インターネット上に構築された現実に近い特徴を持つ仮想空間であるメタバース。

そのメタバースが行政で活用されるようになってきていることはご存知でしょうか?

特に、自治体による地方創生や、行政サービスの提供に多く活用されているんです!

この記事では、

「行政がメタバースを活用してできることは?」

「どのような活用方法があるか知りたい!」

という方に向けて、

・行政がメタバースを活用するメリット

・行政や自治体によるメタバース活用事例

などについて詳しく解説していきます。

行政のメタバース活用に関して、事例を通して具体的に知ることができます。

ぜひご覧ください!

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|メタバースとは

メタバースとは「超越」を意味する「Meta(メタ)」と、「宇宙」を意味する「Universe(ユニバース)」を掛け合わせた造語です。 

日本語では一般的に「仮想空間」や「仮想世界」と呼ばれています。

メタバースには未だ明確な定義は存在していませんが、アバターを通じて現実と同様の交流が可能なデジタル空間であると言えます。

現在、メタバースがもたらす多くのメリットを活用しようと、ゲームだけでなく様々なビジネスシーンやサービスに導入されています。

メタバースについての詳細は、以下の記事もご覧ください。

メタバースとは?2024年に入りさらなる注目を集める理由から経済に与える効果までを網羅して解説
メタバースとは?2024年に入りさらなる注目を集める理由から経済に与える効果までを網羅して解説

|なぜ行政がメタバースを活用するのか

ゲームの印象が強いメタバースですが、近年行政によるメタバース活用が増えています。

実はメタバースと行政はかなり親和性が高く、多くのメリットを生み出す可能性があることが理由に挙げられます。

では、実際どのようなメリットがあるのでしょうか?

ここでは大きなメリット2つとその詳細についてご紹介していきます。

地方創生による移住者の獲得

メタバースは、地方創生による関連人口や移住者増加の新たな希望として注目されています。

メタバースで地方を再現することで、世界中に魅力を発信することができます。

時間と場所に制限されない特徴を持つメタバースだからこそ、遠方のユーザーにも魅力を伝えることができます。

例えば、特産品や観光地の魅力を伝え、地元企業や農家が商品やサービスをメタバース内で提供することで、関連人口の増加と経済の活性化に繋がります。

それにより、定住人口の拡大も期待されます。

メタバースはリモートワークやリモート医療にも利用でき、地方から都会への人口流出を防止すると同時に、都市部からの移住者の増加を見込むことができます。

このように、メタバースは地方創生かつ人口増加のツールとしての活用が注目されています。

行政サービスの利便性向上

多くの地方自治体において、行政サービスに対する不満を耳にすることがあります。

メタバースを導入することで、このような行政サービスが便利になり、利用者の満足度向上にも繋がります。

例えば、住民が自宅からメタバース上に構築された役所にアクセスできれば、各種手続きにかかる時間を大幅に削減可能です。

また、24時間365日対応が可能となるため、住民のライフスタイルに合わせた柔軟なサービス提供が実現します。

さらに、メタバースは多言語対応が容易であるため、外国人住民へのサービス提供もスムーズです。

こういった様々な課題に対するアプローチが可能になる点も、メタバースが注目されている理由の一つです。

|メタバースを活用した行政・自治体の事例10選

これまで挙げてきたメリットによる期待の高まりと同時に、近年メタバースを活用する行政・自治体が増えています。

実際にはどのような活用方法があるのでしょうか?

ここでは、行政・自治体の具体的なメタバース活用について、事例とともにご紹介します。

三重県桑名市|メタバース役所

出典:https://www.dnp.co.jp/news/detail/20171384_1587.html

三重県桑名市では、大日本印刷(DNP)と連携し、「メタバース役所」の実証事業を開始しました。

本取り組みは、仮想空間内で電子申請手続きの総合案内や各種相談、市民交流会を実施することを目的としています。

メタバース技術を活用し、市民サービスの利便性を高めるとともに、地域全体のデジタル化を推進する先進的な取り組みです​。

桑名市がメタバースを導入することで、市民は時間や場所にとらわれずに行政サービスを受けることが可能になります。

特に電子申請手続きの総合窓口では、画面上で操作方法を案内することで、市民が迷うことなく申請を完了できるようサポートする予定とのことです。

また、相談空間は完全に匿名性が保てれているので、問題の早期発見・解決が期待できます。

三重県桑名市のメタバース役所についてはこちらの記事もご覧ください。

https://note.com/monoai/n/n4fc39256b7d7

東京都江戸川区|メタバース区役所

出典:https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e004/kuseijoho/mayor/photo/2024/04/0426.htm

江戸川区は、都内初となる「メタバース区役所」プロジェクトを立ち上げ、メタバース技術を活用して区民サービスの向上を目指しています。

プロジェクトの発足式もメタバース上で行われ、6月から一般区民向けサービスの提供を開始しています。

「来庁不要の区役所」を実現し、外出が難しい方でも区役所のサービスを受けられる仮想空間を提供することを目的としています。

江戸川区のメタバース区役所は、外出が難しい区民にとって、便利でリアルな行政サービス体験を提供します。

障害者福祉分野から始まり、順次他の分野にも拡大される予定です。

今後は実証実験を通じて得られたフィードバックを基に、利用ルールや運営マニュアルを整備し、より使いやすいサービス提供を目指していくとのことです。

東京都江戸川区のメタバース役所についてはこちらの記事もご覧ください。

https://note.com/monoai/n/ne4bb2e0390d7

石川県加賀市|加賀市web3課

出展:https://www.city.kaga.ishikawa.jp/soshiki/innovation/chiikidigital/2/12081.html

石川県加賀市は、デジタル市民証NFTおよびメタバースを活用した起業家支援プロジェクト「加賀市web3課」を新たに立ち上げました。

加賀市イノベーションセンターを再現した空間に存在し、ここではリモートでの開業相談が可能となります。  

国家戦略特区の特例措置による「加賀市開業ワンストップセンター」の開業支援もあわせたデジタル支援環境は、全国自治体初となります。

ここではコンシェルジュ役の職員が相談に乗り、開業ワンストップセンターやスタートアップVISA、e-加賀市民証の取得等、各手続きの案内を受けることができます。

市外や外国人の起業家が起業するのをサポートすることで、関係人口の増加に繋がることが期待されています。

鳥取県|メタバース課

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000080034.html

鳥取県は自治体として日本で初めて「メタバース課」を設立し、AIアバター職員「YAKAMIHIME」を採用しました。

この部署は、メタバース技術を活用して鳥取県の魅力を世界に発信し、新たな「関係人口」を創出することを目的としています。

具体的には、観光地や特産品の紹介、バーチャルイベントの開催、NFTアートギャラリーの展示など、多岐にわたる活動を展開していく予定とのことです。

これにより、観光客の増加や特産品の販促が期待されています。

「YAKAMIHIME」が24時間365日対応するので、海外からの観光客にも対応可能となり、グローバルな関係人口の増加にも寄与します。

若者や移住希望者との接点が増え、地域の活性化にも繋がるでしょう​。

兵庫県養父市|バーチャルやぶ in ZEP

出典:https://www.city.yabu.hyogo.jp/soshiki/kikakusomu/kikaku/metaverse/10927.html

兵庫県養父市は、メタバースプロジェクト「バーチャルやぶ in ZEP」を通して観光PRを実施しています。

本プロジェクトでは、メタバース内で養父市の観光スポットや公共施設をデジタルで再現し、市民や観光客がどこからでもアクセスできるインタラクティブな空間が構築されています。

観光関連のPRだけでなく、市民同士の交流や情報共有の場として活用されており、令和5年8月末までに約1万5000人の訪問者が訪れるなど、地域コミュニティの活性化に成功しました。

山梨県甲府市|甲府市メタバース 心のよりどころ空間

出展:https://lipronext.com/works/kohu-metaverse/

山梨県甲府市は、日本で初めてメタバースを利用したひきこもり相談窓口「甲府市メタバース 心のよりどころ空間」を開設しました。

相談者はアバターを通じて、現実的かつリラックスした雰囲気で相談ができる環境が提供されます。

この取り組みは地方自治体によるメタバースを活用したひきこもり支援として全国初のものであり、プライバシー保護のためにチャットや会話データを保存しないことで、安心感と機密性が確保されています。

メタバース空間には、共有スペース「心のよりどころ空間」と個別相談ができる「森の相談ルーム」の2つのエリアが整備されており、対象者は誰でも利用可能です。

相談者が落ち着ける場所を重視し、今後も改善を重ねながら利用を促進する予定です。

長野県茅野市|メタバース婚活

出典:https://www.city.chino.lg.jp/soshiki/chiikisenryaku/metaversekonkatsu.html

長野県茅野市では、メタバースを活用して「メタバース婚活」イベントを開催しています。

本イベントは、GAIA TOWNというメタバースプラットフォームを利用しており、参加者はアバターを通じてコミュニケーションを図ります。

茅野市、日本旅行、PARTY☆PARTYが共同で企画し、オンライン上での出会いを促進する取り組みです。​

メタバースを活用することで、地域の婚活イベントに参加しやすくなり、若者の結婚率が向上することが期待されます。

さらに、メタバース内での交流により現実の外見や条件に囚われない内面的なつながりを重視した出会いが実現します。

若者の結婚離れや地方経済の活性化に寄与する非常に素晴らしい取り組みといえるでしょう。

メタバース婚活については、下記の記事もご覧ください。

横須賀がメタバースに登場?「メタバースヨコスカ」の実施背景や見どころを紹介
横須賀がメタバースに登場?「メタバースヨコスカ」の実施背景や見どころを紹介

神奈川県横須賀市|メタバースヨコスカ

出典:https://metaverse-yokosuka.com/

横須賀市は「メタバースヨコスカ」というプロジェクトを通じて都市の魅力を発信し、観光PRを強化しています。

本プロジェクトでは、VRChat上に「ドブ板&三笠ワールド」や「猿島ワールド」といったバーチャル空間を構築し、観光名所や地域の文化を再現しました。

これにより、世界中のユーザーが横須賀市の魅力をバーチャル空間で体験できるようになっています。

メタバースヨコスカを開催することで、横須賀市は地域の観光資源を効果的にPRし、世界中のユーザーにその魅力を効果的に発信しています。

また、バーチャルグッズの販売やオンラインイベントによって新たな収益源を確保し、地域経済の活性化も見込んでいるとのことです。

「メタバースヨコスカ」については、下記の記事もご覧ください。

横須賀がメタバースに登場?「メタバースヨコスカ」の実施背景や見どころを紹介
横須賀がメタバースに登場?「メタバースヨコスカ」の実施背景や見どころを紹介

大阪府|バーチャル大阪

出典:https://www.virtualosaka.jp/

大阪府は2025年に開催される大阪・関西万博に先駆けて、「バーチャル大阪」という都市連動型メタバースを展開しています。

本プロジェクトは、仮想空間内で大阪の魅力を国内外に発信し、新たな文化創出やコミュニティ形成を目指しています。

ユーザーはメタバース上で大阪の観光地や文化を体験できるだけでなく、バーチャルイベントや商店街でのショッピングを楽しむことも可能です。

道頓堀や大阪城などの名所を仮想空間で訪れたり、バーチャルイベントに参加することで、ユーザーは現地に行かずとも大阪の魅力を存分に味わうことができます。

まもなく開催される大阪・関西万博の盛り上がりとともに、バーチャル大阪も注目されることが期待されます。

バーチャル大阪については、下記の記事もご覧ください。

バーチャル大阪のメタバースがすごい!魅力や参加方法・開催イベントをご紹介!
バーチャル大阪のメタバースがすごい!魅力や参加方法・開催イベントをご紹介!

埼玉県さいたま市|バーチャル埼玉

出展:https://www.tokyo-np.co.jp/article/289416

さいたま市は、「バーチャル埼玉」というメタバースプロジェクトを通じて、埼玉県の魅力を世界に発信しています。

本プロジェクトでは、さいたまスーパーアリーナや川越の蔵造りの町並みなどを3Dで再現し、訪問者がバーチャル空間で埼玉の観光地や文化を体験できます。

可愛らしい独自アバターを操作して、埼玉の名所を探索したり、イベントに参加することが可能です。

バーチャル埼玉を活用することで、さいたま市は地域の観光資源を効果的にPRし、国内外のユーザーに埼玉の魅力を伝えています。

今後も随時新しいコンテンツやイベントが発表される予定です。

|まとめ

本記事では、行政・自治体のメタバース活用と実際の活用事例について解説しました。

いくつもの活用事例からも分かるように、行政・自治体のメタバース活用は魅力のPR、観光客や移住者の誘致などいくつもの点において期待されています。

それに伴い、メタバースを活用する行政・自治体も増えてきていることで、さらに発展していくと見込まれています。

この記事が、行政・自治体のメタバース活用について理解し、活用イメージが浮かぶための一助となれば幸いです。

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