現在世界中から大きな注目を集めている「ifland(イフランド)」というメタバースプラットフォームをご存知でしょうか。

現在世界各国への展開を進める韓国初のサービスであり、今後大きく発展すると期待されています。

本記事では、そんな「ifland」に関する概要や特長、そして楽しみ方までを解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

|iflandとは?

出典:https://ifland.io/

「ifland」は2021年7月に発表された、メタバース空間上におけるプラットフォームです。

VRゴーグルといった専用の機器を必要とせず、AndroidもしくはiOSアプリを通じてメタバース空間にアクセスできます。

利用者はそれぞれ独自のアバターを作成し、メタバース上に再現された談話室や屋外会場といったスペースを通じてコミュニケーションを取ることができます。

スペースは全部で18種類存在しており、それぞれに最大130名までが同時に入場可能。

そのため小規模の交流から大きなイベントといった、様々な利用方法が実現するでしょう。

韓国最大の携帯事業者「SKテレコム」が運営しており、この企業は過去に韓国の人気アイドルグループBTSをモデルとして起用したことで注目を集めました。

SKテレコムは「ifland」へK-POPスターを招待したイベントを定期的に実施。

インディーズ向けのコンサートホールをメタバース空間に再現し、新しいK-POPの発信にも注力しているのです。

こういった要因から「ifland」は、K-POPを始めとした韓国文化に注目する世代に人気を集めています。

東南アジア3国のローカライズで協力

2023年11月、SKテレコムは「ifland」において東南アジア3カ国の企業と協力することを公表しました。

それぞれの国と企業は以下の通りとなっています。

  • マレーシアの通信大手:CelcomDigi Berhad
  • インドネシアのゲーム開発大手:Agate
  • フィリピンの通信大手:Cosmic Technologies

2023年2月にはCelcomDigi Berhadとパートナーシップを開始しており、およそ半年後の7月にその他2企業との現地イベントを実施。

そういった経緯から今回の協力に至りました。

この結果、「ifland」はインドネシア語、マレー語、ヒンディー語、スペイン語が追加されており、将来的にはアメリカからEU、そしてインドまでをパートナーとして開拓予定としています。

東南アジアは現在市場成長性が高いことで注目を集めており、「ifland」のユーザー数を急激に伸ばすことが想定されます。

80カ国に展開する

東南アジア3カ国それぞれの企業と協力体制を整えた「ifland」ですが。2022年7月時点で80カ国への展開を目指していることを公表しています。

公表時点で「ifland」の英語版は完成しており、各国の規制やユーザーの特性に合わせた微調整を進めている段階でした。

クオリティチェックが完了した段階において、英語版のリリース時期を検討するとしており、今後もさらなるユーザー数を獲得する可能性が高いといえるでしょう。

2022年6月時点において「ifland」は850万人のユーザーを抱えており、80カ国への展開が実現するとその数は飛躍的に増加するはずです。

実際、同じく韓国初のメタバースサービスである「ZEPETTO」は2022年3月に、全世界でのユーザー数3億人を突破しております。

「ifland」も「ZEPETTO」に続く世界的サービスに成長する可能性は高く、今後の動向が期待されています。

韓国は政府が200億円超の投資をメタバース事業に対して進めるとしており、官民一体となった取り組みが進められているのです。

|経済システムを導入

2023年10月に韓国の通信会社SKテレコムは「ifland」に対し、経済システムを導入しました。

本機能によってユーザーはプラットフォーム上において流通される通貨を利用し、アイテムの交流といった経済活動が可能となりました。

通貨は他ユーザーに対する支援といった形でも利用可能であり、現実世界における法定通貨と同様の位置づけをされています。

通貨には「Stone」という有料通貨と「Points」という無料通貨の2種類が存在します。

「Stone」はアプリストア上において、アプリ決算を通じて入手可能。

そして、「Points」は「ifland」内においてイベント参加やミッション達成といった要件を満たすことで入手できます。

「Stone」を利用すれば「ifland」内のアイテム購入やユーザー支援が可能。

また、特定のイベントに参加できるなど、より「ifland」の世界を楽しむことができます。

一方、「Points」は基本的なアイテム購入に利用できるなど、その用途がそれぞれ異なります。

現実世界同様の経済活動が「ifland」内で実現することで、その楽しみ方はより幅広くなっていくでしょう。

様々な手法で収益化が可能

SKテレコムによって導入された経済システムによって、「ifland」を通じた収益化も実現します。

一例として、アバター衣装といったアイテムを作成し販売することで収益を得られます。

すでにSKテレコムは「ifland」において利用できるアイテムやアバターのダンス、モーショングッズといった10,000を超えるアイテムを追加しています。

また、「ifland」はNFTマーケットプレイス「TopPort」と統合されており、NFTアイテムの売買も可能となりました。

これにより「ifland」で利用するアバター衣装、アクセサリーといったNFTアイテムの売買が実現したのです。

SKテレコムは今後、青磁といった文化財に対してもNFTを提供する予定としています。

「ifland」プラットフォームを通じた新たな可能性に挑戦しており、今後もその役割を大きく広げていくことが期待されるでしょう。

|iflandの楽しみ方

世界中にユーザーを抱え、経済活動も実現する「ifland」ですが、一体どのように楽しめばいいのでしょうか。

こちらでは「ifland」の楽しみ方として、以下の事例をそれぞれ紹介します。

  • ユーザー間の交流
  • イベントへの参加
  • アイテムの売買

ユーザー間の交流

「ifland」はメタバース空間上にアバター姿を通じてアクセスします。

そのため、メタバース空間には世界中から参加しているユーザーが多数存在しているのです。

そういったユーザー達との交流が「ifland」で最も魅力的な楽しみ方となるでしょう。

インターネットを通じてメタバースに集まるユーザーは、年齢や性別、国籍といった属性が多岐にわたります。

自宅にいながらもそういった個性豊かな人たちと気軽に交流できる点は、メタバーズである「ifland」ならではといえます。

言語面での障壁についても、翻訳ツールを利用することでスムーズな対話が可能となります。

アバター姿を通じた会話は現実世界のしがらみを忘れ、フラットな感覚で多くの人達との交流が実現します。

イベントへの参加

メタバース内には個人ユーザーだけではなく、数多くの企業も参加しています。

そのため、企業が開催する大小様々なイベントへの参加も醍醐味の一つ。

ミュージシャンが集まるLIVE演奏会や、企業の展示会、さらにはユーザー同士の交流会などその内容も多岐にわたります。

企業だけではなく自治体といった団体もメタバースに注目しており、「ifland」への進出も今後想定されます。

別のメタバースサービスでは過去に「バーチャル渋谷 ハロウィンフェス」といったイベントも開催されるなど、様々な取り組みが進められています。

現実世界では難しいイベントでも気軽に参加できる点がメタバースの大きな魅力。

「ifland」内で自身の好みに近いイベントを見つけ、参加してみましょう。

アイテムの売買

「ifland」ではアイテムの売買が可能です。

そのため、アバター衣装やアイテムを作成してその他ユーザーに販売することや、気に入ったアイテムを購入することもできるのです。

また、クリエイターは自身のワールドである「ifhome」や、公共のワールドである「ifSquare」において、有料イベントを開催できます。

このイベントは「ミートアップ」といい、自作したアイテムをサービス内のショップに集客して販売できます。

取り扱われるNFTアイテムも今後拡充予定であり、大手コーヒーメーカーやセブンイレブン、公立美術館といった各分野の企業が参加予定。

NFTアイテム化されたアバター衣装や、美術館の会員権といった特典が提供されるアイテムも想定されており、今後もさらなる発展が期待されています。

|まとめ

本記事では韓国初のメタバースプラットフォーム「ifland」について、その概要から特長、楽しみ方までを解説しました。

「ifland」は現在も急速に発展を続けており、今後もさらなる機能拡充が想定されています。

K-POPスターのグローバルファンが集まるプラットフォームとしてはもちろん、世界各国のメタバースユーザーが集まるサービスという地位を確立するかもしれません。

さまざまな可能性が広がる「ifland」の動向に注目していきましょう。