圧倒的なグラフィックで世界中のゲームユーザーを魅了し続けてきたPlayStation。

現在はまるで現実と見分けがつかないレベルの画質にまで進化しており、提供されるゲームソフトも映画のように作り込まれたものが多くなってきました。

そんなPlayStationがVR機器を販売したのが2016年10月。

それから約7年が経過した2023年2月、待望のPSVR2が発売されました。

販売から1年が経過した現在、PSVR2は数多く存在するVR機器の中でどういった立ち位置にいるのでしょうか。

本記事では、以下のような悩みを解決します。

「PSVR2が欲しいけど今買ってもいいのかな?」

「PSVR2ってどんな特徴を持っているの?」

「PSVR2で人気のあるゲームが知りたい」

ぜひ最後までご覧いただき、現在のPSVR2の状況、人気ゲームソフトをチェックしてくださいね。

|PlayStation VR2(PSVR2)について

出典:https://twitter.com/PlayStation_jp/status/1561837739477446656?s=20&t=CNbSbeyYo3foP81eqN7bow

PlayStation VR2(PSVR2)は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントより発売されているVRヘッドセットです。

2016年に発売されたPlayStation VR(PSVR)の後継機として2023年2月に発売されています。

PSVR2は、PlayStatin 5専用のVRゴーグルとなっており、それ以外のシリーズでは使用することができません。

大きく様変わりした見た目は、PlayStatin 5に合わせた白を基調としたカラーで、丸みを帯びた近未来的なデザインが特徴的です。

価格は74,980円(税別)で発売されており、販売元のソニーからはリリース6週目でおよそ60万台を売り上げたと発表されています。

初代を上回るスピードでの売れ行きとのことで期待度の高さがうかがえるのではないでしょうか。

|PlayStation VR2(PSVR2)のスペック

ここからは、PSVR2のスペックについて、紹介します。

PlayStation VR2 ヘッドセットのスペック

まずは、「VRヘッドセット」のスペックを紹介します。

・ディスプレイ方式:有機EL

・パネル解像度:片目当たり2000×2040

・パネルリフレッシュレート:90Hz、120Hz

・レンズ間距離:調整可能

・視野角:約110度

・センサー:モーションセンサー: 6軸検出システム(3軸ジャイロ・3軸加速度)、装着センサー: IR近接センサー

・カメラ:トラッキングカメラ×4(VRヘッドセット、VRコントローラートラッキング用)、IRカメラ×2(視線トラッキング用)

・フィードバック:ヘッドセットの振動

・オーディオ 入力: 内蔵マイク、出力: ステレオヘッドホン端子

・PS5との通信:USB Type-C

PlayStation VR2 Senseコントローラーのスペック

続いては、「コントローラー」のスペックを紹介します。

・ボタン:右、PSボタン、オプションボタン、アクションボタン、(〇ボタン/×ボタン)、R1ボタン、R2ボタン、右スティック/R3ボタン

左、PSボタン、クリエイトボタン、アクションボタン(△ボタン/□ボタン)、L1ボタン、L2ボタン、左スティック/L3ボタン

・センシング・トラッキング モーションセンサー:6軸検出システム(3軸ジャイロ、3軸加速度)

静電容量式センサー:指検知

IR LED:ポジショントラッキング

・フィードバック:トリガーエフェクト(R2/L2ボタン)、ハプティクフィードバック(各コントローラーにつき1つのアクチュエーターを搭載)

・端子:USB Type-C

・通信:Bluetooth Ver5.1

・電池:種類:内蔵型リチウムイオン充電池

|PlayStation VR2(PSVR2)の特徴

PSVR2の特徴をそれぞれの観点から紹介します。

進化する映像体験

まずは、解像度についてです。

初代PSVRは、左右のレンズでそれぞれ960×1080となっているのに対し、PSVR2は、2000×2040と大幅にアップしているため、高品質な映像が期待できます。

ヘッドセットによるコントローラーのトラッキング

続いては、初代PSVRで必要だった外付けカメラが不要になった点です。

PSVR2では、VRヘッドセットに内蔵された4つのカメラを通じて、プレイヤーとコントローラーをトラッキングする「インサイド・アウト・トラッキング」を採用し、外付けカメラが無くてもプレイヤーの動きや向きをゲーム内に反映することが可能となりました。

視線を追跡するアイトラッキングとヘッドセットの触覚フィードバック

続いては、プレイヤーの目の動きを感知する視野トラッキング機能についてです。

PSVR2では、「アイトラッキング」機能が搭載されており、プレイヤーの視線の動きを感知することで、ゲーム内のキャラクターを操作することが可能になります。

これにより、プレイヤーの動きとキャラクターの動きの反映がより自然に直感的になるため没入感を高めてくれます。

周囲を見渡せるシースルービュー

続いては、VRヘッドセットを装着したままリアル世界を見渡すことができる機能です。

こちらは、PSVR2の新機能「シースルービュー」と言います。

従来は、ヘッドセットを装着したままだと周囲を見渡すことができず、コントローラーを探したり、飲食の際にヘッドセットを外す必要がありましたが、この機能を使えばヘッドセットを装着したまま身の回りを把握することができる便利な機能です。

プレイエリアのカスタマイズ

続いては、プレイエリアのカスタマイズ機能についてです。

ヘッドセットに内蔵されたカメラと、PSVR2 Senseコントローラーを使用することでプレイエリアをカスタマイズすることができます。

ヘッドセットのカメラで部屋をエリアをスキャンし、コントロールで使用したいエリアを拡大したり縮小したりできます。

VRモードとシネマティックモード

最後は、VRモードとシネマティックモードについてです。

PSVR2には、2つのモードがあり、「VRモード」と「シネマティックモード」が用意されています。

シネマティックモードは、PSVR2の新機能になります。

それぞれの特徴を紹介します。

■VRモード

・VRゲームコンテンツを360度の視界で楽しめるモード

・ビデオフォーマット

4000×2040 HDR(片目当たり2000×2040の解像度)

フレームレート:90/120Hz

■シネマティックモード

・仮想空間上の巨大な画面で、PS5のシステム設定、UI、VR対応をしていない通常のゲームやコンテンツを視聴可能

・ビデオフォーマット

 1920×1080 HDR

 フレームレート:24/60/120Hz

|ゲームを楽しむならMeta Quest3よりもPSVR2がおすすめ!

Meta社が提供している、VR機器で人気の高い「Meta Quest」シリーズ。

特に「Meta Quest3」は2023年6月に発売されており、PSVR2よりも最新のVR機器という扱いになります。

そのため「PSVR2を買うよりもMeta Quest3」を買ったほうが良いのでは?と考えてしまうかもしれません。

結論としては「ゲームをメインで楽しみたいならPSVR2」「メタバース体験に重きを置くならMeta Quest3」をおすすめします。

PSVR2には数多くの独占タイトルが存在しているなど、ゲームに特化したVR機器といえます。

VS5と接続することでその性能をフルに発揮し、圧倒的なグラフィックと共に様々なゲームが楽しめるでしょう。

一方Meta Quest3の場合はPSVR2の独占タイトルがプレイできない上に、高品質なゲームをプレイするためにはゲーミングPCなどが必要となります。

価格面においてもPSVR2であればPS5と合わせて13万円前後。

Meta Quest3の場合はゲーミングPCなどを含めると20万円以上となることも考えられます。

このように、どういった用途を想定するかによってそれぞれの選択が異なります。

「VRでの没入感の高いゲーム体験」を目的にする場合は、PSVR2の選択は間違いないといえるでしょう。

|人気の高いPSVR2用ソフト

それではPCVR2で人気の高いソフトトップ10について、以下それぞれを紹介していきます。

  • Beat Saber
  • RUINSMAGUS
  • Kayak VR: Mirage
  • CROSSFIRE: Sierra Squad
  • Puzzling Places
  • The Dark Pictures: Switchback VR
  • TRIPP: 新しい瞑想方法
  • Horizon Call of the Mountain
  • Swordsman VR
  • Dyschronia:Chronos Alternate Episode I

Beat Saber

Beat Saberはチェコの企業が開発したVR音楽ゲームです。

正式リリースは2019年5月と比較的古いタイトルですが、その中毒性から現在に至っても高い人気を誇ります。

プレイヤーは両手にスターウォーズのライトセーバーのように光る剣を持ち、流れて切る立方体を音楽に合わせて斬っていきます。

リズム感、爽快感が合わさった体験がBeat Saberの魅了であり、発売直後から世界中で爆発的なヒットとなりました。

両手にもつライトセーバーの色と立方体の色を合わせて斬る必要があるなど、シンプルながらも飽きないゲーム性が魅力。

前後左右から立方体が飛んでくるモードもあるなど、軽い運動としての役割も果たせるでしょう。

未だに新しいアップデートも行われるなど、現在に至るまで人気を集めるおすすめゲームとなっています。

全年齢におすすめできる内容ですので、PSVR2で何を遊ぶか迷っている方はまずこちらから試してみてはいかがでしょうか。

Beat Saberについて、詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

【Beat Saber】VRで楽しむ人気音楽ゲームの魅力とは?はじめかたや遊び方を解説
【Beat Saber】VRで楽しむ人気音楽ゲームの魅力とは?はじめかたや遊び方を解説

RUINSMAGUS

RUINSMAGUSはドラゴンクエストのような王道RPG作品です。

VRを通じて味わうRPGは通常の2次元作品とは異なり、圧倒的な没入感が得られます。

魔法などのファンタジー要素を駆使しながら、様々なクエストのクリアを目的にしており、クリアを重ねるほどその難易度も上がっていきます。

新しいアイテムの購入、武器の強化などを繰り返しクリアを目指しましょう。

まるでアニメやマンガの世界に入り込んだかと錯覚してしまうほど、リアルなファンタジー空間は圧巻です。

「シナリオパート」ではキャラクターがフルボイスで話すため、本当に目の前にいるかのような錯覚を抱いてしまうでしょう。

他にも世界中を気ままに散策する「散策パート」や、魔法を駆使して敵を倒す「アクションパート」もあり、プレイヤーの好みに応じた楽しみ方ができるはず。

「一度でもいいから魔法やファンタジーの世界に入ってみたかった」という方にぜひおすすめしたいタイトルです。

Kayak VR: Mirage

Kayak VR: Mirageは、VRで美しい自然を感じながら水面をカヤックで有働するといった体験が可能です。

精密に再現されたカヤックの動きを上手く操作しながら、刻一刻と変化する自然の風景を楽しみましょう。

まるで本当の水上を移動しているかのような体験はVRゲームならではといえます。

PSVR2のコントローラー専用に設計された接触技術によって、様々な操作をリアルな感覚と共に味わえます。

また、コントローラー不要のモードも存在してますので、移動する風景をふっくりと楽しむことも可能。

また、カヤックレースのようなモードもありますので、ゲーム的な要素としても十分に楽しめます。

様々な生物を観察しながらカヤックで水面を移動する体験は、現実世界では中々できません。

そうした環境を再現し、いつでもどこでも体験できる点はKayak VR: Mirageの大きな魅力といえるでしょう。

様々な時間、天候を自由自在に再現できますので自然の中でリラックスしたいときにおすすめしたいゲームとなっています。

CROSSFIRE: Sierra Squad

CROSSFIRE: Sierra Squadは全世界で大人気を誇るFPS(First-person shooter)ゲーム「クロスファイア」をVRを向けに拡張したタイトルです。

ゲームシステムは「キャンペーンミッション」「スクワッドミッション」「ホードモード」など様々。

1人から最大4人までのプレイが可能となっている。

CROSSFIRE: Sierra Squad最大の魅力は、非常にリアルな戦闘と射撃描写です。

VR専用に開発されたこともあり、PSVR2の機能をフルに活用しています。

まるで本当の戦場に身を置いているかのような感覚が味わえるなど、通常のFPSでは比べ物にならないほどの没入感が体験できます。

使用できる武器は全部で39種類にものぼり、使用方法の自由度も高くなっています。

高度なAIによって動く敵の攻略も簡単ではなく、様々な攻略方法を駆使しながら戦う必要があるでしょう。

VRならではの没入感、緊張感を味わいたいという方におすすめできるゲームです。

Puzzling Places

Puzzling Placesは従来のゲームでも人気の高かったパズルゲームです。

しかし、VRで再現されることによってこれまでにないゲームシステムを伴ったパズルゲームとなっています。

3Dスキャンで作られたパズルを組み立てる感覚は、これまで味わったことのない楽しさを覚えるはず。

パズルの題材は実際に存在する名所や建造物となっています。

対象となる名所、眷属物を選びピース数を選択すればゲームスタートです。

ピース数は最小25個、最大で400個から選択できます。

ピースには外側だけではなく、内側の造形も作り込まれているため、完成に近づくほどその建物の中に入り込んだ作業が実現します。

立体的なピースを様々な角度から眺め、黙々と組み立てていく作業はPuzzling Placesならではといえるでしょう。

音楽も派手ではなく、基本的にはパズルを組み立てる環境音が主体。

パズルゲームが好きな方はもちろん、一つの作業に集中して取り組みたい方や、現実世界とは異なる空間で没頭したいと思う方におすすめできるゲームです。

The Dark Pictures: Switchback VR

The Dark Pictures: Switchback VRはVRゲームの中でも人気の高いホラーとシューティングを掛け合わせたようなゲーム。

プレイヤーはジェットコースターのようなトロッコに乗りながら、周りに出てくる敵を銃で撃ちながら進みます。

まるでテーマパークのアトラクションのように楽しめるVRゲーム。

PSVR2の機能をフル活用したゲームのため、ホラー要素による恐怖感も一際強いものとなっています。

ジェットコースターのスピード感、衝撃がリアルに伝わってくるため、本当にアトラクションに乗車しているような感覚が味わえるはず。

ホラーゲーム、シューティングゲームが好きな方にぜひおすすめしたいゲームとなっています。

TRIPP: 新しい瞑想方法

TRIPP: 新しい瞑想方法はこれまで紹介したどのゲームとも異なり、「マインドフルネス」や「心の平穏」をテーマにしたゲーム。

瞑想が精神的に良い影響を与えることは広く知られていますが、TRIPP: 新しい瞑想方法はVR空間での瞑想が行えるのです。

VR空間では美しい自然環境や宇宙、非現実的な空間など様々な光景が選択可能。

プレイヤーは好みの空間の中でゆっくりと自身の心と向き合い、瞑想を楽しめるのです。

TRIPP: 新しい瞑想方法では瞑想前後のデータを測り、心の変化を記録してくれます。

その数値はアプリに共有されるため、精神的な状況を可視化できるのです。

VRゲームが初めての方や、激しいゲームが苦手な方にぜひおすすめしたいゲームとなっています。

Horizon Call of the Mountain

Horizon Call of the MountainはVRで体験できるアクション・アドベンチャーゲームです。

人気の高い「Horizon」シリーズの最新作でもあり、シリーズの特徴ともいえる広大な自然や機械獣といった存在がよりリアルに感じられます。

広いフィールドを自由自在に駆け回る感覚は、Horizon Call of the Mountainならではといえるでしょう。

ときには崖をよじ登るなど、現実では難しいアクションも擬似的に味わえます。

PSVR2との同梱版が用意されるなど、PSVR2の機能をフル活用したゲームとしても楽しめるはず。

VRによる没入感、非現実的な世界観、アクションを楽しみたい場合このゲームは非常におすすめできます。

Swordsman VR

Swordsman VRは物理的にシミュレートされたリアルな挙動が魅力のアクションゲーム。

プレイヤーは様々なキャラクターになり、騎士や侍、バイキングといった敵と戦っていきます。

まるで本当に相手が目の前にいるかのような戦闘描写に恐怖を感じてしまうかもしれません。

それほどまでにリアルな体験がSwordsman VRの魅力といえるでしょう。

シューティングゲームではなく剣を使ったアクションがしたいと考える方におすすめしたいゲームです。

Dyschronia:Chronos Alternate Episode I

Dyschronia:Chronos Alternate Episode Iはまるで映画のように作り込まれたエピソードが魅力のVR捜査ゲームです。

プレイヤーは監察官となり、ゲーム内で発生する殺人事件の真相に迫ります。

未来を舞台にしたSF作品でもあり、その奥深い世界観は本当に映画の世界に入り込んでしまったかのような錯覚を抱いてしまうほど。

3Dでリアルに再現された現場を歩き回り、証拠を探していると本当の探偵になった気分で楽しめるでしょう。

推理小説やサスペンスといった作品が好み、SF映画や映画、アニメといった作品の世界に没頭したいと考える方におすすめのゲームです。

|PSVR2の今後

PSVR2は初代と比較して、大幅にグラフィック性能が向上するなどの進化を遂げて登場しました。

さらに、ヘッドセット本体には振動機能を有しており、ゲーム内でのアクションに応じたリアルな感覚が味わえます。

一方2023年11月、SIE(Sony Interactive Entertainment)のマーケティング・セールス統括のEric Lempel氏は「VRカテゴリーは重要だが、現在の中心はPS5である」といった趣旨の発言をしています。

PSVR2の出荷台数はリリースから1カ月半で60万台を突破していますが、それ以降の数値は公表されていません。

そのため実際の売れ行き状況を確認できないのですが、SIEがPSVRよりもPS5へ注力するといった発言をしている点は注目すべきでしょう。

今後VRゲームが中心になる可能性は高いですが、まだ多くのユーザーはテレビ画面でのプレイを求めているのか。

PS5の機能を向上させ、VRゲームに繋げることを考えているのか。

今後のPSVRを取り巻く環境に注目しつつ、今後の市場発展に期待しましょう。

|まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、PSVR2のスペックや機能について解説しました。

PSVR2は、4K対応の高画質映像で没入感が増したハイスペックなVRゴーグルということがお分かりいただけたと思います。

他社のVRゴーグルにはない、「アイトラッキング機能」や「ハプティックフィードバック」などにより、VRの世界をさらに現実に近い感覚で楽しめそうですね。

また、対応しているゲームも徐々に増えていますので、気になるゲームがあるという方はぜひPS5と併せて用意をしてみてはいかがでしょうか。