近年、ビジネスシーンにおけるメタバースの注目度が急上昇しています。

しかし、「種類が多すぎてどれを選べば良いのかわからない」「自社に合った活用方法が思いつかない」といった悩みを抱えている企業担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、メタバースの種類を5つに分類し、それぞれにおける代表的なプラットフォーム10選も紹介。

記事を読み終える頃には、貴社にとって最適なメタバースを導入し、新たなビジネスチャンスを掴むためのヒントがきっと見つかるでしょう。

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|メタバースとは

メタバースとは、インターネット上に存在する多人数参加型の仮想空間です。

「メタ」(超越)と「ユニバース」(宇宙)を組み合わせた造語で、ユーザーはアバターを介して仮想空間内で活動します。

物品の売買やコミュニケーション、イベント開催、街の探索などが可能で、オンラインゲームだけでなく、ビジネスや音楽の分野でも利用が広がっています。

バーチャルオフィスや仮想ライブなど、現実を超えた体験が日常生活に取り入れられつつあります。

詳しくは、こちらの記事も参考にしてくださいね。

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|メタバースの種類とそれぞれの特徴

メタバースは、以下の5種類に分類されます。

①ゲーム型

②NFT型

③SNS型

④EC型

⑤ビジネス型

それぞれのタイプの特徴について、次で詳しく説明していきましょう。

①ゲーム型

ゲーム型とは、VRやAR技術を基盤にしたゲームを中心としたメタバースです。

メタバース市場の成長を牽引しており、膨大なユーザー数を誇るのが特徴です。

スマートフォンの普及や通信技術の向上により、若者を中心にオンラインゲーム上で友人と会話しながら楽しみ、ゲーム内でアイテムを売買することが日常となっています。

このため、ゲーム型メタバースはユーザーの「メタバースを利用している」という意識が薄く、最も自然に日常生活に溶け込んでいる形態と言えます。

大手企業は若年層へのマーケティングの場としてゲーム型メタバースを活用することが増えており、現代の若者にとっても新しいコミュニケーションツールの形として定着しています。

②NFT型

NFT型とは、非代替性トークン(NFT)を活用した仮想体験を基盤とするメタバースです。

このタイプのメタバースは、仮想空間内でアイテムや土地をNFTとして所有・売買できることから、ブロックチェーンゲーム(BCG)とも呼ばれています。

ユーザーはゲームを楽しむと同時に、所有するアイテムや土地を取引して利益を得ることができます。

NFT型メタバースは、2021年にデジタルアートが高額で取引され、NFTが注目を集めた時期に登場しました。

その後、有名ブランドが仮想土地を購入して自社の世界観を表現するなど、新たなビジネスチャンスも広がっています。

ゲームと経済活動が融合した新しい形態として注目されていますが、NFTの価格変動に影響されやすいというデメリットもあります。

③SNS型

SNS型とは、仮想空間での交流を主な目的とするメタバースです。

ユーザーは、自分のアバターを通じて他のユーザーとコミュニケーションを図ります。

イベントの開催や仮想空間での会議など、多彩な活動が可能で、特にユーザー間の交流に重点を置いています。

チャット、ボイスチャット、表情トラッキングなど、サービスごとに異なるコミュニケーション手段が提供されており、幅広い年齢層に利用されています。

デバイスや通信技術の進歩、さらにはコロナ禍によるリモートコミュニケーション需要の増加を背景にユーザー数を増やし、進化し続けています。

④EC型

EC型は、仮想空間での活動を通じて電子商取引(EC)を体験するメタバースのことです。

こちらでは、ユーザーは仮想環境で友人と共にショッピングを楽しむことができ、従来のECサイトでは難しかったアイテムの購入が可能です。

例えば、従来のECでは洋服のサイズ感や着用感が不明確で、購入後にサイズが合わないリスクがありました。

しかし、EC型メタバースではアバターに洋服を試着させることができるため、サイズ感や着用感を視覚的に確認できます。

このように、仮想空間での買い物体験が一般的になりつつあり、企業にとって最も成果に直結しやすいメタバース形態と言えるでしょう。

⑤ビジネス型

ビジネス型とは、ビジネス活動を目的とした仮想空間です。

例えば、バーチャル会議やホワイトボードを用いた共有、仮想ショップの開設やバーチャル講演会の開催など、多様なビジネス活動が行われています。

ビジネス型メタバースは、リモートワークの増加やデジタル技術の進展により、ビジネスの新しい形態として注目されています。

特にコロナ禍以降、遠隔地でのコラボレーションやバーチャルイベントの需要が急増し、ビジネス型メタバースの利用が拡大しています。

このように、仮想空間でのビジネス活動は、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を実現し、新しいビジネスチャンスを提供するプラットフォームとして注目されています。

|種類別の代表的なプラットフォーム

以下に、メタバースの種類とその代表的なプラットフォームを表で示します。

種類代表的なプラットフォーム
ゲーム型FORTNITE、Roblox
NFT型TheSandBox、Decentraland
SNS型VRChat、ZEPETO
EC型REV WORLDS、バーチャルマーケット
ビジネス型Horizon Workrooms、oVice

それぞれのプラットフォームについて、次で深掘りしていきましょう。

①ゲーム型

未成年を含む若者たちに人気のゲーム型メタバースは、有名なこの二つです。

  • FORTNITE
  • Roblox

FORTNITE

出典:https://www.fortnite.com/?lang=ja

FORTNITEは、100人のプレイヤーが小さな島で最後の一人になるまで戦うバトルロイヤルゲームです。

ゲーム内では、他ユーザーとのコミュニケーションや、アーティストのライブなども行われ、メタバースとしての役割も果たしています。

2017年のリリース以来、Fortniteは総ユーザー数3.5億人、月間アクティブユーザー数は6,200万人に達し、時価総額は約4兆円に達しています。

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Roblox

出典:https://www.roblox.com/ja/?locale=ja_jp

Robloxは、ユーザーが自作のゲームを作成・共有したり、他ユーザーのゲームをプレイできるオンラインゲームプラットフォームです。

2004年に開発され、2006年にリリースされました。

2020年8月時点で、1億6400万人以上のアクティブユーザーを持ち、仮想通貨Robuxを使用してゲーム内アイテムの購入が可能です。

プレイヤー同士のチャットやグループ機能も充実しており、インタラクティブな体験が楽しめます。

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②NFT型

アイテムや土地の所有ができるNFT型メタバースは、以下の2つを抑えておきましょう。

  • TheSandBox
  • Decentraland

TheSandBox

出典:https://www.sandbox.game/jp/

2012年にリリースされたThe Sandboxは、3Dピクセル(ボクセル)で構成されたNFTゲームプラットフォームです。

ユーザーは、マインクラフトのように3Dピクセルを使ってメタバース空間にゲームを作成し、他ユーザーと交流しながら楽しむことができます。

イーサリアムのブロックチェーン技術を基盤とし、独自の暗号通貨SANDを用いて土地(ランド)やアバター、アイテムを売買できます。

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Decentraland

出典:https://jobs.lever.co/Decentraland

DecentralandはDAO(分散型自律組織)によって運営されており、ゲーム開発の経験がない人でも簡単にゲームやアイテムを作成できるクリエイター機能が充実しています。

作成したNFTは、独自の仮想通貨MANAを使ってマーケットプレイスで売買することができます。

2015年にリリースされ、2021年にはユーザー数が4万人から80万人に増加。

2022年3月には「Metaverse Fashion Week」を開催し、多くの有名ブランドが参加しました。

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③SNS型

アバター間のチャットやイベント開催が主となるSNS型は、次の通りです。

  • VRChat
  • ZEPETO

VRChat

出典:https://hello.vrchat.com/

VRChatは、VR上で世界中のユーザーと交流できるソーシャルVRプラットフォームです。

ユーザーは好きなアバターを使って、チャットや音声通話、身振り手振りでのコミュニケーションを楽しめます。

ユーザーが作成した多数のワールドがあり、そこでイベントを開いたり、自由に参加することが可能です。

PCからもアクセスできますが、Meta QuestなどのHMDを使用すると、まるで現実のような体験が得られます。

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ZEPETO

出典:https://alook.so/posts/njt41x

ZEPETOは、自分に似たアバターを作成し、他ユーザーとのコミュニケーションやゲーム、さまざまなアクティビティを楽しむことができるメタバースプラットフォームです。

2018年に韓国のネイバーZがリリースし、現在世界で2億人以上のユーザーがいます。

VRChat同様、ユーザー作成のワールドを自由に探索したり、自分のワールドを作成して公開することができるため、世界中の人々と交流したりすることが可能です。

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④EC型

仮想空間でのショッピング体験ができる、主なプラットフォームは以下の通りです。

  • REV WORLDS
  • バーチャルマーケット

REV WORLDS

出典:https://www.rev-worlds.com/

REV WORLDSは、三越伊勢丹が運営するメタバース百貨店です。

ユーザーはアバターを登録し、「バーチャル伊勢丹」で買い物を楽しめます。

店員のアバターによるチャット接客も提供されています。

現在は婦人服や食品など180ブランドを取り扱っており、将来的には家具や日用品にも拡大予定です。

三越伊勢丹は独自のメタバース空間を提供し、業界をリードしています。

バーチャルマーケット

出典:https://event.vket.com/

株式会社HIKKYが提供するバーチャルマーケットは、メタバース開発エンジン「Vket Cloud」を利用した世界最大級のVRイベントです。

アバターや3Dアイテム、リアル商品などを売買できるバーチャルマーケットイベントであり、多彩なワールドやイベントが魅力の、活気あるメタバース空間です。

2018年の初開催以来、毎回100万人以上が来場するまでに成長し、ギネス世界記録にも認定されています。

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⑤ビジネス型

ビジネスシーンに特化したメタバースプラットフォームは、以下の2種類を参考にしてくださいね。

  • Horizon Workrooms
  • oVice

Horizon Workrooms

出典:https://forwork.meta.com/jp/horizon-workrooms/

Horizon Workroomsは、Meta(旧Facebook)が提供するビジネス用途に特化した没入型のVRコラボレーションツールです。

VRヘッドセット「Meta Quest」を装着することで、あたかも同じ物理空間にいるかのような感覚で、チームメンバーと会議や共同作業を行うことができます。

会議やブレインストーミング、プレゼンテーションの共有が可能で、ホワイトボードを用いたイメージ共有も行えます。

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oVice

出典:https://www.ovice.com/ja

「oVice」は、2020年に日本で立ち上げられたプラットフォームです。

ウェブブラウザから簡単にアクセスでき、個別のアバターを作成してホワイトボードやチャットなど多彩なコミュニケーションツールを利用できるほか、会議室やイベントスペースを自由に作成して活動できます。

oViceは、柔軟性と利便性を兼ね備えた次世代のコラボレーションツールとして注目を集めています。

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|まとめ

メタバースは、ゲーム、SNS、ビジネス、教育など、様々な分野で活用できる奥深い世界です。

各種プラットフォームの特徴を把握することで、新たなビジネスチャンスの創出や、社員のエンゲージメント向上など、多様な可能性が見えてくることでしょう。

本記事を参考に、自社に最適なメタバースを選定し、積極的に活用していくことをおすすめします。

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