仮想通貨界隈には、日々新たなプロジェクトが登場し、その中でも注目を浴びているのが「The Sandbox(サンド)」です。
サンドは、仮想世界とブロックチェーン技術を組み合わせた革新的なプラットフォームで、これまでの仮想空間とは一線を画す特徴を持っています。
本記事では、仮想通貨SANDの購入を考えている方に向けて、SANDやNFTゲーム「The Sandbox」それぞれの特徴や価格動向、将来性、SANDの購入方法についてご紹介・解説していきます。
目次
|仮想通貨SAND(サンド)とは?
SAND(サンド)とは、ブロックチェーンゲーム「The Sandbox」内で流通する仮想通貨です。
日本における円のように、『The Sandbox』のメタバース上では通貨単位としてSANDを用います。
主な取引所としてBinance、Bybit、Gato.ioなどがありますが、国内唯一SANDを購入できるのはCoincheckです。発行可能上限数は最大30億枚です。
コンセンサスアルゴリズム(ブロックチェーンがブロックを追加する際のルールとなる合意形成方法)はProof of Work(取引データをブロックチェーンに追加する為の大量計算を最初に成功した人に、成功報酬として新たに発行された仮想通貨を与える合意形成)です。
時価総額ランキングは時価総額ランキング は2022年5月時点で39位です。
「The Sandbox」の公式サイトはこちら(https://www.sandbox.game/jp/)
|The Sandboxの特徴
上記で解説した仮想通貨SANDが利用される「The Sandbox」は、イーサリアムのブロックチェーン上で提供されているNFTゲームであり、LAND(ランド)と呼ばれるメタバース上の仮想の土地でプレイできるオリジナルのゲームの作成や、ゲームで使用するキャラクターやアイテムの作成を行うことができます。
オープンワールドを自由に楽しみながら、さまざまな遊び方やマネタイズができるNFTゲームプロジェクトとして、投資家や企業から注目を集めています。
ここからは「The Sandbox」の特徴について解説していきます。
ゲームやアートを制作し販売するプラットフォーム
The Sandboxはユーザー自身でゲームやアートを制作し、作品を他社へ販売することができるプラットフォームの側面を持っています。
それらを可能にするコンテンツとして、「VoxEdit」「アバター」「Game Maker」があり、それらについて順番に説明していきます。
VoxEdit
VoxEditは、オリジナルのボクセルモデルを作成するツールです。
ボクセルモデルとは、マインクラフトやレゴブロックのように立方体のブロックを組み合わせて作られるキャラクターやアイテムなどのことを指し、作品は人や動物、食べ物、建築物など多岐にわたります。
作成したボクセルモデルは、ゲームで使用したり、NFTとしてマーケットで販売したりすることが可能です。
「ボクセルアーティスト」と呼ばれる職種も誕生する程注目を集めており、無料で利用ができますのでぜひ公式サイトから見てみてください。
アバター
ボクセル型のオリジナルアバターを作成可能です。
VoxEditとの違いは、VoxEditはゼロからボクセルモデルを作成するのに対し、アバターは既存モデルを組み合わせてボクセルモデル(アバター)を作成します。
今後は衣装やヘアスタイル、色合いなど自分だけのアバターを作れるようにアップデートされる予定です。
また、VoxEditで装備品を作って、アバターに装着することもできます。
作成したアバターでLANDでのゲームやイベントに参加し、他の人と交流するなどの楽しみ方もあります。
Game Maker
Game Makerは、The Sandboxが提供するメタバース上の土地「LAND」上にオリジナルの3Dゲームを作成するツールです。
ゲーム制作におけるプログラミングが不要なため、誰でもゲームを作れる環境が整っています。
VoxEditで作成したボクセルモデル(キャラクターなど)を、ゲームに登場させ遊ぶことも可能です。
無料で利用できるので、ゲーム制作に興味がある方はこちらのツールを使ってみてはいかがでしょうか。
NFTを作って販売できる
ゲームでどれだけアイテムなどを入手しても、それをお金に変えることは原則できませんでした。
しかし、The Sandboxではゲーム内のアイテムをNFTとして販売し、SANDに換金することができます。NFTとは、非代替性トークンの略で、ブロックチェーンを用いることで、唯一無二のコンテンツを作り出す仕組みのことです。
ゲーム内でアイテムやアバターを作成し、それを売却してSANDに換金することもできます。
さまざまな大手企業が参入している
The Sandboxは、個人だけでなく様々な企業に期待されているプロジェクトであり、多くの企業によって注目され、プロジェクトも提携しています。
提携している国内の企業例としては、スクウェア・エニックスやエイベックス・テクノロジーズ、SHIBUYA109やコインチェックのOasis TOKYOなどがあります。
国内大手ゲームメーカーの株式会社スクウェア・エニックスは2022年3月にThe Sandboxと提携し、ゲームIP(知的財産権)をメタバースに導入することを発表しました。
同社はすでにLANDを購入しており、これからはRPGゲーム「Dungeon Siege(ダンジョン シージ)」のインタラクティブな体験をLAND(仮想土地)を通して展開していくとしています。
また、The Sandboxに対応したキャラクターやアセットを作り、ユーザーに提供する予定とのことです。
エイベックス・テクノロジーズ株式会社(以下:ATS)はThe Sandboxとパートナーシップ体制を構築し、2022年度中を目途にテーマパーク「エイベックスランド(仮称)」をThe Sandbox内にオープンすると発表しました。
「エイベックスランド(仮称)」は、仮想空間上でアーティストとファンが交流できる場であり、今後は「エイベックスランド(仮称)」で、アーティストの配信ライヴやファンミーティングなどのイベント開催、NFTアイテムの販売などを検討しているとのことです。
SHIBUYA109は東京都渋谷にあるショッピングモールですが、2022年よりThe Sandboxに参入することを発表しました。
実際のSHIBUYA109にような建物をメタバースに構えて、NFTの販売・提供などを行っていく方針です。国内大手仮想通貨取引所のコインチェックは、The Sandboxのメタバース上で近未来都市「Oasis TOKYO」の開発を行っています。
上記のように今後も各企業が土地をメタバースの空間内に構えて、NFTの販売などを行っていく事例が増えていくことでしょう。
LANDでマネタイズできる
The Sandbox内の仮想土地「LAND」を活用し、マネタイズすることが可能です。具体的な方法としては「LANDを他のユーザーに貸し出して、レンタル料を得る」「LANDでゲームを公開し、他のユーザーに有料で遊んでもらう」「株や仮想通貨のように、LANDを売買して儲ける」「イベントを開催して集客する」などがあります。
LANDの売買の流れは、
①The SandboxのLAND購入
②購入したLANDが値上がりするまで待つ
③値上がりしたら売却して利益を得る
といった手順です。
また、LANDの購入方法は「The Sandboxが開催するLANDのセールで購入」と「国内外のNFTマーケットプレイスで購入」の2パターン存在します。
|SANDの価格動向
SAND(サンド)仮想通貨は、2020年初頭にはほとんど値動きがなく、その後2021年から急速な上昇を始めました。
2021年1月に始まった価格は約0.5ドルでしたが、わずか3か月後には最高値の約0.68ドルに達し、数ヶ月で10倍以上の成長を遂げました。
この急騰の背後には、主に以下の2つの要因が影響していると考えられます。
・NFT(非代替性トークン)関連プロジェクトへの注目度の増加
・仮想通貨市場全体での投資ブーム
NFT関連プロジェクトへの注目度の増加 この急騰は、The SandboxやSAND自体の発表に起因するものではなく、2020年後半以降、NFT関連プロジェクト全体への注目度が高まった結果とされています。
これを証拠として、他のNFT関連プロジェクトであるエンジンコイン、チリーズ、REVVなども2021年に入ると急騰傾向を示しました。
仮想通貨市場全体での投資ブーム 現在、ビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨も2020年後半以降、高騰傾向にあり、NFT関連プロジェクトだけでなく、仮想通貨市場全体への投資熱が高まっています。
SANDも急速な成長を遂げましたが、これは仮想通貨市場全体での上昇トレンドが背景にあるためと考えられています。
ただし、2022年には仮想通貨市場全体での下落が影響し、SANDは約20%の下落を記録しました。
2022年5月から6月にかけても、仮想通貨市場全体の価格下落に連動して、SANDも同様に下落しました。
|SANDの今後の将来性・見通し予想
2021年末から急激に価格高騰した仮想通貨SANDの市場における価格動向を説明しましたが、SANDの価値はThe Sandboxへの注目度にも比例していきます。
ここからはSANDの今後の将来性・見通しについて企業動向、The Sandboxのアップデート、NFT市場の側面から解説していきます。
有名企業がLANDを保有
adidasのスポーツ系タウンウェアブランドである「adidas Originals(アディダス・オリジナルス)」が2021年11月にThe Sandboxに「adidasロゴのLAND」を所有したり、国内ではスクウェア・エニックスをはじめとするさまざまな有名企業がThe Sandboxに参入してLANDを保有し、今後のサービス展開に注目が集まっている状況です。
参入企業が今後も増えれば、The Sandboxのユーザー数の増加も期待されます。
プラットフォームのアップデート
2022年3月から「アルファシーズン2」として、すべての人が4つの新しいゲーム体験や3つの新しいIP体験、個人ゲーム制作大会などを含めた全コンテンツを使えるようになるなど、よりユーザーが使いやすい環境を提供されるようアップデートされています。
それによってユーザーが増えれば、SANDの流動性への影響も大きいと考えられます。
NFT・メタバース市場の拡大
NFT・メタバースの市場が拡大すれば、関連銘柄であるSANDも価格上昇すると考えられます。
米調査会社Verified Market Research(VMR)は、業界や地域別のNFT市場リポートを公開しています。
NFT市場は2022~30年に年平均33.7%で成長し、30年には2319億8000万ドル(約32兆387億円)に達するとの予測を発表しました。
NFTの需要が急激に増加している主な理由の一つとして、音楽や映画、スポーツなどジャンルの枠を超えて、メタバースやゲームなど他のストリームを含むようになったとしています。
米銀行大手のCiti(シティ)グループも、メタバース市場は30年までに8兆~13兆ドル(約1105兆~1796兆円)、ユーザー数は約50人億に達する可能性があると予測しています。
このように各機関が今後NFT・メタバース市場が拡大していくことを予測しており、それに併せて仮想通貨SANDの価値も上がっていくことが予想されます。
|SANDの買い方
先程までは仮想通貨SANDが各企業の参入やThe Sandboxのユーザー増加、NFT&メタバース市場拡大によって価格高騰する可能性があることを説明しました。
次は、これまでご説明してきたSANDを実際に購入する方法について解説していきます。
Coincheckに登録
まず初めに、国内で唯一SANDを購入できる取引所のCoincheckに登録します。
登録手順としては
①メールアドレスの登録
②二段階認証の設定
③本人情報の入力
④本人確認書類の提出
以上の4ステップです。
スマホから申し込めば、最短5分で登録が完了します。
登録にはご自身の免許証やマイナンバーカードが必要なので、用意しておきましょう。
Coincheck登録サイトはこちら(https://coincheck.com/ja/lp?utm_medium=accesstrade&utm_source=asp)
日本円を入金
次に日本円を入金しmasu入金方法は銀行振込・コンビニ入金・クイック入金から選択可能です。
銀行振込なら手数料がかからないためおすすめです。
Coincheckのアプリで日本円を選択し、入金をタップして銀行入金を利用しましょう。
SANDを購入
入金したら、早速SANDを購入します。
仮想通貨の購入方法には、主に「販売所」と「取引所」があります。
販売所は取引所と直接やりとりする方式で、手数料が高い代わりに操作が簡単です。
取引所はユーザー間でやりとりする方式で、操作がやや難しいですが手数料を抑えることができます。
初心者は販売所を使い、慣れてきたら取引所でやり取りすると良いでしょう。
|SANDを取引する際の注意点
SANDの購入方法が分かったところで、最後に取引を行っていく上での注意事項を説明していきます。
値動きが激しい
SANDをはじめとしたマイナーな通貨は値動きが激しいため、購入後に大きく値上がりがすることもあれば、大きく値下がりすることもあります。
リスクを避けるには、株式などの比較的安定した資産や、ビットコインなど他の仮想通貨と合わせて分散投資するのがおすすめです。
余剰資金で取引する
仮想通貨は短期間での値上がりも期待できるため、どうしても大きな資金を投じてしまいたくなりますが、今後どのように価格が変動するかは、誰にも予測できません。
そのため、大きく損をしてしまう可能性もあります。値下がりに備え、SANDに投資する際は必ず失っても問題ない範囲内の余剰資金から取引しましょう。
しっかり情報収集する
投資する際は、しっかり情報収集しましょう。
どんな通貨にも、プラスの情報とマイナスの情報が存在します。
良い面と悪い面をしっかり理解し、無謀な投資を防ぐためにも、自分で情報収集をしっかりとした上で投資を行いましょう。
|まとめ
今回の記事では、仮想通貨SANDがオープンワールドなNFTゲーム「The Sandbox」で利用されており、SANDとThe Sandboxそれぞれの特徴やSANDの価格推移、参入企業、将来性、購入法と注意点について解説しました。
まだ仮想通貨を購入したことがない方は、ぜひSANDの購入の検討や「The Sandbox」を遊んでみることから始めてみてはいかがでしょうか。