メタバースが注目を集め、3DCG制作をはじめた方も多いのではないでしょうか。

今回は、3DCG制作をするにあたって必要な「DCCツール」について紹介します。

DCCツールとは、統合型3DCGソフトのことで、モデリング、シェーディング、ライティング、リギング、アニメーション、レンダリングなど、3DCG制作には欠かせないツールが揃ったソフトなのです。

しかし、はじめて購入される方はどのソフトを購入したら良いか迷ってしまうと思います。

本記事では、3DCGをはじめる方におすすめのDCCツールソフトを紹介します!

是非最後までご覧いただき、参考にしてみてください。

|DCCツールとは

DCCツールとは、Digital Content Creation(デジタルコンテンツクリエーション)の略称で、3DCG領域において必要な機能が全て入ったソフトのことです。

モデリング、シェーディング、ライティング、リギング、アニメーション、レンダリングなど様々な機能があります。

DCCツールは、無料のものから有料まで多くのソフトが販売されています。

昨今3DCG制作が必要になるシーンは多く、ゲーム開発や映像、建築など分野によって、必要な機能が変わってきます。

DCCツールは、自分に合った使いやすいソフトを選ぶと良いでしょう。

|おすすめソフト

初心者の方が制作をはじめる際に、一番気になるのがソフトの価格ですよね。

価格と機能面を踏まえて、おすすめのDCCツールを紹介します。

MAYA

出典:https://www.ngc.co.jp/autodesk-maya/

【価格】

サブスクリプション形式(2022年11月現在)

1か月契約/36,300円

1年契約/286,000円

3年契約/815,100円

【特徴】

MAYAは、モデリング、テクスチャリング、アニメーション化、エフェクト付け、レンダリングなど、すべての機能を利用することが可能です。

料金設定は比較的高めですが、その分の機能性が非常に高く実用性が高いのが特徴です。クリエイターが実現したいことはMAYAを使えば実現できるほど多機能で人気のソフトです。

ゲーム開発やキャラクターアニメーション作成、映画を含む映像業界で使われていることから、ハイエンドで高機能な3DCGソフトと言えます。

Blender

出典:https://www.blender.org/about/logo/

【価格】

完全無料

【特徴】

Blenderは、3DCGにおけるほぼすべての作業を行うことができます。

モデリング、UV設定、リギング、モーション作成、レンダリング、動画作成など多くの機能が備わっています。

オープンソースのソフトウェアで、誰でも完全無料で使用することができます。

Blenderで作られた映像がこちら。

3Dモデリングから実写合成だけでなく、2Dアニメーションまで様々な映像表現が可能です。

また、近年ではUnityやUnreal Engine4等へのキャラクターやオブジェクトのモデリングに使用することも多くなっています。

Zbrush

出典:https://pixologic.jp/

【価格】

サブスクリプション形式(2022年11月時点)

1か月契約/22,550円

1年契約/178,200円

【特徴】

Zbrushは、3DCGにおけるキャラクター制作やデジタル彫刻などを行えるDCCツールです。

ZBrushは、特化型のソフトウェアでモデリング作業を得意としています。

形状、テクスチャ、色をバーチャルな粘土にリアルタイムの環境ですぐさま反映することができます。

他ソフトと違うのは、他のソフトがX軸やY軸、図形の追加など「数値」を扱ってモデリングしていくところを、ZBrushならデジタル粘土と呼ばれる粘土を捏ねるように直感的な操作で制作が進められる点が人気です。

ZBrushは、映画スタジオ、ゲーム開発者、玩具、収集品メーカー、ジュエリーデザイナー、自動車デザイナー、イラストレーターや、様々な世界中のアーティストなどに使用されていることから“業界水準”のツールと言えるでしょう。

3dsMax

出典:https://www.autodesk.co.jp/products/3ds-max/overview?term=1-YEAR&tab=subscription

【価格】

サブスクリプション形式(2022年11月時点)

1か月契約/36,300円

1年契約/286,000円

3年契約/815,100円

【特徴】

3ds Maxは、Autodesk社が販売するハイエンドで高機能な3DCGソフトで、ゲームや映画、モーショングラフィックス制作などの映像現場で3Dモデリングやレンダリングを行うために使用されています。

アニメーションCGの作成に向いており、大人気アニメ「鬼滅の刃」などにも使用されています。

また、建築関係では、一般的に3DCADというソフトが使用されており、3ds Maxを連携することで、設計を立体的な映像化することが可能になります。

Lightwave

出典:https://www.dstorm.co.jp/lw2020/

【価格】

買い切り式(2022年11月時点)

通常版/ 148,000円

通常版 +3rdPWR バンドル版/208,000円

【特徴】

Lightwaveは、「モデラー」と「レイアウト」それぞれが独立した2つのソフトウェアから構成されています。

つまり、他の3DCGソフトウェアに比べて動作も軽快である点に加え、どれだけ工程を踏んでも修正ができるというメリットがあります。

さらにHUB機能や内部通信機能が搭載されており、2つのソフトウェア同士でデータを同期できるようになっています。

また、物理ベースレンダリング(PBR)も可能です。

Houdini

出典:https://www.sidefx.com/ja/company/press/

【価格】

Houdiniは、対応機能や用途別に以下の全5種類のライセンスがあります。

「Houdini FX」

すべての機能が制限なしで使える

価格:$4,495 USD

「Houdini Core」

FXで使える一部の機能が制限されている

価格:$1,995 USD

「Houdini Indie」

機能制限はないものの、商用利用における制限がある

価格:$269 USD

「Houdini Education」

機能制限はなく、教育機関の関係者(主に教職員)が教育目的でのみ購入・使用できる

価格:$75 USD

「Houdini Apprentice」

一部の機能が制限され、かつ非商用利用のみ可能な無料ラインセンス

価格:無料

【特徴】

Houdiniは、3DCGの制作に必要なモデリング、アニメーション、エフェクト、ライティング、コンポジットを一貫して行え、中でもエフェクト作成機能が充実しており人気を集めています。

パーティクル生成といって、炎や煙、雲、髪の毛といった不規則な動きを3DCG化することに優れており、ハリウッド映画などでも採用されているソフトです。

さらに、ミドルウェアなどの外部ソフトウェアとの連携が可能となっており、ゲーム制作に欠かせない「Unity」や「Unreal Engine」などと連携することでスムーズに制作が行えます。

他のツールとは異なるサイズや操作感があり、使いこなすには最初は苦労も多いと言われてますが、Houdiniだけでしか作ることができない表現があり、そこを評価され、エフェクターを目指す方に人気のソフトとなっています。

実際の映像はこちら。

出典:https://www.sidefx.com/ja/products/houdini/

CINEMA4D

出典:https://www.maxon.net/ja/cinema-4d

【価格】

サブスクリプション形式(2022年11月時点)

1年契約/ 94,600円

【特徴】

CINEMA4Dは、統合3DCGソフトウェアであり、モーショングラフィックスを得意としているDCCソフトです。

MoGraph(モーグラフ)というモジュール機能により、簡単にオブジェクトのクローンを制作することができ、さらに一つ一つにキーフレームを打つことなく制御できるため、モーショングラフィックスを簡単に制作できます。

これはCinema 4Dの最大の魅力と言えるでしょう。

モデリング、キャラクタアニメーション、物理ベースレンダリングなどが可能で、映画や広告、ゲーム制作などに使われています。

他のソフトウェアとの連携も可能で「Adobe After Effects (アドビ アフターエフェクツ)」「Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)」「Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ)」「CAD(キャド)」などのアプリケーションとも連携可能となっています。

|初心者にはBlenderがおすすめ

はじめて3DCGの製作を行う方におすすめなのは、Blenderです!

Blenderでは、無料で3DCGにおけるほぼすべての作業ができるからです。

また、海外のソフトですが、日本語変換することもできるのではじめての方も安心です。

Mayaや3dsMaxなどの有料ソフトウェアなどに劣らないクオリティで3DCG制作ができる点や、豊富な機能が備わっているため、作ってみたいものを無料で試すことができます。

さらには、利用者が多い分、ネットに情報が多く掲載されているため、使い方に迷ったり、わからないことが出てきた際にも安心です。

|まとめ

いかがでしたでしょうか。

本記事では、DCCツールの概要と、おすすめのソフトを紹介しました。

様々なソフトがありますが、無料だからといって使い勝手が悪かったり、クオリティが大幅に低いわけではありません。

初心者の方が、無料ツールを使いこなすことができれば、有料版を使用したときに、ハイレベルの3DCGを生成できますので、ぜひ挑戦してみてください!

では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!