉県は、このメタバース空間を通して、香取地域全体の知名度向上を目指しています。
メタバース移住相談会
香取地域では、移住・二地域居住促進のため、2024年1月28日にメタバース空間を活用したオンライン移住相談会を開催しました。
これは、千葉県初の試みであり、香取地域振興事務所、香取市、神崎町、多古町、東庄町の5市町村が合同で企画しています。
メタバース空間では、実際の移住担当者や移住者とアバターを通して交流し、移住に関する情報全般から、住まい、仕事、子育て、医療など、多岐にわたって相談することができました。
この相談会は、千葉県とNTT東日本の連携による実証実験として実施され、ICTを活用した新しい移住相談会の実施を通して、地域の知名度向上、関係人口の創出、移住・二地域居住者の増加などを目指して行われました。
メタバース住宅展示場
千葉銀行は、「DOOR」を活用したメタバース空間上の住宅展示場「ちばぎんメタバース住宅展示場」を2024年1月19日にオープンしました。
この展示場では、時間や場所に制約なく、自宅にいながら様々な住宅を見学することができます。
まるで実際に住宅展示場を訪れたかのような感覚で、3Dモデルや映像を通して間取りや外観を確認したり、アバター同士で会話したりすることができます。
現在公開されているのは、グッドデザイン賞を受賞した平屋のモデルハウスです。
今後は、住宅に関する相談窓口の設置や、イベント開催など、サービスをさらに充実させていく予定です。
千葉県内で住宅購入を検討している方にとって、非常に便利なツールとなるでしょう。
メタバース合同コンパ
千葉県の上総4市(木更津市、君津市、富津市、袖ケ浦市)の若手職員が、インターネット上の仮想空間「メタバース」上で合同コンパを開催し、多くのカップルが誕生しました。
これは、かずさ4市メタバースコンパ実行委員会が主催したもので、24人の職員が仮名のアバターで参加しました。
運営は一般社団法人NA-Cord協会が担当し、仲人もアバターとなってイベントをサポートしました。
イベント中は、顔や体型にとらわれず、内面や性格にフォーカスした交流が実現。
また、クイズゲームを楽しんだりして親睦を深めた結果、多くのカップルが誕生しました。
本委員会は今後も、メタバースを活用したイベント開催を検討していく予定です。
保育環境向上の取り組み
君津市立みふねの里保育園は、最新のメタバース技術を活用した取り組みを通して、保育環境の向上を目指すことにしました。
これは、ソニーグループの研究機関との官民連携によって実現されました。
具体的には、園内を3Dスキャンして仮想空間上に再現することで、子どもの動線分析や、死角の少ない家具の配置検討などを実施します。
これにより、時間や場所に制約なく、様々な専門家が園内環境の検討に参加できるため、より安全で快適な保育環境を設計・構築することが可能になります。
保育士、建築士、安全管理者など、それぞれの専門家が意見を交換し、効果的な改善策を導き出すことで、保育の質向上と園児の安全確保を目指しています。
|まとめ
千葉県では、様々な分野においてメタバースの活用が進んでいます。
メタバースは、時間や場所の制約を超えて、人々がつながりや新たな体験を生み出すことができるツールです。
千葉県は、この技術を活用することで、地域活性化や課題解決に積極的に取り組んでいます。
今回ご紹介した事例はほんの一例であり、今後も更なる活用事例が生まれていくことでしょう。
今後も、千葉県におけるメタバースの進化に注目していきましょう!
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