最近、SNSやネットニュースなどで目にすることの多い「NFTアート」。

しかし、言葉自体は知っていても「NFTアートってなにができるの?」、「アートを売ることができるの?」などの疑問を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、NFTアートの概要から注目される理由、アートの販売方法などをわかりやすく解説しますので是非最後までご覧ください。

|NFTアートとは

NFTアートとは、NFTとデジタルアートを組み合わせたものです。

NFTアートについて理解を深めるためには、まず「NFT」を知る必要があります。

ここからは、わかりやすく説明するため、NFTとNFTアートに分けて解説します。

そもそもNFTとは

NFTとは、「Non-Fungible Token (非代替性トークン)」の略で、アートやゲーム内のアイテムなどの資産に所有者情報を記載し、ブロックチェーンで具現化された信憑性を証明できるデジタル資産です。

例えば、ゲーム内のアイテムやSNSのアイコン、アート、音楽などさまざまなジャンルでNFTが活用されています。

NFTの売買は既に世界中で行われており、最大手のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaは2021年の8月の流通総額が約3650億円を超えるほどです。

近年では、簡単なイラストが数千万円〜数億円で取引される事例もあります。

デジタルデータに唯一無二の資産性を持たせることができるNFTは、近年メタバースにおいても活用されているのです。

※なお注意点として、NFTは信憑性を証明できるデジタル資産ですが、著作権を認めるものではありません。

NFTアートとは

NFTアートとは、NFTの技術をデジタルアートに反映させたものを指します。

NFTを活用することでデジタルアートに唯一無二の価値を持たせることが可能になります。

デジタルアートとは、PCやスマホ、タブレットなどのデジタルデバイスを使って制作されたアートのことで、主にイラストや絵画、音楽などあらゆる作品があります。

これまでのデジタルアートは、簡単にコピー、改ざんができるデータでしたが、NFT化されたデジタルアートは、ブロックチェーン上に記録されるため、偽造が非常に難しくなります。

|NFTアートが注目される理由

「NFTアートが〇億円で高額取引!」などなぜここまでNFTアートが注目されているのか。

ここからは、NFTアートが注目される理由について以下4つの観点から解説します。

・コンテンツの劣化、盗難の心配がない

・公平な取引ができる

・アーティストに適切な収入が入る

・投資対象になる

コンテンツの劣化・盗難の心配がない

NFTアートが注目されている理由の1つは、コンテンツの劣化・盗難の心配がない点です。

現実にあるアート作品は、時の経過とともに少しずつ劣化してしまいます。

また、保管方法を誤ったり、最悪のケース紛失などの恐れもあります。

対して、NFTはデジタルデータのため、劣化することもなく基本的に盗難の心配も少なく安心して保有することができます。

公平な取引ができる

2つめの理由として、誰もが公平に取引を行うことができる点です。

これまでアートの売買は、招待制となっていたり、知名度の高いアーティストのみが出品できるなど、限られた人のみが取引を行える状況で誰でも気軽に参加できるものではありませんでした。

一方で、NFTアートは身分や国籍、知名度などに左右されず、NFTマーケットプレイスにログインすれば誰でも平等にアートの取引を楽しむことができます。

クリエイターに適切な収入が入る

3つめの理由として、クリエイターに適切な収入が入るという点です。

これまでクリエイターが作品を出品するために、ギャラリーなどに手数料を差し引かれクリエイターとして充分な収入を得られなかったり、二次流通市場でいくら転売されてもクリエイターに収入が入る仕組みはありませんでした。

一方で、NFTアートでは、ブロックチェーン技術によりデジタル作品の取引に対して一定の報酬をクリエイターに還元する仕組みを構築できるようになりました。

また、ギャラリーなどを借りなくても、NFTプラットフォーム上に簡単に出品することができる点も魅力のひとつと言えます。

投資対象になる

4つめの理由として、投資対象になるという点です。

NFTアートは、購入したNFT作品の価格変動が比較的大きく、短期間で暴騰・暴落することが多いという特徴があります。

例えば、NFTアートで有名なCryptoPunks(クリプトパンクス)は、リリースされた当初は無料で配布されていましたが、SNSなどを通して話題になると一気に値上がりし、今では1600万円以上の価値になっています。

このような事例から、投資という側面でNFTアートは、短期間で利益獲得が狙えると言えます。

ただし、仮想通貨取引と同様これまでの価格変動や、アーティストが有名になった経緯など詳しくリサーチする必要があるでしょう。

|NFTアートの代表例

ここからは、より具体的にNFTアートを理解していただけるよう代表例を紹介します。

Meebits(ミービッツ)

出典:https://meebits.app/

Meebits は、Larva Labs社によって2021年5月にリリースされた2万個限定の3Dボクセルアートです。

Meebitsのアートは、人間やロボット、動物などのユニークなボクセルキャラクターが特徴的です。

ユーザーは所有するキャラクターのオーナーになり、メタバース空間でアバターとしても活用することができます。

CryptoPunks(クリプトパンクス)

出典:https://www.larvalabs.com/cryptopunks

CryptoPunksは、2017年にリリースされた24×24サイズのピクセルアート(ドット絵)です。

CryptoPunksのアートは、どの作品もピクセル調で人間の顔を元に作られているのが特徴的です。

最近では、有名インフルエンサーがこぞってTwitterアイコンをCryptoPunksにするなど世界的に知名度が高い作品です。

当初CryptoPunksは無料で配布されていましたが、少しずつ価値が上がり、現在での最低価格は74.95ETH(107,179円)となっています。

|NFTアートを購入できるプラットフォーム

人気のNFTアートを見ることで、大体のイメージは掴んでいただけたと思います。

続いては、実際に取引をするために必要なNFTアートを購入できるプラットフォームをいくつか紹介します。

Coincheck NFT(β版)

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000021553.html

Coincheck NFT(β版)は、仮想通貨取引所のCoincheckが運営する国内初のNFTマーケットプレイスです。

仮想通貨取引所と一体化しているプラットフォームなので、Coincheckの口座を持っていれば誰でも利用することができます。

また、取引所一体型のメリットとして、仮想通貨を入手したらそのままNFTを購入できるという点があります。

運営会社が日本なので、操作画面やカスタマーサポートも全て日本語に対応しているので安心です。

OpenSea

出典:https://opensea.io/ja

OpenSeaは、アメリカ・ニューヨークに本社を構えるOpenSea社が運営する世界最大手のNFTマーケットプレイスです。

さまざまなNFTが取り扱われており、高額な有名アートから最新のトレンドアートまで幅広くチェックすることができます。

NFTマーケットプレイスの中で最も歴史が長く、利用者数もトップクラスであるため、初めてNFTアートの購入を検討している方でも安心して取引していただけるプラットフォームです。

Adam by GMO

出典:https://adam.jp/

Adam by GMOは、GMOグループ傘下のGMOアダム株式会社が運営するNFTマーケットプレイスです。

大きな特徴としては、銀行振込やクレジットカード決済に対応している点です。

これまでのNFTマーケットプレイスは、決済通貨がイーサリアムなどの仮想通貨となっており、一度日本円を仮想通貨に両替しなければなりませんでした。

一方でAdam by GMOの場合は、仮想通貨を持っていなくても日本円で気軽にNFTを購入することができます。

|NFTアートの作り方

NFTアートの特徴は、どんな制限もなく誰でも作品制作ができ、マーケットプレイスで販売することができます。

極端なことを言えば、デジタルアートや音楽、映像、画像などであれば、どんなものでもNFTアートにできます。

NFTアートの作り方は、実はとてもシンプルで多くのクリエイターは「Photoshop(フォトショップ)」や「Illustrator(イラストレーター)」などの画像加工/作成ソフトを使って、png/jpeg画像をNFT化しています。

専用ソフトを使用する以上最低限のスキルを身に着ける必要がありますが、NFTアートは、技術力だけが評価される世界ではありませんので有名なNFTアート作品などを一度分析してみると良いでしょう。

|NFTアートの売り方

NFTアート作品を作ったら、いよいよ市場で販売してみましょう。

【NFTアートの販売方法】

1.仮想通貨ウォレットを作る

2.NFTマーケットプレイスのアカウントを作成

3.自分の作ったアート作品をアップロード

ざっくり説明すると、上記手順で販売することができます。

1.仮想通貨ウォレットを作る

仮想通貨ウォレットは、仮想通貨のお財布のことを指します。

現実世界でも物を売買する際には、まずお財布が必要になるのと同様に、NFTアートの場合でもウォレットが必要になります。

2.NFTマーケットプレイスのアカウントを作成

NFTマーケットプレイスは、NFTアートを売買するための市場のことを指します。

NFTマーケットプレイスを通して、オンライン上でデジタル作品を展示することになるので、こちらのアカウント開設が必要になります。

最初は、多くの人が利用するOpenSeaがオススメです!

3.自分の作ったアート作品をアップロード

最後に自作のNFTアート作品をマーケットプレイスにアップロードして完了です!

難しい作業はなく、あっという間に作品を販売することができますので是非一度試してみてください。

|NFTアートの将来性

現在もなお、NFTアートは注目され続けています。

NFT市場は、2021年の1年間で2万倍の規模に成長し、今後もさらなる拡大が見込まれています。

NFTアート作品の主な割合として画像データが大半を占めていますが、今後は様々なものがNFT化されていくでしょう。

例えば、Twitter創業者のジャック・ドーシー氏が最初に投稿したツイートがNFT化され約3億円で落札されるなどの事例があります。

このように活用の幅があるNFT市場はまだまだ成長の可能性が高いと言えるでしょう。

|まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、NFTアートの概要から注目される理由、アートの販売方法などを解説しました。

現状では、アメリカがメインで盛り上がっていますが、今後日本でも爆発的なNFTアートブームが来るかもしれません。

数百円~など少額から取引されているものもありますので、今のうちからNFTアートに触れて、先行者利益を狙ってみるのも面白いかもしれません。

では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!