皆さんは、VR空間(バーチャル空間)で、ショッピングができることを知っていますか?
近年の購買行動は、リアル店舗からネットショッピングへと移行しつつあり、リアル店舗からさらなる新しい購入体験を提供するために、「VRショッピング」という体験が話題を集めています。
本記事では、VRショッピングの導入を検討している方向けに、導入メリットや活用事例を紹介しますので、是非最後までご覧ください!
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| VRショッピングとは
VRショッピングとは、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などの最新の視覚技術を活用して、ユーザーがまるでリアル店舗にいるかのような感覚で商品を閲覧・購入できる新しい購買体験を指します。
専用のVRゴーグルやスマートフォンを通じて仮想店舗にアクセスし、3Dで再現された商品を見たり、商品を疑似体験したりしながら、家からでもリアルに近い形でショッピングが行えます。
このようなVRやARを活用したXR技術は、小売業や不動産、観光業などエンタメを含む幅広い分野での活用が進んでおり、特に小売業の分野では、実店舗の制約を超えて地理的・時間的な障壁を取り除く新たな販売チャネルとして、事業者の注目を集めています。

| VRショッピングを導入した際のメリット
ここからは、VRショッピングがもたらす6つの導入メリットを紹介します。
店舗の在庫を抱える必要がない
VRショッピング導入のメリット1つめは、店舗の在庫を抱える必要がないという点です。
使用期限や季節の商品など販売期間が決まっているものは、期間内に売れなければそのまま破棄することになってしまいます。
VRショッピングでは、このようなリアル店舗での在庫管理に対する課題を解消することが可能です。
VRショッピングは、すべてオンライン上で完結するサービスになっているので、もちろん店頭に陳列されているものもバーチャルです。
その為、リアル店舗に比べて在庫管理が容易になったり、売れ残り等の損失を最小限に抑えることができます。
実店舗が必要ない
VRショッピング導入のメリット2つめは、実店舗が必要ないという点です。
リアル店舗を出店する場合、
しかし、VRショッピングでは、仮想空間を無限に使用することができますのでそのような課題を解消することができます。
さらに、テナント料や水道光熱費なども発生しませんので、コストパフォーマンスに優れていると言えます。
エリアに縛られず販売できる
VRショッピング導入のメリット3つめは、エリアに縛られず販売できるという点です。
リアル店舗の場合、広さや立地、コスト面など様々な条件が一致した場所にしか店舗を構えることができず、遠方に住むユーザーに来店してもらうのは中々難しいでしょう。
しかし、VRショッピングの場合は地理的な制約がないため、ユーザーはリアル店舗に足を運ぶことなく、3Dで再現された商品を閲覧し、体験することができるため、商品の魅力を最大限に伝えることができます。
商品イメージをリアルに再現可能
VRショッピング導入のメリット4つめは、幅広い層のユーザーにリーチが可能という点です。
近年ではスマートフォンが普及し、誰しもがVRを体験できるようになってきています。
特にコロナ以降は非接触型の購買ニーズも増え、オンライン購買体験の強化も販売チャネルの増強における重要なポイントになりました。
スマートフォンやVR機器を通して誰しもがVRショッピングを体験できることで、若年層から中高年層まで幅広いユーザーへアプローチすることが可能です。
商品イメージをリアルに再現可能
VRショッピング導入のメリット5つめは、商品イメージをリアルに再現可能という点です。
VRショッピングでは、3Dコンテンツを制作するため、実際の商品をリアルに再現することが可能です。
特に「実際に手に取ったときの大きさ」や「家に配置したときの大きさ」など、サイズ感のイメージはより鮮明に伝えることができるでしょう。
AIアバターを活用した無人接客対応が可能
VRショッピング導入のメリット6つめは、AIアバターを活用した無人接客が可能という点です。
その商品について学習させたAIアバターを仮想空間内に用意することで、24時間の接客対応が可能になり、ユーザーの疑問や問合せに対して常にタイムリーに応対することができます。
これらのメリットを活かすことで、VRショッピングは単なる流行ではなく、持続可能な販売チャネルとしてのポテンシャルを持っています。
| VRショッピングの導入で生じるデメリット
しかし、VRショッピングは多くの利点を持つ一方で、導入に際してはいくつかの課題も存在します。ここからは、導入時のデメリットを解説します。
専用機器が必要
VRショッピングでは、購買体験に当たってどうしてもVRゴーグルやスマートフォンのような専用機器が必要になります。
スマートフォンも普及しつつあるとはいえ、一定数の特に中高年層では使用への抵抗感がある方もいるため、敬遠されてしまう可能性もあるでしょう。
導入コストが必要
VRショッピングを実現する際は、テナント料や光熱費などの固定費は不要となりますが、3D空間や3Dコンテンツの制作費、VR対応のプラットフォームの利用費などが導入時にかかってきます。
また、定期的な商品の入れ替えが必要な際には、都度3Dコンテンツも作る必要があるため、コンテンツのメンテナンスや更新などの運用コストがかかり得ることは留意しておきましょう。
細部までの再現は困難
VRショッピングは、サイズ感や外観を体験することが可能ですが、実際に商品を手に取ることができないため、商品の質感や手触り、正確な色味などを確認することが困難です。
その為、VRショッピングでは触覚や触覚に関わる商品の特徴までを再現しきれないことは、予めユーザー側に伝えておく必要があります。
VR酔いしやすいユーザーへの配慮が必要
VR空間に長時間滞在すると、ユーザーによっては「VR酔い」を引き起こすことがあります。
特に動きの激しい演出や視点切り替えが多い空間設計では、快適な体験を損なうリスクが高まる為、そのようなユーザーにも配慮したコンテンツ設計を意識することが大切です。
以上デメリットをご紹介しましたが、ターゲット層やコンテンツ設計の段階で適切に対処することで、デメリットを最小限に抑えられます。
導入を検討する際は、ぜひメリット・デメリットを意識してみてください。
| VRショッピングのプラットフォーム
ここからは、VRショッピングを提供しているプラットフォームを紹介します。
EC-Orange VR

出典:https://ec-orange.jp/vr/
EC-Orange VRは、株式会社エスキュービズム、株式会社タッグ、共同印刷株式会社が共同開発しているプラットフォームです。
実店舗のような購買体験をVR空間で実現するシステムで、高精細なVR店舗内で商品を詳細に確認し、カート・決済機能でその場で購入可能です。
また、共同印刷社の画像認識技術の活用により、商品登録の手間を削減し、効率的なバーチャル店舗運営を支援できることも特徴です。
STYLY

出典:https://gallery.styly.cc/about/ja
STYLYは、株式会社Psychic VR Labが提供しているプラットフォームです。
STYLYでは、Webブラウザ上で簡単にVR空間を作成でき、ワンクリックで誰でも簡単にバーチャル店舗を出店することができます。
また、スマートフォンやHDM(ヘッドマウントディスプレイ)など多様なデバイスからアクセスが可能であり、さらに「STYLY 3D Scanner」という3Dスキャナーを使えば、撮影した商品が10~15分で3D化され、バーチャル店舗に陳列させることができます。
| 各業界のVRショッピングの事例
VRショッピングは業種を問わず多様な業界で導入が進んでおり、それぞれに特化した活用方法が見られます。
ここでは、各業界のVRショッピングの活用事例を簡単にご紹介します。
小売・アパレル業界
「ユニクロ」は、3Dショールームを展開し、ユーザーがVR空間でアイテムを確認しながら購入できる仕組みを導入しています。
試着シミュレーションやスタイリング提案を通じて、実店舗に近い体験を提供しています。
不動産業界
「大和ハウス」や「住友不動産」は、VR内覧システムを活用し、モデルルームに行かなくても物件の広さや間取りをリアルに確認できるようにしました。
購入検討者の時間的・地理的負担を大幅に軽減しています。
自動車業界
「日産」や「トヨタ」では、バーチャル展示場を構築し、車両の外観や内装を360度で確認できるVR体験を提供しています。
ディーラーのもとへ足を運ばずとも、商品理解を深められるようになっています。
観光・地域振興業界
地方自治体や観光協会もVRを活用しています。例として「沖縄観光コンベンションビューロー」では、VR旅行体験を提供し、地域特産品の販売へとつなげる「観光×EC」の連携を進めています。
このように、業界ごとに異なるアプローチでVRショッピングが実用化されており、今後は教育や医療など他分野への広がりも期待されます。
| VRショッピングを導入しているお店
ここからは、実際にVRショッピングを店舗で活用しているお店を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
伊勢丹

出典:https://www.mistore.jp/shopping/feature/shops_f3/vrinfo_sp.html
伊勢丹新宿は、スマートフォン向け仮想都市空間サービス「REV WORLDS(レヴワールズ)」に出店しました。
実際のリアル店舗を歩きまわっているような感覚で、アバターを通じて買い物体験ができます。
実際の店舗スタッフがアバターとなりバーチャル店舗に出勤しており、ボイスチャットを通じて接客をすることができるなど、対面と変わらない対応ができます。
また、ファッションアイテムだけでなく、デパ地下で販売されている飲食物のショッピングも楽しめます。
BEAMS

出典:https://www.beams.co.jp/company/pressrelease/detail/626
BEAMSは、毎年開催されるバーチャルショップのイベント「バーチャルマーケット」に出店し、リアル店舗の利用促進につなげるなど、新たなマーケティング施策として注目を集めています。
バーチャル店舗内では、洋服の購入ができるほか、アバターに洋服を着せることもできます。
さらに、バーチャル店舗限定の商品を販売するなどVRショッピングならではの体験を創っています。
洋服の青山

出典:https://www.y-aoyama.jp/c/campaign/vrshop.html
洋服の青山のバーチャルショップは、オンライン上で実店舗同様の接客を実現するため、商品に関する質問や相談を専門スタッフ(スタイリスト)にチャットすることができます。
バーチャルショップ内では、商品をタッチするだけで在庫状況をリアルタイムで確認することができるなど、利便性に優れています。
資生堂

出典:https://vgfs.shiseido.co.jp/
資生堂のバーチャルショップは、銀座の旗艦店をCGで再現しています。
それぞれのコンセプトをもとにフロア展開を行うなど、資生堂ファンにはたまらない設計となっています。
店舗内では、ビューティーコンサルタントが季節の肌状態にあわせたアドバイスやメイクのテクニックを動画で紹介しています。
@cosme

出典:https://www.cosme.net/beautist/article/2579947
@cosme TOKYOの「virtual store」は、KDDIが提供する「au XR Door」をダウンロードすることで利用できます。
他のVRショッピングと違う点は、来店時にアバターではなく、店舗スタッフ(人)が挨拶してくれるので、非常に温かみがあり機械的な印象を与えません。
擬似的に商品を手にすることで、大きさだけではなく、質感がわかる「テスタームービー」を見ることも可能です。
ニトリ目黒通り店

出典:https://vr.obot-ai.com/nitori/
ニトリ目黒通り店のバーチャルショールームは、店舗とモデルルームをバーチャル上に再現しています。
実際の店舗にいるような感覚で、好きな場所に移動したり、計測モードを使用して家具の大きさを測ったり、好みのデザインと探すなどといった買い物体験がスマホ一台でできます。
オンラインショップでは得られない満足感をVRショッピングで実現しています。
|まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、VRショッピングに関する導入メリットやプラットフォーム、活用事例をご紹介しました。
VRショッピングでは、時間や場所の制限がないため、現実世界では実現が難しい店舗の世界観などを表現し、家からでも自由に商品を体験し購入してもらうことができます。
VRショッピング導入を検討されている方は、是非一度自分がお客様になって新時代のショッピングを体験してみてください。
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