インターネット上の3D仮想空間であるメタバースでは、自分の分身となるアバターはもちろん、そこに存在する全てのものが3Dモデルとして設計されています。
つまり3Dモデルを作成することは、メタバースという世界を創造することに等しいのです。
そこで今回は、メタバースの生命線とも言える3Dモデルの作成方法について詳しく説明します。
3Dモデルの作成手順、おすすめの3D作成ソフト、外部に委託した場合のコスト感など、3Dモデル作成にまつわるあれやこれやを徹底解説。
3Dモデルを作成してみたいけれど、何から手をつけていいか分からない…。
この記事は、そんな人のために用意されました。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
|3Dモデルとは?
まずは最も基本的なところから。
3Dモデルとは、三次元(3D)の立体として作成されたモデルデータのことをいいます。それが人型のキャラクターであれ、動物であれ、机やモノなどのオブジェクトであれ、3Dで作成されたモデルデータは全て3Dモデルとなります。
紙の上に書かれたキャラクターは、2Dの画像。それが立体モデルとして『立ち上がった』のが、3Dモデルというわけです。
そのため3Dモデルは2Dと異なり、上下左右前後、全方向からその姿を眺めることができます。
ゲームや映画はもちろん、最近ではCMやPVなど、ありとあらゆる映像作品に3Dモデルが利用されています。
メタバースでもVRゴーグル装着時はもちろん、PCでもその世界に『奥行き』が生まれて高い臨場感を味わえるのは、3Dモデルによってその世界が創られているからにほかなりません。
|3Dモデルでできることって?
上でも少し触れましたが、3Dモデルは様々なコンテンツに用いられています。
例えば…
- ゲームやアニメーション
- カタログ
- VTuber
- オリジナルフィギュア
3Dモデルがどのように用いられているかを調べることによって、3Dモデルの活用方法を探っていきましょう。
ゲームやアニメーション
「スーパーマリオブラザーズ」でドット絵で描かれた2Dのマリオが、「スーパーマリオ64」で3Dモデルのキャラとして躍動する姿に、多くの人が衝撃を受けました。
とはいえ、Z世代にとっては3Dモデルがゲームやアニメーションで利用されているのはもはや当たり前。
Pixarやディズニー映画では、そのほぼ全てが3Dモデルで制作されています。
世界観にあった3Dモデルをゲームやアニメに用いることによって、より没入感が高く、魅力的な作品が数多く生み出されているのです。
一度3Dモデルを作成すれば、キャラの容姿を入れ替えて使い回すことも可能なため、制作現場にも大きなメリットをもたらします。
3Dモデルは、エンタメの世界を文字通り一変させたのです。
カタログ
住宅機器や建材・資材、そしてインテリア製品などを中心に、電子版のカタログに3Dモデルを使用するケースが増えてきました。
例えば、リフォームや新築でシステムキッチンの購入を検討している人なら、気になるシステムキッチンを様々な角度から眺めることができます。
それだけではなく、3Dカタログ内でカラーリングやオプションも自由に変更できますし、AR技術でシステムキッチンを拡張表示させ、自分の家に設置した様子を確認することも可能。
3Dモデルなら、紙のカタログではなかなか伝わらない詳細なイメージもつかめますし、わざわざショールームまで行く手間も省けます。購入した後にこんなはずではなかった、と後悔することもなくなるでしょう。
3Dモデルのカタログは、消費者にとってもメーカーにとっても大きなメリットをもたらすのです。
VTuber
最近、さらに人気が高まっているVTuber。
2Dもしくは3Dのアバターを利用して動画配信などを行うわけですが、3Dモデルを自作すれば、理想の『自分の姿』を手に入れることができます。
アバターは2Dでも構わないのですが、人気のVTuberはほとんどが3Dモデルを利用しています。
その理由は、やはり自由にアバターを動かせる自由度の高さにあるでしょう。
また3Dモデルのアバターなら、動画配信だけではなくVR空間にも利用できるため、活動の機会もさらに広がります。
アバターを3Dモデルで作成する流れは、今後も加速していくに違いありません。
オリジナルフィギュア
3Dプリンターを使って、オリジナルフィギュアを作りたいと思ったことはありませんか?
3Dプリンターは、3Dモデルを横に薄くスライスして、2次元の層となったものを積み重ねていく立体物を形成するプリント技術。
つまり3Dプリンターを利用するには、まず3Dモデルが必要だということ。そして逆に言えば、3Dモデルがあれば誰でもオリジナルフィギュアを作成できるのです。3Dプリンターのレンタルサービスなどもあるため、最近は3Dプリンターもグッと身近になってきました。
もちろん3Dプリンターはフィギアの作成だけではなく、航空、建築、医療などで幅広く活躍されています。その分、3Dモデルの必要性も高まっているのです。
|3Dモデルはどうやって作る?作成方法は3つ!
では、実際に3Dモデルはどうやって作ったら良いのでしょうか?
3Dモデルの主な作成方法は、以下の3つ。
- 作成ソフトで自作する
- 販売サイトや業者から購入する
- フリーで配布されているデータをダウンロードする
では、さらに詳しく見ていきましょう。
作成ソフトで自作する
自分の思った通りの3Dモデルを作成したなら、3Dモデル作成ソフトで自作するのが一番です。
3Dモデル作成ソフトは、有料のものと無料のものがあります。
有料ソフトは機能が充実していて、ゲームや映画で使うレベルの3Dモデルを作成することも可能。しかしその分、使いこなすには時間がかかります。
無料ソフトでは使える機能が限られていることが多いですが、それでもしっかりとした3Dモデルを作成することは可能。逆に制限がある分、初心者でも使いやすくなっています。
まず始めは無料ソフトを使ってみて、3Dモデル作成に慣れていくと良いでしょう。
有料・無料の各ソフトについて詳しくは、後でさらに説明します。
販売サイトや業者から購入する
自分で3Dモデルを作成するのが難しい場合、販売サイトや業者から3Dモデルを購入するという方法もあります。
例えば、TurboSquidという3Dモデルの販売サイトで「戦車」と入力して検索すると、様々な戦車の3Dモデルが表示され、すぐに購入できます。
また業者に依頼すると、自分の希望通りの3Dモデルを発注することも可能。よりコストはかかりますが、3Dモデル作成で難しいポイントをプロの手法で解決してもらえるというメリットがあります。
特に3Dモデルをピンポイントで利用したい場合、販売サイトや業者を通して購入するほうが逆に時間やコストの削減につながるでしょう。
フリーで配布されているデータをダウンロードする
最も手軽な3Dモデルの入手方法が、フリーで配布されている3Dモデルをダウンロードして使用する方法です。
3Dモデルをフリーで配布しているサイトはいくつかあり、例えばPikbestというデザイン素材サイトでは2Dのデザインだけではなく、3Dモデルも無料でダウンロードすることができます。
ほかにも、個人使用なら無料で3Dモデルをダウンロードできるというサイトも多くありますので、自分が求めている3Dデータを提供しているサイトを探してみてください。
希望通りの3Dモデルを見つけるのに時間がかかるかもしれませんが、3Dモデルを無料で入手できるというのは大きなメリットでしょう。
|3Dモデルを作成ソフトで自作する手順・工程
3Dモデルの入手方法は様々ですが、自分の理想通りの3Dモデルを手に入れるには、やはり作成ソフトを使って自作するのが一番。
3Dモデルの作成手順は、以下のような流れになります。
- 作成ソフトを選ぶ
- 作成したいキャラクターやアイテムの三面図を作成する
- モデリング(ポリゴンモデル)を行う
- テクスチャー・マテリアルの設定を行う
- ボーンを埋め込みリグを作成する(リギング)
- レンダリングを行う
3Dモデル制作の工程をイメージしながら、読み進めてください。
作成ソフトを選ぶ
3Dモデルの作成に着手する前に、まずは自分にあった3Dモデル作成ソフトを選びましょう。
ソフトによって機能や特徴も異なるので、使い勝手の良いソフトを選ぶことが大切。
上でも述べたように、3D作成ソフトには有料のものと無料のものがあります。
無料ソフトならシンプルで初心者でも使いやすいですし、どんなソフトが自分にあっているかを色々と試すこともできるのでおすすめ。
また有料ソフトもそのほとんどが体験版を配布しているため、本格的な3Dモデルを作成したいのなら、最初から有料版にトライするというのも手ではあります。
どちらにしても3Dモデル作成ソフトを選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目してください。
作成ソフトの選び方①使用目的にあっているか
3Dモデルの作成ソフトは、大きく次の2つに分けられます。
- 統合型ソフト:3Dモデル作成のために必要な様々な機能を備えている
- 特化型ソフト:特定の機能やニーズに特化した3Dモデル作成ソフト
統合型ソフトは3Dモデル作成に必要な基本的な機能を備えています。3Dモデル作成の基礎を学びたい人や、様々なスキルを学びたい人におすすめ。
一方の特化型ソフトには、より完成度の高い3Dモデルを作成するのに役立ちます。
そのためまずは統合型ソフトを選び、追加したい機能がある場合に特化型ソフトを探してみると良いでしょう。
作成ソフトの選び方②機能が充実してるか
3Dモデルを作成するには、以下のような機能が必要となります。
- モデリング(スカルプト)機能:3Dモデルを作成する最も基本的な機能
- テクスチャー・ペインティング機能:モデリングしたデータに色や模様を貼り付ける機能
- アニメーション機能:作成した3Dモデルを動かすための機能
- エフェクト機能:光や爆発などの特殊効果を作成・付与する機能
- レンダリング機能:作成した3Dデータを画像などに出力する機能
こうした機能が備わっているかだけではなく、それぞれの使い勝手も非常に重要。
とりわけ、モデリングとテクスチャリング、そしてレンダリングの3つの機能については自分が使いやすいソフトを選んでください。
作成ソフトの選び方③ライセンス形式や料金を確認する
有料の3D作成ソフトでも、ライセンス型、サブスク型と料金形態もそれぞれ異なります。
ここでは後で取り上げるおすすめのソフトを中心に、有料ソフトのライセンス形式や料金を比較してみましょう。
料金 | 形式 | 体験版 | |
MAYA | 286,000(1年契約) | サブスク | あり |
3DS MAX | 286,000(1年契約) | サブスク | あり |
ZBrush | 84,700円 414,700円 | サブスク ライセンス | あり |
Shade3D | 107,800円(1年契約) | サブスク | あり |
RenderMan | 111,650円 | ライセンス | 非商用版は無料 |
このように料金やプランも異なるため、事前にしっかり確認してください。
また有料ソフトを利用する場合には、30日間無料などの体験版を利用して機能や使い勝手をしっかり確認すると良いでしょう。
作成したいキャラクターやアイテムの三面図を作成する
使用するソフトが決まっても、すぐに3Dモデル作りに取りかかれるわけではありません。
まずは、作成したい3Dモデルの三面図を作成しましょう。
<三面図とは?>
- 人物の正面図、真横図、後ろ姿のように、3Dモデル化したいものを三方向の視点から描いた簡易的なイラストのこと
三面図は、いわば3Dモデルの下絵。
3Dモデル作成に絶対に必要というわけではありませんが、特に最初のうちは三面図を用意すると良いでしょう。
なぜなら、その方がモデリングのイメージがしやすく、仕上がりもうまくいくから。
対象が実在するものであるならもちろん写真でも構いませんし、精巧なイラストである必要はありません。まずは三面図を用意しておきましょう。
モデリング(ポリゴンモデル)を行う
三面図を用意したら、いよいよ3Dモデル作成。最初のステップは、モデリングです。
モデリングはその名の通り、3Dグラフィックの型(モデル)を作成すること。最も一般的なモデリングの手法はポリゴンモデルとなります。
3つ以上の点を結びあわせた多角形が、一つのポリゴン。それだけだと平面(2D)ですが、そのポリゴンをいくつも組み合わせていくことで、立体物を構成することができます。これが、ポリゴンモデルの基本的な考え方。
実際のモデリングの方法はソフトによって異なりますので、まずは最も基本的な立方体や球体、そしてそれができたら壺を作ってみるなど、少しずつステップアップしていくと良いでしょう。
テクスチャー・マテリアルの設定を行う
ポリゴンモデルの3Dデータは、それだけでは無機質。それに色や質感を加えて、いわば命を吹き込む作業がテクスチャリング(テクスチャマッピング)となります。
テクスチャリングには大きく分けて、テクスチャーとマテリアルの2つの手法が存在します。
- テクスチャー:3Dデータに色や模様を貼り付けること
- マテリアル:質感を設定すること。これによって金属や木材などの質感を表現できる
テクスチャーにしろマテリアルにしろ、オブジェクトの表面に色や質感を加えたり、透過率などを設定することで、リアルな3Dモデルとなるのです。
ボーンを埋め込みリグを作成する(リギング)
テクスチャリングを行えば、一応3Dモデルの完成となりますが、それを動かしたい場合はリギングが必要です。
リギングとは、3Dモデルにボーン(骨)を埋め込み、リグ(キャラが動く仕組み)を作成すること。これによってキャラクターに手を振らせたり、歩かせたりすることができるようになります。
もちろん、不自然にならないようにキャラクターを動かすには、ボーンとリグの調整も欠かせません。この一連の工程を全てまとめてリギングと言います。
リギングによって3Dモデルを自在に動かすアニメーションが可能になるのです。
レンダリングを行う
3Dモデリング作成最後の工程が、レンダリングです。
レンダリングとは、3Dモデルのデータを2Dの静止画や動画に書き出す作業のこと。
自分のPCの中に3Dモデルデータがあるだけでは単なる自己満足ですから、このレンダリングによっていわばかわいい我が子を世に送り出すことができるのです。
しかしレンダリングの必要性は、それだけではありません。
どうしても大量になってしまう3Dモデルのデータ量を、レンダリングすることによって小さくし、アニメーションなどに扱いやすくできるのです。
レンダリングには膨大な時間がかかることもあるため、テクスチャーなどのタイミングで少しずつレンダリングを行い、最終的に調整するのが一般的です。
|3Dモデルのおすすめ作成ソフトを紹介!
3Dモデル制作の手順が分かったところで、おすすめの制作ソフトを紹介しましょう。
今回は無料ソフトと有料ソフトのそれぞれで、おすすめの制作ソフトを3つずつ取り上げます。
フリーの3Dモデル作成ソフト3選
まずは無料のフリーソフトから。
初めて3Dモデルを作成する場合は、フリーソフトで慣れてみるのがおすすめです。
フリーの3Dモデル作成ソフトでおすすめなのは、以下の3つ。
- Tinkercad
- Blender
- Metasequoia
では、詳しく見ていきましょう。
Tinkercad
「Tinkercad(ティンカーキャド)」は、ブラウザベースで3Dモデリングができる無料オンラインソフトです。
Tinkercadでは立方体や円柱などのシンプルな3Dモデルをドラッグ&ドロップだけで作成できますが、本格的な3Dモデルも作成可能。
作成した3Dモデルは、3Dプリント用データとして書き出せます。
元々が3Dモデルの経験のない子どもたち向けに設計されたということもあり、直感的な操作で3Dモデルを作成できるのが大きな特徴。
初めて3Dモデルを作成する人が、とりあえずモデリングに触れてみるというのにもおすすめです。
<Tinkercadの特徴>
- タイプ:統合型
- 機能:3Dデザイン、プリンタサポート、コーディングなど
- 日本語対応:◯
- 料金:無料
Blender
「Blender(ブレンダー)」は、無料にも関わらず豊富な機能を有する3D作成ソフト。
有志によるオープンソースで開発されているため、ソフトの使い方を解説しているサイトも多く、初心者でもじっくり取り組んでハイクオリティの3Dモデルを作成することができます。
Blenderはなるべくコストを抑えながらも、本格的な3Dモデル作成のノウハウを学びたいという人におすすめです。
<Blenderの特徴>
- タイプ:統合型
- 機能:モデリング、リギング、アニメーション、レンダリング、合成、モーショントラッキング、ビデオ編集など
- 日本語対応:◯(非公式)
- 料金:無料
Metasequoia
「Metasequoia(メタセコイア)」は有料の3Dモデル作成ソフトですが、機能を制限したバージョンを無料で利用することができます(有料版と無料版の機能の違いはこちらをご覧ください)。
Metasequoiaは日本人が開発したソフトということもあり、3Dモデル作成が初めてという人でも使いやすいのが特徴。
有料版も3Dモデル作成ソフトとしては非常に安価なため、まずは無料版で試してみて、気に入ったら有料版でさらに本格的な3Dモデル作成にチャレンジするという使い方がおすすめです。
<Metasequoiaの特徴>
- タイプ:特化型
- 機能:モデリング、アーマチャー、レンダリング、ボーン変形、ファイル入出力など
- 日本語対応:◯
- 料金:Metasequoia 4 Standard:5,500円、Metasequoia 4 EX:20,350円。無料版あり
有料版の3Dモデル作成ソフト3選
続いて、有料版でおすすめの3Dモデル作成ソフトも3つご紹介します。
- MAYA
- 3DS MAX
- RenderMan
有料版は機能が充実していて、映画やアニメ制作にも利用できるクオリティの3Dモデルを作成することができます。
有料版ソフトの多くは、30日間は無料などの体験版を備えています。本格的な3Dモデルを作成したい人は、ぜひ有料版ソフトの利用を検討してみてください。
MAYA
「MAYA(マヤ)」は、AutoDesk社が提供する3D作成の専用ソフト。世界中で50%以上のシェアを誇る人気のソフトです。
3DCG制作会社やスクールでも導入されているMAYAで3Dモデルの作成ノウハウを学べば、活躍の機会も広がるに違いありません。
MAYAでは3Dモデル制作に必要な機能に加え、豊富なアニメーションツール、液体や流体のモデルをリアルに描写できる機能など、臨場感あふれる3DCGを作成することができます。
<MAYAの特徴>
- タイプ:統合型
- 機能:モデリング、エフェクト、レンダリング、アニメーション、Bifrostなど
- 日本語対応:◯
- 料金:1ヶ月/36,000円、1年/286,000円、3年/815,100円
- 体験版:あり
3DS MAX
「3DS MAX」も、MAYAと同じくAutoDesk社が提供する3Dモデル作成ソフト。豊富なプラグインが用意されており、プログラミングの知識がなくても簡単に機能を拡張させることができます。
特にアニメーションのプラグインが豊富で、この3DS MAXかMAYAがあれば、3Dモデル作成に必要なほぼ全てのツールを手に入れることができるでしょう。
3DS MAXはハリウッドを始めとした世界中の多くの3DCG制作スタジオで導入されています。
MAYAと同じく最初の30日間は無料で利用できるため、3DS MAXとMAYAを使い比べてみて、使いやすい方を選ぶといった使い方がおすすめです。
<3DS MAXの特徴>
- タイプ:統合型
- 機能:モデリング・アニメーション
- 日本語対応:◯
- 料金:1ヶ月/36,000円、1年/286,000円、3年/815,100円
- 体験版:あり
RenderMan
「RenderMan(レンダーマン)」は、ピクサー・アニメーション・スタジオが開発したレンダリング専用の特化型ソフト。
処理に時間がかかるレンダリングをCPUではなく、GPUを利用することによって高速化を実現しているのが最大の特徴です。
フルCGアニメ映画を制作するPixarが開発しただけあって、使い勝手も非常に洗練されています。
MAYAへのプラグインにも対応しており、商業利用しないなら無料で利用できます。
高性能なレンダリングソフトを探しているなら、ぜひRenderManを試してみてください。
<RenderManの特徴>
- タイプ:特化型
- 機能:レンダリング
- 日本語対応:✕
- 料金:111,650円(ライセンス制)
- 体験版:あり
|3Dモデルを作成するために知っておきたい専門用語
3Dモデル作成について学ぶときには、聞いたことがないような専門用語にしばしば出会います。
例えば、つぎのようなもの。
- アニメーション
- ローポリゴン・ハイポリゴン
- トポロジー
- リトポロジー
- シェーディング
- エフェクト
記事内でもすでにいくつか紹介していますが、この機会にこうした専門用語をまとめて理解しておきましょう。
アニメーション
キャラクターを動かすアニメーション。2Dの場合は一コマずつ描いた画面を連続撮影して動画としますが、3Dの場合は作成した3Dモデルをリギングして実際に動かすことが可能です。
それをレンダリングして一枚ずつ撮影すると、フルCGのアニメーション動画になるわけです
3DCGアニメーションには作成した3Dモデルを使い回すことができる、2Dでは難しいダイナミックな表現が可能といったメリットがあります。
ローポリゴン・ハイポリゴン
直訳すると「多角形」という意味を持つポリゴン。ポリゴンを組み合わせることで、3Dモデルが出来上がります。
このポリゴンの数が多い3Dモデルを「ローポリゴン」、逆に多いものが「ハイポリゴン」となります。
ポリゴンの数が多いほど滑らかでリアルな3Dモデルとなりますが、ゲームなどでは一度に利用できるポリゴン数に制限があります。
ローポリゴンが良いか、ハイポリゴンが良いかは使い方次第となります。
トポロジー
「トポロジー」とは、モデリングにおけるポリゴンの構成や流れのこと。
3Dモデルはポリゴンの組み合わせなので、人によってその構成や流れが全く異なります。
少し概念的になるのですが、その構成や流れが美しいモデルを「きれいなトポロジー」と言ったり、逆に「もっとトポロジーを整えて」と表現したりします。
リトポロジー
出来上がった3Dモデルのトポロジーを、映像やゲームに適したデータに変換・再構成することを「リトポロジー」と言います。
また利用シーンに応じて3Dモデルのポリゴン数を減らすことも、同じくリトポロジーとなります。
リトポロジーは、3Dモデルのトポロジーを整える作業であると覚えておきましょう。
シェーディング
「シェーディング」とは、3Dモデルに陰影をつけること。
シェーディング処理によって質感と立体感を与え、よりリアルな3Dモデルとすることができます。
コスメでも自分の肌色より黒いメイクを施すことによって陰影をつけ、小顔効果を生み出すことをシェーディングと言いますが、考え方は全く同じ。
3Dモデル作成の仕上げの作業が、このシェーディングとなります。
エフェクト
爆発や光のきらめきなどの特殊効果を施すことを「エフェクト」と言います。
エフェクトの効果は抜群で、これによって3DCGによる表現の効果性がより高まります。
最近は物理シミュレーションによってエフェクトを作成することが主流となり、よりリアルな映像表現が可能になっています。
|3Dモデルの作成を外部に依頼する場合の費用相場はいくら?
時間や対費用効果の観点から、3Dモデルの作成を外部に発注するケースも珍しくありません。
では、その場合の費用相場は?
3Dモデル制作にかかるコストは、まず人型かそれ以外のモノかによって大きく異なります。
- 人型モデル:5万円~100万円程度
- 人型以外:数千円~50万円程度
複雑な人型モデルがより高価なのは理解できますが、その中でも値段に大きな幅があるのは、どこに発注するかに大きく依存するから。
3Dモデル制作を専門とする企業に依頼する場合、こちらのニーズに細かく対応してくれるというメリットがあります。
一方でクオリティーの高い3Dモデルを望むなら、個人クリエイターに依頼するのがおすすめ。しかし有名クリエイターは多忙のため、依頼を引き受けてくれるかどうかは向こう次第となります。
もちろんイチからデザインするのではなく、既製の3Dモデルならば販売サイトでさらに安く購入することができます。
3Dモデルの作成を外部に依頼する際には単純に値段で決めるのではなく、制作時間やクオリティへの期待度も十分に勘案してください。
【まとめ】オリジナルの3Dモデルを作成しよう!
3Dモデル作成の手順や、おすすめの作成ソフトについて解説しました。
確かに、3Dモデルを作成するのは簡単ではありません。
しかしメタバースを始めとして3Dモデルの需要はますます高まっており、優秀なクリエイターは世界中で引っ張りだことなっています。
今回の記事を参考にして、ぜひ3Dモデルの作成を始めてみてください!