VRヘッドセットの設定で「瞳孔間距離(IPD)」とはなんだろう??とおもったことはありませんか?
瞳孔間距離(IPD)とは、左目と右目の瞳孔がどの程度離れているかを表す数値です。
ほとんどのVRヘッドセットは、左右二つのレンズに同じ3D空間内の二つ視点からの映像を映し、立体視の効果と頭部の位置・カメラ位置が移動する効果により、視覚的にVR空間にいる感覚を与えています。
しかし、ユーザーの瞳孔間距離(IPD)とレンズの間隔がずれている場合、高い没入感が得られない場合があります。
そのため、多くのVRヘッドセットでは、ユーザーに合わせたIPD設定ができるようになっています。
本記事では、IPD(瞳孔間距離)の概要や計測方法についてわかりやすく解説しますので、是非最後までご覧ください。
目次
|瞳孔間距離(IPD)とは?
瞳孔間距離(IPD)とは、英語でInter Pupilary Distanceと呼ばれその頭文字をとって「IPD」と略称されています。
瞳孔間距離とは、右目の瞳孔と左目の瞳孔がどれくらい離れているのかを表す数値です。
まっすぐ前を見たとき、右目の黒目の中心から、左目の黒目の中心までの直線距離のことを指します。
人よって瞳孔間距離(IPD)は異なりますので、自分のIPDを知ることはとても重要です。
|瞳孔間距離(IPD)を正確に把握することの重要性
では、なぜ自分のIPDを知る必要があるのでしょうか。その重要性について紹介します。
瞳孔間距離は、VRヘッドセットで遊ぶときにとても重要になってきます。
【VRヘッドセットで遊ぶ際の瞳孔間距離の重要性】
VRヘッドセットでゲームや動画を楽しむ際に、瞳孔間距離がズレていると、高い没入感が得られず、眼球疲労やVR酔いを引き起こす原因となります。
場合によっては、斜視になるリスクもありますのでVRヘッドセットを装着する際は、自分のIPDを把握しておきましょう!
VRヘッドセットのレンズは、光学中心に向けて画像の焦点を合わせて、映像を映しています。
この焦点のことをVR 業界では「スイートスポット」と呼びます。
正確なIPD設定により、鮮明な映像を見ることができるほか、目の疲れを軽減することができます。
また、子どもが使用する場合、小さい瞳孔間距離に対応していないヘッドマウントディスプレイも多いため、子どもの目が悪くなる原因になりますので、注意しましょう。
以下の記事で、子供も楽しめる「単眼VRゴーグル」を紹介していますので、是非ご覧ください。
|瞳孔間距離(IPD)を測定する方法
先述の通り、瞳孔間距離(IPD)の重要性をご理解いただけたと思います。
ここからは、自分の瞳孔間距離(IPD)を計測する方法を紹介します。
瞳孔間距離の測定方法は、いくつかありますが、きちんと測定するなら眼科にいくのがおすすめです。
メガネ店や眼科では、「PDメーター」という専用機器を使って瞳孔間距離(IPD)を計測します。
PDメーターをのぞき込むと黒目の部分が光り、それを内蔵されているメーターで測定するという方法です。
最近では、画像認識技術が発展し、スマホアプリでも手軽に測定ができますので是非試してみてください。
|瞳孔間距離(IPD)の平均値はどのくらい?
瞳孔間距離(IPD)には、人によって異なります。
細かく設定ができないVRヘッドセットでは、平均値で設定されていることも多いです。
日本人男性、女性の平均値は以下の通りです。
【日本人男性】
平均瞳孔間距離:64mm。60~70mmの範囲が一般的
【日本人女性】
平均瞳孔間距離:62mm。60~64mmの範囲が一般的
子どもは、頭蓋骨が大人よりも小さいため必然的に瞳孔間距離も小さくなります。
また、人の瞳孔間距離は、大体10歳くらいまでには決定すると言われています。
|瞳孔間距離(IPD)をきちんと合わせてもVRが見づらい!原因は?
多くのVRヘッドセットでは、いくつかの段階に応じてIPD設定をすることができることは本記事でご紹介してきました。
しかし、設定をしたにもかかわらずVR映像が見にくいと感じた場合は以下のような原因が考えられます。
【近視や乱視の可能性がある】
VRを楽しむうえで、IPD設定はとても重要な要素ですが、よりVR体験を楽しむためには、目が適切な屈折状態でないと、快適に楽しむことができません。
近視や乱視がある方がメガネを掛けないでVRを装着すると、当然VR映像はぼやけて見えてしまいます・・・
そんなときは、メガネをしたままVRヘッドセットを装着できる専用のレンズキットなども販売されていますので、使用してみると改善されるかもしれません。
|瞳孔間距離(IPD)のまとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、IPD(瞳孔間距離)の概要やその重要性、IPD計測方法について紹介しました。
自分の瞳孔間距離(IPD)を正確に知ることで、健康への負担を軽減できることはもちろん、快適なVR体験ができます。
今回紹介した計測方法で是非一度IPDを調べてみてくださいね。
では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!