VRヘッドセットを装着した際、ディスプレイに網目模様が見えてしまうことがありませんか?

それは、「スクリーンドア効果(現象)」と言います。

VRを着けた人の目とディスプレイが近接することにより、ディスプレイのドットとドットの間が見えてしまうことが原因で起こる現象です。

本記事では、スクリーンドア効果の軽減方法や原因について詳しく解説しますので是非最後までご覧ください。

|スクリーンドア効果とは

スクリーンドア効果とは、英語ではThe screen-door effect (SDE) 、またはfixed-pattern noise (FPN)と言います。

VRヘッドセットを装着した際によく発生する、網目越しにディスプレイをみているような現象から日本語では、「網戸効果」と呼ばれることもあります。

スクリーンドア効果は、VRヘッドセットのディスプレイ解像度が低い場合に発生しやすいのに対して、フルHDの高解像度ディスプレイを搭載したPSVRなど、最近のハイエンドVRヘッドセットなどではこのような現象を最大限に抑制することができます。

しかし、完全な解決には至っていないのも現状です。

また、スクリーンドア効果はVRヘッドセットの場合、特に起こりやすい現象で快適なVR体験を妨げる要因として問題視されています。

|スクリーンドア効果はどのように見えるのか

網戸には、メッシュスクリーンがあり、それらを通して見ると、グリッドを通して世界を見ているように見えます。

スクリーンドアの効果は、網戸を通して映像を見ているような現象のことを指しますがその 効果は、個人の目や脳によって異なる場合があります。

解像度の具体的な数字として、HTC VIVEの両目2160×1200、プレイステーションVR両目1920×1080あたりですと、スクリーンドア効果が起こりやすく、意識すればほとんどの人がスクリーンドア効果を実感することができます。

HTC VIVE Pro2では、5Kに迫る両眼4896×2448となっておりますが、薄っすら網目模様が見えてしまう状態となっています。

|スクリーンドア効果の原因と軽減方法

このような現象が起きてしまう原因は、目とディスプレイが近いことにより、ディスプレイのドットとドットの間が薄く見えてしまうことです。

スクリーンドア効果は、他タイプのディスプレイでも発生する可能性がありますが、VRヘッドセットの場合、目とディスプレイの距離が非常に近いことに加え、パネルを拡大するレンズを通して見ているため、他のディスプレイよりもスクリーンドア効果を感じやすいと言えます。

スクリーンドア効果の軽減方法として、1平方インチあたりのピクセル数(PPI)が高い高解像度のディスプレイでは、網目模様が目立ちにくくなります。

つまりピクセルの密度が向上することで、スクリーンドア効果を軽減させることができるのです。

|企業の効果軽減のための取り組み

ユーザーへより良いVR体験を届けるために企業は、スクリーンドア効果の解決策を日々研究しています。

ここでは、効果軽減に取り組む企業事例を紹介します。

Meta

2021年1月には、Reality Labs(フェイスブックのAR/VR関連チーム)とアリゾナ大学の研究者たちがスクリーンドア効果の解決策を発表しています。

その方法は、ディスプレイを高速かつ細かに動かすことで、ピクセルでピクセル間の隙間を埋める方法です。

ディスプレイの揺れという懸念もありつつ、別のディスプレイに関する技術研究では、速い動きであればイメージが固定されて見えるという結果となっています。

|まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、スクリーンドア効果の軽減方法や原因について紹介しました。

快適なVR体験をするためにも、スクリーンドア効果の解消は注目すべき点と言えます。

最近では、安価なものから高機能までさまざまなVRヘッドセットが販売されています。

見え方も人によって異なりますので、自分にあったVRヘッドセットを手に入れて仮想空間を楽しみましょう。

では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!