メタバース活用の有用性があるとして、メタバース採用が注目を集めています。
メタバース採用は、バーチャル空間を活用した新しい採用手法として、企業と求職者の双方に大きなメリットをもたらしています。
遠隔地にいる候補者とのコミュニケーションやコスト削減、新しい採用体験の提供など、従来の方法では実現が難しかった課題を解決すると、注目されています。
本記事では、メタバース採用の概要からメリット、そして実際の活用事例まで詳しく解説します。
特に学生の気を引く新しい採用手法にお困りの方は、ぜひご覧ください!
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|メタバース採用とは
メタバースには、オンラインでありながら現実と同等の体験をすることができる特徴があります。
そんなメタバース上で、企業説明会や内定式などの採用活動に関する様々なイベントを行うことを、メタバース採用といいます。
企業は独自のメタバース空間を作成し、求職者とアバターを通じてリアルタイムにコミュニケーションを図ります。
オンライン面接や説明会と異なり、メタバースでは空間のデザインや演出を自由にカスタマイズできるため、企業の雰囲気や独自性を強調することができます。
また、メタバースでは単なるオンラインツールとは異なり、一方通行のコミュニケーションではなく、双方向のコミュニケーションが可能です。
このように、オンラインで誰でも気軽に参加でき、リアルのような体験が得られる採用活動がメタバース採用です。
|【企業側】メタバース採用のメリット
メタバース採用は、企業に多くのメリットをもたらします。
遠隔地の候補者との接点からブランディング効果まで、その利点は幅広いです。
ここでは、企業側の具体的なメリットをご紹介します!
遠隔地の候補者にアプローチが可能
メタバース採用では、地理的な制約を超えて候補者にアプローチすることができます。
説明会や面接のために遠方から移動することがなく、メタバースならどこにいてもアクセスが可能です。
これにより、地方在住者や海外の優秀な人材との接触機会を増やすことができ、採用活動の幅が広がります。
売り手市場になっている採用活動において、アプローチ先が限定されることなく、採用の幅が広がることは大きなメリットになります。
特に全国展開している企業にとっては、一度に全国各地にアプローチすることができるので、メタバース採用の恩恵を最大限に受けることができます。
候補者との心理的距離を縮められる
メタバース採用活動では、カジュアルな雰囲気を作り出すことができ、求職者の緊張を和らげる効果があります。
メタバース空間内ではアバターを介しての、匿名性の高いコミュニケーションが行われます。
そのため、対面でのコミュニケーションよりもフラットな関係性を築きやすくなります。
またどのようなアバターを選択するかや、空間内の楽しみ方などに、その人の個性が現れるので、候補者のパーソナリティを引き出すこともできます。
このようにメタバースの匿名性を活かすことで、候補者にリラックスした状態で参加してもらい、リアルでは見ることのできなかった一面を引き出すきっかけになります。
新たなアプローチができる
メタバース採用は、従来の採用方法とは異なる新しい体験を候補者に提供できます。
現在の採用活動はどの企業も同様のものとなっています。
オンラインで企業説明会や一次面接を行い、最終的にはリアルでの面接を行うという流れが主流です。
そんなマンネリ化した採用活動に新しい可能性を示すのが、メタバース採用です。
メタバースはZ世代における認知度が高いので、候補者に対してインパクトのある新しい採用手法になります。
企業としてのブランディングやPR効果が望める
メタバースを採用活動に取り入れることで、先進的な企業イメージを打ち出すことができます。
特に、デジタル技術に敏感な若い世代に対して、革新的な姿勢をアピールする絶好の機会です。
メタバースは単語としての認知度もありますが、どのように活用するのかにも注目がされます。
メタバースを活用して、候補者にとって有意義な採用活動をすることができれば、他の企業との大きな差別化になります。
さらに、話題性のある採用手法を取り入れることで、メディアやSNSでの注目を集めるPR効果も期待できます。
コストを削減できる
メタバース採用は、会場費や交通費といったコストを大幅に削減することが可能です。
例えば職種ごとの説明会を実施する場合、一度に複数の職種の説明を行うのは難しく、何度も説明会を開く必要があります。
その都度、リアルであれば会場や交通費が発生し、オンラインであっても説明会の度に準備や開催に係る人件費が発生します。
メタバースであれば、大きな空間の中で複数の職種の説明会を一度に開催することができます。
そのため、何度も会場を抑える必要も、自宅やオフィスから参加できるため交通費もかかりません。
何度も開催する必要がないので人件費も抑えることが可能です。
このように、採用担当者の負担や費用を抑えることができます。
|【求職者側】メタバース採用のメリット
求職者にとっても、メタバース採用は多くの利点を提供します。
特に採用イベントへの参加のハードルが低く、企業理解が深まる点が魅力です。
ここでは、求職者側の具体的なメリットをご紹介します!
場所や時間を気にせず参加可能
企業側のメリットにもなるように、求職者側にとっても、場所や時間を気にせず参加できることは大きなメリットとなります。
リアルの採用活動が主流だった頃は、説明会や面接のたびに移動時間が発生してしまい、限られた数にしか参加することができませんでした。
しかし、自宅からパソコンやスマートフォンから気軽に参加できることで、仕事や学校の隙間時間を活用したり、1日に複数の企業の説明を受けることができます。
このように、場所や時間を気にすることなく、たくさんの企業の採用イベントに参加することができるのがメリットの1つです。
気軽に参加できる
メタバース空間では、アバターを介した匿名性のあるコミュニケーションが行われます。
自由な服装で、自分の好きな落ち着いた環境から参加することができます。
そのため、心理的負担だけでなく身だしなみを整えるなどの負担も少なくなり、気軽に参加することができます。
参加した後も、匿名性を活かして、対面では聞きにくいようなことを聞くこともできます。
このように、心理的負担や物理的負担が軽くなり、気軽に参加できるだけでなく、参加後も匿名性を活かして気軽に質問や発言することができます。
企業理解が深まる
メタバース採用では、職場の雰囲気や企業文化を具体的に体験できます。
企業説明資料や動画では伝えきれない情報を、視覚や体験を通じて理解できるため、ミスマッチを防ぐことが可能です。
企業のオフィスがメタバース空間に再現されていれば、オフィスの雰囲気を確認することができます。
また求職者と同様に、説明会に参加している現職の先輩も気軽に参加しているので、距離感の近いコミュニケーションが可能です。
このように、将来働くかもしれないオフィスを見たり、そこで働く先輩と距離感の近いコミュニケーションから、HPや就職サイトからでは得られない情報が得られ、企業理解が深まります。
|メタバース採用の活用事例
実際にメタバース採用を活用している企業があります。
メタバースを採用活動にどのように活かしているのか、イメージができるようにご紹介します!
中京テレビ
出典:https://www.ctv.co.jp/swing/project/jlgu1i2g1j77dzbp.html
中京テレビは新卒向けの会社説明会をメタバースで実施しました。
部門ごとにブースが分かれており、1部門ごとではなく複数の部門合同の会社説明会です。
就活生が本音で悩みや質問をすることができることをコンセプトにして実施しています。
実際に参加者の方からは、「対面に近い感覚で深い話ができた」「リラックスして参加できた」などの反響があり、実施後アンケートでは満足度95%という高評価でした。
メタバース採用EXPO
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000081404.html
メタバース採用EXPOは、大手企業やスタートアップ、地方の企業含め179社が出典した最大級のメタバースを活用した合同企業説明会です。
参加者はアバターを介して自由に好きな企業のブースに立ち寄り、資料を閲覧したり社員の方と交流することができます。
イベントでは、インフルエンサーによるセミナーや、就活生同士が交流することのできる就活ひろばが用意されていました。
メタバース就活EXPOはすでに3回実施されており、現在4回目の実施に向けた準備がされています。
METANAVI
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000099750.html
METANAVIはメタバースに関心のある学生や社会人と、メタバースに関係する企業が集うメタバース就活フェスです。
VRChatという多くのユーザーが日常的に利用しているメタバースプラットフォームで行われました。
空間内で企業がプレゼンを行い、参加者が自由に質問していく形式です。
VRChatの特徴として、アバターの自由度が非常に高いので、画像のように様々な個性のあるアバターが集まります。
そのため、METANAVIのように、その人の個性を深く知れる採用イベントが開催できます。
ビヨンド
出典:https://recruit.beyondjapan.com/1771
株式会社ビヨンドは、2024年度新卒採用で「メタバース面接」を導入しました。
この取り組みでは、VRゴーグルを用いた3D仮想空間で、学歴や性別などにとらわれないフラットな面接を実施しています。
アバター選択やコミュニケーションを通じて新しい評価基準を取り入れ、IT技術への関心が高い学生を採用することを目指しています。
面接は匿名性を重視し、ダイバーシティ&インクルージョンに配慮した形で進行されています。
三菱UFJ信託銀行
出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000017626.html
三菱UFJ信託銀行は、メタバースSNS「cluster」を活用し、新卒採用イベントを実施しました。
仮想空間上に3DCGで再現されたオフィスで、会社紹介や人事部とのトークセッション、内定者座談会を開催しました。
今後は、信託博物館など象徴的な施設を仮想空間に再現し、採用活動や社員交流の場としての利用を検討しています。
|まとめ
いかがでしたでしょうか。
メタバースを活用した採用活動についてのイメージが深まりましたら幸いです。
コロナが落ち着き、リアルイベントが再注目される中で、採用活動も対面開催が再注目されています。
しかしながら、リアルにはないメタバースのメリットもたくさんあります。
今後考えていかなければならないのは、リアルとメタバースのハイブリッド開催や、イベントごとでリアルとメタバースのどちらで行う方が効果的かの検証です。
まだまだ未開拓のメタバースをうまく採用活動に活かすことができれば、それ自体が企業アピールにつながるので、ぜひ挑戦してみてください!
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