デスクワークの新時代が始まろうとしています。
わずか186gという驚くべき軽さで、最大5枚の4Kディスプレイを実現するVRヘッドセット「Visor」が注目を集めています。
オフィスでもカフェでも、まるでサングラスを掛けるような感覚で快適なマルチディスプレイ環境を構築できる。
Immersed社が開発したこの革新的なデバイスは、私たちの働き方を大きく変えようとしています。
この記事では、Visorの基本性能から実践的な活用方法、さらには競合製品との比較まで徹底解説します。
この記事を読むことで、新しいワークスタイルのヒントが得られ、よりスタイリッシュで効率的な仕事環境を実現するためのアイデアが見つかるはずです。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
|Visorとは?
Visorとは、米国テキサス州を拠点とするImmersed社が開発した、ビジネス向けVRヘッドセットです。
同社はVR向けのソフトウェア開発をメイン事業としていましたが、既存VRデバイスの限界を超えるため、自社でハードウェア開発に挑戦。
2024年に満を持して「Visor」を発表しました。
この製品は、従来のVRヘッドセットのようなゲーム体験を提供するのではなく、ビジネスパーソンの生産性向上に特化して設計されています。
「VRデバイス」というよりも「目の前の空間を拡張するツール」として開発され、サングラスのようなスマートなデザインと直感的な操作性を追求しています。
Visorは、次世代のワークスペースを実現する新しいカテゴリーの製品として、大きな注目を集めています。
|Visorの主要スペック
Visorは、ビジネス向けVR/ARヘッドセットとして最先端の仕様を備えています。
軽量なボディに高性能なディスプレイ、直感的な操作を可能にする各種センサー類を搭載し、快適な仮想ワークスペースを実現します。
主なスペックを詳しく見ていきましょう。
重量
本体重量はわずか186グラムと、スマートフォンよりも軽い設計を実現しています。
この画期的な軽量化は、バッテリーパックを本体から分離する設計と、メガネに近い超コンパクトな本体構造により可能となりました。
従来のVRヘッドセットが目周辺の光学系装置をカバーで覆うのに対し、Visorはオーバーサイズのサングラスのようなスタイリッシュなデザイン。
本体の装着方式もストラップタイプとメガネ型ステムの2種類から選択でき、場面に応じて使い分けができます。
ディスプレイ
片目あたり4Kの高精細マイクロOLEDディスプレイを搭載し、最大90fpsのリフレッシュレートに対応。
当初発表時の3.5K解像度から仕様がアップグレードされ、さらに鮮明な表示が可能になりました。
仮想ディスプレイは最大5枚まで表示でき、広大なワークスペースでのマルチタスク環境を実現。
高解像度と高リフレッシュレートの組み合わせにより、テキストや画像を鮮明に表示します。
視野角
約100度の視野角は、従来のVRヘッドセットと同等の視界を実現しています。
一般的なARグラスが対角46度前後の視野角に留まる中、Visorはメガネタイプでありながら、本格的なVRヘッドセットに匹敵する広い視野角を確保。
この視野角の広さにより、複数の仮想ディスプレイを自然な配置で表示でき、首の動きを最小限に抑えた効率的な作業が可能となっています。
対応OS
Windows、macOS、Linuxの3つのOSに対応し、幅広いデバイスとの連携が可能です。
PCとの接続は無線接続に加え、USB-C経由の有線接続にも対応。有線接続時は高解像度・低遅延での使用が可能で、同時に本体の充電も行えます。
また、Snapdragon XR2+ Gen 2チップセットを搭載することで、PCを必要としないスタンドアロン動作も実現。
オフィスでのPC作業からモバイルでの単独使用まで、柔軟な使用環境を提供します。
その他機能
コントローラーを必要としない最新のハンドトラッキング技術を搭載し、直感的なジェスチャー操作を実現。また、アイトラッキング機能により視線を活用した直感的な操作も可能です。
さらに、HDカラーパススルー機能を備えており、現実の環境を見ながらの作業もスムーズに行えます。
オフィスでの作業からリモートワークまで、これらの機能により様々な使用シーンに柔軟に対応。
新しい働き方を実現する機能が揃っています。
|Visorの特徴
Visorには、従来のVRヘッドセットとは一線を画す3つの革新的な特徴があります。
- 最大5枚の大画面ディスプレイを仮想空間に展開
- 実績あるImmersedアプリとの完全統合
- 単体でもPCと接続でも使える柔軟な動作方式
これらの特徴が組み合わさることで、場所を選ばない理想的なワークスペースを実現します。
それぞれの機能について、具体的に見ていきましょう。
最大5画面の仮想ディスプレイ表示
Visorの最大の特徴は、仮想空間に最大5枚のディスプレイを自由に展開できることです。
オンライン・オフラインのどちらのモードでも5画面表示が可能で、画面のサイズや位置は作業内容に応じて自由自在に調整できます。
コーディングやデザイン、ライティングといった作業時には、メインの作業画面を大きく表示しながら、周囲に参考資料やブラウザを配置できます。
これにより大幅な作業効率の向上が期待できます。
一般的なスマートグラスやVRヘッドセットでは、2〜3枚表示が限界の機種が多い中、5画面表示可能なのはVisor独自の強みと言えます。
Immersedアプリとの連携
Immersedは、VR空間上にバーチャルオフィスを作り出す仮想デスクトップアプリです。
Visorは、このImmersedアプリと完全に統合されており、その豊富な機能を最大限に活用できます。
チーム全員が同じバーチャルオフィスで作業したり、画面共有をしながらのコラボレーション、さらにはAIアシスタントによる業務サポートまで。
これまでのVRアプリケーションで培われた使いやすさと、新しい機能が融合しています。
スタンドアロン動作とPC接続の両対応
最新のSnapdragon XR2+ Gen 2チップセットを搭載し、PCがなくても単体で使用可能です。
標準付属の外付けバッテリーパックで3時間の連続使用が可能で、ポケットに入れて携帯できます。
PCとの接続は、内蔵のWiFiモジュールによる無線接続と、USB-C接続の2つの方式に対応。USB-C接続時は高解像度・低遅延での使用が可能で、同時に本体の充電も行えます。
さらに、作業中でも無線接続への切り替えがシームレスに行えるため、移動時の作業の中断を気にする必要がありません。
|Visorの価格と発売時期
Visorには、通常版の「Visor 4K」と限定25,000台の「Founder’s Edition」の2つのモデルがあります。
どちらもメンバーシップ制度を利用することで、初期費用を割引するプランが用意されています。
Visor 4K 料金プラン
プラン | 初期費用 | メンバーシップ費用 | 総額 |
24ヶ月メンバーシップ | 499.99ドル | 39.99ドル/月 | 1,459.75ドル(2年) |
12ヶ月メンバーシップ | 499.99ドル | 59.99ドル/月 | 1,219.87ドル(1年) |
24ヶ月一括払い | 1,349.98ドル | なし(初期費用に含む) | 1,349.98ドル(2年) |
12ヶ月一括払い | 1,149.98ドル | なし(初期費用に含む) | 1,149.98ドル(1年) |
通常購入 | 999.99ドル | なし | 999.99ドル |
Founder’s Edition 料金プラン
プラン | 初期費用 | メンバーシップ費用 | 総額 |
24ヶ月メンバーシップ | 799.99ドル | 39.99ドル/月 | 1,759.75ドル(2年) |
12ヶ月メンバーシップ | 799.99ドル | 59.99ドル/月 | 1,519.87ドル(1年) |
24ヶ月一括払い | 1,649.98ドル | なし(初期費用に含む) | 1,649.98ドル(2年) |
12ヶ月一括払い | 1,449.98ドル | なし(初期費用に含む) | 1,449.98ドル(1年) |
通常購入 | 1,499.99ドル | なし | 1,499.99ドル |
Founder’s Edition限定特典
- 通常版より6ヶ月早い出荷
- 限定25,000台
- Immersed Proの永久ライセンス
- オースティンでのデモ体験優先参加
- シグネチャーカラーのフロントプレート
- コレクター用の公式シール
両モデルとも、本体(186g)、ストラップ&ステム、3時間バッテリー、IPDフィット、ノーズインサート、ライトブロッカーが同梱されます。発売時期については、Founder’s Editionは2025年1月、通常版は2025年夏の出荷開始を予定しています。
|Visorの競合製品との比較
VRヘッドセットの市場では、Apple社が満を持してリリースした Vision Proや圧倒的シェアを誇るMeta社の Meta Quest 3など、強力な競合製品が存在します。
それぞれの製品と比較しながら、Visorならではの優位性について見ていきましょう。
Apple Vision Pro
Apple Vision Proは、3499ドルという高額ながら、圧倒的な性能を誇る最上位モデルです。
片目あたり4K以上の超高精細マイクロOLEDディスプレイを搭載し、12のカメラと5つのセンサーによる高度な空間認識を実現。パススルー映像の品質は群を抜いています。
しかし、仕事での活用においては、外部ディスプレイの表示が1画面のMacBookのミラーリングに限定される点が制約となります。
また、2時間程度のバッテリー駆動時間と重量約650gは、長時間の作業には課題が残ります。
洗練されたデザインと革新的な機能を備えながらも、ビジネス用途ではいくつかネックな点があると言えます。
Meta Quest 3
Meta Quest 3は、VRヘッドセット市場で圧倒的なシェアを誇るMetaの主力モデルです。
649.99ドル(512GB)という手頃な価格で、高性能なVR体験を提供。最大6画面の仮想ディスプレイ表示や高精細なパススルーカメラなど、ビジネス向け機能も着実に強化されています。
しかし、基本的にはゲームやエンターテインメントに最適化された設計です。
PC接続時の画質や、パススルー映像の精度は上位モデルに及ばず、長時間の業務利用には快適さの面で課題が残ります。
コストパフォーマンスの高さと豊富なアプリケーションは魅力ですが、純粋なビジネスツールとしては一定の妥協が必要となります。
|仕事用VRヘッドセットとしての優位性
Visorは、Apple Vision Proの革新性とMeta Quest 3の実用性の間を埋める新たな選択肢として注目を集めています。
186gという圧倒的な軽さは、Vision Proの約650gを大きく下回り、長時間作業での優位性があります。
最大5画面の仮想ディスプレイ表示は、Quest 3には及ばないものの、十分な作業環境を提供します。
トータルコストでは1,000ドルを超えますが、メンバーシップへの加入を条件に初期費用を499.99ドルまで抑えられる柔軟な料金プランを用意。
Vision Proの約3分の1という価格帯で、メンバーシップを通じた継続的なアップデートも約束します。
このように、Visorは導入時のハードルを下げながらも高い実用性を備え、ビジネス向けVRヘッドセットとして独自のポジションを確立しています。
|まとめ
Visorは、わずか186gの軽さを実現しながらハイエンド機にも引けを取らない性能を秘めた次世代のVRヘッドセットです。
デスクワークに追われるビジネスパーソンにとっては、場所を選ばない理想的なワークスペースを実現するデバイスとなるでしょう。
マルチディスプレイ環境の構築コストを抑えながら、その環境を持ち運べるのは他では得られない体験です。
2025年、Visorがもたらす新しいワークスタイルを、あなたのビジネスに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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