Microsoft Meshは、3Dの没入型空間で仮想会議やイベントを構築し管理するためのビジネス向けMRサービスです。

物理的に離れた場所にいる人々が、さまざまなデバイスを介してオンライン上で繋がることができます。

Microsoft Teamsのアプリとして提供されるだけでなく、カスタム環境を構築することも可能です。

本記事では、Microsoft Meshの機能や特徴、今後の課題について詳しく解説しますので、是非最後までご覧ください。

|Microsoft Meshとは

Microsoft Meshは、異なる場所にいる人々が様々なデバイスを使ってコミュニケーションをとったり、バーチャルなMR体験を共有することができます。

PCもしくは、VRゴーグル(Meta Questシリーズ)を通じて体験することができ、物理的な距離があっても、まるで同じ空間にいるかのような体験を得ることが可能です。

また、Microsoft Azure上で展開されているため、高度なセキュリティやプライバシー機能を利用することができます。

|Microsoft Meshの特徴

ここからは、Microsoft Meshが持つ特徴について具体的に解説していきます。

アバターの使用

アバターの魅力は、カメラをオフにしていてもジェスチャーで感情を表現できることです。

身体の部位や髪の色、衣服、アクセサリーなどの小物を自由に組み合わせて、柔軟にアバターを作成することができます。

さらに、さまざまなアバターを必要に応じて使い分けることも可能です。

何よりも、自分のイメージを自由に表現できることが大きな魅力と言えるでしょう。

没入感のあるミーティング

没入感のある3D空間で集まってコミュニケーションをとることは、建築家や工業エンジニアなどのプロフェッショナルにとって、3DCGを使用してプロトタイプをテストしたり微調整したりする際に非常に役立ちます。

また、没入型のミーティング体験は一般の人々にとっても非常に価値があります。

Officeアプリケーションとの統合により、PowerPointのプレゼンテーションやホワイトボードでのブレインストーミング、離れた場所にいる同僚との共同文書作成などが可能になります。

ドロップインスペースの利用

職場の人間関係を深めるために生まれた「ドロップインスペース」は、オンラインでの業務が増える中で、ますます重要性を増しています。

仕事がオンライン化すると、以前は会議後や移動中の雑談が行われていた機会が失われ、コミュニケーションがより事務的になりがちです。

しかし、これらのちょっとした会話は、同僚との理解を深め、信頼関係を築く上で不可欠であり、仕事の満足度を高めるためにも重要です。

実際、このようなコミュニケーションのニーズは、現在非常に高まっています。

実際、40%以上のリーダーが、ハイブリッドワークやリモートワークにおける最大の課題は人間関係の構築だと考えています。

Microsoft Meshでは、常にドロップインスペースが用意されており、休憩中に偶然出会った同僚との自然な会話が生まれることで、新しいアイデアやビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

こうした偶然の出会いが、チームの結束を高め、イノベーションを促進することが期待されています。

|Microsoft Meshでできること

次は、先述した特徴をもってどのようなことが可能になるのかをご説明いたします。

仮想コラボレーション

リモートワークにおいても、チームメンバーとの共同作業が容易になりました。

Microsoft 365とのシームレスな統合により、カレンダーやコンテンツ、ワークフローがスムーズに仮想空間に移行します。

こうした共有体験は、従業員同士の相互作用や理解を深め、生産性向上に寄与します。

リモートでサポート

従業員が業務中にサポートが必要な場合、必要に応じてどこからでもリモートでサポートメンバーを呼び出すことができます。

情報を素早くかつ効果的に従業員と共有し、問題をより迅速に解決できるようにサポートすることができます。

3Dデザインのレビュー

Meshは、ユーザーがどのデバイスでもリモートから参加できるようにすることで、3Dデザインレビューを強化します。

3D空間での集まりやすいコミュニケーションが可能になり、建築家や工業エンジニアなどが3Dでプロトタイプをテストや微調整できます。

また、参加者はリアルタイムで3Dモデルを表示・注釈付けできます。

全てのコンテンツは設計セッション間で保持されるので、チームは中断したところから迅速に作業を再開できます。

この共通体験はアイデアを生み出し、創造性を高め、従業員同士の強固な結びつきを育成すると考えられています。

トレーニングを受けて学習

Meshを利用することで、手術や機器のメンテナンス、交通規制など、複雑なトピックに関するトレーニングが可能になります。

インストラクターと同じ部屋に参加し、複数の観点から同じオブジェクトのセットを見ることが容易になります。

Meshのホロポーテーション、ホログラフィック共有、視覚化機能により、従業員はどこからでも一緒に学習できます。

また、Meshを活用することで、仮想トレーニングの効果を向上させるだけでなく、旅費や物流コストの削減にも貢献します。

仮想空間で会議

Meshを活用した仮想会議は、従来のオンライン会議よりもより深いコミュニケーションを可能にし、参加者とのつながりを強化することが期待されています。

|Microsoft Meshの今後の課題

Microsoft Meshはまだ新しいサービスですが、今後の課題として「VRデバイスの普及」が挙げられます。

現在、このサービスをフルに活用するには、ユーザーが個別にVRデバイスを所有する必要があり、PCやスマートフォンだけではその機能性を最大限に引き出すことができません。

しかし、VRデバイスがより手頃な価格で入手可能になれば、従来のオフィスワークの体験をリモートで再現する可能性が広がります。

これにより、ハードウェアの普及が働き方のイノベーションをもたらすことが期待されます。

|まとめ

今回の記事では、Microsoft Meshがユーザーが自身の作成したアバターでオンラインミーティングなどに参加できることや、Microsoftの「Terms」やOfficeアプリケーションとの統合機能を持つこと、遠く離れた場所にいる従業員同士がサポートや3Dデザインのレビュー、ミーティング、トレーニングなどを没入感の高い共同体験として実現できることを解説しました。

仮想空間での新しい協業を可能にするコミュニケーションツールをお探しの方は、ぜひこのサービスを一度お試しください。