近年、ビジネスにおけるSNS活用は当たり前と言って良いほど、スタンダードな取り組みになってきました。

SNSと言えば、TwitterやInstagram、Facebookが代表的ですが最近では、「スナップチャット」というSNSカメラアプリが注目を集めています。

スナップチャットには、「送信した写真を最大で10秒間のみ閲覧可能」という特徴的な機能があり、ビジネス利用をしているユーザーも増えています。

本記事では、スナップチャットをビジネス活用したいと考えている方に向けて、スナップチャットの概要から今後の可能性、活用のメリットなどを徹底解説しますので、是非最後までご覧ください。

|スナップチャットとは?特徴や機能を紹介

スナップチャットとは、画像・動画共有メッセージアプリです。

様々なエフェクトを使って写真や動画を撮影し、文字を追加したりすることでオリジナルの写真を作成することができます。

最大の特徴は、ユーザーが投稿する動画は、10秒の閲覧時間が設定でき、一度ユーザーが動画・画像を閲覧すると、その後アプリからは消えてしまい見れなくなるという機能です!

この機能があることによって、スナップチャットは多くの10代・20代から絶大な人気を集めています。

|スナップチャットの基本的な使い方

ここからは、スナップチャットの基本的な機能について紹介します。

人の顔にフィルターをかけるレンズ機能

スナップチャット最大の機能として、自撮りをする際、顔認識によって様々なエフェクトを使用することができます。

スマホに映る自分の顔を長押ししたり、顔を動かしたりすることで、他アプリにはない特殊なエフェクトやフィルターを楽しむことができます。

スナップを共有できるチャットやストーリー

レンズ機能を通じて撮影した画像や動画を、全フレンドに公開できるのが「ストーリー機能」です。(公開範囲設定可能)

投稿してから24時間限定で公開された状態となります。

企業アカウントが何か情報を発信る場合は、この機能を使うことが多いです。

全ユーザーが閲覧できるSnapMap

スナップチャット上のマップで現在地を追跡し、「Bitmoji(オリジナルのアバター絵文字)」をピンのように配置することができるSnapMap機能があります。

フレンドが今どこにいるのかをスナップチャット上で確認することができ、位置情報を共有することができます。

|スナップチャットにビジネス向け機能はある?

スナップチャットは、他SNS同様に、広告出稿やEC連動サービス機能などのビジネス応用機能がありますが、日本語対応されていないのが現状です。

しかし、スナップチャットを運営するSnap社は、2022年3月に東京原宿にオフィスを構え、本格的に日本での参入を視野に入れているものと考えられます。今後アプリの日本語対応に期待ができるでしょう。

まだ日本でスナップチャットをビジネスに活用している企業は少ない傾向にありますが、Snap社の日本進出にともないSNS活用の幅が拡がるチャンスと言えるでしょう。

ここからは、スナップチャットをビジネス活用向けにどのような機能があるのか紹介します。

広告出稿サービス

SNSのビジネス活用と言えば、広告出稿サービスでしょう。

スナップチャットでは、主に4つの出稿方法がありますのでそれぞれ紹介します。

【スナップ広告】

ユーザーがフレンドのストーリーを閲覧している最中に、表示される広告のことです。

スナップ広告では、Webサイトへの誘導やアプリのダウンロード、広告動画視聴へと促すことができます。

出典:https://www.snapchat.com/ja-JP

【コレクション広告】

コレクション広告は、スナップ広告同様にフレンドのストーリーを閲覧している最中に表示される広告ですが、違いとして複数の商品を一画面に表示させることができます。

ユーザーは、気になった商品をタップすることで購入ページへ遷移し、簡単に購入画面へと進むことができます。

出典:https://www.snapchat.com/ja-JP

【ストーリー広告】

ストーリー広告は、ユーザーが、「おすすめ」や「ディスカバリー」を閲覧した際に、表示させることができます。

適切なターゲット設定を行うことにより、ストーリー広告の効果を最大化する事が可能です。

出典:https://www.snapchat.com/ja-JP

【ARレンズ広告】

ARレンズ広告は、広告主がプロモーション専用のARを開発し、レンズ機能でユーザーに楽しんでもらいながら、認知を獲得していく方法です。

イントラクティブな広告を通して、ユーザーのエンゲージメントを最大化します。

出典:https://www.snapchat.com/ja-JP

【フィルター広告】

フィルター広告は、ユーザーが撮影した写真に、企業が作成したプロモーションフィルターを加え、遊びながら企業の認知拡大を高める方法です。

スナップチャット上でオリジナルフィルターの作成ができるので、ARレンズ広告に比べて、広告主側の導入コストを抑えることができます。

ビジネスでスナップチャットを活用している企業の多くが取り入れている広告フォーマットと言われています。

出典:https://www.snapchat.com/ja-JP

AR試着サービス

自社オリジナルのレンズを作成し、アパレル商品や、ピアスなどのアクセサリー類、口紅などのコスメ用品などを、AR技術を活用して商品を試してもらうことができます。

気に入った商品は、そのままECサイトに遷移させることができシームレスに購入画面にたどり着くことができます。

これらは、実際にグッチやプラダなど有名ハイブランドも導入している手法です。

|スナップチャットをビジネスに活用するメリット

ここからは、スナップチャットをビジネス活用する際のメリットを紹介します。

ほかのSNSに飽きたユーザーを引き込める

すでにFacebookやInstagramなどは一定数飽きているユーザーが存在しているのをご存知でしょうか。

スナップチャットは、ARレンズ機能など、既存SNSとはまた違った機能を持ち合わせているので、すでに飽きてしまったユーザーを引き込める可能性を秘めています。

SNS広告を運用していて、「マーケティング効果が薄れてきた」と感じている企業には、スナップチャットをビジネス活用するメリットが得られるかもしれません。

超短期的なマーケティングでアプローチできる

様々なコンテンツが飛び交うなかで、長々としたプロモーションはユーザーに見てもらえない傾向にあり、せっかくコストをかけても、効果が薄いと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

スナップチャットは、有効期間だけマーケティング・キャンペーンを実施することで、ユーザーにインパクトを残すことができるかもしれません。

|すでにスナップチャットを活用している企業はある?

ここからは、スナップチャットを導入しているビジネス活用例を紹介します。

マクドナルド

オーストラリアのマクドナルドは、人材採用にスナップチャットを活用しています。

一次面接では、応募者から10秒のスナップチャットビデオを送ってもらい、その際マクドナルドの制服を着用したように映るオリジナルフィルターを使用することが条件となっています。

スナップチャットをこのような人材採用に活用するほか、このような取り組みが話題となり、マスコミにも多く取り上げられました。

16 Handles

16Handlesでは、限定クーポンをスナップチャットで発行しました。

店内でフローズンヨーグルトを食べている写真をスナップチャットに送ると、割引クーポンが発行されるプロモーションを行いました。

そのメッセージ付きクーポンは、閲覧してから10秒で消えてしまうため、店での会計時まで開けてはならないという他にはない斬新な仕掛けが、大きな話題を生みました。

ホンダ

ホンダ社が展開している高級車ブランド「Acura」は、スナップチャット上で動画広告を配信しました。

販売間近の新型NSXのプロトタイプが走っている6秒動画を、フォローしてくれた先着100名に限定公開するという企画を行い、大きな話題となりました。

熱狂的なファンのいるブランドが、「100名限定」という価値を利用して優越感を感じてもらえるキャンペーン広告の成功事例となっています。

DIOR

ディオールは、スナップチャット上でスニーカーのAR試着機能を活用しました。

6種類のバーチャルB27スニーカーをARで試すことができるプロモーションで、そこからECサイトへ遷移させ、シームレスに商品を購入できるようになっています。

PRADA

PRADAは、ディオール同様アパレル商品のAR試着機能を活用したプロモーションを行いました。

さらに、スナップチャット内にPRADA専用ページを作成し、商品の検索や購入ができるサービスも展開しています。

専用ページでは、全身をカメラに写して、3D計測ができる「3D Body Mesh」を活用した試着体験が可能です。

Ulta Beauty

ウルタビューティーは、ARを活用したメイクアップ体験プロモーションを行いました。

新型コロナの影響を受け、衛生面の懸念により、リアル店舗でのテスター使用が難しいなか、購入前に使用イメージを確認する方法として話題を集めています。

RALPH LAUREN

ラルフローレンは、スナップチャット内でオリジナルアバターを作成できる「Bitmoji」で、アバターが着用できるラルフローレンアパレルを展開しています。

ユーザーは、レーサージャケットやストライプのラグビーシャツなど、男性用、女性用それぞれ6種類ずつ、計12種類のコーディネートを楽しむことができます。

|スナップチャットのビジネスにおける可能性

AR試着サービスは、世の中にはいくつか存在しているもののまだ成功事例が無いなかで、スナップチャットのショッピングレンズは、直感的な操作で誰でも簡単に新しい購入体験ができると期待されています。

オリジナルのARレンズは試着に使用されるだけでなく、ユーザーは撮影した写真を他のSNSに投稿するなどの拡散効果も見込めます。

他SNSと違うアプローチができるのは、スナップチャットならではと考えられるでしょう。

|まとめ

いかがでしたか。

本記事では、スナップチャットの概要から今後の可能性、活用のメリットなどを紹介しました。

最大の特徴である「投稿が消えてしまう」というスナップチャットならではの特性を活かして、プロモーションを構成できると効果的なビジネス活用ができるかもしれません。

興味の湧いた方は、ぜひスナップチャットの運用を検討してみてはいかがでしょうか。

では、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!