近年ユーザー数を伸ばしているDiscord(ディスコード)というコミュニケーションツールが気になったことはありませんか?

主にゲーマーによく使われているツールですので、ゲームをしている人なら耳にしたことがあるかもしれませんね。

本記事では、Discordを利用してみたいゲーマーの人やビジネスでの利用を考えている人のために特徴や具体的な機能等について解説していきます。

ぜひ最後までお読みください。

|Discord(ディスコード)とは

出典:https://discord.com/

Discord(ディスコード)はアメリカで開発された無料チャットアプリで、テキスト、ボイス、ビデオに対応したコミュニケーションツールです。

2015年にリリースされて以降、日本国内でも30代以下の若年層を中心に活用されています。

もともとはゲーマー向けのコミュニケーションツールとしてリリースされたものですが、その有用性や使いやすさから以下のような分野でも広がりを見せており、Discord自体も「ゲーム特化」から「すべての人」に向けてリブランディングされています。

ゲーム業界においても、2022年9月からマイクロソフトのXbox上でDiscordのボイスチャットが利用できるようになりました。

これによりDiscordを活用すればXbox、PC、モバイルのどのプラットフォームからプレイしていても、参加者どうしのボイスチャットが可能となりました。

また、ゲーム向けに設計されたビデオ通話が高品質で遅延がないことから、リモートワークで利用されることも増え、ビジネスシーンにおいてもDiscordを採用する企業が増えています。

|Discord(ディスコード)の特徴

では、なぜDiscordがユーザー数を伸ばしているのか、Discordが選ばれている特徴について解説していきます。

大人数を招待できるサーバー

Discordには「サーバー」という単位のグループがあります。

大人数でのチャットが可能で、コミュニティ運営として活用されています。

サーバーへの参加方法は2通りです。

・自ら作成し参加者を招待する

・既存サーバーの参加者から招待URLを受けとる

これらの方法でサーバーに参加することができます。

サーバーは1対1や少人数なものから数万人規模のものまであり、用途や目的に応じて自由に作成できるのが特徴のひとつです。

プレイ中のゲーム用サーバーでは作戦会議や攻略方法を、社内用サーバーではビジネスの業務連絡を、とさまざまな用途で活用されています。

また、「チャンネル」という目的別の部屋を設置することができます。

サーバーを「学校」とすると、チャンネルは「教室や体育館」のイメージです。

チャンネルを目的別に設置することで、大人数のサーバーであってもスムーズにコミュニケーションをとることができます。

テキストとボイス両方で交流ができる

Discordは、文字や画像での「テキストチャット」と音声での「ボイスチャット」の2種類に対応しています。

それぞれサーバー内にテキストチャンネルかボイスチャンネルを設置することで利用できるようになります。

テキストチャットは過去の履歴がすべて残されており、いつでも読み返すことができます。

また、投稿後でもかんたんに内容を編集できるため、誤字や訂正があった場合でも投稿を削除して再投稿する必要がありません。

ボイスチャンネル内でもテキストのやりとりが可能で、通話ができなくてもテキストで参加することができます。

シンプルかつ使いやすい操作

Discordは、ほかのチャットツールと比べてシンプルなUI(ユーザーインターフェース)を採用しており、直感的に操作することができます。

無料でありながら広告表示もなく、とにかくシンプルかつ使いやすいということがDiscordの大きな魅力となっています。

画面のデザインが見やすく、最低限のステップで操作できるように設計されておりストレスがありません。

これは、Discordが開発当初からゲーマーのことを最優先に考えて、音声遅延もなくリアルタイムで快適に通話できるように設計されているためです。

動作が軽く使いやすいこと、起動時のメモリ消費量やパソコンへの負荷が少ないのも特徴です。

|Discord(ディスコード)の便利な機能

つづいて、Discordを利用するうえで便利な機能について、つぎの5点から解説していきます。

これを知っていればさらに使いこなせること間違いなしの機能ばかりです。

利用したことがある人も、ぜひ一度見直してみてはいかがでしょうか。

オーバーレイ機能

ゲーム画面に重ねてボイスチャンネル参加者を表示できるのがオーバーレイ機能です。

Discordでは、ボイスチャンネルで発言しているユーザーのアイコンが明るく強調表示される仕様になっています。

この仕様をオーバーレイ機能でゲーム画面上に表示させることで

・だれが参加しているか

・だれが発言しているか

がすぐにわかるようになります。

ゲームのチーム実況配信などで目にしたこともあるのではないでしょうか。

表示方法についてもカスタマイズが可能で、大人数のときや初めて通話するユーザーがいる場合におすすめの便利機能です。

ビデオ通話機能

ほかのチャットツールのようにWebカメラを使ったビデオ通話も可能です。

ボイスチャンネルに入り、Webカメラをオンにすればビデオ通話がはじまります。

最大10人まで同時にWebカメラをオンにすることができます。

また、参加メンバーごとに音量調節やノイズ除去などが設定できるようになっています。

とくに重宝されるのが「Krisp(クリスプ)」というノイズ除去機能です。

キーボード音や生活音を高い感度で除去してくれるため、雑音が入りやすい環境や在宅ワーク時のWeb会議などで活躍します。

Web会議では音の環境に敏感になることが多いですが、これらの機能のおかげでDiscordのビデオ通話ではストレスなく通話できます。

画面共有機能

Discordでは画面共有機能も無料で利用できます。

ビデオ通話と同様にボイスチャンネルに入り、画面共有を選択し、「ブロードキャストを開始する」からかんたんにはじめることができます。

1画面だけであれば最大50人まで画面共有が可能です。

ゲーム中やビジネスのおけるWeb会議のような、リアルタイムに連携をとりたい場面においてすぐれた機能といえます。

画面共有しながらWebカメラをオンにすれば顔出し配信も可能です。

また、複数の参加者の画面を表示させるマルチストリーミングにも対応しており、こちらは最大10人分まで同時に画面共有が可能となっています。

botを利用した拡張機能

botとは特定のコマンドにより自動で作業するプログラムをもったロボットアカウントのことを指します。

さまざまな機能を持ったbotアカウントがあり、サーバーに招待することで機能が拡張されます。

代表的なものとして

・BGMを流すbot

・テキストチャットを自動翻訳するbot

・サーバーへの参加を承認するbot

などがあります。

ほかにもさまざまなbotが公開されており、ニーズに合ったbotアカウントを導入することで、コミュニティのより快適な運営が期待できます。

サーバー管理者であればbotアカウントの拡張性を活かし、サーバーをカスタマイズするのもよいのではないでしょうか。

メンバー管理機能

Discordを利用するうえで便利な機能といえばメンバー管理機能です。

チャンネル参加メンバーの状態が

・オンライン

・退席中

・取り込み中

・オフライン

とアイコンで表示され、プレイ中のゲームタイトルも一目でわかるようになっており、だれがどんな状態かをかんたんに把握することができます。

また、ロールと呼ばれる権限をメンバーごとに与えることや、メンバー名の表示を色分けすることも可能です。

たとえばゲーム用コミュニティであれば

・管理者=赤

・サブ管理者=青

・一般メンバー=白

社内用コミュニティであれば

・部長=赤

・課長=青

・一般職員=白

などとカスタマイズすることで、チャンネル内での権限が視覚的に把握できます。

特定の権限をもったメンバーだけが参加できるチャンネルの作成も可能であり、メンバー管理機能が充実している点がDiscordの大きな特徴といえます。

|LINEやSkype、Zoomとの違い

Discordと似た機能をもったチャットツールとして、LINEやSkype、Zoomなどが有名です。

それらとの違いは、ここまで解説してきたように

・管理者がいるサーバーでチャンネル管理や画面共有ができる。

・ボイスチャットで個別に音量調整やノイズ除去ができる。

・過去のチャット履歴がすべて確認できる。

・送信済みのテキストを直接編集できる

などが挙げられます。

また、通話アプリの中でも音質がいいのがDiscordの特徴でもありますので、音質を気にすることなくスムーズな会話をすることができます。

|Discord(ディスコード)の使い方

ここまでは、Discordでできることについて解説してきました。

つぎに、使い方について

・PC版

・スマホ版

にわけて解説していきます。

これから利用されるときに迷わないように説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

【PC版】Discordの使い方

PC版にはブラウザ版とダウンロード版がありますが、本記事ではブラウザ版について解説していきます。

  1. Discordの公式サイトにアクセス
  2. トップ画面下部にある「Discordをブラウザで開く」をクリック
  3. 生年月日を入力

ここからは、自らサーバーを作成する場合と招待されたサーバーに参加する場合で操作がわかれます。

・サーバーを作成する場合

①「オリジナルの作成」もしくはテンプレートから目的にあうものをクリック

②サーバー名を入力

この時点でサーバーは開設されますが、仮アカウントの状態ですのでアカウントを作成しましょう。

③メールアドレスとパスワードを設定してアカウントを作成

開設したサーバーにだれかを招待したい場合は「友達を招待」から発行されるURLを招待相手に送りましょう。

・招待されたサーバーに参加する場合

①「もう招待されていますか?サーバーに参加」をクリック

②招待リンクを入力して「サーバーに参加する」をクリック

【スマホ版】Discordの使い方

つぎにスマホ版のDiscordの使い方について解説していきます。

まずは、「App Store」もしくは「Google Play」からDiscordをインストールしましょう。

インストール完了後の手順は以下のとおりです。

  1. アプリを起動
  2. 「登録」をタップ
  3. 電話番号もしくはメールアドレスを入力
  4. 「ユーザー名」および「パスワード」を設定
  5. 生年月日を入力
  6. アプリ内で認証手続きをする

以降は、ブラウザ版同様、自らサーバーを作成する場合と招待されたサーバーに参加する場合で操作がわかれます。

・サーバーを作成する場合

①画面左の「+」をタップ

②「オリジナルの作成」もしくはテンプレートから目的にあうものをタップ

③サーバー名を入力

④開設したサーバーにだれかを招待したい場合は「友達を招待」から発行されるURLを招待相手に送りましょう。

・招待されたサーバーに参加する場合

①画面左の「+」をタップ

②「もう招待されていますか?サーバーに参加」をタップ

③招待リンクを入力して「サーバーに参加する」をタップ

以上ができればDiscordの利用方法はばっちりです!

|Discord(ディスコード)の注意点

つづいて、Discordを利用していくうえでの注意点について解説していきます。

これらを把握したうえで利用していきましょう。

通信量

ボイスチャットやビデオ通話をするうえで気になるのが通信量です。

目安となる1時間あたりの通信量は以下のとおりとなっています。

・ボイスチャットでおよそ40MB

・ビデオ通話でおよそ1.3GB

ボイスチャット自体の通信量はそれほど多くありませんが、オンラインゲームなどをしながら長時間通信を続けると、全体の通信量が増えていきます。

ビデオ通話は高品質であるため通信量が多くなっています。

ゲームプレイやWeb会議などでビデオ通話を利用するときは、インターネット環境と通信量に注意しましょう。

プライバシー・安全設定

近年利用者が増えていることもあり、Discordでもアカウントの乗っ取り被害や、スパムによるフィッシング被害が発生しています。

ユーザー設定メニューの「プライバシー・安全」からDMの警戒レベルや受取範囲が設定できます。

また、「フレンド申請」からフレンド追加の許可範囲の設定も可能です。

自身のアカウントを守るために二要素認証を設定することも効果的です。

設定方法については以下の手順を参考にしてください。

  1. ユーザー設定のマイアカウントから「二要素認証を有効化」をクリック
  2. アカウントのパスワードを入力
  3. 認証用アプリ(AuthyもしくはGoogle Authenticator)を起動
  4. 表示されたQRコードをスキャン
  5. 「認証コードでログイン」に認証用アプリで表示された数字を入力

これで二要素認証が有効化されます。

Discordを利用しているだけで被害にあうことはありません。

また、不用意にファイルをダウンロードしない、心当たりのないDMのリンクURLを開かないなどに気をつけていればほとんどの場合防げます。

それぞれの設定を済ませ、より安全にDiscordを利用していきましょう。

|まとめ

本記事では、Discordの特徴や機能、使い方について解説してきました。

もともとはゲーマーを最優先に開発・設計されていたDiscordですが、チャットツールに必要な機能がすべて揃っており無料で利用できることから、さまざまな分野で広がりをみせている理由がご理解いただけたのではないでしょうか。

リモートワークやWeb会議が普及してきた現代において、ゲームだけでなくビジネスシーンでも活躍するコミュニケーションツールとなっています。

アカウントやサーバーもかんたんに作成できるので、気になる方はぜひ体験してみてはいかがでしょうか。