「メタバース役所」という行政サービスが注目されているのをご存知でしょうか?
その名前の通り、仮想空間上に構築された行政窓口で、時間や場所の制約を超えた利便性を提供しています。
本記事では、注目を集めるメタバース役所の背景と現状、そして全国各地で展開される多様な活用事例について詳しく紹介します。
行政サービスの未来像を探るヒントとなりますので、ぜひご一読くださいね!
行政サービスを支えるDX化された窓口業務や新しい住民サービス「メタバース役所」
地域のまち・ひと・しごとに関わる課題を安心・安全なメタバースで解決します。
詳しくは以下リンクより無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
目次
|メタバースとは?
メタバースとは、インターネット上に展開された三次元の仮想空間を指します。
「メタ」は「超越」を、「ユニバース」は「宇宙」を意味し、1992年にアメリカのSF小説『スノウ・クラッシュ』で初めて使われた言葉です。
メタバース内では、ユーザーは「アバター」と呼ばれる自分の分身を操作し、建物が立ち並ぶ仮想空間を探索したり、他のユーザーと交流したりできます。
特にゲーム業界では、『FORTNITE』や『あつまれ どうぶつの森』などが代表的な例です。
また、最近では仮想空間でのミーティングサービスが増加するなど、ビジネス分野でも活用が広がっています。
メタバースは、単なる娯楽の域を超え、仕事やイベントの場としても注目されています。
詳しくは、こちらも参考にしてくださいね。
|役所でのメタバース活用が注目される背景
なぜ役所でのメタバース導入が期待されているのでしょうか?
注目を集める背景については、以下のような理由があります。
- 来庁が難しい住民への対策
- アバターを介した地域コミュニティ形成
それぞれについて、詳しく解説していきます。
来庁が難しい住民への対策
近年、自宅やオフィスから手続きや相談を行える「非来庁型の役所」を目指して、電子申請やオンライン相談の普及が進められています。
その一環として誕生したのが、メタバース上で全ての手続きや相談が完結するメタバース役所です。
この背景には、特に高齢者や身体に障害を持つ人々、または遠隔地に住む住民にとって、役所への訪問が困難であるという課題があります。
物理的な移動の負担を軽減し、誰もが平等に行政サービスを受けられる環境を整えるため、メタバースの活用が期待されてるのです。
デジタル技術を駆使して、利便性の向上やアクセスの公平性を実現することは、住民の生活の質を向上させる大きな一歩となります。
アバターを介した地域コミュニティ形成
オンライン申請でも来庁不要という目標は達成できますが、メタバースの仮想空間では、職員と住民がリアルタイムで交流できるため、よりきめ細やかな対応が可能になります。
また、メタバースでは個人情報を開示する必要がなく、匿名での利用も可能であることもメリットとして挙げられます。
例えば、アバターを介した地域コミュニティの形成や仮想空間でのミーティングなど、メタバースの特性を活かした新しい取り組みに活用できます。
仮想空間内での交流やイベントを通じて、住民同士のつながりを強化し、地域社会の一体感を高めることができるでしょう。
このようなメタバースの活用は、地域コミュニティの発展や行政サービスの質の向上につながると期待されています。
|メタバース役所の課題
導入して間もない仮想空間上での行政サービスには、利便性が高く将来性に大きな期待が持てる一方で、以下のような課題も挙げられます。
- 法整備
- セキュリティ面への対策
法整備
行政手続きには、原本書類の提出や提示が必要な場合があり、すべてをオンラインで完結することは難しい現状があります。
メタバースでの手続きを実現するためには、これらの法制度にどのように対応するかが課題となるでしょう。
例えば、デジタル署名の導入や電子認証の強化など、信頼性を確保するための技術的な対応も求められます。
一方、これらの法整備には時間がかかることが懸念されます。
そのため、現状の法制度の範囲内で、可能な限りメタバース役所の利便性を向上させていく取り組みも重要です。
このような法的な障壁をクリアすることで、メタバース役所の利便性を最大限に引き出すことができるでしょう。
セキュリティ面への対策
メタバースで行政手続きの完全オンライン化を進める際には、個人情報の保護と情報セキュリティの徹底が不可欠です。
例えば、アバターによる匿名性がメリットになる反面、なりすましによる不正利用のリスクが高まります。
第三者が他人の身分を詐称して行政手続きを行う可能性があり、それが犯罪行為に発展する恐れもあります。
また、サイバー攻撃などによる情報漏洩のリスクも懸念され、個人情報が不正に流出することで、さらに多くの被害が広がる可能性があります。
行政側には、これらのリスクを十分に認識し、適切な対策を講じた上で導入を進めていくことが求められます。
私たち利用者も、情報セキュリティに関する知識を高め、安全にメタバース役所を利用することが重要です。
|メタバース役所の2事例
全国において、いち早くメタバース役所を導入した2つの自治体をご紹介します。
- 三重県桑名市
- 東京都江戸川区
三重県桑名市
大日本印刷株式会社(DNP)は、2024年1月26日に三重県桑名市と「誰一人取り残さないデジタル社会の実現」を目指し協定を締結しました。
この協定に基づき、2024年2月26日からメタバースを活用した「メタバース役所」の実証事業が開始されています。
桑名市はオンライン申請やAI、RPA(定型的な業務プロセスの自動化)の活用を進める中で、メタバースを活用しています。
DNPはバーチャル空間の構築や運営、セキュリティ技術を駆使して、桑名市の行政サービスのデジタル化を支援。
メタバース役所では、住民が自宅から電子申請手続きや各種相談、市民交流に参加できる環境を提供し、時間や移動の制約を解消することを目指しています。
以下でイベントレポートをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
https://note.com/monoai/n/n4fc39256b7d7
東京都江戸川区
DNP及び東京情報デザイン専門職大学と連携した東京都江戸川区においても、2024年6月26日から「メタバース区役所」の実証実験を開始しました。
このプロジェクトは、特に身体障害者の利便性向上を目指しています。
実験には、身体障害者団体のメンバー約10人が参加し、電動車いすの修理や障害者手帳の取得に関する相談を行いました。
利用者はアバターとなって自宅からインターネットを通じてアクセスし、音声またはチャットを使って担当職員から必要な手続きや書類の説明を受けることができます。
このプロジェクトは、区役所への来庁を必要とせずに手続きを完了できる利便性と、身体障害者が日常的に直面する移動の制約を軽減することを目指しています。
こちらも以下でイベントレポートをご紹介していますので、ぜひご覧ください!
https://note.com/monoai/n/ne4bb2e0390d7
|メタバース役所の制作ならmonoAI technology にお任せください!
今回ご紹介した三重県桑名市と東京都江戸川区のメタバース役所の事例では、弊社monoAI technologyが提供するXR CLOUDを活用して、リアルな役所を再現しています。
XR CLOUDは、数万人規模の同時接続可能な業界最大規模の仮想空間を提供し、iOS、Android、Windows、MacOSなどさまざまなデバイスで利用できる、利便性の高いサービスです。
高度なカスタマイズ性を備え、講演会や展示会、ショッピングモール、バーチャルツアー、パーティー、ファンミーティングなど、多岐にわたるイベントが可能です。
今後は、さらに多くの自治体でXR CLOUDが導入され、メタバース空間における行政サービスが発展していくことが期待されます。
行政サービスを支えるDX化された窓口業務や新しい住民サービス「メタバース役所」
地域のまち・ひと・しごとに関わる課題を安心・安全なメタバースで解決します。
詳しくは以下リンクより無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。
|まとめ
メタバース役所は、時間や場所の制約を超えた、住民にとってより便利で使いやすい行政サービスの実現を目指した取り組みです。
法整備やセキュリティ対策などの課題もありますが、その可能性は計り知れません。
今後、XR CLOUDのような先進的なメタバースプラットフォームを活用し、全国各地でメタバース役所の導入が進んでいくことが予想されます。
今後も行政サービスの更なる進化に注目していきましょう!