皆様は「美しい村DAO」についてご存じでしょうか。
地方自治体や企業を活性化する新しい手段としてNFTやDAOが注目されています。
今回は、その中でも先進的な取り組みである「美しい村DAO」について、基本的な内容や、今後の展望までお伝えいたします。
DAOに興味がある方、地方創生にNFTを活用したいと考えている地方自治体の皆様、企業の皆様は是非最後までご覧ください。
目次
|DAOとは
DAOとは、特定の所有者や管理者が存在せずとも、事業やプロジェクトを推進できる組織を指す言葉です。
正式名称はDecentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)となっており、その頭文字を取ってDAOと呼ばれています。
DAOは、株式会社をはじめとする従来の組織とは根本的に異なっており、web3.0が本格化する時代において盛り上がる組織形態として注目されています。
DAOの組織としての特徴として中央管理者不在の組織、ガバナンストークン(仮想通貨)を利用した投票による意思決定、組織運営に関する透明性が高い、所有権の分配が挙げられます。
DAOについては、メタバース相談室の以下の記事もご参照ください。
|美しい村DAOの概要
では美しい村DAOとはどのようなものなのでしょうか。
美しい村DAOの概要として、デジタル村民証となるNFTや地方の魅力的なコンテンツを体験できる権利を含む環境系NFTが購入できるプラットフォームを作成することが可能なものとなっています。
デジタル村民証はリアル村民と同じように村民向けサービスを受けられるなどの特典を受けることが可能になります。
これらのNFTは、美しい村DAOに参加している地域や参加者により企画され、DAOの参加者により美しい村の世界観を満たすと認定されたものだけが販売許可される仕組みになっており、また美しい村DAOは、デジタル村民証となるNFTや、地域の魅力的なコンテンツNFTを販売するプラットフォームを運営します。
これらのNFTを購入することでDAOのメンバーとなり、美しい村の魅力を広げていく地方創生コンテンツNFTの企画を行うことができるなど、NFTの販売にはDAOの承認が必要となっているなど、DAOが美しい村の世界観を形成し、地方創生を進めていく形になる予定になっています。
|美しい村DAOの特徴
では美しい村DAOの特徴はどのようなものなのでしょうか。
以下の三点に特徴がまとめられます。
日本初の複数自治体DAO
一つの自治体が単独でNFTなどを販売し地方創生を試みるDAOを運営する前例はありますが、財政難や人材不足などの問題を抱える地方自治体では、単独でDAOを組成することが難しい場合が想定され多くあります。
複数の自治体が連携したDAOを、美しい村という共通ビジョンを持つ自治体が作り上げることで、より効果的に地方創生を行うことができるとしています。
「日本で最も美しい村」連合加盟している鳥取県智頭町 と静岡県松崎町と連携しており、「美しい村DAO」を盛り上げています。
参加自治体の担当者は、 「今回の事業は、ブロックチェーンやNFTといった次世代WEB3の技術を自治体が活用するという、極めて挑戦的な取り組みです。一方で、過疎化の進む農山漁村地域の住民にとってはなじみの薄いワードでありますが、美しい村としての高いポテンシャルを有する素材とのシナジー効果は大いに期待できると考えています。」とコメントしており、挑戦的な取り組みによって、地方創生が加速することを予想して参加したようです。
ガイアックスがコミュニティサポート
DAO実装コンサルティングサービスを提供し、DAOシェアハウス「Roopt DAO」や、DAOシェアオフィス「Cryptobase」、NPO法人ドットジェイピーDAO化などの実績を持つガイアックスが、DAO自走のためのコミュニティサポートを担当し、DAOに関する専門的な知識を本プロジェクトに注入しています。
今回のサポートを担当しているガイアックスの担当者は以下のようにコメントしています。
「地方創生×DAOといえば、新潟県の山古志地域のNishikigoi NFTが有名ですが、今回は1つの地域単独のDAOではなく、複数の地域が連携し持続可能な地方創生のDAOを作っていきます。内閣府地方創生推進事務局のバックアップも受け、ガイアックスにおけるDAOのノウハウを結集して日本の地方創生における新しいスタンダードとなることを目標にDAOの組成に貢献していきます。」と述べているように美しい村DAOに企業を挙げて強力なバックアップをする予定のようです。
参加型DAO
美しい村DAOは、単に購入だけで応援するに留まらず、NFTを購入した方がDAOメンバーとなり、美しい村DAOで制作するNFTをDAOメンバーの投票で決議し、美しい村という世界観を維持するなど、買って応援の輪に入る参加型DAOとなっており、どのような方でも場所、所属を問わず参加できるものとなっています。
|美しい村DAO 2024年までの展望
では美しい村DAOは今後どのような展望となっているのでしょうか。
ここからは、美しい村DAOの2024年までの展望についてお伝えいたします。
美しい村DAOには「環境系NFT発行数20」「デジタル村民登録者数1000名」「美しい村DAO参画地域数30町村」といったいくつかの目標があります。これらについてここからはお伝えしていきます。
①環境系NFT発行数20
美しい村DAOでは環境系NFT発行数20を目指しています。
環境系NFTとは、各地域が保有する森林、棚田、果実栽培などの自然環境をフィールドとして提供されるサービスやコンテンツを優先的に体験できる権利等を発行するものです。
購入することで割引や追加オプションなどのインセンティブが得られ、販売収益を持ってサービスやコンテンツの運営、環境保全活動の維持を想定しています。
②デジタル村民登録者数1,000名
美しい村DAOではデジタル村民登録者数1000名を目指しています。
デジタル村民証となるNFTを購入した方をデジタル村民として登録、「美しい村」という共有された価値観に賛同する関係人口をデジタルベースで確保し、その中で発行される環境系NFTインセンティブが、参画する自治体の経済的な発展を促し、村と村、人と人が連鎖的につながる相乗効果が期待されます。
③美しい村DAO参画地域数30町村
また美しい村DAOでは参画地域数30町村という目標も立てています。
町村からのスタートを皮切りに、美しい村DAOを通した地域課題の共有やNFT開発・検討により、加盟町村へ参画を呼びかけていくとしています。
|まとめ
ここまでで美しい村DAOの基本的な内容から、今後の展望まで、お伝えさせて頂きました。
いかがだったでしょうか。
美しい村はここから様々な発展を遂げそうだと今後の展望から強く感じました。
DAOそして美しい村DAOの発展が楽しみです。