先日幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2024にて、とある新商品のプロトタイプが披露されました。
その名も「G’AIM’E。」このコントローラーはAI技術を搭載した最新の銃型コントローラーです。正確には【G’AIM’E】Time Crisis Ver.と呼ばれているこの製品はバンダイナムコエンターテインメントから許諾を受けて達成電器が開発している製品です。
このデバイスにはAIを使った非常に先進的な機能があり今後のエンターテインメント向けのAIを搭載デバイスのリファレンスとなる存在かもしれません。
この記事では、この製品の特徴や今後の展望についてご紹介します。
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目次
|AI搭載の銃型コントローラー「G’AIM’E」の特徴
G‘AIM’Eは、AI技術を搭載した次世代の銃型コントローラーで、従来のテレビと接続してゲームができるライトガンが抱えていた技術的な制約を克服しておりこれが本製品が注目されている理由の一つです。
ここからはこの銃型コントローラーが持つ特徴について詳しく説明していきます。
リアルな操作感を実現するAI技術
G‘AIM’Eは、銃の先端にカメラを搭載し、そのカメラがテレビや周辺の情報をリアルタイムで認識します。
AIがこの映像情報を解析し、プレイヤーがどの位置を狙っているかを即座に判断することで、従来の光学センサーを使ったライトガンでは実現できなかった高精度な操作感を提供します。
従来型コントローラーとの違い
これまで銃型コントローラーを使ったゲームをプレイするとき、多くの場合ブラウン管テレビである必要があり液晶モニターを使って実現することが難しいという問題や、外部のセンサーなどが必要になり、準備に必要な機器が煩雑で多いという問題がありました。
しかしこのG’AIM’EはコントローラーについたカメラとAIの画像認識技術を組み合わせることで銃型コントローラーが向いている方向を検知でき、煩雑な機材の準備や制約なくガンシューティングゲームを遊ぶことができます。
操作設定はカスタマイズ可能
G‘AIM’Eは、プレイヤーの好みに応じて操作設定をカスタマイズできるのも大きな特徴です。
タイムクライシスの本家のバージョンではフットペダルが存在しておりこのフットペダルを使って遮蔽物に隠れ敵からの攻撃をやり過ごすという操作をしていました。
G‘AIM’Eにもフットペダルが付属していますが、フットペダルなしでもプレイが可能でその場合はコントローラーの側面や下面についているボタンで隠れる操作ができます。
また今後はコントローラーが振動する機能も搭載され、その振動の強さを好みによって調節できるような仕組みにされる予定です。
|AIと共に進化する「G’AIM’E」が与える影響を考察
G‘AIM’EはAIを搭載したライトガンだと紹介しましたが、このG‘AIM’Eに近いデバイスが今後シューティングゲーム以外にも利用されていくのではないかと筆者は考えています。
ここからはこのG‘AIM’Eとそれが持つ技術とコンセプトが持つ可能性について考察していきます。
「G’AIM’E」がゲーム体験に与える影響
G’AIM’Eがシューティングゲームに与える影響は大きいでしょう。
従来のガンコントローラーを使ったシューティングゲームはブラウン管テレビやライトガン自体の入手難易度の高さなど遊ぶ上での制約が多くありました。
しかし従来のライトガンでは実現できなかった液晶テレビでの使用が可能となったことで、昔ながらのシューティングゲームの楽しさが蘇り、より広い層のゲーマーがタイムクライシスのような実際に体を動かしてプレイするシューティングゲームに触れることができるようになります。
VR・ARを使ったシューティングゲームへの活用方法
さらにG’AIM’EのAI技術は、シューティングゲームだけでなく、VRやARを活用したゲームやシミュレーションにも応用できる可能性を秘めています。
例えばAR技術を使った現実世界の物体を的としたシューティングゲームなどが考えられるでしょう。
現実世界の物体にAR技術を使って仮想の敵やターゲットを投影し、G’AIM’Eのような画像認識技術を搭載したガンコントローラーを使って射撃するというようなゲームができるのではないかと想像できます。
このようにこのG’AIM’Eが持つ技術やコンセプトは今後様々なゲームが作られる可能性を孕んでいます。
|ゲーム体験が進化
ここまでは「シューティングゲーム」という枠の中でG’AIM’Eがもたらす可能性について解説してきましたが、ここからはシューティング以外のゲームそのものに対して与える影響を見ていきましょう。
AIがもたらすゲームプレイの進化
G‘AIM’Eが持つようなAI技術がゲームプレイに与える影響は非常に大きいです。
今回の場合AIがプレイ画面の画像認識を行ない、そこからライトガンが向いている場所を推定することで複雑な設備を必要せずにライトガンを使えるようにさせるというAIの使われ方がされていました。
このようにAIはゲームの可能性を大きく広げてくれる存在と言えるでしょう。
例えば、G‘AIM’Eに使われている画像認識技術を別の使い方をすればあなたの家にあるもの、例えば今座っている椅子や、この記事を見ているスマートフォン、PCをゲームに登場するキャラクターにできるかもしれません。
複雑なシミュレーションが対応可能に
さらにAIの使い方は画像認識だけに留まりません。
今後はこのようにAI技術を活用した様々なゲームの開発が行われるでしょう。
例えばゲーム内に出てくるキャラクターにAIが利用される可能性は非常に高いでしょう。
これによってゲーム内のキャラクターが従来のように決められた発言や行動しかできないものから、感情や性格を持ちその場の状況に合わせたそのキャラクターなりの発言や行動を取るようになるかもしれません。
またそもそものゲームのストーリー自体がAIによって生成されたものになる可能性もあります。現在ゲームのストーリーはある程度の自由度はあるものの事前にゲーム制作者によって作成された道を辿っています。
しかしAIによってストーリーが生成されるようになれば、プレイヤーの選択によって変化していく完全にオリジナルのストーリーを遊べるようになるかもしれません。
|「G’AIM’E」がエンターテイメント業界で活躍する可能性も!
ここまではゲームという枠組みの中でどのように活用されていくかその可能性について紹介してきました。
しかしG’AIM’Eが持つ画面を認識しその中でコントローラーがどこを向いているか推定する、というAI技術はゲーム以外にも十分転用できる余地があります。
ということでここからはゲーム以外の分野でG’AIM’Eが持つ技術とコンセプトがどのような可能性を秘めているか解説していきます。
「G’AIM’E」で映画を見ながら新体験が可能になる
G’AIM’Eの技術とコンセプトを転用できそうな分野の一つ目は映画です。
G’AIM’Eの技術やコンセプトを映画体験に活用することで、従来の映画鑑賞を超えたインタラクティブな体験を提供することができるでしょう。
例えば観客は通常の映画のように座って観るだけでなく、映画の特定のシーンにおいて、銃型の「G’AIM’E」コントローラーを使って、映画内のアクションに参加し、物語の進行に影響を与えない範囲で、観客が映画のシーンに影響を与えることが可能になるというものです。
映画終了後、観客のパフォーマンスに応じたフィードバックやスコアが表示され、映画館内で他の観客と結果を共有したり、特典がもらえるシステムなどを設ければ唯一の映画体験となり、これまで以上のリピーターにも期待できます。
「G’AIM’E」をライブパフォーマンスで活用
G’AIM’Eの技術とコンセプトを転用できそうな分野の二つ目はライブです。
ライブの演出に対して観客は特定の音やビジュアルエフェクトを操作したり、ステージ上の演出に影響を与えたりします。
これにより、観客は単なる視聴者ではなく、ライブの一部として参加できる新感覚のライブ体験を楽しむことができます。
楽曲ごとに「G’AIM’E」を使った音楽ゲーム的な要素が含まれるセクションを設け、タイミングよくトリガーを引くことでエフェクトを発動させたり、アーティストのパフォーマンスに追加効果を与えることができます。
|まとめ
ここまで様々な観点からG’AIM’Eがもたらす可能性や活用方法について見てきました。
今後このようにコントローラーとAIを組み合わせたデバイスなどが普及していくことが予想されます。
そのためこのG’AIM’Eというデバイスは、今後登場してくるであろうAIを搭載したデバイスの先駆け的な存在だといえるかもしれません。
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